鉄道車両・船舶の俗称
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鉄道車両・船舶の俗称(てつどうしゃりょう・せんぱくのぞくしょう)は、鉄道車両および鉄道会社に属する船舶の非公式な俗称・愛称について記す。
目次 |
[編集] あ行
- アイスキャンディー - 国鉄52系電車による急行電車が戦後に復活した際、水色の濃淡の塗装が「アイスキャンディー」をイメージさせたため付けられた愛称。
- 合の子 - 流線型をした国鉄52系電車の増備車が、側面はそのまま前面を通常形の貫通式にしたため。また、鉄道車両の車体デザイン変更の過渡期において製造されたもののことを、「合の子スタイル」と呼ぶこともある。なお、近年「合の子」という言葉は、差別的な好ましくない言葉として扱われているが、この用法では単に「ハイブリッドスタイル」という意味だけで、差別的な意図は全くない。
- 青ガエルなど - 東急5000系電車に対して、湘南形二枚窓ながら下ぶくれで全体に丸みを帯びたカエルのような愛嬌あるデザインと、緑色の塗装から付けられたもの。「雨ガエル」、「ピーマン」とも。東急よりこの車両を譲り受けた福島交通、長野電鉄や岳南鉄道では車体が赤く塗られたため「赤ガエル」、また先頭車化改造により切妻式となった車両(上田交通クハ290形電車)は「平面ガエル」、両運転台となった車両(熊本電気鉄道5000系電車・松本電気鉄道5000系電車の各一部)は「両面ガエル」といったバリエーションも生まれた。阪神5001形電車(初代)もクリームに緑の塗装で「雨ガエル」と呼ばれたことがあった。
- 青大将 - 東海道本線が全線電化された際、特急「つばめ」・「はと」用のEF58形と客車が内密に淡緑色へ塗られたことから、まるで「アオダイショウ」のようだということでこう呼ばれた。
- 青坊主 - キハ183系の100番台(101~104)の先頭部分が、坊主頭に似ていることから名づけられた。国鉄色時代は筋肉マン とも。中でも、HET色の101~103のことを青坊主と呼ぶ。
- 赤い棺桶 - 京急700形のこと。開閉できる窓が少なく、そのうえ当初は非冷房車だったため、夏の暑さが激しかったことを揶揄したもの。サウナとも呼ばれる。
- 赤鬼 - 盛岡地区で使用されていたキハ52形やキハ58系の更新車、大湊線で使われたキハ40形のワンマン車は窓周りが赤く、赤鬼のようであることからこう呼ばれた。
- 赤いきつねと緑のたぬき - 九州旅客鉄道の「きりしま」および「ひゅうが」に使用される485系のこと。水戸岡鋭治により配色され、非常に派手なことで知られる。基本的に「ひゅうが」は赤色、「きりしま」は緑色の車両が使用されるが、赤・緑・青・黄と原色すべてが使われた配色(KIRISHIMA & HYUGA 色)も存在する。名前の由来は東洋水産(マルちゃん)から発売されている和風インスタントカップ麺。
- 赤いみどり - 後述のシャア専用車の項を参照。
- 赤電・青電 / 赤胴・青胴 - 前者は京成、後者は阪神の鋼製車の塗色から。京成が「新性能車=赤系塗色・旧型車=青系塗色(実際は緑系だが)」に対し阪神は「急行系車両=赤系塗色・普通系車両=青系塗色」と意味合いは異なる。阪神は 赤胴鈴之助 からのもじり。なお京成においては2度の塗色変更及びステンレス車の増備によって死語となりつつある。赤電という呼称は西武701系電車、国鉄415系電車、江ノ島電鉄600形電車等でも当初は赤基調の塗色であったことから赤電と呼ばれ、常磐線では同じ線路を走る国鉄103系電車との対比で沿線利用客から赤電・青電と呼ばれていたこともある。また江ノ島電鉄800形電車は映画の撮影用に青と黄色のツートンに変更され、この際も青電と称された。
- 赤ブタ - 蒸気機関車(SL)を置き換えたディーゼル機関車(DL、特にDD51形など)に対する、2灯のヘッドライトをブタの鼻に例えたもの。SLのファンにとって、DLは「SLを追い出す敵」のようなものであったため、主にそれを蔑む際にこの語が使われた。また、DD51形はSLのD51形(デゴイチ)をもじって「デラックスデゴイチ」(DeluxeなD51)、「ダメデゴイチ」(DameなD51)とも揶揄された。
- 赤ベコ - ED75形電気機関車の愛称。全長が14.3mとそこそこ短く、その上赤いカラーリングで主に東北地方を中心に使用されている電気機関車であったため、福島県会津地方の郷土玩具「赤べこ」を連想させるという理由で呼ばれている。
- 赤ラベル - 東急8500系電車が、正面に赤帯を施して登場していたことから、他のステンレス車と区別のためこう呼んでいた。当時、インスタントコーヒーのネスカフェ・ゴールドブレンドやスコッチウイスキーのジョニー・ウォーカーに「赤ラベル」というものがあったことから、そちらと掛けたようである。
- アメロコ - アメリカ製の機関車に対する愛称。
- 一球さん - 都電6000形電車のことで、前照灯が一つのみであることと、「一休さん」、または野球アニメの「一球さん」を掛けている。
- イノシシ機関車 - 静岡鉄道駿遠線のDB601ディーゼル機関車のこと。逆転器省略により主として前進しかできない(バックギヤによる後退は可)ことから。
- いもむし - 名鉄3400系電車や東急デハ200形電車の形状が、「イモムシ」の姿に似た流線型であったから。塗装が緑色であったことも、そう呼ばれた要因とされている。名鉄5000系電車や小田急3000形電車(編成短縮後の「SSE」)も同様。3400系は塗装変更後は赤マムシとも呼ばれた。ずんぐりとした外観の251系を評して使われることもある。
- インフレナンバー - 鉄道事業者で使用している車両番号の数字が大きくなり、10000を突破するような場合、「インフレーション」に例えてこのように呼ばれる。例として東武8000系電車の編成数が多くなり末期の増備車が80000番台となった。
- うなぎ - 新幹線500系電車の姿を称して。車体の塗装と断面形状がウナギを連想させることから呼ばれた愛称。
- 馬面電車 - 車両限界の問題で車体幅が極端に狭く、前面がまるで「ウマの顔」のような姿となった電車のこと。花巻電鉄のデハ1形~5形電車や、福島交通飯坂東線の電車、名鉄モ600形電車などが該当する。なお花巻電鉄のそれは、全体の形状から「ハーモニカ」とも呼ばれていた。立体的な形状から、N700系新幹線にも使われることがある。
- 海坊主 - 1953年(昭和28年)に登場したDD50形の一次形は、連結器下部まで伸びた面長な前面外板と、幅が狭く縦寸法が大きめの正面窓がもたらすのっぺりしたイメージから、当時のファンより海坊主と呼ばれた。東急デハ3500形電車が、緑一色塗りの車体で前照灯・尾灯を窓下につけて方向幕を窓内に収めたことから、前面上半分が異様にすっきりした丸みを帯びた形状となったため[要出典]。あるいは大糸線で用いられたクモユニ81形が、湘南二枚窓の軽快な見た目とは対照的に、スカイブルー一色に塗られたため。茶坊主も同様。海坊主シリーズとしては新京成電鉄800形電車などが挙げられる。
- ウルトラマン電車 - 神戸電鉄3000系電車は、アルミ無地の車体に朱色のラインがあしらわれているが、それがウルトラマンに似ているとしてこう呼ばれている。
- JR北海道789系電車(特に1000番台)の場合、先頭の形がウルトラマンに似ているからこう呼ばれている
- 似非パノラマカー - 名鉄7000・7500系電車は、先頭車両に前面展望席を有していたため「パノラマカー」と呼ばれていたが、同系の車体を持つ7300系は前面展望席がない上に足回りは吊り掛け駆動方式のAL車(間接自動制御車)だったことから、「パノラマカーのような、そうでない車両」という意味でこう揶揄された[要出典]。「偽パノラマカー」とも。なお、7700系も前面展望席がなかったが、こちらは性能は7000系と同じだったため、「セミパノラマカー」と呼ばれていた。
