鈴村興太郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
鈴村 興太郎(すずむら こうたろう、1944年1月7日 - )は日本の経済学者。一橋大学名誉教授、早稲田大学政治経済学術院教授。専門は社会選択理論・厚生経済学。経済学博士(一橋大学)(1980年)。博士論文は"Rational choice, collective decision and social welfare"。愛知県常滑市生まれ。
ジョン・ヒックス,ティボール・シトフスキー、ケネス・アロー、ポール・サミュエルソン、ニコラス・カルドア、アマルティア・センらと共に厚生経済学・社会選択理論において最先端の研究をしていた。二階堂副包とは友好があり、アローやセンとも親交が深くセンの還暦記念論文集を編集した。2000年からは国際な社会選択理論と厚生経済学の学会であるthe Society for Social Choice and Welfareの会長を勤める。
1990年からFellow of the Econometric Society、1999年日本経済学会会長、2000年President of the Society for Social Choice and Welfare。第18期日本学術会議会員・経済理論研究連絡委員長。2003年一橋大における21世紀COEプログラム「現代経済システムの規範的評価と社会的選択」拠点リーダー。
日本学術会議副会長、Econometric Society極東会議代表、経済史学会理事、法と経済学会理事、文部科学省文化審議会文化功労者選考分科会委員、独立行政法人評価委員会科学技術・学術分科会臨時委員、産学協力総合研究連絡会議委員、日本銀行金融研究所国内顧問等を歴任。
目次 |
[編集] 学歴
- 1962年3月:愛知県立明和高等学校卒業
- 1966年3月: 一橋大学経済学部卒業
- 1968年3月: 一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了
- 1971年3月: 一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了
[編集] 職歴
- 1971年4月:一橋大学経済学部専任講師
- 1973年4月:京都大学経済研究所助教授(経済計画研究部門)
- 1982年4月:一橋大学経済研究所助教授
- 1984年12月:一橋大学経済研究所教授
- 2003年:公正取引委員会競争政策研究センター初代所長併任
- 2007年:一橋大学経済研究所特任教授
- 2008年4月1日:早稲田大学政治経済学術院教授、一橋大学名誉教授、一橋大学経済研究所客員教授
この間早稲田大学公共経営研究科客員教授、ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス自然・社会哲学研究センター客員教授、スタンフォード大学客員准教授、ハーヴァード大学フルブライト上級リサーチ・フェロー、オーストラリア国立大学客員フェロー、ペンシルバニア大学客員フェロー、サザン・メソジスト大学客員教授、エセックス大学客員教授、オックスフォード大学セント・アントニーズ・カレッジ日産客員フェロー、フランス社会科学高等研究院客員教授等を歴任。またブリティッシュコロンビア大学等でも教鞭を執る。
[編集] 社会的活動
- 日本学術会議副会長(第20期)
- 2007年12月01日から 文部科学省日本ユネスコ国内委員会委員
[編集] 恩師
[編集] 著作
- 『福祉の公共哲学』(塩野谷祐一、後藤玲子と共著)東京大学出版会, 2004.1.
- 『アマルティア・セン』(改装新版、後藤玲子と共著)実教出版, 2002.2
- 『アマルティア・セン』(後藤玲子と共著)実教出版, 2001.9
- 『日本の競争政策』(後藤晃と共著)東京大学出版会, 1999.1
- 『ミクロ経済学. 2』(奥野正寛と共著)岩波書店, 1988.12.
- 『ミクロ経済学. 1』(奥野正寛と共著)岩波書店, 1985.1.
[編集] 受賞・受章
- 日本学士院賞、2006年
- 紫綬褒章、2004年
- 日経・経済図書文化賞、1984年、Rational Choice, Collective Decisions and Social Welfare,Cambridge University
- 日経・経済図書文化賞、1988年、『産業政策の経済分析』東京大学出版会,1988年(伊藤元重・清野一治・奥野正寛との共著)