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スペースハリアー - Wikipedia

スペースハリアー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

スペースハリアー
ジャンル シューティングゲーム
対応機種 アーケード[AC]
セガ・マークIII[MkIII]
PCエンジン[PCE]
ファミリーコンピュータ[FC]
ゲームギア[GG]
スーパー32X[32X]
セガサターン[SS]
プレイステーション2[PS2]
S!アプリiアプリ
開発元 セガ
発売元 セガ
PCE:NECアベニュー
FC:タカラ
人数 1人
メディア MkIII:2Mbitカセット
PCE:2MbitHuCARD
FC:2Mbitカセット
32X:16Mbitカセット
SS:CD-ROM1枚
PS2:CD-ROM1枚
発売日 AC:1985年6月21日
MkIII:1986年12月21日
PCE:1988年12月9日
FC:1989年1月6日
GG:1991年12月28日
32X:1994年12月3日
SS:1996年7月19日
PS2:2003年9月25日
PS2:2005年10月27日
価格 MkIII:5500円(税抜)
PCE:6700円(税抜)
FC:5500円(税抜)
32X:4980円(税抜)
SS:3800円(税抜)
PS2:2500円(税抜)
  

スペースハリアー』(Space Harrier)は1985年セガが発売したアーケードゲームである。開発者は鈴木裕。『ハングオン』に続くセガの体感ゲーム第2弾として発表された。デラックス筐体の出荷価格は166万円。

ドラゴンランドを救うために超能力者・ハリアーと善のドラゴン・ユーライアが旅立つ。

スペースハリーは間違いである。略称はスペハリ

目次

[編集] 概要

アナログスティックで主人公ハリアーを操作し、スティックに取り付けられたトリガーおよびボタンまたは筐体に設置されたボタンで弾を撃ち、幻想的な異世界で敵や障害物などを破壊したり避けながら突き進む擬似3Dシューティングゲームである。

自ら筐体を動かして操作する『ハングオン』とは異なりアナログスティック操作に連動してダイナミックに稼動する筐体、発色数32,000色による鮮やかな画面と巨大なキャラクターを表示できる圧倒的なハードスペック、ステレオサウンド(作曲は川口博史による)、地平の3D表現・多重スクロール・高速スクロールなどの高い技術など、ゲームの技術進化を率先して取り入れている。

アーケード版が登場して以来、多くのパソコンやコンシューマー機器用ソフトとして移植され、一部のパソコン機種では一般ユーザーがゲームを移植している。

[編集] 余談

  • AMショーでの発表までは自機が戦闘機だったが、ハードウェア機能の制約から自機キャラクタは表示パターンを削ってでも大きく表現したほうがいいと判断され、宙を浮く人間(超能力戦士)に変更された。アーケード版では自機キャラクタを一部反転させて使用しており、ハリアーが画面右に寄ると、本来右脇に抱えているブラスターを瞬時に左脇へ持ちかえる。
  • 敵や障害物の多くは1万点、障害物の一部は5千点という大雑把な得点設定だったが、17面ボスで出現する岩は1つ10万点だったため、ハイスコアを狙う際にはここが最大のポイントだった。
  • ボスとして登場するIDAは当時の開発部長の名前より命名された。以後、ファンタジーゾーンなどにも登場することになった。
  • 敵の出現パターンは常に一定で、パターンさえ覚えてしまえば、全面クリアはそう難しくは無い。

