北海道自動車短期大学
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北海道自動車短期大学(ほっかいどうじどうしゃたんきだいがく、英称:Hokkaidou Automotive Engineering College)とは、札幌市豊平区にある私立短期大学。日本初の自動車工学系の短期大学として開学。以来25,000 名の卒業生を数え、多くの自動車整備士を世に送り出している。ソーラーカーなど新時代に向けた研究にも実績がある。二級自動車整備士(ガソリン・ディーゼル)の合格率は常に全国トップクラスの合格率を誇り、過去には受験生全てが、ガソリン・ディーゼルの2種目完全合格の偉業を成し遂げており、指導レベルの高さがうかがえる。大学のマスコットは 1926年製 T型フォードで、原型のままで実際に走行できる車として国内に1台しかない車である。
目次 |
[編集] 建学の精神
- 「尚志」:字義は「志を高くする。志を尊ぶ」という意味が含まれている。
[編集] 教育理念
- 「進取不屈」:「広く知識を修め、高い技術を修得して、洞察力と価値の想像力を養い、進んで物事を成し遂げる旺盛なる精神力と健全な身体を鍛磨して人類の幸福に寄与する」という意味が含まれている。
[編集] 沿革
- 1953年 北海道自動車短期大学開学。
- 自動車工業科。当初は入学定員50人。
- 1959年 定員変更:自動車工業科、入学定員100人
- 1963年 学科を新設する。
- 工業経営科:入学定員100人
- 自動車工業科にⅡ部が設置される:入学定員100人
- 1964年 自動車整備士養成施設に認定される
- 自動車工業科Ⅰ部・Ⅱ部、工業経営科
- 1965年4月 定員変更(自動車工業科・工業経営科各200人)
- 1971年3月 研究紀要創刊
- 1972年4月 自動車工業科に産業機械コース開設
- 1976年4月 定員変更(自動車工業科300人)工業経営科コース制導入(自動車管理工学コース、経営管理・会計学コース、情報科学コースを開設)
- 1979年4月 学科名変更(自動車工業科を自動車工業科第一部へ、自動車工業科二部を自動車工業科第二部へ)
- 1985年 自動車工業科第二部に初めて女子が入学
- 1986年4月 臨時入学定員増(自動車工業科第一部150人、工業経営科50人)
- 1986年12月 社会人特別入学制度発足
- 1989年 学科名称変更。
- 工業経営科→情報経営システム学科:2000年度まで募集
- 1990年4月 情報経営システム学科に国際教養情報コース開設
- 1990年6月 ソーラーカー「スリスI号」完成
- 1991年4月 自動車工業科第二部に電子機械コース開設
- 1992年 学科を新設。
- 電子機械工学科:入学定員50人
- 2000年5月 定員変更:自動車工業科第一部入学定員400人
- 2002年3月 情報経営システム学科・電子機械工学科廃止
- 2003年4月 専攻科設置
- 自動車工学専攻・修業年限2年で入学定員20人。
- 車体工学専攻・修業年限 1年で入学定員20人。
[編集] 短期大学関係者
- 歴代学長
- 初代 苫米地英俊:開学~1966年5月
- 2代目 武田直秀 :1966年6月~1970年12月
- 3代目 黒岩保:1973年4月~1977年4月
- 4代目 竹内靖:1977年5月~1985年3月
- 5代目 小澤保知:1985年4月~1998年3月
- 6代目 岡垣理:1998年4月~2002年4月
- 7代目 村山正:2002年4月~2006年3月
- 8代目 丸山晃一:2006年4月~現在
[編集] 学科
- 現在の学科
- 自動車工業科
- 過去にあった学科(募集はそれぞれ2000年度まで)
