ニュー・シネマ・パラダイス
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ニュー・シネマ・パラダイス Nuovo Cinema Paradiso |
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監督 | ジュゼッペ・トルナトーレ |
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製作総指揮 | ミーノ・バルベラ |
製作 | フランコ・クリスタルディ |
脚本 | ジュゼッペ・トルナトーレ |
出演者 | フィリップ・ノワレ ジャック・ペラン サルヴァトーレ・カシオ マリオ・レオナルディ アニェーゼ・ナーノ |
音楽 | エンニオ・モリコーネ アンドレア・モリコーネ |
撮影 | ブラスコ・ジュラート |
編集 | マリオ・モッラ |
配給 | 日本ヘラルド |
公開 | 1989年11月17日 1989年12月16日 |
上映時間 | 155分 国際版 124分 ディレクターズカット版 170分 |
製作国 | イタリア、フランス |
言語 | イタリア語 |
興行収入 | $11,990,401 |
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Variety Japan | |
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IMDb | |
『ニュー・シネマ・パラダイス』は、ジュゼッペ・トルナトーレ監督によるイタリア映画。1989年公開。イタリア語の原題はNuovo Cinema Paradisoで、アメリカなどではCinema Paradisoというタイトルで公開された。原題は、物語の舞台である映画館の名前。
中年男性が、映画に取りつかれた少年時代と青年時代の恋愛を回想する物語。感傷と郷愁、映画への愛に満ちた作品である。
目次 |
[編集] 劇場公開版と完全版について
本作はいくつかのバージョンで発表されており、イタリアで公開された「オリジナル版」の上映時間は155分だった。興行成績が振るわなかったため、海外では123分に短縮されて「劇場公開版」(DVDでは「SUPER HI-BIT EDITION デジタル・リマスター版」)として公開され、成功を収めた。このバージョンも監督本人が手がけており、ラブシーンやエレナとの後日談はカットされている。2002年には、173分のディレクターズ・カット版(DVDでは「完全オリジナル版」)が公開された。劇場公開版と完全オリジナル版では、同じ映像でも、編集により扱われる主題が大きく異なっているのが特徴である。
[編集] キャスト
- サルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(少年期):サルヴァトーレ・カシオ
- サルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(青年期):マルコ・レオナルディ
- サルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(中年期):ジャック・ペラン
- アルフレード:フィリップ・ノワレ
- エレナ:アニェーゼ・ナーノ
- エレナ(婦人):ブリジット・フォッセー ※劇場公開版には登場しない。
[編集] スタッフ
- 監督・脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
- 製作:フランコ・クリスタルディ
- 音楽:エンニオ・モリコーネ
[編集] 受賞
- 1989年、カンヌ国際映画祭審査員特別賞
- 1989年、アカデミー外国語映画賞
[編集] 冒頭のあらすじ
ローマに住んでいる映画監督サルヴァトーレは、故郷のシチリア島の村からアルフレードが死んだという知らせを受け取る。30年間故郷に帰っていないサルヴァトーレは少年時代の回想を始める。戦争で父を亡くしたサルヴァトーレ(愛称トト)は映画に魅了され、村の映画館「Cinema Paradiso」をのぞき見しようとして、映写技師アルフレードに近づく。やがて二人の間には友情が芽生える……。
[編集] 日本公開時におけるエピソード
本作品の日本における初公開は、1989年12月。東京・銀座4丁目、和光裏にある200数席ほどのシネスイッチ銀座において、40週におよぶ連続上映を行った。さほど大きくないこの劇場において、動員数約27万人、売上げ3億6900万円という驚くべき興行成績を収めた。この記録は、単一映画館における興行成績としては、2008年現在においても未だ破られてはいない。
[編集] サウンドトラック
映画の内容と相まって、巨匠エンニオ・モリコーネのサウンドトラックは評価が高い。「この音楽があったからこそ、本作が名作たり得た」との評論についても、多くの人が当然と考えている。特に、主題である“Cinema Paradiso”というトラックは非常に有名であり、映画自体を知らない人にとっても、この旋律は聞いたことがあるという人も多い。感傷的なメロディーであり、映画を観る者に強烈な印象を与える。
今やサウンドトラックとしては非常にポピュラーであるため、日本生命をはじめ、さまざまな企業CMに使われているほか、テレビ番組からも頻繁に流れてくる。イタリアのジャズ・トランペット奏者ファブリッツィオ・ボッソも、アルバム『Nuovo Cinema Paradiso』で、テーマ曲を取り上げたほか、パット・メセニーとチャーリー・ヘイデンのデュオ作『ミズーリの空高く』、クリス・ボッティのアルバム『When I Fall in Love』など多くのミュージシャンがカヴァーしている。
[編集] エピソード
- 映画の舞台となったシチリア島のジャンカルド村は架空の村で、撮影はパラッツォ・アドリアーノ(Palazzo Adriano)村で行われた。現在でもこの村を訪れると、映画に登場する広場や町並みを見学できる。パラッツォ・アドリアーノは内陸にあるため、海岸のシーンなどは別の場所で撮影された。なお、2008年1月26日にテレビ東京で放映された「地球街道」イタリア特集では、作曲家の千住明がパラッツォ・アドリアーノを訪れ、子供時代のトトを演じたサルヴァトーレ・カシオ本人と会っている。カシオはスーパーマーケットで働く一方、短編映画を製作しているという。
- ラストシーンの映像技師の役は、ジュゼッペ・トルナトーレ監督によるカメオ出演である。元々は映画監督のフェデリコ・フェリーニに出演を頼んだが断られている。
- 主人公のサルヴァトーレ・ディ・ヴィータのあだ名は「トト」であるが、これはイタリアの喜劇王トトに由来する。作中でもトトの出演映画が上映されている。
- 映画中の音声は、すべてアフレコによる録音である。
[編集] 日本語吹替
[編集] DVD
DVDは2種類が同時に発売された。いずれも一般的な片面2層。この2枚をセットにしたツインパックは限定発売。
- 劇場公開版:SUPER HI-BIT EDITIONと銘打ち、字幕のみで吹き替え無し。画質を重視した為、正規版には珍しく特典映像を収録しない。
- ディレクターズ・カット版:完全オリジナル版と銘打ち、吹き替え、特典映像有り。
ほかに、大型本「世界名作シネマ全集 第24巻 ヨーロッパ映画の秀作」の付属DVDとして映画『道』ととも劇場公開版が収録されている(日本語吹き替え、予告映像あり)。