トム・クランシー
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トム・クランシー(Tom Leo Clancy Jr., 1947年4月12日 - )は、アメリカの作家。
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[編集] 概要
メリーランド州ボルチモア生まれ。ボルチモアで保険代理店を営みながら、余暇に書いたデビュー小説『レッド・オクトーバーを追え』がベストセラーになり、後の軍事シミュレーション小説の先駆けとなる。本作はアメリカの政府関係者が絶賛、映画化もされ、一躍流行作家の仲間入りを果たした。綿密な取材を積み重ねての近未来の政治サスペンス、娯楽アクション大作に定評がある。
シミュレーションゲーム(いわゆるコンピュータゲームではなく、数百のコマを実際に使用して、綿密なシミュレートを行うタイプの複雑なボードゲーム)が趣味であり、自著「レッド・ストームライジング」では、実際に筆者がプレイした際の展開が小説執筆のベースにもなっている。
著書では、元株式仲買人で軍事史家であるCIAの分析官、ジャック・ライアンを主人公としたジャック・ライアンシリーズが代表作。ほかに「国際陰謀」シリーズ、「オプ・センター」(スティーブ・ピチェニックとの共著)などのシリーズがあり、いずれもヒットしている。作品にはレーガン共和党色(ウィルソン的国際干渉)が強いといわれる。彼自身、軍隊経験はないが、精緻な取材により得た情報を元にアメリカ軍人の典型を、勇気、愛国心、友情などの主題により描き出す一連の作品を発表している。自身はソ連に対する造詣が深いものの、日本人に対する不信感が作品の随所に見られる。実際に、日米戦争をテーマにした作品も手がけている。作品内では両国間の戦争が終結した後における、日本人機長による旅客機を使った自爆攻撃が描かれていた。旅客機を使用した自爆テロの描写は、9.11事件の際その類似性がニュースなどで話題に上がっていた。
[編集] 主な著作
[編集] ジャック・ライアンシリーズ
- レッド・オクトーバーを追え (Hunt for Red October, 1984)
- 最新鋭のソ連原子力潜水艦「レッド・オクトーバー」がアメリカへの亡命を希望。ソ連に亡命を悟らせずにいかにレッド・オクトーバーを手に入れるか。なお、この作品は1990年に映画化されている。
- 愛国者のゲーム (Patriot Games, 1987)
- イギリスで休暇中のジャック・ライアンが偶然テロリストによるイギリス皇太子襲撃を阻止。テロリストはアメリカでライアン一家の襲撃を計画する。時代設定は『レッド・オクトーバーを追え』よりも前。『パトリオット・ゲーム』の原題で1992年に映画化。
- クレムリンの枢機卿 (Cardinal of the Kremlin, 1988)
- ソ連の高官に潜むスパイ「枢機卿」が危機にさらされる。ソ連国内の枢機卿救出にライアンが乗り出す。
- いま、そこにある危機 (Clear and Present Danger, 1989)
- 恐怖の総和 (The Sum of All Fears, 1991)
- 歴史的な中東和平に反発するテロリストがアメリカで核テロを実行。疑惑が疑惑を呼びソ連と全面戦争の危機に。邦題トータル・フィアーズで2002年に映画化。
- 容赦なく (w:en:Without Remorse, 1993)
- 愛する少女のために麻薬組織に単身対決を挑むジョン・ケリー。ジャック・ライアン幼少期、ベトナム戦争時代の物語。
- 日米開戦(Debt of Honor, 1994)
- 日本の関税と同率にアメリカの関税を定める貿易改革法が成立。危機に陥った日本の経済的支配者がアメリカに対して戦争を仕掛けた。ジャンボジェット機を議会議事堂に突入させる描写が、9.11テロ後話題になった。
- 合衆国崩壊(Executive Orders, 1996)
- レインボー・シックス (Rainbow Six, 1996)
- 冷戦後の国際テロに対して、極秘に多国籍組織レインボーが設立される。偶然とは言えないほど頻発するテロ。その背後にあるのは。ライアンシリーズ「いま、そこにある危機」で初登場したジョン・クラークが主人公。
- 大戦勃発 (w:en:The Bear and the Dragon, 2000)
- バチカン大使が中国警察官に殺害され、反発による不買運動で中国経済が危機に陥る。これに対し中国は、シベリアの資源を狙い、ロシア大統領暗殺とシベリア侵攻を目論む。
- 教皇暗殺 (Red Rabbit, 2002)
- ソ連の影響下のポーランドで反政府運動が活発化する。ポーランド出身のローマ教皇は共感を覚え、教皇を辞職して支援に向かおうと考えるが、それを知ったソ連は教皇の暗殺を計画する。実際に起こった1981年のローマ教皇暗殺未遂事件が舞台。愛国者のゲームから半年が経過している。なおベン・アフレックの新ジャック・ライアンシリーズの映画化のために書き起こされた小説(トム・クランシー自身がトータル・フィアーズDVDコメンタリー内で執筆中を示唆)であるが、モデルとなった教皇暗殺未遂事件のヨハネ・パウロ2世が2005年4月に死去したため映画化が頓挫した形となっている。
- 国際テロ (The Teeth of the Tiger, 2005)
- 大統領を辞したジャック・ライアンが新たな諜報機関を極秘裏に設立。ジャック・ジュニアなどが組織に参加、テロリストと対峙する。
[編集] ネットフォースシリーズ(Net Force)
詳細はネットフォースを参照
[編集] オプ・センターシリーズ(Tom Clancy`s OP CENTER)
[編集] <剣>シリーズ
[編集] その他
- レッド・ストーム作戦発動(ライジング)〈Red Storm Rising, 1986)
- 国内の油田を破壊されエネルギー不足に陥ったソ連が中東に侵攻することを決意。NATOを牽制するためにアイスランド、西ドイツに侵攻する。この作品にジャック・ライアン・シリーズとのつながりはない。
[編集] 関連項目
- ジャック・ライアン
- レッド・オクトーバーを追え!
- トータル・フィアーズ
- サム・フィッシャー
- ユービーアイソフト(トム・クランシー原作のゲームを多数発売)
[編集] 関連サイト
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レインボーシックス | ローグスピア - ロックダウン - 3 - レイブンシールド - アテナソード - ブラックアロー - ロックダウン - ベガス - ベガス 2 |
ゴーストリコン | 1 - デザートシージ - アイランドサンダー - ジャングルストーム - 2 - アドバンスウォーファイター - アドバンスウォーファイター2 |
スプリンターセル | パンドラトゥモロー - カオスセオリー - 二重スパイ |
その他 | トータル・フィアーズ - エンド ウォー - エアーコンバット |
書籍 | レッド・オクトーバーを追え! - 愛国者のゲーム - レインボーシックス - ネットフォース |
映画 | トータル・フィアーズ - パトリオット・ゲーム - 今そこにある危機 |
登場人物 | ジャック・ライアン - サム・フィッシャー |