- 情報経営システム学科:経営学や流通・情報・コミュニケーションに関する科目が開講されていた。「自動車技術」・「自動車産業論」など自動車関連の科目もあった。修業年限は昼間部2年制となっていた。
- 電子機械工学科:機械系・電子系・情報系の科目が開講されていた。修業年限は昼間部2年制となっていた。
[編集] 専攻科
- 自動車工学専攻:
- 車体工学専攻:
[編集] 修業年限
- Ⅰ部は昼間部2年制(過去にあった学科含む)
- Ⅱ部は夜間部2年制。
[編集] 取得資格について
- 受験資格
- 二級自動車整備士:在学中に受講すれば実技試験が免除されるという特典がある。
- その他の資格などについては、ホームページを参照にすること。
[編集] 学生生活
- 北海道地区大学体育大会への参加
- 体育祭
- 短期大学祭:「尚志祭」という名称で行われているイベント。
- 1992年11月 ソーラーカー「スリスIV号」世界大会に参加
- 1996年10月 ソーラーカー「スリスV号」世界大会に2度目の参加、22位で完走
- 海外研修
- クラブ活動
- 一部抜粋
- 体育系
- 文化系
[編集] 国際交流について
[編集] 就職実績
- 自動車工業科
- 情報経営システム学科:システムエンジニアや企画・開発スタッフなど情報関連企業への就職者が多かった。伊藤園・北海製罐・中央出版・日本ネイサンス・八千代工業・イトキン・北海道旅客鉄道・北海道ヨコハマタイヤ販売・セコムなどが挙げられる。
- 電子機械工学科:メカトロエンジニアや機械関係の企業に技術職として就職する人が多かった。ワールド山内・帯広松下電工・クローバー電子工業・大和工業などがある。
[編集] 編入学・進学実績
- 自動車工業科Ⅰ部・Ⅱ部:北海道工業大学のほか室蘭工業大学・八戸工業大学・福井工業大学などがある。
- 情報経営システム学科:北海道工業大学ほか室蘭工業大学・札幌大学・札幌学院大学・北星学園大学・北海商科大学・北海道東海大学・酪農学園大学・大阪産業大学などがある。
- 電子機械工学科:北海道工業大学のほか北海道東海大学などがある。
[編集] 設備
- 電子計算機室:1970年10月設置
- 交通科学総合研究所・学生相談室:1989年開設。
- 自動車実習設備
- シャシダイナモメータ
- 高速ブレーキテスタ
- 車検設備
- ホイールアライメントテスター
- タイヤ特性実験機
- エンジン分解組立実習機
- 塗装ブース
- フレーム修正機
[編集] 付属機関
- 交通科学総合研究所
[編集] 講座等について
- 社会人を対象とした自動車整備士二・三級講習(1960年より)
- 市民大学公開講:1983年8月に開始される。
- 1984年2月 開学30周年記念行事シンポジュウム '84「人と車」が開催された。
- 開学50周年記念行事 交通フォーラム2003として「北海道における脱スパイクタイヤ後の現状と課題」が同年9月に開催された。
[編集] 系列校
- 北海道工業大学
- 北海道薬科大学
- 北海道尚志学園高等学校
- 北海道総合電子専門学校
- 北海道自動車学校
[編集] 所在地
- 〒062-0922 北海道札幌市豊平区中の島2条6丁目2番1号
[編集] 連絡先
[編集] アクセス
[編集] 参考文献
- 『全国学校総覧』
- 『日本の私立短期大学』(日本私立短期大学協会発行:1980年)
- 『進学年鑑』(『私大コース』シリーズ別冊)
- 『全国短期大学高等専門学校一覧』(文部省高等教育局技術教育課監修)
- 『短期大学教育』第49号(日本私立短期大学協会発行:1992年)
- 『短大蛍雪』(全国短大&専修・各種学校受験年鑑シリーズ。旺文社)
- 『全国短期大学案内』(教学社)
- 『全国短期大学受験案内』(晶文社)
- 『全国短期大学案内』(梧桐書院)
- 『北海道自動車短期大学』入学案内小冊子
- 『短大蛍雪』(2000年5月臨時増刊。旺文社)