ファンタジーゾーン
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ジャンル | シューティングゲーム |
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対応機種 | アーケード[AC] セガ・マークIII[MkIII] ファミリーコンピュータ[FC] PCエンジン[PCE] セガサターン[SS] プレイステーション2[PS2] |
開発元 | AC:セガ |
発売元 | AC:セガ PCE:NECアベニュー FC:サン電子 PS2:3Dエイジス |
人数 | [AC][MkIII][SS]:1~2人 [FC][PCE][PS2]:1人 |
メディア | MkIII:1Mbitカセット PCE:2MbitHuCARD FC:2Mbitカセット SS:CD-ROM1枚 PS2:CD-ROM1枚 |
発売日 | AC:1986年 MkIII:1986年6月15日 FC:1987年7月20日 PCE:1988年10月14日 SS:1997年2月21日 PS2:2003年8月28日 |
価格 | MkIII:5000円(税抜) FC:5300円(税抜) PCE:4900円(税抜) SS:3800円 PS2:2500円(税抜) |
『ファンタジーゾーン』(FANTASY ZONE)はセガが1986年に発売した業務用横スクロールシューティングゲーム。
任意スクロールと買い物パワーアップシステムが特徴。『ディフェンダー』の影響もみられる。キャッチフレーズは「その昔。遥か宇宙の彼方にファンタジーゾーンがあった。」
目次 |
[編集] 概要
8方向レバーと2ボタン(ショット、爆弾)で自機を操作。左右任意方向スクロール(上下にも多少スクロールする)が特徴で能動的なプレイを可能にしている。
ボタン2で主に使用される爆弾は通常前方に物理法則に従って放物線を描きながら落下する。しかし投下時の爆弾の初速は自機の移動ベクトルの影響を受け、レバー操作と組み合わせることによって、ある程度の投下地点制御が可能である。練習次第で精密な攻撃が可能となり、耐久力のある敵を素早く破壊することができるようになる。
[編集] ラウンド(ステージ)進行方法
ラウンド内に点在する10個の敵前線基地を全て破壊するとボスが登場し、それを倒すことで次のラウンドに進む。ラウンドは環状に閉じており、左右どちらに進行しても良い。
基地の配置は固定だが、任意スクロールを採用しているため敵の攻撃が流動的で、パターン化は比較的困難である。
基地の場所は画面下部のレーダーで確認できる。基地を示す光点が横に連なり、画面内のものが枠で囲まれる。
[編集] 買い物でパワーアップ
本作のあらゆるパワーアップアイテムは、敵を倒すと現れるお金(コイン)を貯め、時々現れる「ショップ風船」(赤い風船に「SHOP」と書かれている)に接触して買い物をすることで入手する。「買い物」はロールプレイングゲームやアクションゲームなどでお馴染みだが、シューティングゲームでは珍しかった。カプコンが取り入れる(『ロストワールド』『エリア88』『U.S.NAVY』)など、後のゲームに影響を与えた[要出典]。
残機数の追加も買い物以外に手段は無い(価格はディップスイッチで変更可能)。なお1周クリアごとに残機数に応じた得点が入るが、アーケード版などではその度に残機が0になる(アイテムは持ち越される)。また、標準設定以外では、上限価格の残機を購入するとスコア的に損をする。
ほとんどの武器パワーアップは装備時間ないし使用回数が限られており、失うと初期装備に戻る。予め複数の武器を購入していた場合は「セレクト風船」(黄色い風船に「SEL」と書かれている)が現れ、接触することで装備を変えることができる(ただし、ミスをすると持っている武器すべてを失う)。
アイテム価格は購入回数に応じて釣り上がり、間接的にゲームの難易度を上昇させていく(上限は$100000。ただし、EXTRA SHIPに限り、ディップスイッチで上限を変更可能)。武器の乱用は封じられ、計画的な購入戦略が求められる。
[編集] ボスオンパレード