- エンコマン - 営団8000系電車が使用開始した当初、故障が多発したことから8つながりのエイトマンに掛けて呼ばれていた。
- おいらん車 - 旧式の建築限界測定車(オヤ31形など)のこと。測定のための棒が車体の回りに多数付いてる様子を、おいらん(遊女)が簪(かんざし)を多数付けてる様子に見立てたもの。なお新型車両ではレーザー光線で測定するので、おいらんのイメージはない。
- 陸蒸気 - 明治初期の蒸気機関車の俗称。蒸気船(蒸気)に対して陸を蒸気機関で走ることから。
- おしどり方式 - 架線電圧の昇圧に対応した改造をする際に、昇圧前は各車単独の電動車として機能し、昇圧後には2両ユニットで機能するようにした方式。単独の電動車でありながら常にコンビを組んでいる状態を、常につがいで行動するイメージのあるオシドリに例えたもの。
- お化け電車 - 横須賀線で使用されていた国鉄32系電車の塗装試験車のこと。両前面・両側面がすべて異なる色に塗られ異様だったことからこう呼ばれた。
- オバQ - JR西日本の「フェスタ」(キハ58系改造ジョイフルトレイン)の前面が「オバケのQ太郎」に似ていることから。「フェスタ」は音声と可動式の唇で喋っているかのような演出をするギミックが備えられていたため地元の主婦や子どもからは「パクパクちゃん」とも呼ばれていた。
- オバ急電車 - 「小田急電車」と「オバQ」を掛けたもの。なお「オバケのQ太郎」のタイトル自体、小田急線に因んだものである。
- 親子電車 - 路面電車車両において、電動車が付随車を牽引する編成の俗称。子連れの親のように見えたことから。
- オルゴール電車 - 小田急3000形SE車の愛称。装備されていたミュージックホーンのオルゴール調のメロディにちなむ。「ピポーの電車」「ピコポーンの電車」とも呼ばれた。
- 音階電車 - JR東日本E501系電車、あるいは京浜急行電鉄の2100形電車や新1000形に搭載されているシーメンス社製のVVVFインバータ制御装置および主電動機を搭載した電車の愛称。ドレミファインバータの類義語。このVVVFインバータ制御装置および主電動機は起動時や停止時に発せられる音階のような磁励音が出るように設定されているためこう呼ばれる。肝心の磁励音はハ長調音階でレ・♭ミ・ファ・ソ・ラ・♭シ・ド・レ・♭ミ・ファ・ソーとなる。この電車自体が「歌う電車」と称されることもあり、またくるりのシングル『赤い電車』や、SUPER BELL"Zの『MOTOR MAN 京浜急行VVVF』の曲中にもこの作動音が収録,杉ちゃん&鉄平の『3vfエチュード』では楽曲モチーフとして使用されている。
「青坊主」ことキハ183-103(石北本線 網走駅) |
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[編集] か行
- 蚕 - 近鉄10000系電車(ビスタカーI世)の愛称。流線型の前面形状がカイコガの幼虫に似た雰囲気だったことから。
- 骸骨電車 - 小田急9000形電車の愛称。前面窓が窪んだ当時としては独特のスタイルが、頭蓋骨の眼窩を連想させたため。単に「ガイコツ」とも呼ばれる。
- 鹿島のカバさん - 鹿島鉄道DD901形ディーゼル機関車(元国鉄DD42形ディーゼル機関車)のこと。丸みを帯びた茶色の車体と大きく口を開けたような前面グリルがカバを想起させることから。
- カステラ - 東武7300系電車や7800系電車の愛称。クリーム一色の車体に、黒い屋根の外観が「カステラ」に見えることから。末期には様々な理由から、「板張り電車」と利用客より揶揄されていたことがあった。
- 片眼の妻 - 近鉄の前身の一つである参宮急行電鉄(参急)が製造した2200系電車のうち、トイレが設けられた車両はトイレの側妻となる面には、運転台が置かれた左側にしか窓が設けられなかったため。なお、「片眼」という表現は近年は障害者差別につながる好ましくない用語として扱われているが、ここでは差別的意図は全くない。ウィンク電車とも呼ばれた。
- ガタリンカー - 国鉄キハニ5000形気動車の事。「ガソリンカー」に「ガタガタ」をかけて揺れが激しい事を揶揄したもの。
- ガチャコン電車 - 近江鉄道の電車のことで、走行中に発する音から取られたもの。「ガチャガチャ」などとも呼ばれる。
- ガチャピン ‐ JR東日本E231系500番台のこと。幅広車体に黄緑色のラインと独特のフロントマスクがポンキッキーズのガチャピンを連想させることから。同様にJR東日本E331系電車はムックと呼ばれる。
- カニパン - 国鉄20系客車のMG搭載電源車、カニ22形に搭載されているパンタグラフ。日本では珍しいパンタグラフ付客車であったため特にこう呼ばれた。牽引する機関車に取り付けられた非常用パンタグラフ降下スイッチを「カニパンスイッチ」と俗称した。
- カバ - キハ183系の5200番台(ノースレインボーエクスプレス)の先頭部分が、カバに似ていることから名づけられた。
- カフェ・オ・レ、カプチーノ - JR西日本における、113系や115系の体質改善工事車のカラーリングがコーヒー飲料の「カフェ・オ・レ」や「カプチーノ」を連想させるため。
- 歌舞伎 - 東京急行電鉄における7600系、7700系、8000系の内装更新車の通称。前面に入る赤帯のデザインが「歌舞伎役者」の隈取をイメージさせたことから。なお、「電車とバスの博物館」で販売している写真にも「歌舞伎電車」という説明書きがあり、現在では公式な愛称になっている。
- カブトムシ - 国鉄EF57形電気機関車の2号機以降が、車体からパンタグラフを突き出しており、ツノのように見えたことから。
- かぼちゃ、みかん - 「カボチャ」や「ミカン」のように緑とオレンジの2色で塗られた、いわゆる「湘南色」の鋼製電車に対する愛称。具体的には113系や165系など。なお「かぼちゃ」は、電車が緑と黄色の2色に塗られた新潟交通(1999年廃止)や富山地方鉄道14760形電車・10030形電車に対しても使用されている。
- 上沼垂色もどき - JR東日本251系電車がリニューアルを受けた際に施された新塗色が、上沼垂運転区(現:新潟車両センター)に所属する485系電車と同様の配色となったことを皮肉って言う表現。
- 亀 - イタリア国鉄E444形電気機関車のこと。独特の丸みを帯びたスタイルをしていることから。「スーパー亀」とも呼ばれる。または東武熊谷線で使用されたキハ2000のことで、こちらは「カメ」のようなフロントマスクで比較的のんびりと走っていたことから。
- カモ電 - 貨物電車(電動貨車)の略称。「貨電」とも呼ばれる。
- カモノハシ - 新幹線E4系電車や700系電車の前面が、「カモノハシ」のくちばしのようであったため。同様の理由で、「スリッパ」「アヒル」などとも呼ばれることがある。700系については「ムーミン」「クレヨンしんちゃん」「こまわり君」などと呼ばれたこともあった。
- ガラスのエース - 高性能の割に頻繁にトラブルが発生した国鉄DD54形ディーゼル機関車を皮肉表現したもの。
- キセル編成 - 1980年前後、山手線や京浜東北線でATC投入に伴い当時の国鉄103系電車のうち両端の先頭車両のみをATC対応の冷房付き新鋭車両に置き換え、中間車は従来の車両でかつしばらく冷房が取り付けられないまま存置されたため両端のみ新型で中間は旧型ということからキセルにたとえてこう称された。一方でATC非使用路線の103系は両端が初期車で中間が新鋭という編成が多く見られた。
