今帰仁テレビ・FM中継局

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今帰仁テレビ・FM中継局（なきじん－ちゅうけいきょく）は沖縄県国頭郡今帰仁村字謝名と本部町字伊豆味にまたがる乙羽岳（おっぱだけ）にあるテレビジョン放送とFMラジオ放送の中継局である。沖縄本島北部一円をカバーしており、テレビはすべてUHFチャンネルで放送している。また沖縄本島北部の基幹局としての役割もあり、名護市以北のテレビ中継局（一部）や地理的関係で直接電波の届かない東海岸地域（名護市久志地域の一部、東村、国頭村東部）の共同受信施設にも電波を送信している。また奄美諸島の一部地域でも受信可能のようで、奄美地方紙のテレビ欄には沖縄の放送局の番組も掲載しているがチャンネル表示は当中継局の数値である。

当中継局近くの名護市呉我（羽地地域）にある呉我（ごが）テレビ中継局、同市屋我地島の運天原にある運天原（うんてんばる）テレビ中継局についてもあわせて詳述する。

なお、AMラジオは隣接する名護市に名護ラジオ中継局として、NHKは屋我地島に、民放は多野岳にそれぞれ設置しており、当中継局からも見える位置にある（NHKはラジオ第1のみ、民放はFMによる中継局）。

目次 1 概要 1.1 鉄塔 2 沿革 3 主な放送エリア 4 地上アナログテレビジョン放送送信設備 5 FMラジオ放送送信設備 6 地上デジタルテレビジョン放送送信設備 7 呉我テレビ中継局 7.1 送信設備 8 運天原テレビ中継局 8.1 送信設備 9 関連項目

[編集] 概要

1969年にNHK沖縄放送局の前身である沖縄放送協会（OHK）が那覇本局から遠く、地理的に受信が難しい沖縄本島北部地域をカバーするために中継局を設置。最初はNHKのみだったが、1980年代になってようやく民放も設置するようになった。またテレビだけでなく、1974年にはNHK、1984年にはFM沖縄とFMラジオ放送の中継局も設置された。2006年に沖縄県内でも開始された地上デジタル放送については2007年12月1日に中継局を設置。

今帰仁村字謝名にメイン鉄塔、本部町字伊豆味にサブ鉄塔がそれぞれ立っているが、距離が近いため遠くからでは隣り合わせに並んでいるように見える。

沖縄本島北部地域（名護市以北）の基幹局であるため、近くの呉我テレビ中継局や運天原中継局（いずれも名護市）をはじめ、東江テレビ中継局（名護市）、辺土名テレビ中継局（国頭村）、伊是名島の伊是名テレビ中継局（伊是名東・伊是名西）は当中継局から電波が送られている。

[編集] 鉄塔

メイン鉄塔

• 所在地：今帰仁村字謝名
• 所有者：NHK沖縄放送局
• 使用放送局
  • NHK沖縄放送局（総合・教育・FM、テレビはアナログ・デジタル両方）
  • 琉球放送（アナログテレビのみ）
  • 沖縄テレビ（アナログ・デジタル両方）

サブ鉄塔

• 所在地：本部町字伊豆味
• 所有者：琉球放送
• 使用放送局
  • 琉球放送（デジタルテレビのみ）
  • FM沖縄
  • 琉球朝日放送（アナログ・デジタル両方）

[編集] 沿革

• 1969年12月1日　沖縄放送協会（OHK、現在のNHK沖縄放送局）が沖縄初のUHFテレビ中継局として設置（38ch）
• 1972年5月15日　沖縄の本土復帰と同時にOHKがNHK沖縄放送局となり、チャンネルはそのままNHK総合テレビのチャンネルとなる。また同時に教育テレビの開始に伴い、教育テレビの中継局も設置される（40ch）
• 1972年3月24日　NHKFMの放送開始に伴い、中継局を親局・久米島中継局と同時に設置（84.8MHz）
• 1981年3月　琉球放送・沖縄テレビがテレビ中継局を設置（RBC34ch、OTV32ch）
• 1984年9月1日　FM沖縄が開局と同時に中継局設置（83.7MHz）
• 1995年10月1日　琉球朝日放送が開局と同時に設置（42ch）
• 1999年　沖縄地上デジタル放送研究開発支援センターが放送実験用として中継局設置（～2004年）
• 2007年12月1日　地上デジタルテレビジョン放送の中継局設置

[編集] 主な放送エリア

• 沖縄本島北部の大半及び周辺離島（伊平屋島・伊是名島）のほか、鹿児島県与論島でも受信可能。
• 北部東海岸（名護市久志地域の一部・東村・国頭村東部）や国頭村辺土名から先の西海岸では共同受信施設経由での受信となる。
• 出力が高いため、本島中南部の高い場所でも受信できるところがある。