最終面ではそれまでに登場した全てのボス(若干強化されている)と連戦する展開が待ち構えている。ドラマチックな演出で後の作品にも多々見られるが、歴史は意外と古く『B-WING』などにも用いられていた。その後、1988年に発売された『グラディウスII -GOFERの野望-』がボスラッシュを採用し、以後グラディウスシリーズの恒例となる。
[編集] 左右任意スクロールの傑作
『タイムパイロット』『サンダーフォース』など、任意方向スクロールゲームの多くは自機が中央に固定され、実際にゲームに使用される画面面積が小さくこじんまりとした印象が強かったが、本作では自機の操作に遅れて進行方向へパンするよう視野がゆっくり移動する。これは次のようなメリットを持つ。
- 画面が安定し自機の方が動くため、一般的なシューティングゲームの操作感に近く取っ付きやすい。
- 一方向に長時間進む場合は視野のほとんどが前方に集中する。
- 頻繁に振り向く場合は画面に対する自機の平均位置がほぼ中央になり、左右均等に視野を確保できる。
こうした「インテリジェントな視野調整」機構は『ディフェンダー』や『チョップリフター』にも採用されているが、本作のそれには以下のような癖がある。
- 『ディフェンダー』などでは自機に慣性が働くため、急に振り向いても進行方法へ加速しきるまでに視野の移動(パン)が完了する。本作には慣性が働かないため、必然的にパンの遅れが生じる(パン速度向上は第1メリットとのトレードオフとなる)。
- 本作ではパワーアップによって自機の速度が向上するが、パンの速度は変わらず、視野が悪化する(スピードアップが一方的な有利とならない)。
これらのことから本作は、前方移動や振り向きざまのミス率が高く、視野の確保や敵配置の記憶が重要とされる。
慎重なプレイが求められる一方、敵の落とす金額が時間経過によって減少する「迅速行動を促す設計」(アーケードにおける回転率向上のため)となっており、この軋轢がストレス、良く言えばザコ戦の緊張感を保ち独特の操作リズムを要するゲーム性を生んでいる。
なお、迅速行動を促す設計については、敵の落とす金額が減少するほかに、最小値まで減少してさらにクリアしないでいることによる内部ランクの上昇がある。内部ランクが上昇すると、雑魚の出す敵弾の種類が切り替わるため視覚的にも容易に認識できる。通常、内部ランクはステージを進めることによってのみ上昇し、またディップスイッチによる難易度設定で変化する要素は内部ランク上昇速度だけである。例えば、標準設定では1周(8面)ごとに上昇するが、設定を上げることで4面ごとに上昇→2面ごとに上昇→1面ごとに上昇となる)なお、内部ランク3段階目以降は、雑魚敵が撃ち返し弾を出すため、難易度が一気に上昇する。
[編集] ストーリー
B.G.1422年、惑星間の公式通貨が乱れ、エリダス第9惑星が大恐慌に見舞われた。そして、宇宙協会(スペースギルド)の調査により、何者かがメノン星人を操って外貨を奪い、「ファンタジーゾーン」に巨大要塞を建造していることが発覚した。早速オパオパは事態の解決のために「ファンタジーゾーン」へと向かった。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。 →[記述をスキップ]
[編集] 装備
オパオパ(自機)は、以下のパーツ(パワーアップアイテム)を装備することができる。ただし、同系統のパーツは複数所有していても一度に1種類しか装備できない。ショップ風船での買い物終了時、もしくはセレクト風船に接触した時に装備を選択する。
[編集] スピードアップ系
順番に自機の移動速度が増す。これらの装備は再購入時の値上がりは無い。
- スモールウイング(初期装備)
- ビッグウイング
- ジェットエンジン
- ターボエンジン
- ロケットエンジン
[編集] ショット系武器
ツインショット以外は時間制限あり。
- ツインショット(初期装備)
- 自機の前方水平方向へ上下2発1組の弾を発射。
- ワイドビーム
- 自機の前方水平方向へ縦幅のあるアーチ状の弾を発射。
- レーザービーム
- 自機の前方水平方向へ一定の縦幅のあるレーザーを発射。ボタン押しっぱなしで連続的に発射可能。時間切れ近くになると細くなる。
- 7-ウェイショット
- 自機の前方へ7発1組の弾を扇状に発射。広範囲への敵機攻撃から至近距離での基地への集中攻撃まで幅広く有効。