- 喫茶店 - 阪神851形電車(類型の861形・891形も含む)の貫通路が全面ガラス張りとなっており、さながら「喫茶店」の入り口のようだったことから。「理髪店」とされることもある。
- 木とセメントで造った機関車 - 国鉄EF13形電気機関車のこと。戦時設計のため構造が粗悪なことを揶揄したもので、実際に代用資材として木材やセメントも使用されていた。
- キノコクーラー - 国鉄181系電車や481・483系及び485・489系電車の初期型、国鉄キハ80系気動車に備えられているAU12型冷房装置は、クーラーキセ(カバー)がキノコのかさのような形をしていることからこう呼ばれた。
- キハフ12、キハネフ14 - ディーゼル発電機を床下に装備したスハフ12、スハネフ14、スハネフ15に対して、これらの客車を気動車に例え、揶揄したもの(気動車の形式には先頭に「キ」がつく)。ただし、実際に気動車との併結が行われる例や、付随車としてキサハ型式が付与された例もある。また、キハ52は、実際に寝台気動車のテストに使用されたことがある。
- 貴婦人 - 国鉄C57形蒸気機関車の愛称。ボイラーが細く優美なスタイルであることから。
- ギャング - 小田急が1938年に鉄道省から譲受したモハ51形(鉄道省モハ1形)木造電車は、故障が多くダイヤを乱す原因となったため、平和を乱す「ギャング」に例えたもの。
- 旧京成 - 新京成の車両が、かつては、親会社の京成から譲渡された旧型車ばかりであったことから。
- キワモノ - 国鉄キワ90形気動車のこと。同形式はローカル線の少量貨物輸送の合理化を目指して製作されたが、機関出力が低く、実用にならなかったことから、形式称号との語呂合わせでつけられた[要出典]。
- キューロク - 国鉄9600形蒸気機関車の愛称。
- 金魚、カナリア、ウグイス - 国鉄101系電車が初めて登場した際、茶色の地味な通勤電車ばかりであった国電(国鉄電車)の中にあって、色鮮やかなオレンジバーミリオンの塗色を「金魚」になぞらえたもの。命名は、丸の内で働くOL(当時はBG)たちであったようである(通学の女子高生という説もあり)。続いて登場した山手線用のイエローは「カナリア」、山手線用国鉄103系電車のライトグリーンは「鶯」と命名されたが、こちらはカナリアイエローや鶯色といった色の名前とも一致するため、廃れてしまった「金魚」と異なり現在でも使われている。
- 金魚鉢 - 阪神国道線(1975年廃止)で使用されていた71形電車・91形電車・201形電車が、側面窓に上下方向へ長いガラスをはめていたこともあって、「金魚鉢」のようないでたちとなったため。また、名鉄6000系電車のうち、1989年~1992年に製造されたグループも一部のファンからこのあだ名で呼ばれている。
- 金太郎の腹掛け - 国鉄80系電車や70系電車は2色に塗り分けられたが、前面の塗り分けラインを中心線に向かって曲線を描いて下げ(上げ)たことから、「金太郎の腹掛け」のような菱形ラインが形成されたのを形容したもの。前面非貫通2枚窓のいわゆる「湘南型前面」とセットで、地方私鉄にまで普及し、これと一体不可分の関係であった。当時茶色1色塗りであった、同様の前面を持つ電気機関車のEF58形では、銀色の帯を用いてこのラインを表したほどで、列車のスピード感を演出する要素の一つであった。
- 銀電-名鉄3300系や3150系が本線系の車両では初のステンレス車体を採用し、赤一色の一般車両の中でも特に目立つため、一部ファンからこう呼ばれている。京成のステンレス車両でも同様に称されている。
- 銀千-京急新1000形ステンレス車のこと。上記の「銀電」と同じ理由で、一部ファンからこう呼ばれている。
- グリーン車 - 東急、京王、京成の旧型車両(初期の新性能電車を含む)のこと。緑一色の塗装であったため。国鉄(当時)の「グリーン車」とは反対にボロであるという皮肉。ただし、京王においては2010系電車引退時に記念切符等で「グリーン車両」と自ら呼称していた。また、かつて東急では5200系電車が4両しかないために、大井町線での5両編成時には緑色の5000系電車1両を中間に連結して走ったことから、その5000系車両を指して呼んでいたものでもある。
- クルクルパー - 蒸気機関車の煙突に装着する回転火の粉止めのこと。羽根がクルクル回ることから。火力も見栄えも落ちるため、乗務員からも鉄道ファンからも好ましくないものと思われて、この呼び名になったようである。また、踏切障害時に発光する回転形特殊信号発光機(JRや一部の私鉄に採用されているもの)も5つのランプが回るように順に発光するためクルクルパーと呼ばれる。なお、近年「クルクルパー」は差別的な好ましくない用語とされているが、ここでは差別的な意図はない。
- くるくる回る前照灯 - 名鉄7000系電車に装備されていた回転灯のことを滑稽味を持って呼んだもの。
- クロコダイル - 中央に運転台があり、前後に機械室が細長く突き出ている形状の電気機関車の愛称。後述する「凸電」の一種で、形状がワニに似ているためこう呼ばれた。日本には存在しなかった形式で、スイスやその周辺の国々で使用された。もしくは、車体表面に特徴的な凹凸を持つ国鉄ED17形電気機関車の愛称。
- クワガタ - JR東日本E257系電車のクハE257形100番台とクハE256・257形500番台の前面のスタイルやするどい目の形が特徴になり鉄道ファンなどからクワガタまたは虫などとよばれた。
- ゲゲゲの鬼太郎 - 営団6000系電車の運転席側の窓が大きい前面スタイルが、漫画ゲゲゲの鬼太郎に登場する鬼太郎の隻眼の顔に似ていることからついた名前だったが、それほど普及はしなかった。
- ゲロ電 - 定山渓鉄道2300形電車は、東急7000系電車に類似したコルゲートつき外板(ただし高張力鋼製)の美しい車体に更新されたが、窓が開かない非冷房車という致命的欠陥を抱えていた。ことに夏季は気分が悪くなる乗客が続出し、そのため下駄電に引っ掛けて「ゲロ電」と呼ばれ、大いに嫌われた。更新から5年後には定山渓鉄道の廃線と共に廃車となったが、当初から車内に嘔吐対策用の袋が用意されていたという[要出典]。
- ゲンコツ - 485系200番台や183系など、従来の特急形電車が有していたボンネットを廃した先頭車を、「拳骨」のようだとして呼んだもの。また、フランス製電気機関車(フランス、ベルギー、韓国、等で使用)は前面窓が斜めに切り立った独特のいかついスタイルのため、同様に呼ばれる。なお、北総7000形電車にも同じ愛称があるが、こちらは当時の北総開発鉄道自身が広報用資料で「ゲンコツ電車」を愛称として表記した公式のものである。
- 黄害列車 - かつてのトイレがタレ流しで、使用後の落下物が沿線の衛生面で問題となったことから。
- ゴキブリ - EF58形お召し列車牽引指定機(60・61号機)が「ため色」に塗られていた上、通常のEF58に比べて飾り帯が長いことから、茶色で長いひげを持つ「ゴキブリ」に例えたもの。欧風客車「サロンエクスプレス東京」など、茶色系の客車を牽引する場合は「ゴキブリ列車」とも呼ばれたが、同じ茶色の客車でもお召し列車牽引時にはこう呼ばれることはなかった。他に当時の国鉄72系電車等1950年代頃殆どの国鉄通勤形電車が茶色塗色であったためゴキブリ電車と揶揄していた。
- ご苦労さんよ - 国鉄9600形蒸気機関車の59634号機の愛称。なお、同機は九州鉄道記念館に保存されている。
- ゴサゴ - EF65形535号機の愛称。2008年3月30日で引退。
- ゴットー - JR貨物EF510形電気機関車の愛称。
- ゴッパーサン - 国鉄583系電車の愛称。
- ゴハチ - 国鉄EF58形電気機関車・国鉄キハ58系気動車の愛称。
