さまぁ〜ず
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さまぁ〜ず(SUMMERS)は、日本のお笑いコンビ。大竹一樹と三村マサカズの2人からなる。所属事務所はホリプロ。2000年10月以前は「バカルディ」というコンビ名で活動していた。
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[編集] メンバー
[編集] 略歴
東海大学付属高輪台高等学校の同級生として出会う。
1988年5月、友人に連れられてホリプロの事務所に遊びに行ったことがきっかけでお笑いの道へ進む(当初は3人組であった)。1989年4月、ホリプロのお笑いライブに出演し、お笑いコンビ「バカルディ」として活動を開始。「バカルディ」はネタを考えていた時に着ていたTシャツ(ラム酒のブランド"バカルディ"と関係があると思われる)の文字から適当に取った。ダブルミーニングとして日本語の“バカ”も意識していた。ビバルディとはおそらく関係がない。 同期に田口浩正、小浦一優(芋洗坂係長)が組んでいたお笑いコンビ「テンション」がいる。
1990年代前半、関東期待の若手芸人としてテレビ・ラジオ等で活躍。同時期に人気を博したホンジャマカと共に、当時の人気力士に準えて「お笑い界の若・貴」とも称された。しかし90年代半ば頃からメディア露出の機会が減り、しばらく不遇の時期を過ごした。その後は主な活動の場を舞台へと移し、コンスタントにライブ活動を続けていた。
2000年に出演した『新ウンナンの気分は上々。』(TBS系)の企画において、コンビ名を「さまぁ〜ず」に強制的に改名させられた(後述)。これをきっかけに再び世間の注目を集め出し、三村独特の「〜かよ!」に代表されるツッコミ芸(通称「三村ツッコミ」)が認知され再びブレイク。これを足掛かりに徐々にその活動の場を広げていった。
2000年以後のお笑いブームの中にあって、いつでも、どこでも一定以上の仕事が出来る中堅コンビとしてテレビ番組や舞台、書籍など様々な分野で活動中。2003年、第41回ゴールデン・アロー賞芸能賞受賞。
2007年はフジテレビとNHKを除くキー局で新番組が開始するなど飛躍した。深夜番組のレギュラーが増えた事から業界関係者から「深夜の帝王」という異名を付けられた[1]。
[編集] 特徴・エピソード
- その芸歴の影響か、大竹が書くネタの原点には常に何かしらのネガティブな発想が扱われる。反面、即興芸の場では2人ともに下ネタを好む。
- 持ち芸の「悲しいギャグ」をまとめた本・『さまぁ〜ずの悲しいダジャレ』『さまぁ〜ずの悲しい俳句』は、いずれもベストセラーとなった。
- コントの代表作に「美容室」「家庭教師」「銀行強盗」など。
- 登場時の「つかみネタ」として、汗を拭うフリをしながら三村が「夏だから、さまぁ〜ず!」と言うものがある(夏以外の場合は「○○なのに、さまぁ〜ず!」となる)。このネタの原案を考えたのは有田哲平(後述の改名対決の際)。また主にネタ見せ番組などでの出囃子(登場する際のBGM)として、「さまぁ〜ず (SUMMERS)」に引っ掛けてTUBEの『SUMMER CITY』などが使われる。
- 当初はコント以外でもボケ(大竹)とツッコミ(三村)の役割が非常にはっきりしたコンビだったが、『内村プロデュース』以降、フリートークなどでは両者が等しくボケ合う傾向が強くなる。若手から大御所まで見ても、この二人ほど“両ボケ・両ツッコミ”が出来るコンビは珍しい。三村は雑誌「QuickJapan」(第74号、2007年10月刊)のインタビューで、「以前はいいボケを思いついても大竹の役割だからと遠慮していたが、『内P』でその遠慮が消えた」と語っている。
- 毎朝三村の車に同乗して仕事場にやって来るなど、とても仲のいいコンビ。大竹曰く、「うちらはキャイ〜ンの次ぐらいに仲が良い」。20年来の友人ということもあって互いの趣味嗜好が似ており、ファッションなどにおいて2人が偶然同じものを持っていたりするという。
- 学生時代の夏休みに二人で北海道離島にある民宿にアルバイトに出掛けて、北海道旅行に来た若い女性客と仲良くなりたかったというが、その民宿は大学男子柔道部の合宿専用であったので目論見が大きく外れたと番組内で力無く語っている。