[編集] ボム系武器
シングルボム、ツインボムズ以外は弾数制限あり(10発まで保有可能。購入価格は1発の価格である)。
- シングルボム(初期装備)
- 小型のボムを1個ずつ投下。着弾するまで次のボムは発射できない。
- ツインボムズ
- シングルボムを連続で2個まで投下できる。弾数制限がなく、任意で変更しない限り初期装備に戻ることはない。
- スマートボム
- 瞬時に画面上の敵機・敵弾を消し去る(発射時にボムの弾体は出現せず、画面がフラッシュする)。基地・ボスに対してはショット一発分のダメージとなる。内部ランク3段階目以降は、撃ち返し弾が発生するため、1発では画面上を綺麗にすることができなくなる。
- ファイヤーボム
- 自機の前後水平方向へ火の玉状の貫通弾を発射。自機がボムと同速度のスピードアップをしていれば、発射したボムの後をついて行くだけでその方向の同軸線上の敵を一掃できる。この技を使って簡単に攻略できるラウンドがある(ただし、高次周回では撃ち返し弾による事故が発生するのでその技は使えなくなる)。
- ヘビーボム
- 錘形の貫通弾が自機の真上(画面外)から垂直方向に落下。弾体には「16t」と記されており(『空飛ぶモンティ・パイソン』のスケッチに由来するとの説がある)、「重さで押し潰す」というイメージの武器である。一部ボスにも有効。
[編集] ラウンド
[編集] ラウンド1 緑の惑星 「プラリーフ」
- 前線基地 「ドラリンフラー」
- ボス 「スタンパロン」
- 太く短い丸太をモチーフにしたボスキャラ。上下に揺れている。弱点は弾(葉)を吐き出す口。
[編集] ラウンド2 火の惑星 「タバスコーダ」
- 前線基地 「バイバーブ」
- ボス 「ボランダ」
- 花をモチーフにしたボスキャラ。フラスコ状の本体(顔)の周りに大小2種類の回転する花弁を持つ。本体は静止している。登場時にはまず本体だけが地面から出現し、そのあとに花弁が飛び込んでくる。このとき花弁に当たり判定はない。弾(種)を上方に撒き散らし、画面全体に降らせる。外側の花弁は装甲となっており、内側の花弁が弱点である。それぞれ耐久力がある。
[編集] ラウンド3 砂の惑星 「ラデューン」[1]
- 前線基地 「パタートン」
- ボス 「コバビーチ」[2]
- 上下に移動する円い本体(顔)の向かって左側にレーザー砲がずらりと並び、順番にレーザーを発射してくる。時間が経つと発射間隔が詰まり、さらに時間が経つと上下移動ではなく、自機に近づくようになる。弱点はこれらのレーザー砲。
[編集] ラウンド4 超惑星 「ドリミッカ」
- 前線基地 「ドリンガ」
- ボス 「クラブンガー」
- 上下2本の触手を縦横無尽に動かし、その先端(ハサミ)から弾を発射する。本体は静止している。弱点は触手の各節。1個につきショット3発で赤く染まり、全て赤くすれば倒すことができる。
- セガ・マークIII版およびMSX版ではスプライトなどのハードウェアの機能面の制約からクラブンガーは登場しない。代わりのボスとしては巨大な魚型で広げた口から周期的な弾を吐いてくる「ウルトラスーパービッグマキシムグレートストロングトット」が登場した。弱点は口の最奥で収縮を繰り返す突起物(舌)。
[編集] ラウンド5 氷の星 「ポーラリア」
- 前線基地 「パッカリアン」
- ボス 「ポッポーズ」
- 唯一の集団ボス。形は同じだが大きさは4段階あり、最前列に最小個体8体が縦に並び、次列以降の各列で4体・2体・1体という布陣。後列ほど大きく、最後列の個体は他ラウンドのボスと同等の大きさである。最前列、または前列の直近2体が消滅した個体が攻撃してくる。弾の大きさ・速度は各個体の大きさに比例し、大きい個体ほどより大きく速い弾を吐く。弱点は全ての個体。ただし、一列ごと全滅させる必要がある(前列を全滅させるまで後列の個体は攻撃を受け付けない)。
- 一周目では、一定時間経過すると弾切れとなり自機に迫る。ボス・オンパレードおよび二周目からは、一定時間経過すると列に無関係に、全敵が一斉攻撃を仕掛けながら自機に迫るようになる。
[編集] ラウンド6 雲の惑星 「モクスター」
- 前線基地 「バルンガ」
- ボス 「ウィンクロン」
