ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団
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ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団(ポーランド語:Orkiestra Filharmonii Narodowej w Warszawie、英語:The Warsaw National Philharmonic Orchestra)は、ポーランドのオーケストラの一つ。
ワルシャワ歌劇場の管弦楽団を母体として1901年にポーランドの貴族や財界人の主導のもとに設立された。初代音楽監督はエミール・ムウィナルスキで、第1回公演には有名なピアニストのイグナツィ・パデレフスキも出演した。1939年に第二次世界大戦が勃発するまで、サラサーテやパデレフスキ、カザルス、ハイフェッツら数々のヴィルトゥオーソや、サン=サーンス、グリーグ、レオンカヴァッロ、リヒャルト・シュトラウス、ラフマニノフ、ラヴェル、ストラヴィンスキー、オネゲル、プロコフィエフ、フルトヴェングラーらの作曲家や指揮者が招聘され、共演した。ショパン国際ピアノコンクールにおいて1927年の開催以来、主催者を務めており、ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリン・コンクール(1935年)とポーランド芸術国際フェスティバル(1937年)の柿落としにも出演した。
第2次大戦中は、音楽活動の中断を余儀なくされ、ヨーロッパ楽壇において名誉ある地位をほとんど奪われた。楽団員の半数を失った上に、オペラ座に倣った世紀末建築の優雅な演奏会場も壊された。1947年~1948年に定期公演を再開するも、ようやく1955年2月21日に新様式による演奏会場が再建され、「国立管弦楽団」の名を冠された。
指揮者ヴィトルド・ロヴィツキのもとでプログラムの現代化が図られ、ショパンやグレツキ、ルトスワフスキなど新旧の音楽の上演によって、ポーランド楽壇を洗練されたものにし、世界的な演奏水準に磨きをかけた。国内では、「ワルシャワの秋」国際現代音楽フェスティバルへの演奏に加えて、ショパン国際ピアノ・コンクールの最終選考での伴奏に出演しているが、国外では、五大陸で演奏活動を行い、高い評価を勝ち得ている。
現代音楽の演奏は曲目の国籍にかなり偏りがあるが、現代ポーランド音楽は団員が自発的に数多く手がけており、定評がある。
現在の首席指揮者は、カラヤン門下のアントニ・ヴィト。カジミエシュ・コルトが名誉指揮者を務める。レパートリーは幅広く、なかでもチャイコフスキーやブルックナー、マーラーなど、オーケストラの機能性を活かした作曲家の作品と相性が良い。
映画『戦場のピアニスト』のサウンドトラックを担当したほか、日本のアニメ作品(『ジャイアントロボ THE ANIMATION』『天空のエスカフローネ』、『ウルフズレイン』、『HELLSING』、『蒼穹のファフナー』、『創聖のアクエリオン』など)や、映画『バトル・ロワイアル』『バトル・ロワイアルII 鎮魂歌』『アヴァロン』、大河ドラマ『風林火山』、テレビドラマ(『北の国から』)、ゲームミュージック(『塊魂』、『信長の野望・天翔記』、『エースコンバット5』)のサウンドトラックも担当している。