USEN
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種類 | 株式会社 | |||
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市場情報 |
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本社所在地 | 〒107-6233 東京都港区赤坂9丁目7番1号 ミッドタウン・タワー33階 |
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設立 | 1964年9月7日 | |||
業種 | サービス業 | |||
事業内容 | 放送事業、ブロードバンド事業、カラオケ事業等 | |||
代表者 | 代表取締役社長 宇野康秀 | |||
資本金 | 509億600万円(2007年2月現在) | |||
売上高 | 単体:1,044億4,400万円(2006年8月期) 連結:1,820億900万円(2006年8月期) |
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従業員数 | 単体:3,989人 連結:8,807人(2007年2月現在) |
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決算期 | 毎年8月 | |||
主要株主 | 大株主の項目を参照 | |||
主要子会社 | 主要関連会社の項目を参照 | |||
関係する人物 | 宇野元忠(創業者) | |||
外部リンク | USEN公式サイト | |||
株式会社USEN(ゆうせん、英文名称:USEN CORPORATION)は、有線ラジオ放送最大手の企業。大阪証券取引所ヘラクレスに上場、証券コードは4842。
目次 |
[編集] 概要
同軸ケーブルによる有線ラジオ放送「USEN440」は有線放送業界1位である。440とは一般用チューナーで受信可能なチャンネル数を表すが、未使用チャンネルもあり、ステレオ放送は2チャンネル分消費するため番組数は440より少ない。業務用途ではリース用としてさらに多くのチャンネルが存在する。
全国にケーブルを張り巡らせたノウハウを活用し、新たに光ケーブルを敷設してFTTHによるインターネットサービスプロバイダ事業も行っている。この他、同軸ケーブルを使わずに通信衛星を用いた電気通信役務利用放送「SOUND PLANET」も行っている。
創業当初は当時の社名だった大阪有線放送社の社名が示すとおり、大阪府大阪市に本社を置いていたが、現在は東京都港区赤坂に置いている。また2005年からインターネットの商業放送事業「パソコンテレビGyaO(ギャオ)」を展開している。
1998年に社長に就任した宇野康秀は、リクルートコスモス(現 コスモスイニシア)出身で人材派遣大手のインテリジェンスの創業者であり、現在も同社の取締役会長を務めている。またUSENとインテリジェンスは従来直接の資本関係はない事実上の兄弟会社の関係にあったが、2006年3月にインテリジェンスと学生援護会が合併することを発表したことに伴い、USENが学生援護会の株式を取得したほか、宇野康秀が個人で保有していたインテリジェンス株の大半もUSENに譲渡されたため、現在はインテリジェンスがUSENの子会社となっている。
[編集] 沿革
- 1961年(昭和36年)6月1日 - 宇野元忠が個人事業として創業。
- 1964年(昭和39年)9月7日 - 株式会社大阪有線放送社設立。
- 1998年(平成10年)7月 - 宇野康秀が代表取締役社長に就任。
- 2000年(平成12年)4月1日 - 商号を株式会社有線ブロードネットワークスに変更。
- 2000年(平成12年)10月31日 - 株式会社日光堂(現・株式会社BMB)と資本・業務提携を実施。2000万株の第三者割当増資により筆頭株主となる。
- 2001年(平成13年)3月1日 - 商用としては世界初の光ファイバ・ブロードバンドサービス「BROAD-GATE01」(現・GyaO光)を、東京都世田谷区、渋谷区の一部地域にて開始 。
- 2001年(平成13年)4月25日 - 株式会社大阪証券取引所ナスダック・ジャパン(現・株式会社大阪証券取引所ヘラクレス)市場に上場。
