リングネーム
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リングネーム(ring name)とは、格闘家がリングに上がる際を中心に、選手活動、リング外での活動を通じて用いる登録名である。
その代表例としてはジャイアント馬場、アントニオ猪木、ガッツ石松、ミルコ・クロコップ、魔裟斗などが挙げられる。
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[編集] プロレスラー
命名については、格闘家の持つイメージやその団体の売り出し方によって所属団体が付けることが多いが、長州力の様に公募によって決める場合もある。ギミックを用いる場合は、そのギミックを連想させるような名前が用いられることが多く、ギミック変更のたびにリングネームを変えるレスラーもいる。
日本では本名をリングネームとするプロレスラーの比率が増加している。ただし、名字は変えずに名前のみ変える場合もある(例:佐野直樹→佐野巧真、飯塚孝之→飯塚高史など)。
相撲出身のプロレスラーは、以前は相撲時代の四股名をそのままリングネームとすることが多かった。力道山、天龍源一郎が代表例だが、1980年代以降は相撲出身でも本名を名乗る例が多くなっている(田上明、安田忠夫など。輪島大士と曙太郎は四股名と本名が同じ)。
アメリカ合衆国では団体がリングネームを登録商標とする事が多く、団体を離れたレスラーは同じリングネームを名乗れない事が多い。
なお、リングネームの場合は四股名などと違って基本的に襲名はしない。現在四代目のタイガーマスク、高木功が名乗る二代目・嵐が数少ない例である。
1960年代後半~1970年代に大木金太郎や百田光雄に「力道山襲名」という話が(大木は朝鮮半島出身で力道山と同郷、百田は力道山の次男という縁から)持ち上がったが、両方とも実現しなかった。これ以外に日本のプロレス界でリングネームの襲名が持ち上がった例はほとんどない。メキシコのルチャリブレでは二世レスラーが多いが、例えばエル・サントの息子はエル・イホ・デル・サントと名乗っていて、リングネームをそのまま襲名するわけではない。
また、学生プロレスでは既存の著名人、著名なレスラーの名前をもじったリングネームをパロディの一環として用いることも多い。
[編集] プロボクサー
日本ボクシングコミッションでは、2単語以上を組み合わせたもののみリングネームとして規定している。そのため、女子の解禁の際、ライカの様な1単語のリングネームは改名あるいは本名に戻す事を余儀なくされる。
日本人選手の場合、本名でリングに上がるか、外来語と苗字を組み合わせたリングネームを使用するのがほとんどであるが、牛若丸あきべぇの様に本名を組み入れないケースも見られる。リングネームは基本的に所属ジムが選手のイメージから名づけられる。
外国人選手は、日本人風のリングネームがつけられることが多い。勇利アルバチャコフが最初ユーリ海老原と名乗っていたのはその一例だが、この場合「エビ」がロシア語で卑猥な意味になるため本人の希望で今のリングネームに変更された。
タイ王国のムエタイではリングネームは選手の所属するジムの名前がつけられたり、スポンサーについた会社や商品名がつけられることがある。タイ出身のプロボクサーであるイーグル京和も同様である。
[編集] その他
対戦格闘ゲームにおいても、大会などで本名以外の呼称をリングネームとして名乗る者も多い。
ファーストパーソン・シューティングゲーム界では選手を『Naonobu "uNleashed^" Tahara』というようにミドルネームの様に、ゲーム内で使うネーム(ハンドルであり、一種のリングネーム)を入れて書く事が多い。この場合本名が『Naonobu Tahara』で、ハンドルが『uNleashed^』である。