大和型戦艦に関連する作品の一覧
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[編集] 大和
大和は、日本の別名である『大和』と付けられた史上最大最強の戦艦(排水量において大和型を越える戦艦は建造されていない)であり、持てる能力を発揮出来ずに本来の目的である艦隊決戦で活躍出来ずに沈没した事や、大日本帝国海軍水上艦隊最後の戦闘を行った事により、現在においても日本人にとって戦艦あるいは日本海軍悲劇の代名詞となり、軍事や歴史に興味がない者に対しても知らない者がいないほどの認知を得ている。そして、多くのフィクション作品にも登場する事になった。大和は日本人の心の中に生き続けているといえよう。
一方、大和に関する研究、調査も数多く行われており、戦艦大和それ自体を取り上げた文学・映像等の作品も作成されている。
[編集] 大和に関する研究、調査等
[編集] 通史
- 児島襄『戦艦大和』(文春文庫、1986年)上巻 ISBN 4167141051 下巻 ISBN 416714106X
- 渡部真一『戦艦大和 びっくりデータ99の謎』(二見文庫、1994年) ISBN 4576941178
- 平間洋一 編『戦艦大和』(講談社選書メチエ、2003年) ISBN 4062582694
- 原勝洋『戦艦大和のすべて』(インデックス・コミュニケーションズ、2005年) ISBN 4757302894
- 内藤初穂『戦艦大和へのレクイエム 大艦巨砲の技術を顧みる』(グラフ社、2008年) ISBN 9784766211245
[編集] 建造記録
- 原勝洋 編『戦艦大和建造秘録 完全復刻 資料・写真集』(KKベストセラーズ、1999年) ISBN 4584170762
- 御田重宝『戦艦大和の建造』(徳間文庫、1999年) ISBN 4198911525
- 前間孝則『戦艦大和誕生』(講談社+α文庫、1999年)上巻 ISBN 4062564017 下巻 ISBN 4062564025
[編集] 図面集
- 日本造船学会 編『昭和造船史 別冊 日本海軍艦艇図面集』(原書房明治百年史叢書第242巻、1978年) ISBN 4562003367
- 岡本好司『スーパーイラストレーション 戦艦大和』(モデルアート社1993年9月号臨時増刊 No.414)
- ヤヌス・シコルスキー 著\原勝洋 訳、監修『戦艦大和図面集』(光人社、1998年) ISBN 4769808453
[編集] 写真集
- 原勝洋 編『戦艦「大和」 永遠なれ!』(KKベストセラーズ、2005年) ISBN 4584170975
[編集] 証言集
- 原勝洋 編『伝承・戦艦大和』(光人社、1993年)上巻 ISBN 4769806663、下巻 ISBN 4769806671
- 栗原俊雄『戦艦大和 生還者たちの証言から』(岩波新書、2007年) ISBN 9784004310884
[編集] 海底探査記録
- 辺見じゅん・原勝洋 編『戦艦大和発見』(角川春樹事務所ハルキ文庫、2004年) ISBN 475843123X
- テレビ朝日出版部 編『戦艦大和 海底探査全記録』(テレビ朝日事業局出版部、1999年) ISBN 4881312367
[編集] 軍艦大和を描いた作品
[編集] 戦記
- 吉田満『戦艦大和』(角川文庫、1968年) ISBN 4041281016
- 吉田満『戦艦大和ノ最期』(講談社文芸文庫、1994年) ISBN 4061962876
- ノンフィクション、戦争文学の古典と位置付けられている。
- 吉田満・原勝洋 編『ドキュメント戦艦大和』(文春文庫新装版、2005年)ISBN 4167349043
- 原勝洋『日米全調査 決戦戦艦大和の全貌』(アリアドネ企画、2004年) ISBN 4384033893
- レイテ沖海戦における大和艦隊の実態、巻末付九四式四十糎砲塔兵器学教科書。
- 阿部三郎『特攻大和艦隊 帝国海軍の栄光をかけた十隻の明暗』(光人社NF文庫、2005年) ISBN 4769824580