- 2003年1月1日 - CSKネットワークシステムズよりISP事業「Highway Internet」「Shes.net」の移管を受ける。
- 2004年(平成16年)11月16日 - ギャガ・コミュニケーションズの第三者割当増資を引受け、新株予約権を取得し同社を子会社化。
- 2005年(平成17年)3月1日 - 商号を株式会社USEN(現社名)に変更。
- 2005年(平成17年)4月1日 - 「パソコンテレビGyaO(ギャオ)」を開始。
- 2006年(平成18年)3月16日 - フジテレビが所有するライブドア株を宇野康秀社長個人が95億円で全株買い上げ、ライブドアと業務提携を結ぶ。
- 2006年(平成18年)7月27日 - 宇野康秀ほかからインテリジェンス株式を取得し持株比率40%に(取得のためにした借入金の返済資金調達目的で8月8日に宇野康秀に対して第三者割当増資)。
- 2006年(平成18年)9月15日 - インテリジェンスを持分法適用関連会社から連結子会社に変更(みなし取得日7月1日)。
- 2006年(平成18年)9月25日 - ギャガ・コミュニケーションズから子会社ギャガ・クロスメディア・マーケティングの保有全株式を譲受。
- 2006年(平成18年)10月17日 - 株式交換によりギャガ・コミュニケーションズを完全子会社化。
- 2007年(平成19年)5月9日 - 子会社ギャガ・クロスメディア・マーケティングの保有全株式をカピトリーノに売却(MBOによる独立。2007年9月、フットノートに社名変更)。
- 2007年(平成19年)6月1日 - セットトップボックス(STB)を使用したビデオ・オン・デマンド(VOD)サービス「GyaO NEXT(ギャオネクスト)」を開始。
- 2007年9月21日 - TOBと株式交換によりBMB(旧・日光堂)を完全子会社化。
- 2007年11月30日 - 「Shes.net」サービス終了。
- 2007年12月21日 - 総務省から契約約款違反で行政指導を受ける。
[編集] 会社の状況(2007.8.31現在)
- 発行可能株式総数 - 195,977,600
- 発行済株式総数 - 135,623,997
- 議決権の総数 - 13,544,876
[編集] 大株主
株主名 | 所有持株数(株) | 議決権比率(%) |
宇野康秀 | 60,387,600 | 44.52 |
ジーエス・ティーケー・ホールディングス・ツー合同 | 24,509,810 | 18.07 |
ステートストリートバンクアンドトラストカンパニー505025 | 2,739,700 | 2.75 |
依田 巽 | 1,967,041 | 1.45 |
メロンバンクトリーティークライアンツオムニバス | 1,106,540 | 0.81 |
アイ・ティー・エックス株式会社 | 1,087,760 | 0.80 |
赤根 豊 | 1,000,000 | 0.73 |
USEN従業員持株会 | 980,660 | 0.72 |
ビーエヌピーパリバセキュリティーズサービスパリスアクサジャスデックフランス | 900,260 | 0.66 |
[編集] 従業員の状況(平18.8.31現在)
[編集] 企業集団の従業員状況
事業区分 | 従業員数 | 事業区分 | 従業員数 | |
放送事業 | 2,811 | ブロードバンド・通信事業 | 1,363 | |
カラオケ事業 | 1,166 | 店舗事業 | 43 | |
映像・コンテンツ事業 | 322 | 業務用システム・プラント事業 | 632 | |
人材関連事業 | 3,230 | その他事業 | 59 | |
全社共通 | 213 |
[編集] USENの従業員状況
区分 | 使用人数 | 平均年齢 | 平均勤続年数 |
平成18年8月期 | 4,159 | 34.7 | 9.6 |
[編集] 主要関連会社
[編集] 連結子会社
会社名 | 資本金(百万円) | USENの 議決権比率(%) |
主要事業内容 |
株式会社UCOM | 2,830 | 38.2 | 電気通信事業(一部株式を売却、MEDiAを吸収合併) |
株式会社BMB | 11,638 | 100.0 | カラオケ機器開発、製造販売(TOB,株式交換により完全子会社化) |
株式会社ユーズミュージック | 400 | 100.0 | CD,テープ、ビデオの原盤製作 音楽著作権の管理及び開発 |
