ネェル・アーガマ
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ネェル・アーガマ(Nahel Argama)は、TVアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』及び小説『機動戦士ガンダムUC』に登場する架空の艦艇。エゥーゴ→ロンド・ベル所属の宇宙戦艦である。
目次 |
[編集] 艦艇解説
ネェル・アーガマ | |
級 | ネェル・アーガマ級 |
所属 | エゥーゴ→地球連邦軍(ロンド・ベル) |
建造 | アナハイム・エレクトロニクス社 |
全長 | 380m |
推進システム | 熱核エンジン ソーラーエネルギーハイブリッド |
最大搭載数 |
宇宙世紀0088年竣工時モビルスーツ×12 |
艦長 | 宇宙世紀0088年竣工時ブライト・ノア 宇宙世紀0096年時オットー・ミタス |
艦長代理 | ビーチャ・オーレグ |
武装 | 単装ビーム砲×2 単装副砲×2 2連装メガ粒子砲×2(改装時)×4 ハイパー・メガ粒子砲 サブ・メガ粒子砲×2 対空機銃座×16 他 |
宇宙世紀0088年11月にアナハイム・エレクトロニクス社が大型艦船シェアの奪取を目論んで建造した戦艦である。 事実上はじめてモビルスーツ運用を念頭において設計された機動戦艦で、一年戦争時に活躍したペガサス級強襲揚陸艦ホワイトベースの意匠を、 強く引き継いだ艦であり、「アーガマ」級強襲巡洋艦をそのまま拡大したスタイル、5基装備されたカタパルトなど、それまでの連邦戦艦を一新した設計思想は後のヴィックウェリントン社が設計建造した戦艦「ラー・カイラム」級機動戦艦に通じるものがある。
しかしながらこの時期地球連邦軍は大規模な艦艇建造に興味を示しておらず(あるいはこの艦そのものに実験的要素が大きかったのか)、 一番艦「ネェル・アーガマ」のみが建造され、実戦を経験した。
アーガマに代わるエゥーゴ旗艦として開発され、アーガマの長所であったモビルスーツ運用能力を大幅に向上させるため、前方にカタパルトを上方に3基、下方に2基、後方に着艦用デッキを1基装備しており、ΖΖガンダムを3機に分離した状態で同時に発進させる事も可能であり、MS搭載機数は上下左右サイドデッキには各2機(改修後各3機)メインデッキには4機の、MSが搭載可能である。エンジンブロックから四方に展開した4本のアームは折りたたみ可能な「カウンタースラスター」であり、MSがカタパルト発進した際の反動を打ち消す目的で船体重心から離れた位置に4基装備されている。
また、アーガマの欠点であった火力の不足もハイパーメガ粒子砲などの多数の火器を装備することで克服している。操艦や砲の操作などは、コンピューターのサポートにより全てブリッジからコントロールする事もでき、艦単体の戦闘だけに限定すれば最低5名ほどで戦闘可能である。「強襲巡洋艦」であったアーガマ級とは異なり、竣工直後は「機動戦艦」にカテゴライズされていた。ただし、ロンド・ベル編入後は「巡洋艦」、さらに大規模近代化改修後は「強襲揚陸艦」となっている。
「ネェル・アーガマ」とは「アーガマに近いもの」という意味。
宇宙世紀0089年2月、第一次ネオ・ジオン抗争終結後、修復されたΖΖガンダム、Ζガンダム、百式、ガンダムMk-II、メガライダー共々地球連邦軍超機密秘匿扱いとされ、この艦の最終配属先は不明のままという説(ビーチャ・オーレグらが第一次ネオ・ジオン抗争終結後にこの戦艦を貰おうと考えていた)もあるが、ゲームブック『シャアの帰還』では後にエゥーゴを基盤に結成される地球連邦軍・独立新興部隊「ロンド・ベル」の初代旗艦として就役している姿が描かれた(ゲームの展開によっては大破する結末を辿る)。
宇宙世紀0096年を舞台とした『機動戦士ガンダムUC』でもロンド・ベル所属の艦として登場している。かつてグリプス戦役が起こった際、正規の国防計画を通さずに設計・建造された艦である為、同型艦の存在しない互換性のなさ、取り回しの悪さから艦隊編成にも組み込まれず、同作中においては大規模近代化改修が施されたものの主に単艦運用されている。なお改修時、各部機材をクラップ級に使用されているタイプに変更したので運用には問題はない(推進器周りの形状がクラップ級のそれに近い形に変化している)。MS搭載量も増えておりZZを運用した経験からか整備運用システムの拡張性が高くなっており新規MSをスムーズに受け入れ可能である。
