篠ひろ子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
篠 ひろ子(しの ひろこ、1948年3月8日 - )は、日本の女優。本名:西山 博子(にしやま ひろこ )、旧姓沼澤(ぬまさわ)。宮城県仙台市出身。東北学院大学法学部中退。うお座、血液型O型。現在の所属事務所は芸映プロダクション。
目次 |
[編集] 来歴・人物
かつて、芸名のつづりが篠ヒロコ、所属も田辺エージェンシーであった時期もある。
夫は直木賞作家の伊集院静。兄にプロゴルファーの沼澤聖一、弟にゴルフクラブ設計家の沼澤雄二、甥にプロサッカー選手(名古屋グランパス所属)の青山隼がいる。
近年都内の自宅を引き払い、故郷の仙台に戻って二匹の愛犬(ミニチュアダックスフンドの名前はアイスとノボ)と共に夫婦で暮らしているため、テレビで見る機会がほとんどなくなった。なお、賀来千香子や板東英二とは親交が深く(板東がドラマデビューした時に篠が妻役だったことが縁)、「土曜大好き!830」(関西テレビ製作フジテレビ系)の最終回では、この番組が開始された時の記念ゲストとして迎えられたこともあって、仙台から飛行機で大阪に駆けつけて再び記念ゲストとして出演した。
しかし、2006年3月2日に亡くなった演出家の久世光彦の葬儀の際に、久しぶりに公に姿を現した(篠が寺内貫太郎一家に出演したため葬儀に参列)。
幼少より信仰を続けるクリスチャン(カトリック系)であり、洗礼名は(日本語訳が)"小さき花のテレジア"。篠は以前雑誌インタビューで「成人したいまでは洗礼名に反して長身(167cm)なのでちょっと恥ずかしい」と語った事がある。また、夫・伊集院の小説『あづま橋』で女主人公がクリスチャンというのも篠の存在が関係していたのではないかと言われており、その後も「白い声」「羊の目」と純粋で敬虔なクリスチャンをヒロインにした宗教性の強い小説が見受けられる。主演したドラマ「金曜日には花を買って」の第一回「こまったもんだよ男たち」でも篠が墓参した墓場がキリスト教の墓地であり、この設定も篠がクリスチャンであることが大きく影響していたのではないかとの見方がある。
[編集] 主な出演
デビュー番組は1968年、地元・東北放送のテレビ番組「ホリデー・イン・仙台」のアシスタントとして。当時は東北学院大学の女子大生だった。当時の本名、沼澤博子名義で出演。
[編集] 映画
- 恍惚の人(1973年、東宝) - エミ
- 放課後(1973年、東宝) - 美保
- しあわせの一番星(1974年、松竹) - 神山夕子
- 三代目襲名(1974年、東映) - 天遊軒清月
- ザ・ドリフターズ 極楽はどこだ!!(1974年、松竹) - 久美
- 吾輩は猫である(1975年、東宝) - 富子
- 河内のオッサンの唄 よう来たのワレ(1976年、東映) - 昇り龍の銀子
- 乱れからくり(1979年、東宝) - 馬割真棹
- 元祖大四畳半大物語(1980年、にっかつ) - ジュン
- プロゴルファー織部金次郎(1993年、東映) - 宿の女将
[編集] テレビドラマ
- 股旅USA(1972年、NET)
- 時間ですよ(1973年、TBS) - 田村涼子
- 人妻だから(1973年、NTV)
- 銀河テレビ小説 / 三四郎(1974年1月 - 2月、NHK)
- 寺内貫太郎一家(1974年、TBS) - お涼さん
- 悪魔のようなあいつ(1975年、TBS) - 山川静枝
- 積木の箱(1975年9月 - 11月、CX)
- 傷だらけの天使 第22話「くちなしの花に別れのバラードを」(1975年、NTV) - 華道藤宮流家元・藤宮葉子
- 俺たちの勲章 第2話「狙撃者を追え! 」(1975年、NTV)
- 大都会 闘いの日々(1976年、NTV) - 三浦直子
- さくらの唄(1976年、TBS)
- 非情のライセンス 第2シリーズ(1976年10月 - 1977年3月、NET) - 滝刑事
- 太陽にほえろ! 第242話「すれ違った女」(1977年3月、NTV) - 入江ケイコ
- 悪妻行進曲(1977年4月 - 6月、TBS)
- 華麗なる刑事 第14話「雨の月曜日」(1977年7月、CX)
- 特捜最前線 第22話「標的 ある女の情炎」(1977年8月、ANB)
- 明日の刑事 第10話「北の果てに消えたわかれうた」(1977年、TBS)
- 人間の証明(1978年、MBS) - 小山田文枝
- 銀河テレビ小説 / ふるさとシリーズ2 上野駅周辺(1978年8月、NHK)
- ゆうひが丘の総理大臣(1978年、NTV)
- 銀河テレビ小説 / 太郎の青春(1978年8月、NHK)
- 青春諸君・夏!(1980年、NTV)
- おんな太閤記(1981年、NHK) - 阿茶局
- 愛の滑走路'81(1981年2月 - 5月、TBS)
- 妻はなぜ私を裏切ったか(1982年、TBS)
- 火曜サスペンス劇場 / 地底の殺意(1982年、NTV)
- 燃える女(1982年、MBS)
- 火曜サスペンス劇場 / 名無しの探偵シリーズ・愛の疑惑(1983年、NTV)
- 笑顔泣き顔ふくれ顔(1982年、CX)