株式会社 ギャガ・コミュニケーションズ |
1,076 | 100.0 | 映画配給、映像コンテンツの提供 ビデオ版権及びテレビ版権のライセンス |
株式会社アルメックス | 2,360 | 100.0 | ホテル管理用システム等 |
株式会社インテリジェンス | 2,046 | 40.0 | 人材紹介事業、派遣アウトソーシング事業 メディア事業 |
[編集] 関連会社
会社名 | 資本金(百万円) | USENの 議決権比率(%) |
主要事業内容 |
株式会社ポイントツー グループマネジメント |
351 | 49.4 | 経営コンサルティング業 |
株式会社ベネフィットジャパン | 1,048 | 25.3 | コンピュータ機器販売、代理店業務 |
[編集] 組合
組合名 | 出資金(百万円) | 出資割合(%) | 主要な事業内容 |
UD第1号投資事業 有限責任組合 |
6,000 | 49.5 | コンテンツ等に対する投資等 |
フラグシップ1号投資事業 有限責任組合 |
2,000 | 50.0 | 有価証券等に対する投資等 |
[編集] 創業者
創業者の宇野元忠(中国名:于元忠)は電柱の「無断使用」で知られ、政府の悩みの種として1970年代の歴代内閣の申し送り事項であった。有線ラジオ放送を契約してから利用者まで線を引くのに、迅速な工事をモットーとしたため、法令上の許可等をとらない工事も目立ち、また酷い場合には、電線を切断して自社のケーブル架設を優先させたりもした。国会でも「ハエを追い払って一時そのあたりにハエがいなくなったと思ったら、またハエがたかってくるといった、ゲリラ的と申しますか何と申しますか、まことにどうも言語道断な現状にあります(1977年4月27日衆議院逓信委員会)」とまで言われている。このことから 、1985年8月20日に有線ラジオ法違反で宇野元忠社長他幹部が逮捕されている。1994年に同社は関係正常化宣言を行い、新規に敷設するケーブルの電柱使用に際し、事前に許可を取る方針に転換するが、以後も過去に敷設したケーブルの電柱使用料の支払い等を巡り問題は継続することになる。
また、当時は在京のFM局等を地方で聴くことが出来るラジオ放送の「無断再送信」も大きな問題となっていた(1999年12月に番組改編が行われ通常の聴収地域外での再送信は中止された)。
その後、宇野康秀が社長に就任してからは、非合法状態のままでは電気通信事業者としての認可を得られないなどの問題から、本格的に事態の収拾が図られ、2000年4月には電力会社・NTT等との間で過去に遡った清算が完了し郵政省(当時)に有線放送ラジオ事業者としての届出を受理されるに至っている。現在では電柱使用料負担の削減のため、商業地域外ではケーブルを撤去しSOUND PLANETへ切り替えるケースが増えている。
[編集] 顧客勧誘問題
2004年には有線放送業界2位のキャンシステムの顧客に対し、加入料や聴取料の大幅割引をして顧客を誘引したことから、公正取引委員会から排除勧告を受けた。
また2007年12月21日には、SOUND PLANETの契約を勧誘する際、くじ引きで「当たり」が出た客に特別な割引をしているように見せかける手法(当選商法)が悪質な契約約款違反にあたるとして、総務省から文書による警告の行政指導を受けた。
[編集] 同社主催音楽番組
[編集] 関連項目
[編集] 備考
- 「USEN」は、「有線」のほか、「United Sensational Entertainment Network」の意味も持つ。
[編集] 外部リンク
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企業 | UCOM、ユーズミュージック、BMB、ブロードコミュニケーションズ、メディア、USENウェルコミュニケーションズ、KLab、ギャガ・コミュニケーションズ、ショウタイム |
BB/ISP | GyaO 光、BROAD-GATE 02、PUON、Shes.net、Highway Internet |
ENT | GyaO、ShowTime、neonR、B-kara、U-kara、UGA、USEN440、SOUND PLANET、モバイルUSEN、OnGen、メロうたUSEN、グルメGyaO |
OSX-H | 4842、USEN公式サイト |