- 1個の眼を中心として渦巻き雲の列が周囲6方向に伸び、自機の移動を制限する。本体は静止している。最初は眼だけが画面左から登場し、ほどなく渦が周囲に飛び込んでくる。このときの渦には当たり判定がある。弾などを発射せず渦の列を時計回りに回転させるだけだが、次第に速くなる。弱点は眼。ダメージを受けるとまばたきし、その間は攻撃を受け付けない。ダメージ量に応じて充血したように赤くなる。攻撃を12発ヒットさせることで撃破。どのような武器であっても、必ず「12発」ヒットさせなければならない。なお、このボスから自機は左へ攻撃する(左を向く)ことができるようになる(対ポッポーズまでは右攻撃のみ。なお、ボス・オンパレードおよび2周目以降では全ボスで左右攻撃可能)。
- セガ・マークIII版およびMSX版ではクラブンガーと同様の制約からウィンクロンは登場しない。代わりとして亀型で甲羅から放物線状に高速弾を放つ「dz・デノ・ローマ」が登場した。弱点は収縮する頭部。なお名前の由来はドラマ『スチュワーデス物語』の名台詞である「ドジでノロマなカメ」である。
- ファミコン版では制作元サンソフトの努力でクラブンガーと共に登場を果たしたが、それでもハードウェアの制約から渦の列は3本に減らされている。代わりに渦のスピードアップが早い。
[編集] ラウンド7 水の星 「ポカリアス」
- 前線基地 「ロリンガ」
- ボス 「IDA-2」(アイダ・ツー)
- 自らを30個(縦5個×横6個)のパーツに分割して拡散と収束を繰り返す。収束地点は拡散完了時の自機座標。拡散/収束のサイクルが次第に早くなる。収束時のみ当たり判定があり、弱点も収束時の本体である。同社の3Dシューティングゲーム『スペースハリアー』に出てくる敵キャラクター(IDA)がモデルとされる。
[編集] ラウンド8 悪霊の凝縮した星 「サルファ」
- ボス 「???」
- ボス・オンパレード(全ラウンドボスとの再戦)後に対峙する。
- 登場後、本体は画面右奥に引っ込み、6本の触手が1本ずつ(倒すと次の触手が)伸びる。各触手は先端が弱点で、移動した軌跡は壁となり自機の移動範囲を次第に制限していく。触手は先端の破壊か行き止まりに当たると壁ごと消滅する。通常は攻撃で倒すほかないが、最後の触手は自機の装備と触手の誘導によって自滅(行き止まり)させることも可能。各触手の移動パターンはそれぞれ異なり、後のものほど速く(一般には)難度が高くなっていく。全触手を倒すと、ボスの正体が明かされる。
ラウンド8が終了するとエンディングとなる。その後、(ハイスコア登録の後)2周目が始まる。時間経過に従って、敵の攻撃弾の肥大化や誘導弾化などにより難度が上昇する仕組みのため、2周目は1周目よりも高い難度となっている。なお、2周目以降もラウンド数のカウントはリセットされず、加算され続ける(例:2周目ラウンド1は「ラウンド9」、2周目ラウンド2は「ラウンド10」)。
[編集] 美術・音楽
架空の惑星を旅するという設定に基づき、山あり砂漠あり水ありの世界が舞台となる。登場キャラクターもそれに合わせたデザインで統一されている。それらはやわらかい曲線とパステルカラーで描かれている。
サウンドはFM音源YM2151(OPM)による。また、最終ボスBGM『YA-DA-YO』には歌詞が存在する。
主に二種類のバージョンがあり、新バージョンではラウンド開始時にBGM名が表示されるほか、5面(旧バージョンにはメロディーラインがない)やラウンドクリアの音楽が異なり、タイトル画面などの演出も変わっている。
当時発売された音盤『セガ・ゲームミュージックVol.2』のライナーノーツ内で「USA版」であると紹介されているが、日本でも新バージョンとして出荷された。ゲーム基板の一部のROM(具体的には68000に接続されているEPR-7382/7383/7385/7386、Z80に接続されているEPR-7535)に貼られたシールの番号末尾に“A”が付いていれば新バージョンである。また、同ライナーノーツでは他にも楽曲がヤマハのポータブルキーボードPSR-70を使用して製作されたことや、事情により初期版の面にメロディーラインを入れられなかった(音盤にはUSA版が収録されている)などのエピソードが語られている。
主な楽曲リスト
- (ROUND-1) OPA-OPA!