- コンテナ電車 - 1980年代前半頃まで広島地区で運用された国鉄72系電車は、うぐいす色の車体にオレンジバーミリオンの前面警戒色となり、72系の無骨な前面もあって、当時の国鉄コンテナに外観が類似していたためコンテナ電車と呼ばれた。なお、JR貨物M250系電車は本当にコンテナを輸送する貨物電車であるが、これとは無関係[要出典]。
カバに見えるノースレインボーエクスプレス(1998年7月 摩周駅) |
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[編集] さ行
- サニーカー - 近鉄12400系電車の名称。現在は近鉄でも公式に使うことがあるが、もともとは川島令三が名づけた(と川島は自称している)もので、車内配色がサニートーンでまとめられていることから。
- サンパチ - 西日本旅客鉄道の山陰本線・福知山線で運用されている113系3800番台(800番台から改造されたグループ)の俗称。車両前面の車体色が暗めなのに対し前面に取り付けられている衝突対策強化板の色が黄色に青線、独特な形状とあまりに特徴的である事からおんぷちゃんねるで発祥したあだ名。名前の由来は3800番台(サンパチ)から。また、この強化板の事をサンパチ板と呼ぶ事が多い。
- 死運丸 - 5回も事故を起こし、特に5回目の事故で多くの死傷者を出した宇高連絡船の船舶「紫雲丸」の船名を皮肉ったもの。なお同船は5回目の事故後、「瀬戸丸」と改称され復旧した。
- シゴイチ - 国鉄C51形蒸気機関車の愛称。
- シゴキュー - 国鉄C59形蒸気機関車の愛称。
- シゴサン - 国鉄C53形蒸気機関車の愛称。
- シゴゴ - 国鉄C55形蒸気機関車の愛称。
- シゴナナ - 国鉄C57形蒸気機関車の愛称。
- シゴニ - 国鉄C52形蒸気機関車の愛称。
- シゴハチ - 国鉄C58形蒸気機関車の愛称。
- シゴマル - 国鉄C50形蒸気機関車の愛称。
- シゴヨン - 国鉄C54形蒸気機関車の愛称。
- シゴロク - 国鉄C56形蒸気機関車の愛称。
- しじゅうから電車、シジュウニニンノリ - かつて長野県にあった私鉄の布引電気鉄道の電車は乗車定員が42人乗りであったが、需要予測の誤りに加えて世界恐慌の影響もあり旅客が極端に少なく、「シジュウカラ(四十雀と始終空を掛ける)」・「しじゅう2人(=始終、運転士と車掌のみ)乗り」と揶揄され、早期に経営破綻した。なお「しじゅうから」は、同じ長野県にかつて存在した池田鉄道や上田丸子電鉄西丸子線に対しても、用いられることがあった(また他の県でも、一部で使用された実績がある)。
- 私鉄の103系 - 東武鉄道の東武8000系電車は、当時大量に存在した吊り掛け駆動方式の旧型電車を淘汰するため、私鉄としては異例の712両もの大量生産が行われた。このため、やはり国鉄において72系などの旧型車淘汰目的に、各線で大量に配備された103系電車と同様視され、「私鉄の103系」と呼ばれた。
- 死に丸殺し - 安治川口駅構内で起きたガソリン動車脱線事故での被災車(最後尾)、「キハ42056」号の車番を皮肉ったもの。
- シャア専用車 - ボンネット型、非ボンネット型に関わらず、九州旅客鉄道(JR九州)の485系電車は、同社発足後に多くがコーポレートカラーである赤色のソリッドカラー(一色塗り)へ塗色変更された。あげくの果てには、特急「みどり」までもが赤く塗られ、「赤いみどり」なる珍妙な列車が出現した。これらを称して、テレビアニメ「機動戦士ガンダム」の劇中において、登場人物「シャア・アズナブル」の乗機(ザクⅡ、ズゴック、ゲルググ等)が赤く塗られるという設定に引っ掛けて皮肉ったもの。EF65形電気機関車の1118号機も、大部分のEF65形が青色を基本色とした塗装の中で唯一赤い塗装のためこの呼称で呼ばれる場合もある。具体的な理由は同機はその車号から「ゲッパ」と呼ばれることが多いが、音感の悪さからこれを嫌うファンも少なくないという理由であるため。また、名古屋鉄道や京浜急行電鉄、遠州鉄道、岳南鉄道なども車両の多くが赤色塗色のため、同様のアダ名が生まれている。巫女専用車とも呼ばれる[要出典]。
- しゃくれMax - 新幹線E4系電車の通称で、前面デザインがアゴがしゃくれているように見えることからそれを皮肉ったもの。類義語として「猪木新幹線」「つぶれワニ」がある。新幹線E1系電車と区別するために使われる。
- ジュラ電 - 車体が戦後余剰となった航空機用ジュラルミン製の国鉄63系電車。
- 上州のシーラカンス - 上信電鉄デキ1形電気機関車が、製造から70年を超える西暦2000年代に入っても日本最古の現役電気機関車として活躍していたことから。
- 消防電車 - 京成3000形電車 (初代)など京成赤電車両は1980年にファイアーオレンジベースへ変更された際車体のほとんどが赤い塗色となったため消防車の塗色にたとえてこのように称された。
- 食パン - 昼夜兼用特急車の583系電車を、近郊化・短編成化した419系・715系電車は、中間車を改造してできた先頭車が種車そのままの大断面の切妻形となったため、その形状から「食パン」と見立てられた。この言葉自体は、国鉄63系電車が切妻形の車体で製作されて以来のもので、同形状の車体を持つ国鉄通勤形電車を指していうことがある。他に西武451系電車やJR東日本701系電車などの切妻形の車両でも食パン形と言われたことがある。
- 白い恋人たち - 京成3500形電車の俗称。京成初のステンレス車体を採用しまた新製時より冷房を装備していたため車体色とあわせ夏期にこのように呼ばれていた。
- シロクイチ - 国鉄C61形蒸気機関車の愛称。
- シロクニ - 国鉄C62形蒸気機関車の愛称。
- シロクマル - 国鉄C60形蒸気機関車の愛称。
- 白坊主 - キハ183系の100番台(101~104)の先頭部分が、坊主頭に似ていることから名づけられた。国鉄色時代は筋肉マン とも。中でも、とかち色の104のことを白坊主と呼ぶ。
- 人工頭脳(電車) - 阪急2000系電車は世界初の定速運転制御を実現、「人工頭脳電車」(または「オートカー」とも)と呼ばれた。だが、600Vから1500Vへの昇圧時に一般的な抵抗制御に改造され、定速運転機能はなくなってしまった。
- 新鮮 - 京浜急行電鉄の新1000形を略したもの。
- ステンプラカー - 京王3000系電車はオールステンレス車両だが、前面上半分の色付きの部分にFRPを採用したことからこう呼ばれた。ただし現在京王に残る車両は更新改造の際にFRP部分が普通鋼に変更されており、現存する「ステンプラカー」は各地方私鉄に譲渡された非更新の初期車のみである。
- スワローエンジェル_国鉄C62形蒸気機関車2号機の愛称。デフレクタ(除煙板)につばめマークがあることから。
- 戦闘機 - 500系新幹線の先頭部が円錐形で、運転台部分が「戦闘機」のキャノピーの形状になっていることから。なお、JR西日本やマスコミからは、先頭車のロングノーズがカワセミの嘴に似ていることから「カワセミ」と呼ばれることがある。
- 遭難電車 - 国鉄80系電車のこと。登場して間もない頃故障が相次いだことを、同車に付けられた愛称「湘南電車」をもじって揶揄したもの。
その子 - JR東海313系電車、JR東日本215系電車の前頭部が白色塗装であることから、「美白の女王」鈴木その子にちなんだ呼び名。京王7000系電車、西武6000系電車、神戸電鉄3000系電車(3006号)についても更新時に白色塗りとなったため同様の呼称をされることがある。テレビ番組「志村けんのバカ殿様」の志村けん扮する、顔面が白粉の殿様になぞらえて、バカ殿と呼ばれる場合もある。
[編集] た行