[編集] コンシューマ移植

セガを代表するゲームとして後述するパソコンも含めて数多くの機種に移植がなされている。

『スペースハリアー』(1986年12月21日
セガ・マークIIIマスターシステム版。ゴールドカートリッジの10作目。
当時のゲーム誌Beepでも「横スクロールのシューティングになるのではないか」などと移植の難しさを心配されたが、初の大容量2メガROMカートリッジの採用と、背景機能をフルに駆使してキャラを表現するという、マークIII版の制作者である中裕司のアイディアによって、アーケード版同様の3Dシューティングとして制作された。スプライトのような透過処理ができないために四角いワクがついたような絵になったものの、巨大なキャラクターが画面狭しと動きまわる様子は原作の雰囲気をよく再現しており、ゲームバランスも丁寧に調整されていた。裏技で自機を戦闘機にすることが可能。
アーケード版にない要素として、メインタイトル表示時とゲームオーバー時のオリジナルサウンドが追加されている。
オリジナルの最終ボス「HAYA-OH」が登場する。ちなみに「HAYA-OH」の名は当時社長であった中山隼雄に由来する。当時の雑誌記事では制作者が「イヤな上司の名前をつけた」と語っていた。発売当時のTVCMではアーケード版のBGMを流していた。
『スペースハリアー』(1988年12月9日
PCエンジン版。NECアベニューより発売。実際の移植は電波新聞社が、X68000版をベースに行っている。実際の担当者は、同社でFM-7版の移植を多く手がけた人物でありX68000版とは異なる、描画されるキャラクターは小さくなっているものの、完成度の高い移植がされている。
『スペースハリアー』(1989年1月6日
ファミリーコンピュータ版。タカラより発売。アーケードではなくマークIII版をベースにした移植。マークIIIよりキャラクターが小さく、一部のBGMやボスキャラクターが省略されているなどの変更点はあるものの、ファミコンのハード性能を活かした移植がされている。外観はアタックアニマル学園にかなり近い。
マークIII版がベースの移植なので、最終ボスに「HAYA-OH」が登場し、タイトル表示時とゲームオーバー時のオリジナルサウンドも移植されている。
『スペースハリアー』(1991年12月28日
ゲームギア版。マークIII版をベースに、キャラクターの絵が一部差し替えられている。
『スペースハリアー』(1994年12月3日
スーパー32X版。アーケードと遜色のない再現がされている。移植は有限会社ゲームのるつぼが担当した。
『SEGA AGES VOL.2 スペースハリアー』(1996年7月19日
セガサターン版。アーケード版をほぼ忠実に移植している。同シリーズのアウトランと同様に、初期ロットには白いセガサターンでは正常に動作しないバグがある。移植は有限会社ゲームのるつぼが担当した。
シェンムー 一章 横須賀』(1999年12月29日)/『シェンムーII』(2001年9月6日
ドリームキャスト用ソフト。本編内のゲームセンターで遊べるミニゲームの一つとして『スペースハリアー』が登場。BGMの音色がアーケード版とは違っている。シェンムー 一章 横須賀では画面右下にゲーム中の時間が表示される。これも移植担当は有限会社ゲームのるつぼ。
『鈴木裕ゲームワークス Vol.1』(2001年12月1日ISBN 4-7572-0889-8
アスペクトより出たゲームクリエイター鈴木裕の自伝。書籍に『ハングオン』、『スペースハリアー』、『アウトラン』、『アフターバーナーII』、『パワードリフト』が収録されたドリームキャスト用ゲームソフトが付いている。『パワードリフト』を除けば『シェンムー』に収録されたものと同一。
『セガエイジス2500シリーズ VOL.4 スペースハリアー』(2003年9月25日
プレイステーション2版。オリジナル面やHAYA-OHが登場する。擬似3Dではないフルポリゴンの3Dゲームとしてリメイクされた。またシリーズの名物的敵キャラクターであったドムのデザインが版権上の理由から全く別のものに変更された。
『セガエイジス2500シリーズ VOL.20 スペースハリアーII~スペースハリアーコンプリートコレクション~』(2005年10月27日
プレイステーション2版。アーケード版『スペースハリアー』、セガ・マークIII版『スペースハリアー』、『スペースハリアー3D』、メガドライブ用『スペースハリアーII』のオリジナル版が完全移植された。さらに隠し要素として、ゲームギア版『スペースハリアー』、ソフトを刺さずにマスターシステムを起動したときの画面、スペースハリアー3Dをステレオグラムでプレイできるオプションまで収録している(公式サイト参照)。移植はM2が担当した。