- 原勝洋『真相・戦艦大和ノ最期 写真と新資料で解明!』(KKベストセラーズ、2003年) ISBN 4584187576
- 辺見じゅん『決定版 男たちの大和』(角川春樹事務所ハルキ文庫、2004年)上巻 ISBN 4758431248 下巻 ISBN 4758431256
[編集] 映画
[編集] 模型
- 呉市海事歴史科学館に、研究資料を反映した模型(10分の1)が展示されている。
[編集] フィクション
- 『宇宙戦艦ヤマト』は西暦2199年、九州沖に眠っていた大和が宇宙戦艦に改造され、絶滅に瀕した地球人類を救うために旅立つというもので、日本アニメとしては空前のヒット作である。
- 『ウルトラセブン』に登場したアイアンロックスは、ミミー星人が大和の残骸をベースに作ったロボットである。
- 1980年代末から流行し始めた架空戦記にも戦艦大和はしばしば登場したが、その中には艦形や武装が史実と異なるものもある。詳細は大和型 (架空戦記)を参照。
- また、現代・近未来を描く架空戦記では、自衛艦として3代目「やまと」が建造される話も多い。多くは水上艦としての大和の再来を求め、超こんごう型イージス艦であるが、空母や潜水艦である場合もある。
[編集] 小説
- 『征途』 - 太平洋戦争を生き残り、戦後は海上自衛隊の超大型護衛艦「やまと」として活躍する。
- 『ビッグY』 - 太平洋戦争を生き残り、戦後は米軍に接収され「モンタナ」と呼ばれ、後返還される。
- 『旭日の艦隊』 - 主要登場人物である大石蔵良が前世(現実世界)で運命を共にした艦であり、夢の中で遭遇する。
- 『超空の大和』 - ミッドウェー海戦前の連合艦隊が平成世界の瀬戸内海に出現し……
- 横山信義『八八艦隊物語』 - 史実とは異なり、米英戦艦部隊との戦闘実績がある。昭和20年、沖縄水上特攻作戦に投入され、米軍の戦艦4隻を基幹とする水上部隊と交戦。島嶼を利用した奇襲攻撃により、戦艦1隻を撃沈、2隻を大破させるも戦闘能力を喪失。総員退艦した後、米駆逐艦の魚雷により沈没。
- 横山信義『修羅の波涛』 - 陸奥が航空攻撃によって撃沈されたのを期に国民に公表され、武蔵と共に連合艦隊最強の戦艦として知られるようになる。物語終盤で日米休戦の特使を乗せた米艦を守る為、クーデター軍に降った武蔵と交戦。相打ちとなって沈没する。
[編集] 映画
[編集] アニメ
- 『サイボーグ009(第一期テレビシリーズ)』 第16話「太平洋の亡霊」(1968年7月12日放送、辻真先脚本)
- 『かみちゅ!』 第9回「時の河を越えて」
- 『宇宙戦艦ヤマト』 第2話「号砲一発!!宇宙戦艦ヤマト始動!!」 - 菊水作戦での戦闘シーンや沈没シーンなどが少しだけ描かれている。なお作中に老人が子どもに「あれ(大和)が日本の男の船だ」と言うシーンがあるが大和 (戦艦)の記述のように大和は極秘であったため無論これはフィクションである。
- 『スター・ブレイザー』(宇宙戦艦ヤマトの海外放映時のタイトル・本編と違い、一話完結に改変されていた)
[編集] 漫画・アニメ
- 『新戦艦大和』 - 梶原一騎による漫画と絵物語。「戦艦大和を空に飛ばすアイデア」を世界で最初に出した1961年の作品である。
- 『ヤマタイカ』 - 星野之宣の漫画。縄文期からの原日本人「火の民族」のマツリ「ヤマタイカ」を実現させるために、依代(よりしろ)として使用される。人々の思念を集めて奇跡を起こす邪馬台国の祭器「オモイカネ」の力で、巨大台風の自然エネルギーを物質化して自己修復・再生、在沖縄米軍基地や米戦艦ニュージャージーを破壊しつつ東上する。
- 『ジパング』
- 『ドラえもん』第14巻「ラジコン大海戦」
- 『夢幻の軍艦大和』
- 『青の6号』-小澤さとるによる潜水艦アクション漫画。国際テロ組織「マックス」が沈没した大和を超巨大潜水艦「ヤマト・ワンダー」として改造。
[編集] ゲーム
- 『鋼鉄の咆哮』シリーズ
- 『提督の決断』シリーズ
