ヴァンダレイ・シウバ
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ヴァンダレイ・シウバ | ||||||||
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基本情報 | ||||||||
本名 | ヴァンデルレイ・セザール・ダ・シウバ (Wanderlei César da Silva) |
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通称 | ジ・アクス・マーダラー(The Axe Murderer) 戦慄の膝小僧 絶対王者 ブラジルの悪魔 |
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国籍 | ブラジル | |||||||
誕生日 | 1976年7月3日(31歳) | |||||||
出身地 | ブラジル パラナ州クリチバ |
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所属 | シュートボクセ・アカデミー →エクストリーム・クートゥア |
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身長 | 182cm | |||||||
体重 | 93kg | |||||||
階級 | ライトヘビー級 ミドル級 |
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スタイル | ムエタイ | |||||||
テーマ曲 | 「Sandstorm」(Darude) |
ヴァンダレイ・シウバ[1](Wanderlei Silva、1976年7月3日 - )は、ブラジル出身の総合格闘家。エクストリーム・クートゥア所属。ニックネームは戦慄の膝小僧、ジ・アクス・マーダラー(斧の如き殺人者)。元PRIDEミドル級王者。ブラジリアン柔術黒帯。
PRIDEでは、1999年の初参戦から2004年まで約5年間無敗であり、「PRIDEミドル級絶対王者」と呼ばれていた。
目次 |
[編集] 来歴
BVF、IVC、UFCを歴戦し、1999年9月12日のカール・マレンコ戦でPRIDE初参戦。
2000年4月14日、日本で行われたUFC 25でUFC世界ミドル級(現ライトヘビー級)王座を巡りティト・オーティズと対戦。判定で敗れる。
2001年11月3日、PRIDE.17で新設されたPRIDEミドル級王座をかけて桜庭和志と再戦。TKOで勝利し、初代PRIDEミドル級チャンピオンとなった。回転の速いパンチと膝蹴り、強力なパウンドなど高い攻撃力を有し、王座獲得以来5年以上に渡ってタイトルを保持した。
2004年12月31日、PRIDE 男祭り 2004でマーク・ハントと対戦し、1-2の判定によりPRIDEでの初黒星を喫する。
2006年7月1日、PRIDE 無差別級グランプリ 2006 2nd ROUNDを欠場したエメリヤーエンコ・ヒョードルに代わって出場、藤田和之と対戦。体重・体格に勝る藤田を後ろに下がりながらのパンチで倒すと、サッカーボールキックを連打。藤田はシウバの脚を掴もうとするが、藤田方のタオル投入でTKO勝ち。
2006年9月10日、PRIDE 無差別級グランプリ 2006 決勝戦のトーナメント準決勝でPRIDE.20以来の再戦となるミルコ・クロコップと対戦。1R終了直前に左ハイキックのを受け、PRIDEでは初めての失神KO負けを喫する。
2006年7月8日、UFC 61の会場に姿を現し、オクタゴンの中に入りUFCライトヘビー級王者のチャック・リデルとの対戦を要求した。10月21日のPRIDE.32でも大会途中に再び対戦を要求している。
2007年2月25日、PRIDE.33でダン・ヘンダーソンとミドル級タイトルマッチを行ったが、3ラウンドでKO負けを喫し、5年余りに渡って保持していたチャンピオンベルトを失った。
PRIDEの活動休止とともにUFCと再び契約し、それに前後してシュートボクセ・アカデミーから脱退。ランディ・クートゥアのジムエクストリーム・クートゥアでトレーナーに就任した。2007年12月29日、UFC 25以来7年半振りのUFC復帰戦となるUFC 79ではチャック・リデルと対戦し、0-3の判定負け。
2008年5月24日、UFC 84でキース・ジャーディンと対戦。右フックでダウンを奪い、パウンドでKO勝ち。
[編集] 戦績
総合格闘技 戦績 | ||||||
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42 試合 | (T)KO | 一本 | 判定 | その他 | 引き分け | 無効試合 |
32 勝 | 22 | 4 | 6 | 0 | 1 | 1 |
8 敗 | 4 | 0 | 4 | 0 |
勝敗 | 対戦相手 | 試合結果 | イベント名 | 開催年月日 |
