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闇金ウシジマくん - Wikipedia

闇金ウシジマくん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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闇金ウシジマくん』(やみきん - )は、真鍋昌平による漫画作品。2004年からビッグコミックスピリッツで不定期連載されている。

目次

[編集] ストーリー

主人公、丑嶋が経営するカウカウファイナンスは10日5割の超暴利闇金融。カウカウファイナンスに訪れる客およびその関係者のさまざまな人間模様が描かれる。丑嶋は各エピソードの狂言回し的存在であり、丑嶋が全く登場しない回も多くある。

[編集] 登場人物


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


[編集] カウカウファイナンス

丑嶋(うしじま)
本作の主人公でカウカウファイナンスの社長。23歳。短髪で縁なし眼鏡をかけ顎鬚を生やしている。ヒップホップ系ファッション、耳にはピアス、筋骨隆々で背が高く、大柄で「怖い」イメージを持たせる風貌をしている。頭脳明晰で冷静沈着、卓越した判断力と実行力で部下からの尊敬を集める。負債者の前では「田嶋」等の偽名を名乗り、その陰で彼らを「奴隷くん」と呼び容赦なく破滅に追い込む。その一方、返済意志のある者やどん底から立ち直ろうとしていている者に対してはある程度寛大な態度を見せる。喧嘩の強さは中学時代から有名で、「頭めがけて金属バットをフルスイングできる」別世界の人間として恐れられていた。個性的なポロシャツジャージを着ていることが多い。13匹のウサギを飼っておりペットシッターも驚くほどこまめに世話している(ウサギの名前には全て「うー」が入っている)。新入社員の高田にスーツを買ってやるなど面倒見のいい一面もある。愛車は後期型エルグランドだったが、ハマーH2に乗り換えた。車内禁煙、靴の汚い者は自分の車に入れないなど、かなりの綺麗好きである。
柄崎(えざき)
カウカウファイナンスのNo.2。格闘家を目指していた時期がありその強さは有名。丑嶋を深く尊敬しており、「人間として」丑嶋のことが好きらしい(ゲイではない)。加納とはいつも会話がないが仲が悪いというわけではない。仕事熱心で電話の対応のしすぎで耳からがでたほど。丑嶋が逮捕された時期は被害者に話を付けに行ったり、事務所を警察強制捜査の前に移動したりと丑嶋に身を尽くした。カーナビ付きの車で道に迷うなど、方向音痴
加納(かのう)
長髪で、肥満嗜好の持ち主。「キレると何をするかわからない」らしい。仲は悪くないが柄崎とはいつも会話がない。
小百合(さゆり)
カウカウファイナンスの紅一点で、受付嬢をしている。ずれたファッションセンスを持っている。
高田(たかだ)
第1話で入社した若者。20代。丑嶋より年上。入社前はサパークラブで働いていた。最初は怯えていたが次第に慣れていく。再登場時は頭髪が伸び、髪の色が上下で金色と黒の2色にわかれていた。マサル入社後は世話係を任せられる。まだ冷徹になりきれない一面もある。カウカウファイナンス唯一の美形である為携帯電話の電話帳には女性の債務者が多い。また、女性警官を自らの顔を生かし情報屋として利用している。
加賀勝(かがまさる)
通称マサル。「ヤンキーくん」で登場。貧しい母子家庭に育つ。その家庭環境からか高校にも行かず無為に過ごしていたが、愛沢とトラブルを起こしカウカウファイナンスに連れて来られたことがきっかけで入社。その後愛沢に殺されかけ丑嶋に助けを求めるが、会社の顧客名簿を盗んで"副業"をしていたため見殺しにされる。間一髪で高田に助けられもう一度カウカウファイナンスで働くことになる。自分を見殺しにした丑嶋を恨み、復讐の機を窺う。

[編集] 各編の登場人物

[編集] 「奴隷くん」編

加山重子(かやま しげこ)
カウカウファイナンスに毎朝訪れる、パチンコ依存症主婦の一人。子持ちで夫とは別居中で、慰謝料について民事裁判で争っている。借金返済のために丑嶋に売春をさせられ、一度はパチンコをやめることを決意するも、結局やめられず、以降の話にも度々登場する。

