バインミー
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バインミー(ベトナム語:bánh mì、bánh mỳ)は、
- ベトナム語でパンの総称。近年まではバインミーといえばフランスパン風のパンを指した。ベトナムのフランスパンには米粉が入っているのが特徴である。
- ベトナム風のサンドイッチ。長さ20cmほどの柔らかめのフランスパン(バゲット)に縦に切り込みを入れ、バター、レバーペーストなどのパテを塗り、甘酢づけの野菜、コリアンダー、輪切りの赤唐辛子、ハムなどをはさみ、ヌックマム(魚醤)を振り掛ける。ベトナムの屋台や食堂などで供される庶民のファーストフード。隣国のカンボジアでも一般化している。ベトナム語での正確な名称は、"bánh mì thịt"("thịt"は「肉」の意味)だが、"thịt"を省略して単に「バインミー」と呼ぶことが多い。
[編集] 発祥
19世紀末のフランスによる植民地支配後、パン食の文化がベトナム全土に広がった。
[編集] 多様なレシピ
バインミーに挟む食材は、それぞれの屋台や食堂によって異なる。パテはレバーペーストの他、鴨のペーストを用いる例もある。野菜は、人参、ラディッシュ、キュウリ、玉葱などが一般的だが、店によって分量に差異があり、ハムについても、鶏、豚耳、ベーコン、サラミなど、店ごとに工夫をしている。
なお、ベトナム語では、bánh mìは上記のように「パン」の意味であることから、鶏が入ったものであれば、bánh mì gàとなるなど、厳密には名前がさまざまに変わるものである。