関東都督府
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関東都督府(かんとうととくふ)は、大日本帝國時代の遼東半島先端部の関東州を統治する機関。
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[編集] 概要
日露戦争後の1905年、遼陽に設置された関東総督府が翌1906年、旅順に移転・改組され関東都督府になった。
関東州の統治のほか、南満州鉄道株式会社の業務監督や満鉄附属地の警備も行った。
[編集] 都督
長官の都督は陸軍大将・中将から任命された。都督は「都督府令」を発し、禁錮1年以下又は罰金200円以下の罰則を科すことができた。
外務大臣の監督下で清国(後に中華民国)の地方官と交渉することもできた。
また、都督は軍人であるので、関東州駐屯軍司令官も兼ね強大な権限を持った。
[編集] 歴代都督
[編集] 関東総督
- 大島義昌 大将 (1905年10月18日 - 1906年9月1日)
[編集] 関東都督
- 大島義昌 大将 (1906年9月1日 -)
- 福島安正 中将 (1912年4月26日 -)
- 中村覚 中将 (1914年9月15日 -)
- 中村雄次郎 中将 (1917年7月31日 - 1919年4月12日)
[編集] 組織機構
- 都督官房
- 陸軍部(後に関東軍として独立する。)
- 民生部
- 庶務課
- 警務課
- 財務課
- 土木課
- 監獄署
[編集] 関連項目
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樺太 | 樺太民政署→樺太庁(共通法では内地とされ、準内地的位置づけ。唯一正式に内地編入された) |
朝鮮 | 朝鮮総督府: 京畿道 | 江原道 | 忠清北道 | 忠清南道 | 全羅北道 | 全羅南道 | 慶尚北道 | 慶尚南道 | 平安南道 | 平安北道 | 黄海道 | 咸鏡南道 | 咸鏡北道 |
台湾 | 台湾総督府: 台北州 | 新竹州 | 台中州 | 台南州 | 高雄州 | 花蓮港庁 | 台東庁 | 澎湖庁 |
南洋群島 | 臨時南洋群島防備隊民政署→南洋庁 |
関東州 | 関東都督府→関東庁→関東局: 関東州庁 |