○ | キース・ジャーディン | 1R 0:36 KO(パウンド) | UFC 84: Ill Will | 2008年5月24日 |
× | チャック・リデル | 3R終了 判定0-3 | UFC 79: Nemesis | 2007年12月29日 |
× | ダン・ヘンダーソン | 3R 2:08 KO(左フック) | PRIDE.33 THE SECOND COMING 【PRIDEミドル級タイトルマッチ】 |
2007年2月24日 |
× | ミルコ・クロコップ | 1R 5:26 KO(左ハイキック) | PRIDE 無差別級グランプリ 2006 決勝戦 【無差別級GP 準決勝】 |
2006年9月10日 |
○ | 藤田和之 | 1R 9:21 TKO (サッカーボールキック→タオル投入) |
PRIDE 無差別級グランプリ 2006 2nd ROUND 【無差別級GP 準々決勝】 |
2006年7月1日 |
○ | ヒカルド・アローナ | 3R終了 判定2-1 | PRIDE 男祭り 2005 頂-ITADAKI- 【PRIDEミドル級タイトルマッチ】 |
2005年12月31日 |
× | ヒカルド・アローナ | 2R終了 判定0-3 | PRIDE GRANDPRIX 2005 決勝戦 【ミドル級GP 準決勝】 |
2005年8月28日 |
○ | 中村和裕 | 1R 5:24 KO(パウンド) | PRIDE GRANDPRIX 2005 2nd ROUND 【ミドル級GP 準々決勝】 |
2005年6月26日 |
○ | 吉田秀彦 | 3R終了 判定2-1 | PRIDE GRANDPRIX 2005 開幕戦 【ミドル級GP 1回戦】 |
2005年4月23日 |
× | マーク・ハント | 3R終了 判定1-2 | PRIDE 男祭り 2004 -SADAME- | 2004年12月31日 |
○ | クイントン・"ランペイジ"・ジャクソン | 2R 3:26 KO(膝蹴り) | PRIDE.28 | 2004年10月31日 |
○ | 近藤有己 | 1R 2:46 TKO(踏みつけ) | PRIDE GRANDPRIX 2004 決勝戦 【ワンマッチ】 |
2004年8月15日 |
○ | 美濃輪育久 | 1R 1:09 KO(パウンド) | PRIDE 武士道 -其の弐- | 2004年2月15日 |
○ | クイントン・"ランペイジ"・ジャクソン | 1R 6:28 TKO(膝蹴り) | PRIDE GRANDPRIX 2003 決勝戦 【ミドル級GP 決勝】 |
2003年11月9日 |
○ | 吉田秀彦 | 2R終了 判定3-0 | PRIDE GRANDPRIX 2003 決勝戦 【ミドル級GP 準決勝】 |
2003年11月9日 |
○ | 桜庭和志 | 1R 5:01 KO(右フック) | PRIDE GRANDPRIX 2003 開幕戦 【ミドル級GP 1回戦】 |
2003年8月10日 |
○ | 金原弘光 | 1R 3:31 TKO(踏みつけ→タオル投入) | PRIDE.23 【PRIDEミドル級タイトルマッチ】 |
2002年11月24日 |
○ | 岩崎達也 | 1R 1:16 TKO(レフェリーストップ) | Dynamite! SUMMER NIGHT FEVER in 国立 | 2002年8月28日 |
△ | ミルコ・クロコップ | 5R終了 ドロー | PRIDE.20 | 2002年4月28日 |
○ | 田村潔司 | 2R 2:28 KO(右ストレート) | PRIDE.19 【PRIDEミドル級タイトルマッチ】 |
2002年2月24日 |
○ | アレクサンダー大塚 | 3R 2:22 TKO(ドクターストップ、鼻骨骨折) | PRIDE.18 | 2001年12月23日 |
○ | 桜庭和志 | 1R終了時 TKO(ドクターストップ、左肩脱臼) | PRIDE.17 【PRIDEミドル級王座決定戦】 |
2001年11月3日 |
○ | 大山峻護 | 1R 1:30 TKO(左フック→レフェリーストップ) | PRIDE.14 | 2001年5月27日 |
○ | 桜庭和志 | 1R 1:38 TKO(サッカーボールキック) | PRIDE.13 | 2001年3月25日 |
○ | ダン・ヘンダーソン | 2R終了 判定6-0 | PRIDE.12 | 2000年12月23日 |
- | ギルバート・アイブル | 1R 0:21 無効試合(金的攻撃) | PRIDE.11 | 2000年10月31日 |
○ | ガイ・メッツァー | 1R 3:45 KO(スタンドでのパンチ) | PRIDE.10 | 2000年8月27日 |
○ | トッド・メディーナ | 1R 0:39 KO(膝蹴り) | Meca World Vale Tudo 2 | 2000年8月12日 |
× | ティト・オーティズ | 5R終了 判定0-3 | UFC 25: Ultimate Japan 3 【UFC世界ミドル級王座決定戦】 |