[編集] 「若い女くん」編

村田久美子(むらた くみこ)
田舎出身のOL。26歳。OL同士の見栄の張り合いで、ブランド品などを買いあさり多額の借金を抱える。実家には結婚している妹がいる。丑島のもとで借金をした後も散財はおさまらず、遂に「ちはる」という源氏名風俗で働くことになる。が、度重なるストレスに耐えかね、風俗店同僚の由美子からもらった麻薬を服用し中毒に。更に夜の仕事の過程でHIV淋病等の性行為感染症キャリアとなる。交際していた恋人にも状況を打ち明けられないまま性交渉を繰り返し、同様の患者にさせる。その後、麻薬の影響もあって自我も崩壊し廃人と化した上、不良たちにリンチにあったり怪しげな集会に参加するなど転落した人生を送る。
上原由美子(うえはら ゆみこ)
久美子が勤めた風俗店の同僚で、源氏名「リサ」。久美子に"合法"と称して麻薬を勧める。実は彼女もカウカウファイナンスの「客」であった。

[編集] 「バイトくん」編

池田信彦(いけだ のぶひこ)
理想だけを追い続け、30歳を迎えたフリーター。根拠無く自分を「天才」と評価し、周囲の人間を心中で見下していた。専門学校を中退後パチスロで借金を抱える。最終的にタコ部屋送りになるが、そこでは笑顔を見せていた。

[編集] 「闇金狩りくん」編

森下タク(もりした たく)
旅行代理店で働く青年。闇金狩りグループのリーダー。
友人などと、闇金狩りを「副業」としていたが、丑島に捜索網を張られ、結果的に多額の借金を背負う。

[編集] 「ヤンキーくん」編

愛沢浩司(あいざわ こうじ)
暴走族"愛沢連合"の頭。丑嶋と同世代と思われる。妻子持ち。単車を壊したマサルを半殺しにした上、借金させて慰謝料を支払わせるためにカウカウファイナンスに連れて行った。しかし、最後は丑嶋と滑皮の二人から搾取される。
滑皮秀信(なめりかわ ひでのぶ)
カウカウファイナンスのバックについているヤクザである若琥会若琥一家二代目猪背組の幹部候補生。丑嶋と同世代で、丑嶋と並んで「別世界の人間」と恐れられていた。丑嶋と過去に因縁があるような素振りを見せる。愛沢の台詞によれば「頭をめがけて金属バットをフルスイングできるのは丑嶋と滑皮だけ」。

[編集] 「ゲイくん」編

森下タカシ(もりした たかし・通称「ジャニヲタ」)
36歳のゲイ。他のエピソードでも度々登場する。働かず実家に寄生しており、ジャニーズ系の追っかけやパチスロなどで借金を重ねる。光GENJI世代。小学校のころから「最下級人間コンテスト1位」といじめられていた。
ゆーちゃん
28歳のゲイ。カメラマン志望のフリーターで、森下とは友達。
さまんさ
25歳。俳優志望だったがゲイバーバーテンが本職になった。ゆーちゃんと暮らしていたことがある。「さまんさ」とは、アメリカの人気テレビドラマの素行の乱れた女が由来。