- 低迷していた頃、三村は大竹に「ヨゴレ仕事は全部オレが引き受けるから、お前は思う存分ネタを書け」と言い続けていた。三村はその間レポーターなどやや毛色の違う分野で活動し、コンビを支えた。
- 1996年頃、『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の番組内で三村のツッコミが何度もネタにされ、岡村隆史は各所で三村のものまねを披露していたという(当時の知名度からかテレビではそのシーンの放送は敬遠されがちだった)。また『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)のコーナー「笑わず嫌い王決定戦」にもコーナー開始当初から出演。これらもまたさまぁ〜ずがのちに再び脚光を浴びる下地となっており、当人たちも様々な場所で「(ブレイクは)ナインティナインのおかげ」と語っている。
- 2005年には自身のコントライブから派生したバンド「マイナスターズ」として、CDアルバム『ネガティブハート』を発売。その後も不定期でマイナスターズとして音楽活動を行っている。
- 二人はビートたけしに憧れており、特に三村はピコピコハンマーで叩かれることが念願だった。これは『ビートたけしの!こんなはずでは!!』での共演で実現した。後に『さまぁ〜ずの逆にアレだろ!?』で語った所によると、「ピコハンで叩かれた瞬間から、感極まって見る見る内に目が赤くなり、その後は一言も喋れないまま本番が終わってしまった」との事である。また同番組収録合間に同じエレベーターに偶然乗り合わせた際には、緊張の余り汗だくで一言も喋れなくなったとの事である。
- 2008年2月オンエアーの『モヤモヤさまぁ~ず2』にてけん玉検定に挑戦し、大竹は5級、三村は7級に合格した。
- 田口浩正と同期で事務所が同じで、長い付き合いである。田口浩正から三村は「ミムチン」の愛称で呼ばれている。
- 『内村プロデュース』以来、2人とも非常にアドリブに強いことが定評となっており、フリートークや事前に何をやるか決まっていない、或いは聞かされていないロケ企画なども柔軟に対応し盛り上げることが出来る。
- 2008年6月13日放送の森田一義アワー 笑っていいとものオープニング企画「三村モードな学園」ではコンビ愛をテーマとした衣装を一般公募。そのため、いつもならば三村のみが選ばれた衣装を着て、「テレフォンショッキング」の後で行われる「テーマ限定 イケメン川柳」に登場する訳だが、この時ばかりは大竹も選ばれた衣装で登場した(ただし、被り物のせいで顔はほとんど映らなかった)。
[編集] 改名
TBS系列のバラエティ番組『新ウンナンの気分は上々。』において、海砂利水魚(のちのくりぃむしちゅー)と因縁の対決として数々の企画が組まれた。当初は芸能界引退を賭けた勝負であったが、3回目の対決となった2000年10月20日放送分において陸上競技対決を行い、敗れた方が罰としてコンビ名を屈辱的な名前に改名させられることになった。敗れたバカルディは半年間(のちにもう半年延長)「さまぁ〜ず」として活動する憂き目に遭った。
「さまぁ〜ず」というコンビ名は内村光良(ウッチャンナンチャン)によって命名。由来は三村・大竹とも好きな季節が夏だから、という単純なもの。脱力感のあるひらがなと「〜」の表記、また「バカルディ」の名に愛着が湧いていたこともあり、改名決定直後の本人たちは当然ながら大きな抵抗があったようだが、所属事務所の対応はスムーズで、社内外の資料や仕事先での応対などは瞬く間に「さまぁ〜ず」に移行したという。
当初改名は期間限定の企画であったが、その期限が過ぎる頃になると「さまぁ〜ず」の名で徐々に人気が上がってきたこともあり、元に戻す必要性がなくなってしまった。そのため、ビーチバレー対決(2001年9月28日放送)の際は有田哲平の提案で、さまぁ〜ずが負けたら個人の芸名をそれぞれ「ビーチ三村」と「大竹すいか割り」にする条件となった。しかし結果は海砂利水魚の負けとなり、これらは幻の芸名となった。以降、コンビ名は「さまぁ〜ず」で完全に定着し現在に至っている。
