ブリティッシュコロンビア州
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カナダ > ブリティッシュコロンビア州
- ブリティッシュコロンビア州
- British Columbia
-
[[画像:|130px|ブリティッシュコロンビア州の印]] (州旗) (州章) - モットー: ラテン語:"Splendor Sine Occasu"
(英語:Splendour without diminishment) -
基本データ 州花 太平洋ハナミズキ 州木 ウエスタンレッドシダー 州鳥 ステラーカケス 州都 ビクトリア 最大の都市 バンクーバー 州の公用語 英語 面積
- 総計
- 陸地
- 水域(割合)
最高標高(国内第5位)
944,735 km²
925,186 km²
19,549 km² (2.1%)
4,663 m人口(2006年)
- 総計
- 人口密度(国内第3位)
4,310,452 人
4.34 人/km²GDP(2005年)
- 州合計
- 1人当たり(国内第4位)
1,680億11万カナダドル
3万9,490カナダドル連邦政府加入
- 順番
- 加入年月日
7番目
1871年7月20日時間帯 【大部分のエリア】
太平洋標準時(PST、UTC-8)
太平洋夏時間(PDT、UTC-7)
【AB州との州境の一部分】
山岳部標準時(MST、UTC-7)
山岳部夏時間(MDT、UTC-6)
夏時間を採用していない地区もある。略称
- 郵便
- ISO 3166-2
- 郵便番号
BC
CA-BC
V公式サイト www.gov.bc.ca 行政 副総督 イオナ・カンパニョーロ 州首相 ゴードン・キャンベル
BC自由党カナダ議会
-下院議席数
-上院議席数
36
6
ブリティッシュコロンビア州(英語:Province of British Columbia、フランス語:Province de Colombie-Britannique)は、カナダの州のひとつ。太平洋に面したカナダ最西部に位置する。略してBCまたはBC州とも呼ばれる。
州名の中の「コロンビア」とはコロンブスに由来するアメリカ州の別称である。このため「ブリティッシュコロンビア」とは「英国領アメリカ」という意味合いを持つ。
北米大陸から海峡を隔てて西にあるバンクーバー島に州都ビクトリアがあるが、最大の都市は大陸本土のバンクーバーである。
内陸部は豊かな自然が多く残っていることから観光産業も盛んであり、ウィスラーなどのリゾート地も知られている。
目次 |
[編集] 歴史
[編集] 連邦に加盟するまで
ブリティッシュ・コロンビアは先住民族のたくさん住む地域であった。キャリア族、チルコーティン族、ハイダ(Haida)族、リルエット(Lillooet)族、スクワミッシュ(Squamish)族、タギシュ族、トリンギット族など、30以上の言語を話す多くの民族が居住していたと言われる。食料や木材、鉱物など天然資源が豊富であったため、ブリティッシュ・コロンビアの太平洋岸では社会が発達し、特にハイダ芸術のような芸術や政治の分野が発展した。
18世紀の中頃からヨーロッパからの探検家が主にラッコ毛皮貿易のために訪れるようになった。1778年、ジェームズ・クック船長が欧州から北極海経由でアジアへ向かう北西航路を発見しようとこの地域へ到達し、ヌートカ・サウンド(Nootka Sound)に到着。その後イギリス人の入植へと続くが、1513年以来スペインの太平洋岸支配宣言が続いており、イギリスとスペインがヌートカ・サウンドを巡り交戦。その後1794年にヌートカ条約(Nootka Convention)が結ばれ、オレゴンから現在のブリティッシュ・コロンビア入植地の太平洋岸はイギリスに属することとなる。
その後は欧州との交易や開拓が進んだ。「北西会社」(Northwest Company)の3人のイギリス人、欧州人として初めて北米大陸を横断し太平洋に達したアレグザンダー・マッケンジー、この地域にいくつかの砦を建設したサイモン・フレーザー(Simon Fraser)、デイビッド・トンプソン(David Thompson)などの探検家達が太平洋に注ぎ込むコロンビア川の河口を探索した。「ハドソン湾会社」がその後この地域を管理下におき、ビクトリア砦(Fort Victoria、現在のビクトリア)もその会社の業務を保護するために1843年に建設された。この当時、アメリカの「マニフェスト・デスティニー」---アメリカの領土拡張主義---が最も実際の脅威として考えられた。1846年にオレゴン条約が調印され、ロッキー山脈以西の北米英領とアメリカ領の国境を北緯49度と定めた。