- タイガの太鼓 - ソビエト連邦時代に製造されたディーゼル機関車のこと。騒音が大きいことを揶揄したもの。
- ダイヤモンドカット - 東急7200系電車及びそれを改造した東急7600系電車のこと。くの字型の折妻前面デザインがダイヤモンドを連想させたため。
- タヌキ - 新京成電鉄8000形電車の愛称。前面の塗りわけが「タヌキ」に類似していることに由来する。車庫が鎌ヶ谷市の「くぬぎ山駅」に存在することから「くぬぎ山のタヌキ」と呼ばれることもある。
- タラコ - キハ40系など、1970年代後半以降に「首都圏色」といわれる朱色5号一色に塗られた気動車のことで、タラコのような色であったことからこう呼ばれた。退色した状態は「焼タラコ」とも呼ばれることがある。現在でこそ郷愁の対象となっているが、登場当時は退色が激しい上、車体洗浄等が十分になされなかったこともあって、ファンの間では見苦しいものの代名詞的扱いだった。国鉄末期からJR初期にかけてほとんどが別の地域カラーに塗り替えられ、急速に姿を消してしまった。その不評振りがこんなところからも窺うことができる。
- だるま - 台車などの下回りを取り外されて地面に直接置かれている廃車体のこと。手足(=台車)がないことから。あるいは京急800形電車の愛称。前面デザインと赤白の塗装が「だるま」に似ていることから。なお京急2000形電車には当初、「だるまのお兄さん」という愛称があった。
- 団塊の電車 - かつて国鉄ではコストの問題などで地域ごとの事情を余り考慮せず、同一形式の車両を全国各線へ投入する傾向があったが、その方針に基づいて大量に製作された103系や113系などを「団塊の世代」と引っ掛けて皮肉ったもの。
- 団子鼻 - 0系新幹線の特徴である光前頭(連結器カバー)から。ひらけ!ポンキッキの中で流れた「そらとぶさんりんしゃ」でも、この表現が使用されている。
- タンコロ - 江ノ島電鉄100形電車の俗称。晩年、1両単位で使用されたためにこのように称された。
- ダンプキラー - 名鉄7000系電車の俗称。強力な油圧ダンパーを装備していたため、踏み切りで故障していたダンプカーを跳ね飛ばしたことから。
- 地下席 - 2階建て車両の1階席のこと。1階席は乗車後に階段を降りることになるため、ホーム高さを1階とした呼び方である。窓があることから「半地下席」とも呼ばれる。なお、2階建てでない車両が「平屋車」と呼ばれることから、2階建て車両の車端部の平屋部分については「平屋席」と呼ばれることが多い。
- 茶坊主 - 京阪神地区で運行された70系電車が、本来2色の塗り分けであったものが茶色の一色塗りとなったため、前面のおでこの広さが目立つ、のっぺりとしたインパクトの強い姿となったことを称して。「茶饅頭」とも呼ばれる。後に登場した同様の前面を持ち、大糸線でスカイブルー一色に塗られたクモユニ81形は、前述した通り「海坊主」と呼ばれた。
- チョコ電 - 江ノ島電鉄300形電車等の旧塗色で、茶色とクリーム色のツートンカラーであったことからチョコレートにたとえてこのように称された。
- チョコレートパフェ - 阪急6300系電車が幕板から上をアイボリーに塗装して登場したので、チョコレートの上に乗せた生クリームを連想させたことから。なお、その後この塗り分けは他形式にも波及している。なお、京都線に新しく配備された9300系は、屋根上の冷房室外機を隠すように車体全通のカバーが付いており、そのカバーもアイボリーに塗装されているところから「(チョコパフェ)大盛り」とも呼ばれる。
- 朕車(ちんしゃ) - お召し列車もしくは、それに用いられる専用車両の不謹慎な呼称。古語で天皇や皇帝の一人称である「朕」と「珍車」をかける[要出典]。
- チンチン電車 - 路面電車のことで、車掌が停留所において鳴らす電鈴の音からとったもの。なお現在、路面電車でこの電鈴が聞けるのは、イベント用を除けば都電荒川線のみとなっている。
- 通勤電車(三池鉄道) - 三池鉄道で、作業員の通勤用として用いられた客車列車のこと。路線は電化されており、国鉄63系電車に酷似した客車を使用したため「電車」と呼ばれた。
- 痛勤(形)電車 - 通勤電車、通勤形電車に対して、混雑がひどいという意味合いで付けたもの。「通勤」の「通」を偏違いにして掛け、ドーナツ化現象などで片道2時間以上の遠距離通勤が増加し、通勤時間帯の混雑が遠距離まで広がったことで、長時間の通勤だけで体力を消耗することを皮肉ったものでもある。
- デゴイチ - 国鉄D51形蒸気機関車の愛称。正しくは「デコイチ」で、一説には標準型の正面上部に給水暖め器が付けられており、これが人の顔のおでこにあたる部分に「一」の字が入っているように見えるため付けられたが、後に「ディーごじゅういち」の略称と誤解され「デゴイチ」の名称が広まった。機関車に付けられた愛称としては最も有名であり、蒸気機関車の代名詞にもなった。
- デコニ - 国鉄D52形蒸気機関車の愛称。
- デコマル - 国鉄D50形蒸気機関車の愛称。
- 鉄仮面 -南海電気鉄道の特急「ラピート」に使用される50000系電車のあだ名。また、名鉄6000系列のうち、1984年~1988年に製造された車両もその前面形状から、こう呼ばれる。また、西武5000系電車もこのあだ名をつけられていた。前面Hゴム劣化を防ぐための金属押さえ・金属支持を施工したJR西日本に所属する103系電車や、前面強化工事を施行したJR東日本のクハ111 などのステンレス無塗装・帯テープ処理で出場した車両を指すこともある。
- 鉄人28号 - 前述した南海50000系電車の俗称。色や形がアニメ「鉄人28号」に登場するロボット「鉄人28号」とよく似ているとされるため。
- 鉄板焼き電車 - 国鉄103系電車1000番台で、千代田線内では発電ブレーキによる大量の発熱を地下線内に吹き上げた上、地下線内で抵抗器の冷却が充分できずに電車の床に抵抗器から発生した熱が伝わり、車内が異常なまでの暑さになったため、こう呼ばれるようになった。「走る電熱器」とも呼ばれたことがある。常磐緩行線#複々線化の沿革と問題も参照。
- デデゴイチ - 国鉄DD51形ディーゼル機関車のこと。「デラックスD51(デラックスデゴイチ)」とも。これが投入されることは蒸気機関車が駆逐されるのと同義であったため、当時のSLファンから怨念と皮肉を込めて付けられたもの。
- デフレナンバー - 高松琴平電気鉄道の幾つかの形式のように、形式より車番の桁数が少ないこと。また、遠州鉄道のモハ30形・クハ80形のように、途中から増備されるごとに車番が若い数字になっていったような場合にも、この表現が使われる。
- デラ - 東武1720系電車はデラックスロマンスカーと称されていたがこの略称としてデラと称された。
- デロクイチ - 国鉄D61形蒸気機関車の愛称。
- デロクニ - 国鉄D62形蒸気機関車の愛称。
- デロクマル - 国鉄D60形蒸気機関車の愛称。
- 電気釜 - 583系電車や485系電車の先頭車のうち、ボンネット(クハ481形0・100番台、クハ489形0・500番台)のものを除く先頭車を「電気釜」に見立てたことで付いたもの。
- 電気炊飯器 - 681系電車や683系電車の呼称。先頭車の前面形状が「電気炊飯器」に似ていることから。
- 電関 - 電気機関車の略称。狭義ではニューヨーク・セントラル鉄道のS形電気機関車を指す。同形式のデザインがOゲージ鉄道模型の自由形電気機関車(いわゆる「電関」)によく使用されたことから。
- ドケヨホーン - 名鉄7000系電車(パノラマカー)や2000系電車(ミュースカイ)などで流されるミュージックホーンの「ミ・ド#・ラ ミ・ド#・ラ ミ・ド#・ミ・ラ~」というメロディに、子供達が「どけよ どけよ どけどけ~」などと勝手に歌詞を付けたことから。