- 金曜日の妻たちへII 男たちよ、元気かい?(1984年7月-10月、TBS)
- ザ・サスペンス / 団地殺人事件 妻たちの危険な昼下がり(1984年、TBS)
- ザ・サスペンス / 団地殺人事件II 妻たちの危険な関係(1984年、TBS)
- 大胆素敵 いつもあなたに恋してる(1984年、TBS)
- 風の中のあいつ(1984年、NTV)
- 土曜ワイド劇場 / 切り札を持つ女(1985年、ANB)
- 土曜ワイド劇場 / 幻の結婚式(1985年、ANB)
- 毎度おさわがせします(1985年1月-3月、TBS)
- 京都・祇園レディスホテル(1985年、ANB)
- のん姉ちゃん200W(1985年4月-7月、NTV)
- 火曜サスペンス劇場 / 復讐の挽歌(1985年、NTV)
- 金曜日の妻たちへIII 恋におちて(1985年8月-12月、TBS)
- 誇りの報酬(1985年10月-1986年3月、NTV)
- 毎度おさわがせしますII(1985年12月-1986年3月、TBS)
- 萩・津和野レディスホテル(1986年、ANB)
- しのび逢い(1986年、TBS)
- 木曜ドラマストリート / 恐怖のドライブ(1986年、CX)
- 妻たちの危険な関係(1986年7月-9月、NTV)
- 金曜日には花を買って(1986年10月-1987年1月、TBS)
- 日曜劇場 / 振りむけば通り雨(1987年6月、TBS)
- 時間ですよふたたび(1987年6月 - 8月、TBS)
- ドラマ23 / 夜ごとのラブソング(1987年11月 - 12月、TBS)
- 空に星があるように(1988年、TBS)
- 時間ですよスペシャル 天使の誘惑(1988年、TBS)
- 女優夏木みどりシリーズ
- (1) モンロー殺人事件(1988年、CX)
- (2) 女ともだち殺人事件(1989年、CX)
- (3) あだし野伝説殺人事件(1991年、CX)
- (4) 悪女伝説殺人事件(1992年、CX)
- (5) 丸亀伝説殺人事件(1993年、CX)
- (6) 赤いドレス殺人事件(1994年、CX)
- (7) 華やかな招待状(1995年、CX)
- 日曜劇場 /夏の埋み火(1988年6月、TBS)
- 時間ですよたびたび(1988年7月 - 10月、TBS)
- 奥さま株をどうぞ(1988年10月、TBS)
- 年末年始ホテル物語(1988年12月、TBS)(特別出演)
- 時間ですよ新春スペシャル 梅の湯はギャグでいっぱい(1989年1月、TBS)
- 日曜劇場 /こんな友だちに逢いたい…-親友-(1989年5月、TBS)
- 時間ですよ平成元年(1989年、TBS)
- キツイ奴ら(1989年、TBS)
- 時間ですよ新春スペシャル 梅の湯の結婚式はギャグでいっぱい(1990年1月、TBS)
- キツイ奴ら-栄光は君に輝く-(1990年、TBS)
- 誘惑(1990年4月 - 6月、TBS)
- ニューヨーク恋物語II 男と女(1990年10月 - 12月、CX)
- 検事・若浦葉子 第8話「死者からの挑戦状・私は夫に殺された! 」(1991年、NTV) - 一色麗子(予告出演)
- 助教授一色麗子 法医学教室の女(1991年7月 - 9月、NTV) - 一色麗子
- しあわせの決断(1992年1月 - 3月、CX)
- うたかた(1992年4月、TBS)
- 銀座ママ亜弥子の日記(1992年、CX)
- 新春ドラマスペシャル / 家族日和‘93(1993年、ANB)
- 木曜日の食卓(1993年10月-12月、TBS) - 宮沢東子
- カミさんの悪口(1993年、TBS) - 小泉由起子
- 新春ドラマスペシャル / 家族ネットワーク(1994年、ANB)
- 半熟卵(1994年、CX) - 大場町子
- カミさんの悪口2(1995年、TBS) - 小泉由起子
- 新春ドラマスペシャル / パパ帰る‘96(1996年、ANB)
- ふたりのシーソーゲーム(1996年、TBS) - 桜井千春
- 彼 -KARE-(1997年、CX) - 滝井小夜子
[編集] レコード
篠ヒロコ時代
- 水色の風/愛の世界(1968年、クラウン)
- 愛ってなあに/愛の言葉を(1968年、クラウン)
- 悪い遊び/ふり返って(1970年、キング)
- 幸せな絵のように/危険な恋(キング)
- 最後の晩餐/二人ぐらし(1971年、キング)
- 私あぶないの/華麗なる週末(1971年、キング)
- ベッドで煙草を吸わないで/泣きながら生きてきたから(1971年、キング)
- 小さな恋/私ひとり(1972年、キング)
篠ひろ子時代
- 霧雨の人/あのころ(1974年、ビクター)
- あじさいの人/おしゃれな遊び(1974年、ビクター)
- わかれ/捨てられて(1974年、ビクター)
- ハートブレイク・シティ/別れ模様(1975年、ビクター)
[編集] CM
[編集] 受賞歴
- 第4回日本ジュエリーベストドレッサー賞40代部門(1993年)
[編集] 関連項目
- 宮城県出身の人物一覧
- 桂歌丸 - 年来の篠ファンのひとり