2000年4月14日 |
○ | ボブ・シュライバー | 1R 2:42 チョークスリーパー | PRIDE GRANDPRIX 2000 開幕戦 【リザーブマッチ】 |
2000年1月30日 |
○ | 松井大二郎 | 2R終了 判定6-0 | PRIDE.8 | 1999年11月21日 |
○ | カール・マレンコ | 2R終了 判定6-0 | PRIDE.7 | 1999年9月12日 |
○ | トニー・ペタラ | 1R 2:53 KO(膝蹴り) | UFC 20: Battle for the Gold | 1999年5月7日 |
○ | ユージーン・ジャクソン | 1R 0:32 ギブアップ | IVC 10 - World Class Champions | 1999年4月27日 |
○ | エイドリアン・セラーノ | 1R 0:22 KO | IVC 9 - The Revenge | 1999年1月20日 |
× | ビクトー・ベウフォート | 1R 0:44 TKO(パンチ) | UFC Brazil: Ultimate Brazil | 1998年10月16日 |
○ | マイク・ヴァン・アースデイル | 1R 4:00 KO(踏みつけ) | IVC 6 - The Challenge | 1998年8月23日 |
× | アルトゥール・マリアーノ | 2R 13:10 TKO(カット) | IVC 2 - A Question of Pride 【決勝】 |
1997年9月15日 |
○ | エジディオ・ダ・コスタ | 1R 2:27 ギブアップ(パンチ) | IVC 2 - A Question of Pride 【準決勝】 |
1997年9月15日 |
○ | ショーン・ボーネット | 1R 1:19 KO(右ハイキック) | IVC 2 - A Question of Pride 【1回戦】 |
1997年9月15日 |
○ | マルセラオ・マルセラオ | 1R 0:20 ギブアップ(負傷) | Brazilian Vale Tudo 10 | 1997年7月1日 |
○ | ディウソン・フィリオ | 1R 3:35 KO(パンチ) | Brazilian Vale Tudo 6 【1回戦】 |
1996年11月1日 |
[編集] 人物
- 既婚者であり子供もいる。2007年からUFC参戦に伴い、シュートボクセアカデミーを円満離脱し、アメリカに家をかまえている。
- 18歳の時に自ら志願してブラジル陸軍に入隊していた経歴をもつ。
- マウリシオ・ショーグンやムリーロ・ニンジャなど彼の弟弟子にあたる人間に対してはとても面倒見がよく、温厚に接する。人一倍チームメイト思いとして有名。
- カエルが大の苦手とジャンクスポーツで発言している。
- 400戦無敗の男ヒクソン・グレイシーに対して、「アイツは試合をしない」や「弱い」などの発言をしている。
- かつて3度戦った桜庭和志とは仲がよく、桜庭から受け取ったサクベルトや阪神タイガースのキャップを身につけて入場したこともある。
- 総合格闘技でデビューした頃はファイトマネーなどは一切出ず、叔父から「まともな仕事を探してあげるから、もう格闘技はやめなさい。」と体と将来を案じて言われた。
- PRIDEで稼いだファイトマネーを元に株取引に手を出すも失敗。愛車が盗難に遭うという不幸も乗り越え、現在はWANDというオリジナルブランドを展開する実業家としての顔も持つ。
- 日本のうどんが好物であり、来日の際は毎回はなまるうどんに行き大盛り肉うどんを2杯たいらげるという。また、イベントではなまるうどんの一日店長を務めた事がある。
- PRIDEの恒例イベントであった「けやき広場イベント」の「チャンピオン祭り」では、自身の握手会に来てくれたファンに自分のニット帽をあげたり、参加していないファンを気遣って握手をしたりと、ファンに対するサービス心は高い。
- 週刊少年マガジン連載中の「もう、しませんから。」に2回登場。1回目は作者の西本と似顔絵で対決して勝利。2回目は同作品の題字を毛筆で書き下ろした。その回の中で、「昔マウリシオ・ショーグンと子犬の代金をめぐってリングで戦って、完膚なきまでにたたきのめした」と語っている。
- 選手コール時には、両手を合わせクルクル回す仕草をする。
[編集] 獲得タイトル
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 公式サイト(日本語)
- 公式サイト(ポルトガル語)
- UFC 選手データ
- PRIDE 選手データ
- SHERDOG 選手データ
[編集] 脚注
- ^ PRIDE参戦当初は「ヴァンダレイ・ダ・シウバ」と紹介されていた。
前王者 なし |
初代PRIDEミドル級王者 2001年11月3日 - 2007年2月25日 |
次王者 |
前優勝者 |
PRIDE GP 2003ミドル級トーナメント優勝 2003年11月9日 |
次優勝者 |