- ドッグノーズ電車 - オランダ国鉄ELD系電車の愛称。流線形の前面スタイルが犬の鼻のように見えることから。
- 凸電 - 中央に運転台があり、前後に機械室が突き出ている形状の電気機関車のこと。横から見ると「凸」に見えるためこう呼ばれる。
- ドレミファインバーター - JR東日本E501系電車、あるいは京浜急行電鉄の2100形電車や新1000形に搭載されているシーメンス社製のVVVFインバータ制御装置および主電動機の愛称。音階電車の類義語。このVVVFインバータ制御装置および主電動機は起動時や停止時に発せられる音階のような音が出るように設定されているためこう呼ばれる(実際にはハ長調音階でレ・♭ミ・ファ・ソ・ラ・♭シ・ド・レ・♭ミ・ファ・ソーとなるが)。この電車自体が「歌う電車」と称されることもあり、またくるりのシングル『赤い電車』や、杉ちゃん&鉄平のアルバム「電クラ」の「3VFエチュード」、SUPER BELL"Zの『MOTOR MAN 京浜急行VVVF』の曲中にもこの作動音が収録されている。
- トングリ - 韓国鉄道公社5000系電車といった韓国の鉄道車両の一部に対する愛称。
[編集] な行
- ナナゴー - ED75形電気機関車の愛称。
- なまず - 名鉄850系電車の愛称。流線型の前頭部の幕板に「ナマズ」を思わせる線(ヒゲ)が描かれていたことから。塗装変更後は赤ナマズと呼ばれた。
- なめくじ - D51形蒸気機関車のうち、初期に生産された95両は屋根上覆いが煙突から給水温め器、ドームまでを覆う長大なものであったことから、その形状を「ナメクジ」に見立てた。この覆いを運転室の所まで延長した22・23号機は、「スーパーなめくじ」・「大なめくじ」などと呼ばれた。
- 難解電車 - 戦前の南海電気鉄道の車両形式が複雑であったことから。「南海電車(南海)」と「よくわからない」という意味の「難解」をかけたもの。
- ニセクーラー - 東急8000系・8500系電車に冷房準備車が登場した時、屋根上にクーラーキセ(カバー)があるのに、実際には中身がなかったことから、「冷房車のように見えるが実は非冷房車」ということでこのように呼ばれていた。「空(くう)ラー車」「0(れい)房車」とも呼ばれた。
- ニセスチール車、ニセスチールカー - 名鉄モ520形などの、木造車の外側に鋼板を張り付けただけの簡易鋼体化車が、「鋼製車のように見えるが実は木造車」ということでこのように呼ばれていた。また、名古屋市交通局3000形電車や営団5000系電車、国鉄EF81形電気機関車300番台等のように、外板にステンレスを使用し、骨組みに普通鋼を使用した車両は「ニセステンレス車」と呼ばれる。
- ニットー - JR貨物EF210形電気機関車の愛称。
- ニモ電 - 荷物電車の略称。「荷電」とも呼ばれる。
- ネコ - 小田急2200形電車は傾斜のない正面2枚窓で、「猫」の顔を連想させたことから。特に青帯塗装の頃は、帯が髭に似ていることから、いっそう猫に近い風貌だった。
- 猫ひげ - 東武5700系電車のA編成は正面2枚窓で登場したが、ヘッドマークが丸型に翼状の飾り付だったため、猫の顔を連想させたことから。国鉄キハ82系気動車や国鉄キハ181系気動車の前面の塗色塗り分けでも同じ俗称が使われた。
- 猫耳 - 新幹線E954形電車、新幹線E955形電車の空力ブレーキ(空気抵抗増加装置)の通称で、ネコとヒトをあわせたような架空の生物の耳である「猫耳」に類似していることから。また、車両に対して「猫耳新幹線」と呼ぶ用法もある。同形はこの猫耳ゆえに萌え擬人化の対象となり、フィギュア「ファステックたん」が発売されている。ちなみに、東京メトロのシンボルマーク「ハートM」もその形状が類似していることからこう呼ばれることがある。
「猫耳」と呼ばれる新幹線E954形電車の空気抵抗増加装置(空力ブレーキ) |
[編集] は行
- パーイチパーイチ - 国鉄EF81形電気機関車の81号機のこと。
- 廃車復活 - 一旦廃車された車両が解体されずに、後に復元され車籍を復活することを敗者復活になぞらえたもの。
- 爆弾ドア - 営団6000系・7000系・8000系電車(前期車)などに使用されているタイプのドアが開扉時に「ドンッ」という大きな音を出すことから。開閉時のドアのスピードの速さから、「弾丸ドア」と呼ばれることも。逆に、閉扉時に戸先から「ドンッ」と音を立てながらぶつかるように閉まるタイプのドアは「ギロチンドア」(代表例・国鉄101系電車)と揶揄されることがある。
- ハゲ電車 - 新京成電鉄800形電車の前面デザインが、ハゲているように見えることからそれを比喩したもの。また、同様にオデコが広いデザイン(カラーリング)である国鉄165系電車などを比喩する通称として使われることがある。※当事者を侮辱するために使われがちな言語が含まれているので、公な場で使うことは稀である[要出典]。
- 走るホテル - 20系客車が製造されたとき、当時としてはホテル並みの設備を誇っていたことから付いた愛称。「動くホテル」とも。
- 走るラブホテル - バブル時代に「夢空間」・「トワイライトエクスプレス」などの豪華寝台列車が出現した際、これらの車両、特に車端部に設けられたA寝台「スイート」などの成金趣味な内装を、前述の「走るホテル」をもじって皮肉ったもの。また「カシオペア」については、内装は成金趣味とは言えないものの、オール2人用個室ということでこう呼ばれることがある[要出典]。
- 走ルンです - 209系・E231系・701系をはじめとする、JR東日本になってから設計された一般形電車のコンセプトが「価格半分・重量半分・寿命半分」であったことから、富士フイルムのレンズ付きフィルム(使いきりカメラ)「写ルンです」に因んで揶揄したもの。「使い捨て電車」、また、構造的にプレハブ建築に近い工法である為「プレハブ電車」とも呼ばれる。またE231系近郊タイプデビュー時には、帯色が「写ルンです」のパッケージカラー(富士フイルムのコーポレートカラー)を思わせることから、「フジカラー走ルンです 」と揶揄されたこともある。ときに、通勤・近郊電車の標準仕様ガイドラインに基づいた他社の車両までも、「○○(社名)版走ルンです」と呼ばれることがある。
- バス - 125系やキハ120形など、両運転台車の走る様や内装を、輸送機関の「バス」に例えたもの。特に後者は当初トイレが無く(現在は順次設置中)、バス用のドアを使っていることなどからバスの様相を呈している。なお、実際にバスの部品を多用製造された気動車もあり、これは「レールバス」と呼ばれる。また、山鹿温泉鉄道では、実際にボンネットバスの車体に鉄道の走行機器を組み合わせた車両を運行していたことがある。
- バス窓 - 小型の鉄道車両によく使用されていた、上段Hゴム固定式2段側面窓のこと。路線バスでかつて同様の構造の窓が使用されていたことから、こう呼ばれるようになった。国鉄キハ10系気動車、江ノ島電鉄300形電車305F編成などに見られる。
- ハチロク - 国鉄8620形蒸気機関車の愛称。
- バッテラ - 新幹線N700系電車が、直立した側面に屋根のRが少ない真四角に近い断面に加え、全周ホロを採用しているため、押し寿司のバッテラのように見えることから。
- 派手車 - 東急7200系事業用車(検測車)の愛称。シンプルな外観が多い東急の車両において、黄・赤・青の3色を使用した派手な外観から。
- パノラマカー- 狭義では名鉄7000系電車、名鉄7500系電車の愛称。広義では名鉄1000系電車や名鉄8800系電車などを含む場合もある。