[編集] パソコン移植

市販されたものの多くはマイコンソフトにより開発されている。

PC-6001mkII(6601)版
移植を担当したのは「タイニーゼビウス」や「グロブダー」などをPC-6001シリーズへ移植した松島徹。パソコン用に移植された同作としては最初期の作品で、かつターゲットが当時のソフトウェア市場においても盛りを過ぎた最低スペックの機種だった。このようなハードでの移植に際しプレイ感覚の再現を最優先、結果表示されるキャラクターは自機のハリアー以外は特徴の無い四角形のみで表現するというものとなったが、画面スクロールなどの処理について原作の疾走感の再現を実現している。また色については速度を稼ぐため、1プレーンしか書き換えを行っていない。テレビのにじみを利用し、どっとパターンにより実現している物であるため、ディスプレイによって色味が変わり、RGBディスプレイを利用した場合、モノクロの画面となる。
X68000
PC-6001mkII用と同じく松島徹が移植を手がけた。
ハードの制限のため、見た目よりもゲームの爽快感を重視した移植である。地面の模様が市松模様からグラデーションの縞模様に変更され、オリジナルでは少しづつ上がってくる背景も固定された。また、コンティニューに制限を加えていて、単なる連コインプレイではクリアできない。ラスボスとしてマークIII版のボス「HAYA-OH」が登場するというオマケがある。キャラクタデータが整然と格納されていたためキャラクタの書き換えが容易で、実際にプレイヤーが書き換えたキャラデータが雑誌で紹介されたこともあった。エンディングの曲、演出はオリジナルであり、永田英哉の作である。
FM77AV
8Bit機ながら、グラフィックサブシステムにもCPUのある同機の性能を発揮した移植。
他の8Bit機移植版が見た目を割り切り実現しているのに対し、敵や弾のグラフィックは通常の形状になっている。
X68000版で再現できなかった敵の影も再現された。
PC-8801
敵が単色表示となっている。ショットは四角で表示。背景もシンプル。
X1
ほとんどの敵が単色表示で、背景がメッシュで表示される。
BGMは、FM音源ボードにのみ対応。
ディスクを逆のドライブに装着しても起動する。
MZ-700
Oh!X誌上に投稿された物で、市販はされていない。テキストVRAM上にチェッカのコードを並べ文字色背景色の指定によりモザイクのような画面で実現している。解像度こそ低いものの、カラーで表現され、速度もウェイトが入れられている程である。
ゲームオプションとしてBGM、キャラクターの陰、地形の模様の有無も選択が可能。
解像度の低さから全体のデータ量が少なく、ゲームの全内容がオンメモリで実現されている。
SEGAから正式に掲載許諾を受けており、X1で動作するように機種依存の部分を書き換えるパッチも公開された。

[編集] 続編・関連タイトル

『スペースハリアー3D』(1988年2月29日
セガ・マークIII/マスターシステム用。周辺機器の3Dグラス(液晶シャッター式)対応ソフトとして登場。3Dグラスを使用して立体画面でプレイすることが可能。裏技を使うと、3Dグラス無しでプレイ可能。時系列はアーケード版の10年前の物語。
『スペースハリアーII』(1988年10月29日
メガドライブ版。コンシューマーオリジナルの続編。メガドライブ本体と同時発売されたローンチタイトル。スタートステージが選択可能で任意のステージから開始できるが、全ステージをクリアしないと最終ステージへ到達できない。時系列はアーケード版の10年後。2006年12月2日からWiiバーチャルコンソールで配信されている。
『プラネットハリアーズ』(2000年
アーケードゲーム。二人掛けの通信筐体で、二人同時プレイが可能。4人のプレイヤーキャラから一人を選んでプレイする。連射可能なバルカンとロックオン攻撃できるミサイルの二種の主武器で戦う。裏技で自機を『ファンタジーゾーン』のオパオパにしてプレイすることも可能。
『スペースファンタジーゾーン』
ファンタジーゾーンを参照。

[編集] 本作からの影響を受けた作品

[編集] 外部リンク


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