[編集] 自治領への加盟
バンクーバー島は1849年、本土側は1858年にそれぞれイギリスの植民地となる。両者は1866年、ブリティッシュ・コロンビア植民地として統合される。1871年、「カナダ自治領」(Dominion of Canada)に加入しブリティッシュコロンビア州となる。1858年にフレーザー川下流岸に金鉱が発見され、ゴールドラッシュが始まった。ビクトリアも金を求める人であふれ、道路網の整備などが進んだ。その後の行政の失敗で発生した大きな負債を自治領政府が負担する形で、バンクーバー島植民地と本土側が統合し、自治領に加入することとなった。その際、自治領政府はモントリオールからの大陸横断鉄道を敷設することを公約とした。
[編集] その後の歴史的出来事
カナダ太平洋鉄道(CPR)の大陸横断鉄道が完成し、バンクーバー港と直結してからは、バンクーバーは太平洋岸での主要な都市となり、カナダの豊かな天然資源や工業製品の輸出基地となって現在まで発展した。
20世紀に入ってから、多くの移民が世界各国からやってきた。この時点ではまだ人種差別も激しく、様々な人種差別事件が起こった。イギリス領として開拓してきた頃の無謀で不誠実、時には暴力による、先住民族との交渉の過程を鑑みて、先住民族との差別問題では現在でも論争が続いている。ブリティッシュコロンビア州はその後も地勢学的な関係からもアジアとの結びつきが強く、日本を含むアジアからの移民を多く受け入れていることもあり、アジア経済に後押しされての経済発展が続いている。日本をはじめとする国からの観光客も多く、観光産業が発展している。
[編集] 地理
カナダ西部に位置し、太平洋とロッキー山脈に挟まれている。東はアルバータ州、北はユーコン準州、ノースウエスト準州と接し、南は国境を隔ててアメリカのワシントン州と接する。また、州の北西部はアメリカのアラスカ州と接する。
州の南西部のバンクーバーや沿岸地帯は温帯に分類されるが、その他の地域は亜寒帯に分類される冷涼な気候である。州の森林面積は6000万ヘクタール(総面積の3分の2に相当)。多様性に富んだ自然を持ち、生態系が非常に豊かである。
[編集] エリア別
BC州は以下、大きく6つのエリアに分かれている。
- バンクーバー、コースト&マウンテン
- バンクーバーアイランド、 ビクトリア&ガルフ諸島
- トンプソン・オカナガン
- クートニー・ロッキーズ
- カリブー・チルコーティン・コースト
- ノーザン・ブリティッシュ・コロンビア
[編集] 主な都市
2006年現在、州内の都市圏人口、上位5都市。
リゾート地
[編集] 政治
[編集] スポーツ
[編集] 交通
[編集] 州内の空港
- バンクーバー国際空港 (YVR)
- ビクトリア国際空港 (YYJ)
- アボッツフォード国際空港 (YXX)
- ナナイモ国際空港 (YCD)
- ケロウナ国際空港 (YLW)
[編集] 鉄道
- カナダ太平洋鉄道(CPR)
- カナディアン・ナショナル鉄道(CNR)
- VIA鉄道(VIA Rail)
- イー・アンド・エヌ鉄道(E&N、E and N Railway)
- バーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道(BNSF、Burlington Northern Santa Fe Railway)
- アムトラック
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- ブリティッシュコロンビア州公式サイト (英語)
- ブリティッシュ・コロンビア州観光局 (日本語)
![]() |
|
---|---|
州 | アルバータ | オンタリオ | ケベック | サスカチュワン | ニューファンドランド・ラブラドール | ニューブランズウィック | ノバスコシア | ブリティッシュコロンビア | プリンスエドワードアイランド | マニトバ |
準州 | ヌナブト | ノースウエスト | ユーコン |