[編集] 「ギャル汚くん」編

小川純(おがわ じゅん・通称「ジュン」)
22歳のフリーター。イベント系サークル(イベサー)・バンプスの代表で「ギャル男」。サークルでは「お父さん」と呼ばれている。よく鼻水が出る。バンプスのイベント資金を集める為に借金を重ね、丑嶋を恐喝で訴えて示談金を取ろうとする。一見人気者だが実のところ人脈は皆無であり、最終話ではそれが仇になった結末を迎える。
橋爪正男(はしづめ まさお)
逮捕された丑嶋が指名した弁護士で、裏稼業の依頼も受ける。妻子持ち。暴利だが、やるべき事はやるため、丑嶋に信頼されている。
肉蝮(にくまむし)
強盗殺人を犯したと噂される男。夏でもファーコートを顔を隠す様に着用している異様な風貌に、大山倍達でも不可能と言われた「片手小指一本逆立ち」を軽々とこなす強靭な肉体を持つ。自分の女を強姦したバンプスの一人ナオヤを半殺しにし、代表であるジュンに恐喝をする。しかしその場にいた丑嶋に腕の骨を折られる。
イケメンゴレンジャイ
春樹、隼人、ヒロ、勇人、尚也(ナオヤ)で構成される、イベサー・バンプスの人気者達。代表であるジュンを小馬鹿にした態度を取る。ナオヤ以外全員金持ちの息子。
根岸(ねぎし・通称「ネッシー」)
ジュンの幼馴染。まいたんやジュンと組んで美人局をしている。ジュンに丑島(闇金業者)から金を取る方法を教えた。自分より頭の悪そうな者に、受け売りの知識を披露する。肉蝮に脅されたジュンに裏切られ、肉蝮に襲われ意識不明になる。
まいたん
広島から家出してきた16歳の少女。援助交際や美人局で金を稼ぎ、漫画喫茶ラブホテルで暮らす。ネッシーになついている。18歳になったら風俗嬢になることが夢。不特定多数の男性と性交渉を行っているため、多種類の性病に感染していると思われる。薬物の影響で乳房を始めとする筋肉が硬化しつつあり、それを好む援助交際者からは評判がいい。
石塚ミノル(いしづかみのる・通称「豚塚」)
八王子の暴走族「駄威我蛙(タイガア)」の頭で、ヤクザとも関わりがある。弱者には容赦がないが、強者との衝突は避ける。バンプスのバックについている。丑嶋に喧嘩を売ろうとしたが、まったく相手にされなかった。

[編集] 「フーゾクくん」編

葉山陽子(はやま ようこ・源氏名「モコ」)
無知と押しの弱さで大量の高級商品を買わされ、消費者金融と闇金の違いを知らずカウカウファイナンスで借金をし、"エロリン派遣ガール"で働き返済をしている大学生。当初は仕事に慣れなかったがサービスの良さと元気な性格で人気を持つようになる。丑嶋には「上客」と認められ、大学の先輩の恐喝の際に助けられている。カウカウファイナンスに返済を完了したと同時に店を辞め、ツチノコタトゥーを彫り、恋人と共に生活を送る。
杏奈(あんな)
23歳のホテヘル嬢で、「エロリン派遣ガール」のNo.2。美人だがサービスは悪く、最近は落ち目。2年前まで月収200万の「フードル(風俗界のアイドル)」だった。「 - なのだ」が口癖。意外にも友人などには優しく、瑞樹が沼田の一件で店泊していた時も自分の家で一緒に過ごすよう促していた。芳則の為に沖縄へ行き風俗で働く事になる。最終話は彼女がモコにまた一緒に遊ぼう、とメールして終了となっている。
瑞樹(みずき)
「エロリン派遣ガール」のNo.1ホテヘル嬢。太っているがサービスは上手く、毎日どうやったら売れるか熱心に研究している。「キモ客」と呼ばれる客に色恋営業をかけてパンクさせる。モコの相談には杏奈とは対照的に真剣に答えていた。恋人も友達もおらず預金残高が心の支えだが、コインロッカーに隠していた通帳を盗まれ、半ば自暴自棄に本来は禁止されている「本番行為」に及び、店を解雇される。
芳則(よしのり)
杏奈の元恋人。働かず、杏奈の収入を目当てにしている。カウカウファイナンスの顧客名簿を盗むためにさきざきローンからスパイとして送り込まれるが、結局露見する。「少し変わっているがいい人達が揃う」と評するカウカウファイナンスで本気で働きたいと思っていた。杏奈に暴行を加えるなどしていたが最終的にこれ以上杏奈を不幸にしたくないと感じ、臓器移植(売買)のため中国に行くことになる。
丸山雨男(まるやま あめお)
瑞樹のエース(常連客)。介護が必要な父親と暮らしている。瑞樹に切られた後はヘルパーの娘に思いを寄せるようになる。「ゲイくん」編に登場するジャニヲタの同級生であり「最下位人間コンテスト」の2位。
沼田(ぬまた)
瑞樹にパンクさせられ、未だに瑞樹を探し回っているストーカーで、34歳。SNSで瑞樹捜索日記を付けている。連続風俗嬢殺人犯。
佐野(さの)
瑞樹の常連客の一人。31歳で、親と同居するアルバイター。アルバイトでの鬱憤を瑞樹に晴らしていた。根拠もなく自分に自信を持っている。

