1900年 (映画)
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1900年 Novecento |
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監督 | ベルナルド・ベルトルッチ |
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製作 | アルベルト・グリマルディ |
脚本 | フランコ・アルカッリ ジュゼッペ・ベルトルッチ ベルナルド・ベルトルッチ |
出演者 | ロバート・デ・ニーロ ジェラール・ドパルデュー ドミニク・サンダ |
音楽 | エンニオ・モリコーネ |
撮影 | ヴィットリオ・ストラーロ |
配給 | フランス映画社 |
公開 | 1976年8月16日 1982年10月23日 |
上映時間 | 316分 |
製作国 | イタリア・フランス・西ドイツ・アメリカ |
言語 | フランス語・英語・イタリア語 |
制作費 | $9,000,000 |
allcinema | |
IMDb | |
1900年(伊:Novecento )は、1976年に公開された、ベルナルド・ベルトルッチ監督によるイタリア・フランス・西ドイツ合作映画。1900年生まれの、異なる階層出身の幼馴染の2人の男性の生き様を中心に、20世紀初頭から第一次世界大戦、ファシズムの台頭から第二次世界大戦の終了までのイタリア現代史を描く。
[編集] キャスト
- ロバート・デ・ニーロ/アルフレード・ベルリンギエリ(ジョヴァンニの息子)
- ジェラール・ドパルデュー/オルモ
- ドミニク・サンダ/アダ・フィアストリ・ポーラン
- フランチェスカ・ベルティーニ/デゾラータ尼(アルフレード祖父の姉)
- ラウラ・ベッティ/レジーナ
- ヴェルナー・ブルーンス/オッタビオ
- ステファニア・カッシーニ/洗濯女ネーヴェ
- スターリング・ヘイドン/レオ・ダルコ(ベルリンギエリ家の小作人頭)
- アンナ・ヘンケル/アニタ(オルモの娘)
- エレン・シュウィヤース/アメリア(レジーナの母)
- アリダ・ヴァリ/ピオッピ未亡人
- ロモロ・ヴァリ/ジョヴァンニ・ベルリンギエリ
- パオロ・パヴェージ/アルフレード(孫)の少年時代
- ロベルト・マッカンティ/オルモの少年時代
- ティツィアーナ・セナトーレ/レジーナの少女時代
- ジャンカルロ・キエーザ/レオニダ少年
- アンナ=マリア・ゲラルディ/エレオノラ(ジョヴァンニの妻、アメリアの姉)
- アントニオ・ビオヴァネッリ/トゥーロ
- パオロ・ブランコ/オルソ
- サンテ・ビアンキ/モンタナーロ
- マリア・モンティ/オルモの母ロジーナ
- ジャコモ・リッツォ/道化のリゴレット
- ステファニア・サンドレッリ/アニタ・フルラン(オルモの妻)
- ドナルド・サザーランド/アッティラ・メランキーエ
- バート・ランカスター/アルフレード・ベルリンギエリ(ジョヴァンニ父)
[編集] ストーリー
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
- 第一部
1945年4月25日、解放の日。イタリアポー河流域の農村地帯で麗らかな陽光を浴びながら歌を歌っていた若者が軍服の男に狙撃され、「戦争は、終わったのにな」と無念の言葉を語って絶命する。
農民達は銃を持って、戦前から彼らを苦しめていたファシスト・アッティラとその妻レジーナを厳しく捜索する。アッティラの雇い主だったベルリンギエリ農園の当主アルフレードはレオ二ダ少年に捕らえられ、彼がファシストに抵抗した農民オルモを崇拝していることを知る。アルフレードにとっても、オルモは大切な人物で幼馴染の親友であった。