お笑い芸人の看板とも言うべきコンビ名を安易に替えてしまった内村光良はその責任を重く感じ、その後両コンビ(特にさまぁ〜ず)を自身のレギュラー番組などで積極的に起用していった。これが不遇の時期を過ごしていた両コンビに世間の目に触れる機会を与え、のちのブレイクを後押しする形となった。
[編集] 出演
[編集] レギュラー番組
- クイズプレゼンバラエティー Qさま!! (テレビ朝日系) 月曜20時00分 - 20時54分
- リンカーン (TBSテレビ系) 火曜22時00分 - 22時54分
- 神さまぁ〜ず (TBSテレビ系) 火曜24時55分 - 25時25分
- さまぁ〜ず・さまぁ〜ず (テレビ朝日) 水曜24時45分 - 25時15分
- 笑っていいとも! (フジテレビ系) 金曜日レギュラー 12時00分 - 12時58分
- モヤモヤさまぁ〜ず2 (テレビ東京) 金曜24時53分 - 25時23分
- メ〜テレナイト・さまぁ〜ず げりらっパ (メ〜テレ、中京広域圏) 火曜24時15分 - 24時45分
[編集] 特別番組
- 内村プロデュース(テレビ朝日系)*正式には三村のみレギュラー、大竹はレギュラーゲストという位置付けで実際に初期は大竹が出ていない回がある。
- ミドル3(テレビ朝日系)
- お笑い!!ゆく年くる年(テレビ朝日系)
- 史上空前!! 笑いの祭典 ザ・ドリームマッチ(TBSテレビ系)
- 世界の絶景100選(フジテレビ系)
ほか
[編集] ネット配信
[編集] 過去の出演作品
「バカルディ」時代を含む。
[編集] テレビ
- バラエティ
- 大石恵三(フジテレビ系)
- 風まかせ 新・諸国漫遊記(フジテレビ系)
- ロバートホール水(フジテレビ系)
- インパクト!(フジテレビ系)
- まるまるちびまる子ちゃん (フジテレビ系)
- さまぁ〜ずと優香の怪しい××貸しちゃうのかよ!!(テレビ朝日系)
- ビートたけしの!こんなはずでは!!(テレビ朝日系)
- 指名手配(テレビ朝日系)
- 三竹占い→三竹天狗(テレビ朝日系)
- ショージに目あり!(日本テレビ系)
- おしえて!ガリレオ(日本テレビ系)
- ウッチャンナンチャンのウリナリ!!(日本テレビ系) ※大竹単独
- オトナの資格 (日本テレビ系) ※大竹単独
- TVおじゃマンモス(日本テレビ系)
- 小園総研(中京テレビ - 日本テレビ系)
- ぶっコギ!(日本テレビ系)
- ウッチャきナンチャき(TBS系)
- 新すぃ日本語(TBS系)
- 天才!トコロ店→所萬遊記(TBS系)
- ★愛と誠★(TBS系)
- ギルガメッシュないと(テレビ東京系)
- ナベちゃん・ミッちゃんのマネマネ天国!(テレビ東京系)
- 開運!なんでも鑑定団(テレビ東京系)
- タレコミ(テレビ東京系)
- 突撃! イドバタ7(テレビ東京系)
- 怒りオヤジ〜愛の説教対局〜(テレビ東京系)
- こだわりラーメン紀行(1999年) ※三村単独
- ぷるんアラモード(テレビ西日本) ※三村単独
- カイブツ(日本テレビ系) ※大竹単独
ほか
- 単発・スペシャル
- FNS番組対抗!なるほど!ザ・春秋の祭典スペシャル(1993年・1994年、フジテレビ)
- 大石恵三チーム(1993年春)、ゲッパチ!UN アワーありがとやんした!?チーム(1994年春)として出場
[編集] ラジオ
- ちはるとバカルディのスーパーギャング(TBSラジオ)
- ちはるとバカルディのパックインミュージック21(TBSラジオ)
- ちはるとバカルディのラヂオザウルス(TBSラジオ)
- 木曜JUNK さまぁ〜ずの逆にアレだろ!?(TBSラジオ)
[編集] コマーシャル
- ヤマダ電機
- 現在も同社CMで使用されている「ヤマ〜ダ電機♪」というフレーズは2人の作。
- NTT東日本
- ISDNで当たりマウスバージョンで中居正広と共演。ただし、アフレコで声のみの出演。
- プロミス(1998年)
- 「ヤリリン」「クリリン」というアニメキャラクターの声とテーマソングを担当。テーマソング『ヤリー BE GOOD!』は同名クレジットでCD化もされている。