- (ROUND-2) KEEP ON THE BEAT
- (ROUND-3) SAARI
- (ROUND-4) PROME
- (ROUND-5) HOT SNOW
- (ROUND-6) DON'T STOP
- (ROUND-7) DREAMING TOMORROW
- SHOP
- BOSS
- YA-DA-YO
- (ENDING/NAME ENTRY)VICTORY WAY
- ROUND CLEAR
- GAME OVER
セガエイジス2500版 (PS2) のみ
- (ROUND-8) SUNSET TEARS
- (ROUND-9) HAPPY CHAOS
- (ROUND-10) CRYNICAL
- (ROUND-11) CORAL SONG
以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 移植
多くのコンシューマゲーム機やパソコンへと移植されている。
- セガ・マークIII版:1986年6月15日
- 発売はセガ。ゴールドカートリッジ第1弾。ラウンド内の敵基地が動かない。ラウンド4のボスが魚型の「ウルトラスーパービッグマキシムグレートストロングトット」に、ラウンド6のボスがカメ型の「dz・デノ・ローマ」にそれぞれ差し替えられている。その他、スプライト機能の関係でボランダなどボスが簡素化されている。また、ボスキャラが登場すると背景が消える、など、アーケード版と比較すると多数の差異がある。
- しかしマークIII版は、実はアーケード版と並行して開発されたものであり、厳密な意味では移植作ではなく、アーケード版と対等に扱われるべきオリジナル作品である。4種類のエンジンを買い揃えるとレーザーなどの武器の秒数制限が無くなる裏技があった。さらに、一度買えばSOLD OUTになるエンジン系を何度も買う裏技もあり、安いビッグウイングを4つ買って武器を無制限にすることもできた。
- 2008年3月11日よりWiiのバーチャルコンソールで配信が開始された。要Wiiポイント500。マスターシステムのVC配信ソフト第2弾[3]。
- MSX版:1987年
- 発売はポニーキャニオン。マークⅢ版をベースとして開発されたものであるが、移植された作品の中でもハードウェア的な制約が最も厳しかったものであり、その為、色彩はオリジナルのパステルカラーとはかけ離れた極彩色のものになっている。また、多くのキャラクターが単色表示である。
- ファミリーコンピュータ版:1987年7月20日
- 発売はサンソフト。上下にもスクロールする、基地が動く、レーダーがある、全てのボスを再現しているなど、よりアーケード版に近い仕様になっている。ウインクロンの手が3本となっている。
- 上記の作品とは別にテンゲンから発売された海外向けファミコン(NES版)移植作もあり、内容は同様ながらグラフィックの色合いや、基地の数が6(サン電子版は8)になってるなど、違いがある。
- X68000版:1989年
- 発売は電波新聞社。完全移植と隠しラウンド「スペースハリアー面」が存在する。各ラウンドにおいて、レーダー右端からラウンド数番目の基地を最初に破壊するとアルファベットコインが出現する。全て集めて「HARRIER」の文字を完成させると、ラウンド8の前にスペースハリアー面が始まる。またトレースプレイやJAPAN/USAバージョン切り替えなどのサービス機能があった。
- セガサターン版:1997年2月21日
- 発売はセガ。正式タイトルは「セガエイジス ファンタジーゾーン」。ハードウェアの進歩によって、ようやくコンシューマゲーム機へのアーケード版そのままの完全移植が実現した。
- プレイステーション2版:2003年8月28日)
- 発売は3Dエイジス。正式タイトルは「セガエイジス2500シリーズVol.3 ファンタジーゾーン」。オリジナル版の完全移植ではなくアレンジ移植であり、ゲームシステムは変わらないが登場キャラクターが3Dポリゴン化されており、ラウンド開始時などにカメラアングルの変化といった演出も用いられる。集めたお金で新たな武器やオプション設定、追加ラウンド「DAWNDASK」、「APOCHAL」、「CAVIAN」、「DEPOOBLE」などを購入できる「チャレンジモード」を搭載。
その他、携帯アプリ版やEZ-700版なども存在する。
[編集] ファンタジーゾーンII
『ファンタジーゾーンII オパオパの涙』 (FANTASY ZONE II) はセガが1987年10月17日に発売したセガ・マークIII用横スクロールシューティングゲーム。ファンタジーゾーンの続編である。
