坂上弘
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坂上弘(さかがみ ひろし 1936年2月13日 - )は、作家。日本文藝家協会理事長。
[編集] 来歴・人物
東京府出身。生家は銀座で貸席「朝日倶楽部」を経営。赤坂区青南国民学校入学、熊本市白川国民学校編入、青南小学校復学、鹿児島市立清水中学校、1950年港区立青山中学校編入、1954年東京都立日比谷高等学校卒業、1960年慶應義塾大学文学部哲学科卒業。同年、理研化学(現・リコー)入社。
慶大在学中の19歳の時、「息子と恋人」(『三田文学』1955)で芥川賞候補となるなど、いわゆる10代候補の先駆けとされ、1959年に「ある秋の出来事」で中央公論新人賞受賞(芥川賞候補)。リコー勤務を続けながら作家活動を行い、サラリーマン作家といわれた。
また、1977年から、古井由吉、後藤明生、高井有一とともに責任編集者として、平凡社から季刊雑誌「文体」を刊行した。
1981年に『初めの秋』で芸術選奨新人賞受賞、『優しい碇泊地』(1992年)で、第43回読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞受賞。『田園風景』(1992年)で、第45回野間文芸賞受賞。短編「台所」(1997年)で、第24回川端康成文学賞受賞。
2006年には、日本文藝家協会理事長に就任した。
また、1995年10月、慶應通信社長に就任し、その翌年には慶應義塾大学出版会と改称され、会長就任。
[編集] 著書
- ある秋の出来事 中央公論社, 1960 のち文庫
- 澄んだ日 河出書房新社, 1960
- 野菜売りの声 河出書房新社, 1970
- 早春の記憶 新潮社, 1971 のち集英社文庫
- 朝の村 冬樹社, 1971
- 坂上弘集 河出書房新社, 1972 (新鋭作家叢書)
- 百日の後 講談社, 1972 のち文芸文庫
- 枇杷の季節 講談社, 1974 のち文庫
- 藁のおとし穴 河出書房新社, 1974
- 結末の美しさ 冬樹社, 1974
- 優しい人々 河出書房新社, 1976 のち講談社文庫
- 遅い帰りの道で 旺文社文庫, 1978
- 遠い国・遠い言葉 小沢書店, 1979
- 故人 平凡社, 1979
- 初めの愛 講談社, 1980 のち文庫
- 遠足の秋 平凡社, 1980
- 私の旅行鞄から ソヴェト紀行 講談社, 1983
- 杞憂夢 講談社, 1984
- 突堤のある風景 福武書店, 1989
- 優しい碇泊地 福武書店, 1991
- 田園風景 講談社, 1992
- 残照の山を降りて 講談社, 1995
- 台所 新潮社, 1997
- 啓太の選択 講談社, 1998
- 近くて遠い旅 中央公論新社, 2002
- 眠らんかな 講談社, 2003