物語は1900年に遡る。ベルリンギエリ農園では、二人の男の子の赤ん坊が誕生する。一人は小作人頭レオ・ダルコの孫でオルモと名づけられ、もう一人は地主アルフレード・ベルリンギエリの二男ジョヴァンニの子で、祖父の名をもらってアルフレードと名づけられる。
七・八年後、少年期を迎えたアルフレードとオルモはそれぞれの祖父の愛情を受けて育ち、友情を深め合う。夏の祭りの日、若者達が華麗にダンスを踊る姿を見た祖父ベルリンギエリは自身の老いを痛感し、首を吊って自殺する。遺体を見たレオは亡き友に「考える時間が有り過ぎたな」と声をかける。ジョヴァンニは父の遺言状を偽造して農園地主の地位を手に入れる。父の卑劣な手法と最愛の祖父の死にアルフレードは強いショックを受ける。ジョヴァンニは小作人の賃金を大幅にカットして、農民達はストライキに入る。レオは孫オルモとアルフレードと木陰で休息中に息を引き取る。ストは続き、オルモと農民の子供達は、港湾労働者の招きでジェノヴァに向かう。
兵士として第一次世界大戦に従軍したオルモは逞しい若者に成長し、1918年に帰郷した。オルモは、従姉妹レジーナとの遊びに耽っていたアルフレードと再会する。青年になった二人は熱い抱擁を交わす。オルモは、ベルリンギエリ農園管理人でジョヴァンニの腹心の部下であるアッティラと対立する。同じく強引なアッティラの手法に反発していた女性教師アニタにオルモは恋心を抱き、後に二人は結ばれる。
1921年、アルフレードは叔父オッタヴィオ(ジョヴァンニの兄)の屋敷で、華麗でかつ清楚なムードを持った美女アダと出会い、一目惚れする。アニタ・オルモと親しくしていた老人四人が、アッティラとその仲間に襲撃され焼き殺される。その惨劇があった頃、乾草の小屋でアルフレードとアダは激しく愛し合って結ばれる。
数日後、仲間の老人達を哀悼してアニタ・オルモは号泣する。一方アッティラは黒シャツ隊の一員となって、仲間を引き連れ街を行進する。
- 第二部
1922年、アルフレードとアダがボートで恋のひと時を楽しんでいる。父ジョヴァンニは死去し、アルフレードはアダとの結婚を母に許される。アニタは娘を出産して、亡くなり、オルモは娘を、彼女の母と同じくアニタと命名する。アルフレードとアダが華やかな結婚式を挙げる。アルフレードを愛していたレジーナは失恋のショックを受け、アッティラとの情事を楽しむ。二人が情事を楽しんでいた部屋に、少年パトリッツィオがアッティラに手袋を返却するために現れる。少年はアッティラに捕らえられ、口止めにレジーナによって童貞を奪われた挙句、結局アッチラの手で惨殺される。アッティラは殺人の容疑をオルモになすり付け、オルモはアッティラとその仲間に殴られる。オルモの無実を確信するアダはアルフレードにオルモ救出を頼むが、気の弱いアルフレードは何も出来ない。
1928年、アダは酒びたりの生活を送り深く傷つく。地主だった亡夫が生前アッティラに苦しめられたことに怒りを抱いていたピオッピ夫人はクリスマスの夜、部屋にアッティラ・レジーナを軟禁するが、アッティラの逆襲にあって殺される。この事件もアダは犯人がアッティラと確信するが、臆病な夫アルフレードはアッティラの罪を糾そうとしない。落胆したアダは数年後、ベルリンギエリの家を出る。
アッテイラはファシストの幹部として強力な権力を掌握し、農民達を苛め抜く。
1945年4月25日、解放の日。オルモの娘アニタは仲間の農民達を力強く励ます。アッティラ・レジーナ夫妻は農民達に捕らえられる。そこへ死んだと思われたオルモが帰還する。少年レオニダに捕らえられたアルフレード。彼に対する人民裁判を農民達は開く。オルモもその場にやってきた。オルモとアルフレードは裁判の場で運命の再会を果たすこととなる。
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