- バブルカー - 俗にバブル景気と称される、1985年~1990年および1990年代前半に企画された車両が、関東を中心に209系以降のローコスト電車に席巻された90年代後半以降の世相から見て贅沢な内装や高価格な構造・素材(または料金が高価な設備)で作られているとしてやっかんだ語。例を挙げれば国鉄24系夢空間、JR東日本251系電車、JR東海371系電車および85系気動車、JR西日本トワイライトエクスプレス、東武100系電車、小田急10000形電車、名鉄1000系電車、営団9000系電車、06系電車および07系電車、東京都交通局5300形電車および12-000形電車(初期型)、伊豆急行2100系電車などが該当する。これらのなかにはその後の車両新造をローコスト路線へ転換した企業もある。
- バラクリ - バラストクリーナーの略称。
- バラック建ての機関車 - 国鉄D52形蒸気機関車のこと。戦時設計のため造りが粗悪なことを揶揄したもの。
- バラック建ての電車 - 63系電車のこと。理由は上記のD52形蒸気機関車と同様。
- 半壊電車 - 阪堺電気軌道の旧型車を揶揄した表現。
- パンダ - 105系(103系改造車の一部を除く)、107系、119系の前面の窓周りが黒いことから、動物の「パンダ」に見立てたもの。
- パンダーバード-鉄道ジャーナル2001年6月号で松本典久氏が 特急「サンダーバード」に用いられるJR西日本683系電車のライトは、「ヘッドライトをつけると珍獣パンダのようである」と誌面上で発表。その後、山口よしのぶ氏の名物!たびてつ友の会会報92にて斉藤千絵がパンダーバードと言ったことで一般化した。なお松本典久氏は名物!たびてつ友の会の顧問を行っているため、ここからパンダーバードの語源が派生した可能性が高いかもしれない。
- バンドマン - 阪神電気鉄道の601形・801形・831形電車の俗称。運転機器を貫通扉の左右に設けたことから、列車の運転士の姿勢がバンドのドラマーに見えたため。
- パンパンドア - 東武8000系電車などに使用されているドアが開閉する際の音から。開閉予告チャイムの存在の意味が無いと思われるほどまでに凄まじい音を出す。
- PSE(Ponkotsu Super Expressの略) - 小田急3100形NSE車が、登場後30年経過した1990年代になってもなお稼動しており、車内の設備が新型車両に比べて見劣りすることから、「古い車両=ポンコツ」という意味で揶揄された呼び方。同系の愛称「NSE」の「N」が「New」であることからの皮肉と考えられる。なお、実際には車齢に起因する故障は少なかったのでこれはガセネタである。
- 被爆電車 - 広島電鉄650形電車など、原子爆弾の攻撃を受けた電車の呼称。650形は現在でも在籍しており、原爆の日に市民団体による貸切が行われる。
- ヒーター車 - 小田急2400形電車は床下に自然通風式の抵抗器を設けていたが、駅に停車した際に床下の抵抗器から大量の発熱を吹き上げたことと、「HE車」という通称があったことから、「HE車はヒーター車の略」と揶揄された。
- Bトレ化 - 廃車になった鉄道車両を、保存もしくはスクラップ業者へトラック輸送するとき、スペースの関係などで車体を半分に短縮する(通常は運転台寄りを残す)こと。リアルBトレ とも呼ばれる。「初代東急5000系が渋谷駅前にBトレ化されて保存されている」のように用い、バンダイから発売されているショーティー(短縮型)の鉄道模型であるBトレインショーティーに似ていることからこのように呼ばれる。特に運転台部分のみの保存やシミュレータへの流用など、現存部分が著しく短い場合は、お面、生首、カットモデル、チョロQなどと呼ばれることもある。
- 光おいらん - JR東日本スヤ50→マヤ50が,レーザー光線により検測するため従来のおいらん車から名付けられた。
- ひょっとこ - 細長く突き出したボンネットを持つ単端式気動車やガソリン機関車のこと。ボンネットがひょっとこの突き出した口に見えることから。
- ブタ鼻 - 103系電車のクハ103形のうち1971年以降に新製されたものは、前照灯がこれまでの丸形白熱バルブ1灯から丸形シールドビーム2灯に改良されたが、この時のトラック形(あるいは楕円形)のケースに収められた形状が豚の鼻に似ていることから。同系の初期車をはじめ一部の国鉄および私鉄の電気機関車・ディーゼル機関車・電車・気動車を問わず行われた白熱灯1灯の円形ケースをそのまま流用したシールドビーム2灯化改造車もこう呼ばれることが多いが、これは外形が円形であることからより一層豚の鼻に近い形状となっている。また、「ブタ鼻ライト」、「ブタ目」、「ピッグノーズ」などと呼ばれることもある。
- フリーザ - JR東日本長野支社が、ジョイフルトレインの「浪漫」を置き換えるために導入した「彩(いろどり)」の前面デザインと1号車の色が、人気漫画『ドラゴンボール』の「フリーザ」を連想させることからそう呼ばれる(イメージ)。
- ブルドッグ - キハ81系気動車の前面ボンネットが、犬の一種であるブルドッグに似ているため、それに見立てて付いたもの。
- ブルートレイン - 寝台列車の愛称。使用される客車が青系の塗装であったことを、南アフリカ共和国の豪華列車「ブルートレイン」などにかけたもの。当初は非公式の愛称であったが、後には公式的にも使用される用語となった。
- 文鎮 - 国鉄DD51形ディーゼル機関車のこと。横からみた形状を「文鎮」に見立てた。
- ふんどし - 国鉄EF61形電気機関車のこと。瀬野駅~八本松駅間の補機用に改造された、または改造予定だったものの出力が中途半端で単機では不足、重連では過剰になってしまうことから、「帯(EF67)に短し、たすき(EF59)に長し(→ふんどしにはちょうどよい)」ということで呼んだもの。しかし、そもそもこの状況になる以前の部分に問題があった(→国鉄EF60形電気機関車#500番台)。
- ペコちゃん - 東急デハ200形電車の愛称。車体の下ぶくれ形状が、「ペコちゃん」の顔に似ていることから。
- 変態カバー - 小田急3000形の3263Fの通称。防音試験のために床下に取り付けられているスカートが車体のデザインとマッチせずアンバランスな点からこう呼ばれるようになった。
- 弁当箱 - 東急7000系電車の俗称。加工が難しいとされるステンレスを全面的に利用したため、無塗装でシンプルなデザインの箱型車体となり、それがアルミの弁当箱のようであったから。なお、その後東急では3000系まで一部を除きステンレス無塗装の箱型車体ばかりを製造するようになったため、これらの車両を比喩して「弁当箱スタイル」と呼ぶことがある。
- 坊主 - キハ183系の100番台(101~104)の先頭部分が、坊主頭に似ていることから名づけられた。国鉄色時代は筋肉マン とも
- 包帯 - 1998年から2002年に掛けて阪急6000・7000・7300系が、2000年から5000系リニューアル改造の検査の際に車体を再塗装するにあたり、6300・8000・8300系と同様に屋根肩部分がアイボリーに塗装されたが、後3者とは異なり前照灯周辺にも塗装され包帯を巻いているように見えることから。
- 頬紅電車 - 大阪市交通局60系電車のこと。正面の下半分の両側(貫通扉以外)を赤一色に塗ったことから。
- 凹電 - 両運転台の無蓋電動貨車のこと。横から見ると「凹」に見えることから。
- ボロスタレタ台車 - 乗り心地が悪い旧型車両の台車を揶揄して、新型車両に頻用される「ボルスタレス台車」をもじったもの。「ボロスタイル台車」とも記述されることもある。
- ボロ電 - 旧年式の電車に対して使われる蔑称だが、山梨交通電車線ではそれが最期まで使用されていたことから、利用者が皮肉と親しみをこめて呼んでいた。