搭載MS・兵器には、ネェル・アーガマ艦載機である事を示す「NA」のコードが機体に描かれている。
ガンダム母艦として高い人気を誇るものの、未だにプラキット化されていない艦のひとつである。
なお、オリジナルデザインは明貴美加であり、『機動戦士ガンダムUC』版は、カトキハジメである。
[編集] 搭載武装
- ハイパー・メガ粒子砲
- あまりの大きさから艦内に納めることが出来ず(直径20m強に及ぶエネルギーコンデンサを含めると全長50m、口径18m)、メインカタパルトデッキの直下、艦底部にむき出しになる格好で配置されている。理論上、コロニーレーザーに匹敵する威力を持つ、拠点攻撃用兵器。一撃で大型戦艦を葬れるのは無論のこと、照射角の変更次第では一艦隊を消滅させるだけの威力を持つ。
- ただし、一回の射撃で艦の全動力を消費し尽くす燃費の問題があり、他のメガ粒子砲が使用不可となるほか、操舵すらおぼつかなくなる。連射性能はなく、一度の戦闘で使用できるのは一回が限度。
- サブ・メガ粒子砲
- ホワイトベース級、アーガマ級と同じように船体側面のシャッター部に収納された大型メガ粒子砲。
- 対空機銃座×16
- 改修時からの追加装備。対MS及び航空航宙機迎撃用兵器。
- 単装ビーム砲×2
- 左右のMSカタパルトデッキ前方端に配置されている。砲身に比べて砲塔サイズが小さいと言う特徴を有する。
- 単装副砲×2
- 後方上下に配置された単装メガ粒子砲砲塔。アーガマ級、アイリッシュ級に装備されているものと同じである。
- 2連装メガ粒子砲×2(改装時)×4
- 前方上下に配置された連装メガ粒子砲砲塔。アイリッシュ級に装備されているものとはデザインが異なる。
[編集] 劇中での活躍
『機動戦士ガンダムΖΖ』の後半にて、アーガマに変わるガンダムチームの拠点として登場する。指揮は引き続きブライト・ノアが執ったが、ブライトが連邦軍との会談のためにフォン・ブラウンへ赴いて以降はビーチャ・オーレグが代理を務めた。
ブライトは実質艦長としては活躍していないのにもかかわらず、ゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』で本艦が登場するときはブライトがアーガマからの乗り換えるという形で登場することが多い。
[編集] 搭載MS・兵器
宇宙世紀0088年・エゥーゴ運用時
宇宙世紀0090年・ロンド・ベル運用時
宇宙世紀0096年・ロンド・ベル運用時
[編集] 関連項目
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地球連邦軍 / エゥーゴ / ティターンズ 所属艦船の等級 | |
サラミス - マゼラン - ペガサス - パブリク - コロンブス - バーミンガム - アイリッシュ - アーガマ - ネェル・アーガマ - アレキサンドリア - ドゴス・ギア - ジュピトリス - ラビアンローズ - クラップ - ラー・カイラム | |
ジオン公国 / ネオ・ジオン / 火星独立ジオン軍 所属艦船の等級 | |
ムサイ - ザンジバル - チベ - グワジン - ドロス - パプア - パゾク - ヨーツンヘイム - エンドラ - グワダン - グワンバン - サダラーン - ムサカ - レウルーラ - RFムサイ | |
クロスボーン・バンカード 所属艦船の等級 | |
ザムス・ガル - ザムス・ギリ - ザムス・ジェス - ザムス・ナーダ - マザー・バンガード | |
ザンスカール帝国 所属艦船の等級 | |
スクイード - アマルテア - カリスト - アドラステア - リシテア |
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ガンダムシリーズの映像作品 | ||||||
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ガンダムシリーズの劇中項目 | ||||||
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