レッド・オクトーバーを追え!
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『レッド・オクトーバーを追え!』（英語：The Hunt for Red October、ロシア語：В погоне за «Красным октябрём»）は、トム・クランシーによる小説、もしくはそれを原作として1990年に製作されたアメリカ映画。
目次 |
[編集] 小説
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1984年に発表されたトム・クランシー初の長編ヒット小説。トム・クランシーが保険代理店を営む傍ら余暇を利用して9年かけて書き上げた。ジャック・ライアンが活躍する人気シリーズの第1作であり「テクノスリラー」の代表作とされる。日本語版は1985年に文芸春秋社から井坂清の翻訳で刊行された。
- レッド・オクトーバーを追え（上） 井坂清：訳 ISBN 4167275511
- レッド・オクトーバーを追え（下） 井坂清：訳 ISBN 416727552X
注意：以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] ストーリー
言葉を交わしたこともない二人の男が、数千メートルの距離を隔てて互いの意図を読みあいながら信頼のエールを交換する冒険小説と軍事小説の古典。
冷戦時代、チェルネンコ書記長時代の旧ソ連においてムルマンスク港よりタイフーン級原子力潜水艦「レッド・オクトーバー」が出航する。この新造艦の処女航海に艦長の栄を担っているのはマルコ・ラミウスである。世界の軍事関係者より尊敬と畏怖の念とを持って仰ぎ見られるラミウスはソ連の体制に不満を持ち、士官達と共謀してレッド・オクトーバーを手土産にアメリカ合衆国への亡命を画策する。士官以外にはキューバに向かう訓練であると説明し疑念を持たせないようにした上で政府側のお目付け役である政治将校を暗殺、ソ連首脳部に自分の意図を伝えて後戻り出来ない様に退路を断ち北海を西へ進む。ソ連軍の大西洋方面の部隊は艦船数十隻を動員、自らも演習とNATOに通告した上でレッド・オクトーバーを追跡、撃沈しようとする。
アメリカ合衆国の幕僚会議はソ連軍の動きを警戒するが、CIAのアナリスト(分析官)であるジャック･ライアンはこの「レッド・オクトーバー」の理解を超えた行動の裏にラミウス亡命の意図を読みだすが、確認しようにも相手は海底数百メートル下にいる。ライアンは、この名艦長は先入観を持たずに真実を見つける英知をもつ者がアメリカにいると信じ、二大強国の狭間に立つという誰もしたことのない危険を犯しながら、その人間へ命を預けている事実に慄然とする。
「レッドオクトーバー」撃沈へ傾く幕僚会議の疑念を晴らすため、自らも命を賭けて真実を見つけだそうと決意するライアンは前線に向かい、無線の使えない<レッド・オクトーバー乗組員に秘密にするため>なかでラミレスとチェスのような無言の対話を始めていく･･･。一方で、静寂の中ではレッド・オクトーバーを撃沈しようとするソ連のV.K.コノヴァノフ、天才的なソナー員の活躍によってレッド・オクトーバーを追跡/監視するアメリカ海軍のダラス、レッド・オクトーバーの内部で蠢動するKGBの破壊工作員が複雑に絡み合い･･･。
[編集] レッド・オクトーバー
タイトルにあるレッド・オクトーバーは作中では以下の設定になっている。
- ソビエト海軍の最新鋭ミサイル原子力潜水艦で、艦名は「十月革命」にちなむ（こちらを参照）。
- タイフーン級の改良型。（DVD版で）ライアンがイギリス情報部から得た情報では、通常のタイフーン級より長さ12メートル/幅3メートル大きい。排水量は32000トン。
- トンネル式無音航行システム「キャタピラー・ドライブ」を装備している。当初は米英とも「艦体にあるドア」の正体がつかめなかったが、ライアンが助言を求めた元潜水艦乗りのタイラーが無音推進装置である可能性を提示した（DVD版では、音声では「磁力型水力推進装置」と言っている。字幕では「磁気水力推進装置」と表示される）。タイラーの説明では「水中のジェットエンジン」であり、駆動メカ部分が無いため米軍のソナーでも探知出来ない程の静音性を有している（ただし物語では、レッド・オクトーバーを追跡していたロサンゼルス級潜水艦ダラスのソナー員ジョーンズが、分析コンピューターの結論を無視して自力でその不自然な音を抽出した）。
[編集] 映画
| レッド・オクトーバーを追え! THE HUNT FOR RED OCTOBER |