[編集] 「フリーターくん」編

宇津井優一(うつい ゆういち)
宇津井家の長男。35歳。両親と同居し、日雇い派遣とパチスロで金を稼いでは使い、借金を重ねる。「鬱ブログ」というブログを付けている。生活費の件で母と喧嘩の上実家を勘当され、ホームレス生活を送るが周囲に馴染めず孤立。実家に謝りの電話をいれようとした際に母が倒れたことを知り改心。その後町の不良少年集団に殺されかけるなどして命辛々実家に戻り、両親と和解する。自己破産した後は介護の仕事やパン工場で働き始め、丑嶋に親の借金を返済し続ける。高田は、丑嶋は彼には優しいと評する。皮肉にも、自己破産後の方が家族仲が良くなっている。
宇津井美津子(うつい みつこ)
優一の母。夫が早期退職に無断で応じ、さらに息子が無職の為、信用取引に手を出す。しかし、追証が原因で借金をしてしまう。そして丑嶋と樺谷の策略に乗せられ借金が莫大な金額まで膨れ上がったうえ、丑嶋のペーパーカンパニーによる少額訴訟請求をうけたものの、息子が裁判所からの特別速達をずっと隠し持っていたために異議の申し立てが出来ず、家を取り上げられた。好物は団子
宇津井優作(うつい ゆうさく)
優一の父。サラリーマンだったが早期退職を妻に無断で行った事から仲が険悪になる。しかしその後、スーパーマーケットパートを始めるようになる。
樺谷(かばや)
丑嶋の知人。発売前の週刊誌スクープを入手していたりする情報通。偽名を使う時は「樺野」と名乗る。人形町が好きらしい。

[編集] 「サラリーマンくん」編

小堀豊(こぼり ゆたか)
医療機器メーカーの営業職。33歳。妻子持ち。もともとは営業1位だったが、志村の下についてからはパワーハラスメントを繰り返されている。性格は真面目で優しいが、ストレスが溜まり過ぎると大声を出したりする。家族には重要視されてないようだが、本人は家族を守ろうと必死に仕事をしている。知らぬ間に板橋の闇金融詐欺に巻き込まれた事でストレスが限界に達し自律神経失調症を患い、しばらく自宅療養を経て復帰する。
板橋清(いたばし きよし)
小堀の同期。33歳、独身。闇スロットや出会い系カフェに嵌り借金を抱え、小堀にもたびたび金をせびっている。その事によって遅刻やミスが多くなったため、ほとんどの病院から出入りを禁止される(のち自主退職)。ボソボソと聞こえないように他人を罵倒したり、老人や駅員などを鬱憤の捌け口にしていた。丑嶋から持ちかけられた闇金融への詐欺の保証人欄に小堀の名前を書く。その後ヤクザが関わる金融ルートを潰してしまい「マグロ漁船に乗せられお前は死ぬ」と丑嶋に脅され、助かるには小堀に"取り込み詐欺"をさせるよう持ちかけられる。しかし小堀との会話を通し自分で責任を取る事を決意、丑嶋の車に乗せられ消息を絶つ。
小堀結子(こぼり ゆうこ)
小堀の妻。31歳。専業主婦で創(そう、5歳)と由花(ゆか、0歳)の母。夫は仕事ばかりで家庭を顧みないと思い込み離婚を考えるが、自宅療養をきっかけに関係が修復する。
志村(しむら)
小堀の上司。パワーハラスメントの常習犯。部下からの評価も低い。
戸越銀二(とごし ぎんじ)
小堀の後輩。やり手で成績はトップ。先輩の小堀を軽視していたが、彼の休養中に顧客先の病院から信頼されている事を知り、考えを改める。

[編集] 「タクシードライバーくん」編

足立政雄(あだち まさお)
タクシードライバー。カウカウファイナンスの客。


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