- 日清食品・焼きそばWからしマヨネーズ (2002年3月)
- スナイパーに扮した大竹が、会社のデスクにいる三村の焼きそばを狙うというもの。
- デフスターレコーズ・平井堅ベストアルバム「歌バカ」(2005年)
- シャープ「日本一短いクイズSHOW シャープに答えて!」
[編集] 映画
[編集] 舞台
- ハンブン東京 (2007年11月16日-18日公演)
[編集] ライブDVD
- バカルディライヴX 〜サラダで白飯くえねーよ! (1997年、銀座博品館劇場)
- バカルディライヴ なまたまごかけ御飯 (1998年、青山円形劇場)
- バカルディライヴXII 少年と犬と公園と私 (1999年、新宿シアターアプル)
- 冬なのにさまぁ〜ずライブ (2000年、朝日生命ホール)
- さまぁ〜ず ライブ2 (2001年、グローブ座)
- さまぁ〜ず ライブ3 (2002年、天王洲アートスフィア)
- さまぁ〜ず ライブ4 (2003年、天王洲アートスフィア)
- さまぁ〜ず ライブ5 (2005年、原宿クエストホール)
- さまぁ〜ず ライブ6 (2007年、恵比寿ザ・ガーデンホール)
以上すべてポニーキャニオンから発売。ライヴXからさまぁ〜ずライブ3までを集めた6本組BOXSETも発売されている。
- マイナスターズライブ 〜その日雨だけどね〜 (2005年、duo music exchange)
- ライブミランカ さまぁ〜ずトークLIVE 三村もいるよ! (2006年、原宿BlueJayWay)
[編集] 書籍
- さまぁ〜ずの悲しいダジャレ(宝島社)
- RUN! DOG! RUN! さまぁ〜ずの紙コント(角川書店)
- ドッグとキャットとトリとほか(光文社)
- さまぁ〜ずの悲しい俳句(宝島社)
- バカルディ時代に、こちら葛飾区亀有公園前派出所78巻の巻末解説者として出ている。
[編集] 関連項目
- 内村光良-さまぁ〜ずの名づけ親。現在、内村さまぁ〜ずで共演中。
- TIM - 『内村プロデュース』などで共演。
- ふかわりょう - 同上。
- 出川哲朗 - 同上。
- NO PLAN - 『内村プロデュース』から誕生したさまぁ〜ず参加の歌手ユニット。
- 所ジョージ - 『所萬遊記』などで共演。
- 優香 - 所属事務所の後輩。『Qさま!!』などで共演。
- オセロ - 中島(『所萬遊記』ほか)・松嶋(『三竹天狗』ほか)それぞれと番組で共演。
- ダウンタウン - 『リンカーン』で共演(両コンビがレギュラーとして共演するのはこれが初めて)。
- 田口浩正 - 同じホリプロ所属で同期。親交が深い。
- 雨上がり決死隊-ミドル3のメンバー、「リンカーン」でも共演。
- くりぃむしちゅー-ミドル3のメンバー、「ウンナンの気分は上々。」ではライバル関係。
[編集] 外部リンク
[編集] 脚注
- ^ 2008年4月号「日経エンタテインメント!」(日経BP社)
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番組関連 | 増刊号 - テレフォンショッキング - 特番(特大号 - 春・秋の祭典スペシャル - ■新春祭) |
出演者 | 森田一義(タモリ) - いいとも青年隊(14代目:リン・ナオミ) - レギュラー出演者一覧 月曜日:香取慎吾 - 勝俣州和 - 石原良純 - ガレッジセール - 劇団ひとり - ほしのあき - ◇宮瀬茉祐子 火曜日:久本雅美 - 中居正広 - 山口智充 - タカアンドトシ - 柳原可奈子 - ◇松尾翠 水曜日:爆笑問題 - 柴田理恵 - 千原ジュニア - 品川庄司 - マリエ - ◇渡辺和洋 木曜日:笑福亭鶴瓶 - おすぎ - 南野陽子 - 青木さやか - チュートリアル - 里田まい - ◇田淵裕章 金曜日:関根勤 - 草彅剛 - ピーコ - さまぁ〜ず - オリエンタルラジオ - ◇平井理央 増刊号:◇斉藤舞子 |
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(※記載情報は2008年6月現在。番組関連の■は終了。出演者の◇はアナウンサー) |