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| 監督 | ジョン・マクティアナン |
|---|---|
| 製作総指揮 | ラリー・デ・ウォーリー ジェリー・シャーロック |
| 出演者 | ショーン・コネリー アレック・ボールドウィン |
| 音楽 | バジル・ポールドゥリス |
| 撮影 | ヤン・デ・ボン |
| 配給 | パラマウント映画 ニーナ・サクスン・フィルムデザイン |
| 公開 | 1990年 |
| 上映時間 | 135分 |
| 製作国 | アメリカ |
| 言語 | 英語 |
| 制作費 | $30,000,000 |
| 興行収入 | $199,200,000 |
| allcinema | |
| Variety Japan | |
| allmovie | |
| IMDb | |
冷戦末期の1990年に公開され、アカデミー音響効果賞を受賞した。
[編集] 題名
映画の冒頭では「КРАСНЫЙ ОКТＩАВＲ」と赤い文字で表記される（注意! 「Ｉ」と「Ｒ」はキリル文字では見当たらない為、本項では便宜上英語のアルファベットを代用している）。それが「RED OCTOBER」に変化して、その次に「THE HUNT FOR」がやや小さい活字で現われる。なお、Wikipediaのロシア語版では「レッド・オクトーバー」を「Красным октябрём」と表記している。
[編集] キャスト
- マルコ・ラミウス（ソ連ミサイル原潜（SSBN）「レッド・オクトーバー」艦長） - ショーン・コネリー
- ジャック・ライアン（米中央情報局「CIA」情報分析官） - アレック・ボールドウィン
- バート・マンキューソ（米攻撃型原潜（SSN）「ダラス」艦長） - スコット・グレン
- ボロディン（ソ連ミサイル原潜（SSBN）「レッド・オクトーバー」副長） - サム・ニール
- ジェフリー・ペルト（米国家安全対策顧問） - リチャード・ジョーダン
- ジェームズ・グリーア（米CIA提督） - ジェームズ・アール・ジョーンズ
- プーティン（レッド・オクトーバーの政治士官） - ピーター・ファース
- ペトロフ（レッド・オクトーバーの軍医） - ティム・カリー
- ツポレフ（ソ連攻撃型原潜（SSN）「コノヴァロフ」艦長） - ステラン・スカルスガルド
- スキップ・タイラー（海軍兵学校教官） - ジェフリー・ジョーンズ
[編集] 日本語吹替
[編集] その他
- この作品の音楽「Hymn To Red October (Basil Poledouris; 作曲)」が、「とんねるずのハンマープライス」のエンティングや、「スポーツマンNo.1決定戦」、「タモリの未来予測TV」のグランドオープニングで使用されている。
- この作品が題材と思われるゲームソフトが、『ゲームボーイ』と『スーパーファミコン』で発売されている。
- 冷戦当時、無音航行ができる「キャタピラードライブ」は世界を震撼させたが、冷戦終了後の調査ではキャタピラードライブはもともと存在しないことが分かった。「不明のドア」はただの影、「後部の謎の突起」は水流を安定させるものだったという。
[編集] 関連作品
[編集] 関連項目
[編集] 映画の言語間リンク
- de:Jagd auf Roter Oktober (Film)
- en:The Hunt for Red October (film)
- fr:À la poursuite d'Octobre Rouge (film)
- it:Caccia a Ottobre Rosso
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|---|---|
| レインボーシックス | ローグスピア - ロックダウン - 3 - レイブンシールド - アテナソード - ブラックアロー - ロックダウン - ベガス - ベガス 2 |
| ゴーストリコン | 1 - デザートシージ - アイランドサンダー - ジャングルストーム - 2 - アドバンスウォーファイター - アドバンスウォーファイター2 |
| スプリンターセル | パンドラトゥモロー - カオスセオリー - 二重スパイ |
| その他 | トータル・フィアーズ - エンド ウォー - エアーコンバット |
| 書籍 | レッド・オクトーバーを追え! - 愛国者のゲーム - レインボーシックス - ネットフォース |
| 映画 | トータル・フィアーズ - パトリオット・ゲーム - 今そこにある危機 |
| 登場人物 | ジャック・ライアン - サム・フィッシャー |