同年にはマークIII互換基板でアーケードに逆移植。翌1988年の12月20日にはサンソフトよりファミリーコンピュータ版、1989年にはポニーキャニオンからMSX2版が発売されている。
- ラウンド
- ラウンド1「パスタリア」 前線基地「マカロリン」 ボス「ウッドポール」
- ラウンド2「サルカンド」 前線基地「ブラクニカ」 ボス「ハンマルダ」
- ラウンド3「ヒヤリカ」 前線基地「カチコロン」 ボス「アイスバーン」
- ラウンド4「ボーボー」 前線基地「クエンマ」 ボス「ボムドラン」
- ラウンド5「チャプラン」 前線基地「ハイホーン」 ボス「ブーブマン」
- ラウンド6「フワリーク」 前線基地「パピカリーナ」 ボス「アコードロン」
- ラウンド7「スバーディアン」 前線基地「アホーユー」 ボス「ハローリング」
- ラウンド8「ウォルフィン」 ボス「???」
※上記ボス・前線基地名は、ファミリーコンピュータ版で付けられたもの。原作のマークIII・アーケード版ではボスに名前は無い。
[編集] 関連作品
- ディフェンダー
- ウィリアムスより発売。横方向スクロールや敵レーダーなどが、画面構成のヒントになっている。
- オパオパ
- セガより発売。2人同時プレイ可能なドットイートアクション、2Pキャラの名前は“ウパウパ”。1987年、アーケード版とマークIII版がほぼ同時期に発売。
- ギャラクティックプロテクター
- セガより1988年に発売のマークIIIオリジナルの固定画面シューティング。パドルコントローラ使用。
- フラッシュポイント
- セガより1989年に発売のアーケードゲーム。同社版テトリスの公認・直系の続編。面クリア方式の独自ルールを採用している。画面脇のウィンドウにオパオパが登場。
- ファンタジーゾーンGear オパオパJr.の冒険(ゲームギア:1991年7月19日)
- サンリツ電気(現シムス)より発売。ゲームシステムを受け継いでいる。
- スーパ-ファンタジーゾーン(メガドライブ:1992年1月14日)
- サンソフトより発売。同じく、ゲームシステムを引き継いだオリジナル作品。バーチャルコンソールで配信が開始された。要Wiiポイントは600[4]。
- ファンタジーゾーン 異星からの侵略者(ゲームブック:1987年)
- ファンタジーゾーン2 異星への旅立ち(ゲームブック:1989年)
- 双葉社より発売。ゲーム版とは設定やストーリーが大きく異なる。主人公は人間の少年アキラであり、オパオパはその仲間として登場。
- メダルゲーム「ファンタジーゾーン」
- 本作をモチーフにしたメダルゲーム。トリガーを引いてメダルを射出し、指定箇所に放り込むことで、液晶画面内のオパオパが敵を倒すなどの演出がなされる。
- 赤い光弾ジリオン
- タツノコプロダクションの1987年のアニメ作品。オパオパ&ウパウパがマスコットキャラとして登場。
- ファンタシースターオンライン
- セガより2000年に発売。装備品「マグ」のバリエーションの中にオパオパが登場。特定条件で、あるアイテムの付与によりオパオパを作成できる。
- プラネットハリアーズ
- 裏技で、自機をオパオパでプレイすることができる。
- バーチャファイター4シリーズ
- 登場キャラクターが装備するアイテムや、チームのエンブレムとしてオパオパが登場する。
- プロ野球 グレイテストナイン'97
- セガのオリジナルチームに、オパオパが選手として登場する。
- スペースファンタジーゾーン(未発売作品)
- PCエンジンで発売される予定だった作品。スペースハリアーのような疑似3D画面をオパオパが飛行するもの。製作発表から4年間も発売未定が続き、作品としてはほぼ完成していながらお蔵入りとなった。開発はNECアベニュー。
- その他
- 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』がヒットしてセガのイメージキャラクターとなる前は、このゲームのオパオパ(と別作品のアレックスキッド)がセガの準イメージキャラクター扱いであり、セガのアミューズメント施設などの配布物にキャラクターがプリントされていた。
[編集] 脚注
- ^ 元ネタは『デューン』。
- ^ 漫画家氏賀Y太の旧ペンネーム「古葉美一」は、これに由来する。
- ^ バーチャルコンソール ファンタジーゾーン
- ^ バーチャルコンソール スーパーファンタジーゾーン