川越車両センター
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川越車両センター（かわごえしゃりょうセンター）は、埼玉県川越市にある東日本旅客鉄道（JR東日本）の車両基地である。同社大宮支社の管轄。
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[編集] 概要
当所は、埼京線・川越線・八高線（高麗川～八王子間の電化区間のみ）の車両を受け持つ。
川越線の指扇～南古谷間にあり、両駅から出・入庫が可能である。なお、早朝から朝ラッシュ時にかけて両駅からの始発列車が設定されている（指扇始発は埼京線、南古谷始発は川越線の電車。入庫の場合はすべて大宮または川越からの回送扱い。）。
[編集] 配置車両の車体に記される略号
「宮ハエ」 - 大宮支社を意味する「宮」と、川越を意味する「ハエ」（川越の旧仮名遣い表記「かはごえ」より）から構成される。
[編集] 歴史
- 1982年11月 - 着工。
- 1985年9月30日 - 埼京線開業と同時に川越電車区として使用開始。当時の略号は「北ハエ」。
- 1987年4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR東日本に移管。東京地域本社（→東京支社）の管轄で、略号は「東ハエ」。
- 2001年4月1日 - 大宮支社発足により同支社に移管。略号を「宮ハエ」に改称。
- 2004年6月1日 - 川越車両センターに改称。
[編集] 配置車両
[編集] 通勤型車両
- 205系電車
- 0番台10両編成32本（第1～32編成）と3000番台4両編成5本（第81～85編成）が配置されている。編成番号札は赤地に白文字。
- 0番台は川越線川越～大宮間と埼京線、および乗り入れ先のりんかい線で使用されている。りんかい線では埼京線直通運用のほかにりんかい線内のみの運用にも使用される。山手線からの転属編成4本（ハエ29～32編成、ドアが小窓の初期型）も含まれている。りんかい線直通運転に対応するため、行先表示機が幕式からLED式に交換された。
- 多くの編成の2・3号車に6扉車（サハ204形）が組み込まれている。2008年6月現在、6扉車が連結されているのはハエ1～25・31編成の計26本で、連結されない編成と区別するため、先頭車の前面と6扉車のドア上部に「6DOORS」のステッカーを貼付している。なお6扉車によって置き換えられたサハ205形は鶴見線の1100番台や仙石線の3100番台に先頭車化改造されたほか、武蔵野線の5000番台編成の一部にも組み込まれている。なお、サハ205-146～149については2007年12月からの検査入場終了後のハエ1・2編成への6扉車組み込みに伴い、サハ205-146・147はハエ32編成へ、サハ205-148・149はハエ26編成へそれぞれ組み込まれた。これに合わせてサハ205-107・108・220・221が保留車となった。
- 2007年1月21日には川越線内で乗用車との踏切事故が発生したため、ハエ24編成のうち外板が損傷したモハ205-386と乗用車の炎上で大きく外板が損傷したモハ204-388の2両について復旧が見送られて使用不能となったため、モハ205-388+モハ204-386で新しいユニットを組成させ、京葉車両センターの本系列の1編成（ケヨ21編成）からモハ1ユニット（モハ205-277+モハ204-277）を転用し、新しい編成を組み直して同年5月末に営業に復帰した。
- 2008年6月まで保留車となった4両と使用不能になった2両が廃車され、本系列で初の廃車が発生した[要出典]。
- ほとんどの編成において優先席付近のつり革が白色から黄緑色に変更されており、現在はE233系と同じタイプのオレンジ色のつり革への交換が順次行われている。また、デジタル無線の取り付けも進んでいる。
- 3000番台は川越線の南古谷・川越～高麗川間と八高線の高麗川～八王子間の各駅停車で運用されている。ドアスイッチが設置された半自動ドア付き。また、モハ205形3000番台のパンタグラフがシングルアーム式のものへと交換されている（全車完了）。
- 0番台10両編成32本（第1～32編成）と3000番台4両編成5本（第81～85編成）が配置されている。編成番号札は赤地に白文字。
- 209系電車
- 3000番台4両編成4本（第61～64編成）と3100番台4両編成2本（第71・72編成）が配置されている。編成番号札は白地に黒文字。
- 川越線南古谷・川越～高麗川間と八高線高麗川～八王子間で運用されている。ドアスイッチが設置された半自動ドア付き。
- ハエ71・72編成の両先頭車とハエ72編成の中間電動車については、りんかい線全車両の10両編成化に伴う車両組み換えの際に余剰となった70-000系6両を転用したもので、ハエ71編成の中間電動車（モハ209・208-3101）のみは川崎重工業で新造された。
- 2007年2月から3月にかけて所属本系列の側窓の一部開閉化工事を当センターにて施行した（詳細は209系「側窓開閉化改造」の項目を参照）。
[編集] 事業用車両
- クモヤ143形電車
- 11の1両が配置されている。牽引車。
- 構内の入れ換え作業のほか、ATC（ATC-6、100km/h対応）を装備しているため、東京総合車両センターの西エリア（旧・大井工場）への入・出場車両の伴車としても使用される。現在、東京総合車両センター西エリアへの入・出場車両は209系3000・3100番台である。最近ではデジタル無線の取り付けを完了している。
[編集] かつて配置されていた車両
[編集] 荒川橋梁の問題
「通勤新線」（埼京線）の車両基地は本来東京都心に近い埼玉県戸田市近辺に設置される予定であったが、用地捻出の困難や地元の反対に遭い、頓挫した。次いで、通勤新線の直通先とされていた高崎線沿線に設置しようとしたが、やはり用地捻出は困難であり、また同線直通用車両の新造費用が民営化直前の国鉄にはなく[要出典]断念する。そこで、緊急に川越線を電化し、沿線の広大な田園地帯に土地を取得して、当センターを設置したという事情がある。
容易に土地取得ができる田園地帯を選択したことから、大宮方面とは荒川橋梁を隔てた西側に所在しているが、その荒川橋梁は構造上強風の影響をもろに受け、列車は運転見合わせまたは徐行運転になることがある。運転見合せともなると電車の入・出区ができなくなるため、川越線・埼京線系統および直通するりんかい線のみならず、埼京線と池袋～大崎間で山手貨物線を共有して運行している湘南新宿ラインやその関連路線・列車（横須賀線・総武快速線・東海道本線・宇都宮線・高崎線・成田エクスプレスなど）にまで連鎖的にダイヤの乱れが発生する事態に至る。
しかし、移転場所の確保はもちろんのこと、巨額の費用がかかる当センターの移転は今となっては困難であり、現実的な策としては地元自治体から要望が出ている川越線の複線化に加えて、荒川橋梁の防風対策強化が待たれるところである。
[編集] その他
当センターは将来の編成数増強に備え、当初より留置線を拡張できる用地を持っているが、今後埼京・川越線に大幅な編成数増がなく、数本の編成数増の場合は駅での留置で対応する構想なので、拡張予定はない。
また、本線と出・入庫線との分岐点（荒川橋梁の西側すぐ）から南古谷駅までの間は複線化用の土地が確保されており、一部は留置線として利用されている。
乗務員の宿泊施設もあり、大宮運転区・大宮車掌区・八王子運輸区の泊行路がある。
