レクイエム (機動戦士ガンダムSEED DESTINY)
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レクイエムシステム (Requiem System) は、アニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の大型兵器。なおレクイエムとは、カトリック教会で行われる死者のためのミサ、及びそれに用いるミサ曲の意。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] 概要
レクイエムシステムは、軌道間全方位戦略砲と呼ばれる地球連合軍の戦略兵器システム。月面ダイダロス基地に設置された巨大ビーム砲と、月の周辺に配置された複数の廃棄コロニーから成る。廃棄コロニーの内側には全面に、フォビドゥンが装備していたビーム偏向装置「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」が設置されており、砲塔から発射されたビームはこの廃棄コロニーの内部を通過する形で中継し、その軌道を変え、目標の対象物をレーザーカッターのように切断する事が出来る。ビーム砲の出力は極めて高く、目標にもたらされる被害はザフトの戦略兵器「ジェネシス」にも劣らない。
ただし、月面に埋め込まれる様な形で設置されているビーム砲自体の射界は極めて狭く、第一次中継点の廃棄コロニーに不備が生じれば、事実上、目標に照準合わせが不可能になってしまう。
[編集] 劇中での活躍
レクイエム攻防戦において、一射目はプラントの首都であるアプリリウス・ワンを狙ったが、最終中継点の廃棄コロニーがジュール隊らとの交戦の影響で射角がずれてヤヌアリウス・ワンからヤヌリアウス・フォーの4基に直撃し、大損害を与え壊滅させ、その残骸がディゼンベルに飛来し、ディセンベル・セブンとディセンベル・エイトの2基が崩壊すると言う壊滅的な被害を与えた。
二射目を阻止するため、ミネルバがダイダロス基地に奇襲をかけ、シンのデスティニーやルナマリアのブラストインパルスの攻撃によってレクイエム本体のコントロール・ルームを破壊し基地を制圧した。
ダイダロス基地を奪取したザフト軍はレクイエムを接収し、プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルの命令で修復される。その際、陽電子リフレクターが設置されている。そして、地球連合軍軍の月面アルザッヘル基地に向けレクイエムを発射し、大西洋連邦大統領ジョゼフ・コープランドを地球連合軍共々消し去った。
デュランダルの強力な切り札の一つとなったレクイエムは、デュランダルの唱えるデスティニー・プランに従わないオーブに照準が合わされたが、アスランとネオ(ムウ)にレクイエム本体を破壊され、オーブへの攻撃は回避された。
[編集] 余談
- 血のバレンタインにおけるユニウス・セブン破壊に伴う犠牲者数24万3721人からプラント1基当たりの人口を約25万人として概算すると、犠牲者は推定約150万人(どちらも、救命ポッドなどに乗っての脱出者は皆無同然のため)。但し、ユニウス・セブンは農業用プラントであるため農耕地を確保する必要から人口密度が標準的なプラントより低い可能性も十分にあり、実際の死亡者数は更に多いものと思われる。その破壊と殺戮は文字通りプラントの住人に対するレクイエム(葬送曲)となった。
- デュランダルがレクイエムを自らの切り札の一つとした事はイザーク・ジュールやディアッカ・エルスマンらのデュランダルに対する不信を決定的なものとしてしまい、両者がザフトに反旗を翻す切っ掛けとなった。(ただ、彼らジュール隊のメンバー以外の大半はこの発射になんらの疑問を抱いていなかった)。
- 各中継コロニーには作曲家の名前がつけられており,それぞれ「フォーレ」「ヴェルディ」「チェルニー」「マルタン」「グノー」と呼ばれている。このうち、劇中に名前が登場したのは「フォーレ」「チェルニー」「グノー」の三つだけである。
- アイデアの元ネタは『宇宙戦艦ヤマト』の反射衛星砲だと思われる。
[編集] 関連項目
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ガンダムシリーズの映像作品 | ||||||
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ガンダムシリーズの劇中項目 | ||||||
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