ゾイドバトルカードゲーム
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ゾイドバトルカードゲーム(ZOIDS BATTLE CARD GAME)は、トミー社製のトレーディングカードゲーム。世界観はトミー(現タカラトミー)より発売されている『ゾイド』シリーズに基づいている。
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[編集] 概要
1999年のゾイド新シリーズの展開を受けて、メディアミックスの一環として2001年に販売開始。第二次大陸間戦争を時代背景としており、ヘリック共和国とガイロス帝国の二陣営で基本セット(スターターパック)及び拡張パック(ブースターパック)が発売された。
また、「エキサイティングブースター」というアニメ『ゾイド』及び『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』のセル画を使用した外伝シリーズも発売されている。駒やマップを必要としない新ルールを導入しており、カードデザインも一新されているが、基本仕様は未変更の為、本編シリーズのカードと混同してのプレイも可能となっている。
本TCGの魅力の一つに「未再販の旧ゾイドの収録」が挙げられる。旧シリーズにて発売されていた1/72スケール組み立てキットで当時未再販だったものが「ゾイドカード」として数多く収録されており、「ゾイドバトルカードゲームに収録された旧ゾイドは再販の可能性が高まる」という風評も存在した。ただし実際は本TCGへの収録=キットの復刻の前兆という訳では無く、多くの旧キットが再販された今なお、TCGには収録されたがキットの再販は成されないままというゾイドは多い(ガン・ギャラドやデス・キャットなど)。
他のゾイド関連の商品やイベントとの連動が多く、1/72スケール組み立てキットへの同梱やコロコロコミックの付録が目立った。また、別冊コロコロコミック誌にて紹介記事が掲載される事が多く、同誌で連載されていた溝渕誠による漫画『ZOIDSバトルカード戦士コマンダーTERU』とのタイアップも行われていた。
ゾイド新シリーズの低迷と共に取り扱い店舗も減少し、ケーニッヒウルフやライガーゼロイクス等が収録された第6弾にてシリーズ終了。キットへのカード同梱も同時期に終了した。
[編集] ゲームシステム
ボードゲームとTCGを融合したものとなっている。互いに40枚から60枚に収まる枚数の山札を準備し、複数体のゾイドの駒をマップ上に配置。ターン交代制でそれらの駒を操作し、相手のゾイドと戦闘等を行う事でゲームは進行していく。各プレイヤーは「カスタマイズカード」「イベントカード」「パイロットカード」を使用する事で自分に有利な状況になるよう努力し、「一方のゾイドが全て破壊される」か「一方の基地が破壊される」事によってゲームの勝敗が決定する。
全てのカードにはランク付けがなされており、そのランクにより山札に加える事の出来る枚数が変化する。ランクが高い程入手が困難な為、各カードのレートはこのランクに左右される。
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- 『Sランク』山札に1枚まで(特に強力なカードが多い)
- 『Aランク』山札に2枚まで
- 『Bランク』山札に3枚まで
- 『Cランク』山札に4枚まで
他に類を見ない斬新なゲームシステムだったが、ゲームバランスが洗練されているとはいえず、高性能なカード1枚の使用により状況が一変する様な事も多々あった。特に「手札枚数のバランス」に関しての設定が曖昧で、無条件に山札から3枚のカードを手札に加える事が可能なCランクのイベントカード「補給部隊」などは最たる例である。
[編集] 販売形態
- スターターパック
- 内容は、カード51枚、マップ、ゾイドコマ10個、サイコロ、説明書。共和国軍スターターパックと帝国軍スターターパックの二種類、いずれも定価1600円。
- ブースターパック(拡張パック)
- 全6弾。内容は、カード6枚、ゾイドコマ1個。共和国軍ブースターパックと帝国軍ブースターパックのいずれも定価300円。
- エキサイティングブースター
- 全1弾。内容は、カード6枚のみで共和国軍ブースターパックと帝国軍ブースターパックのいずれも定価150円。
- 初回生産分に同梱された。
- 雑誌付録
- イベント配布
[編集] イラストレーター
当時月刊コロコロコミック誌にて連載されていた漫画『機獣新世紀・ZOIDS』の作者である上山道郎による書き下ろしパイロットカードが複数存在する[1]。
[編集] 漫画
小学館発行の別冊コロコロコミック誌にて、ゾイドバトルカードゲームを取り扱った溝渕誠の漫画『ZOIDSバトルカード戦士コマンダーTERU』が連載された。単行本全二巻。
ストーリーは、地域の草バトルを経て全国大会に出場、最大のライバルに勝利し優勝するという王道なものとなっている。本作品は一定の人気を維持し、カードゲームの展開が終了するまで連載が続けられた。劇中で登場したオリジナルのイベントカード2種は、共に同誌の付録として現物が存在する。
[編集] 関連商品
プレイステーション用ソフト『ゾイドバトルカードゲーム 西方大陸戦記』が2001年にトミーより発売された。
ユージンより発売されていたカプセルトイのゾイドフィギュア『ゾイドコレクション』は本TCGへの流用を前提としており、そのまま駒として使用可能。彩色済みの為、通常のものより見栄えが良い。
[編集] 脚注
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