- 『凱歌の号砲 エアランドフォース』 - 近代化改修を受けたという設定で、余分な砲塔が撤去され、艦の後部がヘリコプター用の甲板となっており、VLS(垂直発射装置)が装備された。
- 『ダライアスII』 - 軍艦の艦橋部分を殻として纏ったヤドカリ型ボスのコードネームが「YAMATO」。
- 『1943 ミッドウェイ海戦』『1943改』 - 最終面のボスとして登場。
[編集] 武蔵
[編集] 武蔵に関する研究、調査等
[編集] 通史
- 吉村昭『戦艦武蔵』(新潮文庫、2000年改版) ISBN 4101117012
- 手塚正己『軍艦武蔵』上、下(太田出版、2003年) 上 ISBN 4872337441、下 ISBN 487233745X
[編集] 建造記録
- 牧野茂・古賀繁一 監修\『戦艦武蔵建造記録』刊行委員会 編著『戦艦武蔵建造記録 大和型戦艦の全貌』(アテネ書房、2001年) ISBN 487152213X
- 吉村昭「軍艦と少年」 『空白の戦記』(新潮文庫、1981年) ISBN 4101117098 より
- 建造時の図面紛失事件の犯人の少年のその後を追ったルポ。
[編集] 回憶録
- 有馬馨『帝国海軍の伝統と教育 付・比島作戦の思い出』(五曜書房、2001年) ISBN 4795253994
- 戦艦武蔵初代艦長・南西方面艦隊参謀長有馬馨の遺稿
- 渡辺清『戦艦武蔵の最期』(朝日新聞社、2003年) ISBN 4925219693
- 渡辺清『戦艦武蔵のさいご』(童心社フォア文庫、2000年) ISBN 4494026379
- 『戦艦武蔵の最期』児童向け版本
- 塚田義明『戦艦武蔵の最後 海軍特別年少兵の見た太平洋海戦』(光人社NF文庫、2001年) ISBN 476982307X
[編集] 軍艦武蔵を描いた作品
[編集] 戦記
- 豊田穣『戦艦武蔵レイテに死す』上、下(講談社文庫、1988年) 上 ISBN 4061842323、下 ISBN 4061842331
[編集] 取材記録
- 吉村昭『戦艦武蔵ノート』(文春文庫、1985年) ISBN 416716910X
- 手塚正己『『軍艦武蔵』取材記 海軍を生きた男たち』(太田出版、2003年) ISBN 487233812X
[編集] フィクション
[編集] 小説
- 桧山良昭『戦艦「武蔵」殺人事件』(光人社、2001年) ISBN 4769810148
- 横山信義『八八艦隊物語』 - 竣工よりわずか3ヵ月後に艦隊決戦に投入されるも作戦は失敗、殿を引き受けた自らも舵を損傷し操舵不能に陥る。敗走する艦隊を脱出させる為、単艦で米英の戦艦14隻に戦いを挑み、英軍の旧式戦艦1隻を撃沈、他数隻を損傷させるものの数10発の主砲弾を受け、10本以上の魚雷を片舷に被雷し撃沈される。
- 横山信義『修羅の波涛』 - 陸奥が航空攻撃によって撃沈された事を期に国民に公表され、大和と共に連合艦隊最強の戦艦として知られるようになる。物語終盤に日米休戦に反対するクーデター軍に加わり、米特使を乗せた艦艇の撃沈を目論が、それを阻止しようとする大和と相打ちとなって沈没する。
- 若桜木虔『宇宙戦艦ムサシ』
[編集] 信濃
[編集] 通史
- 安藤日出男『幻の空母信濃』(朝日ソノラマ文庫航空戦史シリーズ、1987年) ISBN 425717093X
- 豊田穣『空母「信濃」の生涯 巨大空母悲劇の終焉』(光人社NF文庫、2000年) ISBN 4769822758
[編集] 戦記
- J.F.エンライト & J.W.ライアン 著・高城肇 訳『信濃! 日本秘密空母の沈没』(光人社NF文庫、1994年) ISBN 4769820399
[編集] 回憶録
- 蟻坂四平・岡健一『空母信濃の少年兵 死の海からのダイブと生還の記録』(元就出版社、2004年) ISBN 4861060052
[編集] フィクション
[編集] 小説
- 横山信義『鋼鉄のキメラ』 - 『八八艦隊物語』で船体・主砲が完成状態だった物を米軍が接収。艦橋等の上部構造にルイジアナ級戦艦の物を流用し、米軍唯一の18インチ主砲搭載艦「フロリダ」として完成。