[編集] 地上アナログテレビジョン放送送信設備

放送局名	チャンネル	空中線電力	ERP	放送対象地域	放送区域内世帯数	運用開始
OTV沖縄テレビ放送	32	映像300W 音声75W	映像2.3kW 音声570W	沖縄県	21,884世帯	1981年
RBC琉球放送	34
NHK沖縄総合	38		映像2.4kW 音声610W			1969年
NHK沖縄教育	40		映像2.4kW 音声600W	全国放送		1972年
QAB琉球朝日放送	42		映像2.9kW 音声730W	沖縄県		1995年

• NHK・RBC・OTVは今帰仁村側のメイン鉄塔、QABは本部町側のサブ鉄塔から送信している（いずれも今帰仁中継局としている）。

[編集] FMラジオ放送送信設備

放送局名	周波数	空中線電力	ERP	放送対象地域	放送区域内世帯数	運用開始
FM沖縄	83.7MHz	100W	340W	沖縄県	約-世帯	1984年
NHK沖縄FM	84.8MHz					1974年

• NHKは今帰仁村側のメイン鉄塔、FM沖縄は本部町側のサブ鉄塔から送信している（いずれも今帰仁中継局としているが、FM沖縄は一部本部中継局と記載しているのもある）。

[編集] 地上デジタルテレビジョン放送送信設備

• 2007年12月1日より本放送開始。

リモコンキーID	放送局名	物理チャンネル	空中線電力	ERP	放送対象地域	放送区域内世帯数
1	NHK沖縄総合	17	30W	220W	沖縄県	28,495世帯
2	NHK沖縄教育	13			全国放送
3	RBC琉球放送	14		290W	沖縄県
5	QAB琉球朝日放送	16
8	OTV沖縄テレビ放送	15		220W

• NHK・OTVは今帰仁村側のメイン鉄塔、RBC・QABは本部町側のサブ鉄塔からそれぞれ送信。

[編集] 呉我テレビ中継局

地形的にテレビの受信状態がよくない名護市呉我地区をカバーするため、2000年に沖縄米軍基地所在市町村に関する懇談会（島田懇談会）による関連事業（北部地域難視聴解消事業）の一環として同市字呉我（公民館裏山）に設置された。放送エリアは名護市呉我とその周辺。今帰仁中継局経由の中継局であるため、エリア内でも同中継局から直接受信するところも少なくない。

[編集] 送信設備

放送局名	チャンネル	空中線電力	ERP	放送対象地域	放送区域内世帯数
NHK沖縄総合	53	映像100mW 音声25mW	映像1W 音声250mW	沖縄県	約300世帯
NHK沖縄教育	55			全国放送
RBC琉球放送	57			沖縄県
OTV沖縄テレビ放送	59
QAB琉球朝日放送	61

• 地上デジタル放送は2009年に放送開始予定だが、近隣中継局の開局状況をみて判断するという。

[編集] 運天原テレビ中継局

地形的にテレビの受信状態がよくない名護市屋我地島北西部・運天原地区の一部をカバーするため、呉我テレビ中継局とおなじく2000年に沖縄米軍基地所在市町村に関する懇談会（島田懇談会）による関連事業（北部地域難視聴解消事業）の一環として同市字運天原（公民館近く）に設置された。放送エリアは名護市運天原の一部。呉我テレビ中継局と同じく今帰仁中継局経由の中継局であるため、エリア内でも同中継局から直接受信するところも少なくない。

近くの済井出にはNHKの名護ラジオ中継局（ラジオ第1のみ）がある。

[編集] 送信設備

放送局名	チャンネル	空中線電力	ERP	放送対象地域	放送区域内世帯数
NHK沖縄総合	54	映像100mW 音声25mW	映像210mW 音声53mW	沖縄県	約200世帯
NHK沖縄教育	56			全国放送
RBC琉球放送	58			沖縄県
OTV沖縄テレビ放送	60
QAB琉球朝日放送	62

• 地上デジタル放送は2009年に放送開始予定だが、近隣中継局の開局状況をみて判断するという。

[編集] 関連項目

• 名護ラジオ中継局
• RBC・QAB嘉数放送所
• FM沖縄新川放送所
• 東江テレビ中継局
• 辺野古テレビ中継局
• 本部中継局
• 辺土名テレビ中継局
• 伊是名テレビ中継局
• 国頭ラジオ中継局
• 石川テレビ中継局