「バス窓」の例:鹿島鉄道キハ432 |
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[編集] ま行
- まっこうくじら - 営団3000系電車が、丸みをおびた貫通形の前面で低運転台のため、運転席窓より上部の面積が非常に広くすっきりし、おでこの大きな「マッコウクジラ」に似たことから。初期にはスカートがありさらにその感が強かった。「フランケンシュタイン」とも呼ばれるが、まっこうくじらほどの知名度はない。また、同車が廃車になる直前には、記念として実際に「クジラ」のステッカー装飾が施されていた。
- マッチ箱 - 鉄道黎明期から用いられた、小型の2軸客車を「マッチ箱」のようだと見立てたもの。なお夏目漱石の『坊っちゃん』でも、道後鉄道→伊予鉄道の客車をそのように表現している。
- マルタイ - マルチプルタイタンパーの略称。
- 丸窓電車_上田交通モハ5250形電車や名鉄モ510形電車など、戸袋窓の丸い電車の愛称。
- マンモス(機関車) - 「マンモス」は「ジャンボ」が定着する以前の大きなものを指す喩え。貨物用電気機関車のEH10形を、黒一色で8動輪軸と言う重厚な姿から、「マンモス」に見立てたもの。後継機のEF66形でもマンモス機関車と呼ばれている。なおEH500形は、その姿形から平成のマンモス、マンモスのステーキ、赤マンモスと呼ばれる。EH200形は冷凍マンモスや青マンモスと呼ばれる。
- 見せかけの新車 - 西武451系電車のこと。洗練された近代的な全金製車体を持ちながら、下回りは大正時代製の吊り掛け駆動方式であることから、このように呼ばれた。
- 三井住友カラー - 新幹線0系・100系のうち、JR西日本の「こだま」用更新車の塗色の緑の濃淡の帯が、三井住友フィナンシャルグループのコーポレートカラーに似ていることから。
- 三つ五郎 - 日本初の5扉電車である京阪5000系電車のこと。閑散時は3扉、ラッシュ時は5扉で運用されることから歌舞伎役者の坂東三津五郎にかけたと思われる。ただし、この呼び方は京阪が刊行した書籍(『京阪電車・車両70年』等)やパンフレットでしか見られなかったので、鉄道事業者がつけた愛称である可能性もある[要出典]。
- 緑の弾丸 - 関西急行電鉄1型電車の通称。当初、全面が緑一色に塗られ、高速運転を行ったことから。
- 緑の新幹線_東北・上越新幹線200系のかつての愛称。東海道・山陽新幹線の0系・100系と同じような形で違う色をしていたため。
- 皆殺し - 1951年に桜木町駅構内で起きた列車火災事故(桜木町事故)での被災車(先頭)、「モハ63756」号の車番を語呂合わせにより皮肉ったもの。
- ムーミン - 昭和初期に流行した流線型車体を採用していたEF55形電気機関車は、廃車されてしばらくした1986年に1両が動態保存として車籍復活したが、その姿が絵本やアニメの「ムーミン」によく似ていたため。なお、製造当初は「カバ」・「ドタ靴」とあだ名されていた。京成AE100形電車(スカイライナー用車両)や新幹線700系電車でも前面形状がムーミンに似ていると称されたことがある。
- 迷鉄電車 - 名古屋鉄道(名鉄)は大量増備による車両の置き換え例が少なく、車両型式が多種多様にわたり複雑であったこと。また多くの列車は、ホームが3面2線しかない名鉄名古屋駅に乗り入れ、両端部で各支線に散らばって行くが、その行き先があまりにも多種多様で、運行系統や乗車方法が極めて複雑であることから、「名鉄電車」と「迷う」の「迷」を掛けたもの。
- 蒙古の戦車 - 静岡鉄道駿遠線のDB601ディーゼル機関車は蒸気機関車から改造されたが、逆転器省略により主として前進しかできない(バックギヤによる後退は可)ことと、その武骨な外観から、鎌倉時代に日本へ侵攻(元寇)したモンゴル帝国(蒙古、元)および、当時モンゴルにも配備された戦車T-34になぞらえて「蒙古の戦車」と呼ばれた。
[編集] や行
- 奴 - 三岐鉄道270系電車のコラージュ画像がふたば☆ちゃんねるに多く投稿されたため、ふたば☆ちゃんねるの利用者に「奴」と呼ばれることになった。語源は「適当にやっつけたコラージュ」の略。
- 夕張メロン - 相鉄6000系電車、相鉄3010系電車新塗装車の愛称。ライトグリーンとオレンジ色の外板塗装からこう呼ばれた。
- 湯たんぽ - 東急5200系電車、東急6000系電車 (初代)の愛称。外板をステンレスの無塗装とし、コルゲーションを施した車体が「湯たんぽ」のようであったことから。なお、5200系は前述の「青蛙」こと5000系のステンレス車体バージョンなことから「銀蛙」「ステンレス蛙」という愛称もあった。
- ヨンパー - 国鉄481・483・485・489系電車の愛称。
[編集] ら行
- 冷風車 - エアコンの容量不足などで冷房の効きが悪い車両(新製当時非冷房車で、のちに冷房つきに改造された車両に多い)を「冷風は出るけど、ちっとも涼しくならない車両」と揶揄したもの。なお、近鉄20100系電車には冷房搭載のスペースがなかったため、実際に「冷風装置」と呼ばれる機器が取りつけられていたが、これとは無関係。
- レゴ電-京成3000形電車のシリーズ、(北総鉄道7500形電車、新京成電鉄N800形電車を含む)の総称。日本車輌のブロック工法を用いて製造されたため、「レゴブロック」に掛けた。小田急、京王、横浜地下鉄、名鉄、あおなみ線にも同様の新型電車が投入された。
- レッドトレイン - 国鉄50系客車の愛称。色が赤いことから、前述のブルートレインをもじってついたもの。登場時期は国鉄改革が叫ばれている時期と重なったため、使用される路線が「赤字路線ばかり」だから赤色と揶揄されることもあった。
- ロイヤルエンジン - お召し列車牽引指定機で知られる国鉄EF58形電気機関車の60号機・61号機の通称または愛称。
- ロクイチ - 前述のお召し機であるEF58形61号機または国鉄EF61形電気機関車、国鉄ED61形電気機関車の愛称。
- ロクデナシ電車 - 前述した桜木町事故により、戦時設計による欠陥が露呈した「63系電車」を皮肉ったもの。同形式は事故後に防火対策を施した後、全車が72系と改称された。また発展して、粗製車両に対する蔑称として「63形の再来」という語も生まれた(用例:「走ルンです」および「プレハブ電車」は「63形の再来」など)。
- ロクサン - 国鉄EF63形電気機関車または国鉄63系電車の愛称。
- ロクヨン - 国鉄EF64形電気機関車の愛称。
- ロクゴー - 国鉄EF65形電気機関車の愛称。
- ロクロク - 国鉄EF66形電気機関車の愛称。
[編集] わ行
- ワキ204 - 山手線(同線所属車は現在は埼京線へ移動)・横浜線で運用される205系電車に、6扉でラッシュ時に椅子が格納される構造のサハ204形が連結された際、乗客を貨物扱いすることを揶揄し、荷物車や有蓋車・家畜車など貨車の形式称号で呼んだもの。同様の6扉車についてはサハ208形の場合「ワキ208」、サハE230形の場合「ワキE230」となる[要出典]。
[編集] 出典・脚注
[編集] 関連項目
- 愛称
- 鉄道の車両愛称
- 列車愛称
- 鉄道関係の俗称
- 列車の俗称
- 鉄道路線や駅・施設に関する俗称
- おんぷちゃんねる(鉄道画像・音声・動画などの投稿掲示板。ここから生まれたものも多い)
- ジョーク(日本国内外の多種多様なジョークが記述されている)
[編集] 参考文献
- 『鉄道なるほど雑学事典』(川島令三、PHP研究所)
- 『国鉄の戦後がわかる本(上・下)』(所澤秀樹、山海堂)
- 『列車愛称の謎』(同上)
- 『私鉄史探訪60年』(和久田康雄、ジェイティービー)
- 『新幹線がなかったら』(山之内秀一郎、東京新聞出版局)