清水港
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清水港(しみずこう)は、静岡県静岡市清水区にある港湾。港湾管理者は静岡県。特定重要港湾・中核国際港湾に指定されている。神戸港・長崎港と共に『日本三大美港』の一つ。
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[編集] 概要
清水港が歴史に登場するのは7世紀、駿河国の豪族廬原君が斉明天皇の命により水軍を率いて百済支援のため663年の白村江の戦いに参戦したところに始まる。
17世紀には駿河を支配した徳川家康が清水港を水軍の拠点とした。また、駿府城の築城や補修の資材は清水港から巴川を遡り運搬された。江戸時代に入ると、富士川水運などを利用し駿河をはじめ甲斐、信濃の江戸幕府の領地から集まる年貢の集積拠点となり、鰍沢河岸、岩淵河岸を経た御廻米が江戸へ向けて回送された。
明治に入り、幕府直轄地としての特権が剥奪されると一旦は寂れるが、1899年に開港場に指定されると、茶を扱う外国商社が多く置かれ、戦前は茶の主要輸出港として栄える。
戦後は、静岡県の産業発展を背景に清水港も規模を拡大し、現在ではオートバイなどの輸出で、国際貿易港としては中枢国際港湾に次ぐ位置を占める。
現在、横浜港、名古屋港といった国内一、二を争う大港湾に挟まれ厳しい競争にさらされているが、国際コンテナ定期船航路の誘致、コンテナターミナルの整備、24時間荷役体制、港湾利用料金を五大港以下とするなどの努力により静岡県内の荷主の利用拡大へ努力している。また、中部横断自動車道の整備により山梨県、長野県方面の荷主の獲得を目指している。
清水港は、富士山や三保の松原に囲まれた景観の良さを誇る。富士山の眺望を求めるクルーズ客船の寄港も多い。日の出埠頭付近の清水マリンパークは城壁をイメージした自然石の回廊を配した公園として整備されている。
[編集] 定期航路
- 駿河湾フェリー : 清水港 - 土肥港
- 水上バス : 江尻・日の出埠頭 - 三保塚間、貝島、静岡市清水港海釣り公園
尚、2006年3月まではテクノスーパーライナー「希望」が、清水港と下田港を結んでいたが、廃止された。
[編集] 埠頭
- 興津第1埠頭
- 興津第2埠頭
- 袖師第1埠頭
- 袖師第2埠頭
- 江尻埠頭
- 日の出埠頭
- 富士見埠頭
[編集] 景観・観光
- 「みなと色彩計画」により、富士山など周囲の景観に調和する青を基調とした港湾整備が進められている。