マイク・ムッシーナ
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マイク・ムッシーナ Mike Mussina ニューヨーク・ヤンキース No.35 |
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基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ペンシルバニア州ウィリアムスポーツ |
生年月日 | 1968年12月8日(39歳) |
身長 体重 |
6' 2" =約188cm 190 lb =約86.2kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
守備位置 | 投手 |
プロ入り | 1990年 1巡目20位 |
初出場 | 1991年8月4日 |
経歴 | |
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■Template ■ウィキプロジェクト 野球選手 |
マイク・ムッシーナ(Michael Cole (Mike) Mussina,1968年12月8日-)はアメリカメジャーリーグの先発投手。スタンフォード大学卒業。メジャーリーグでのデビューは1991年8月4日ボルチモア・オリオールズ。現在の所属球団はニューヨーク・ヤンキース。右投左打。メディアにより「ムシーナ」と記述されることあり。ファンからの愛称はムース。
目次 |
[編集] オリオールズ時代
1990年ドラフト1巡20番目にオリオールズに指名され、1991年8月4日メジャーデビュー。翌年の1992年には23歳8か月の若さでオールスターゲームに選出され、ムッシーナより若く選出された球団の投手は1960年のチャック・エストラーダまでさかのぼらなければならない[1]。18勝5敗で勝率.783はリーグ1位、オリオールズ史上(1954年以降)歴代4位となり、サイ・ヤング賞の投票では4位に入った[1]。
1993年は6月22日から8月19日まで故障者リスト入りとなったが、14勝6敗で勝率.700はリーグ7位にランクされた。5月16日のタイガース戦ではオリオールズ球団タイ記録となる1試合14奪三振を記録した[2]。1994年に初めて開幕投手となり[3]、7月12日のオールスター開催までにオリオールズ記録となる13勝をマークしたが、8月12日にストライキに突入したため16勝に終わった[4]。
1995年開幕から最初の11試合は5勝5敗、防御率5.13と不調だったが、それ以後の21試合の登板で14勝4敗、防御率2.50の好成績で、グレッグ・マダックスとメジャー最多タイとなる19勝した[5]。6月23日から8月2日にかけては自己最長となる8連勝をした[5]。1996年は昨年に続き2年連続となる19勝をし、ゴールドグラブ賞を初めて受賞し、以後1999年まで4年連続で受賞した。ワイルドカードでオリオールズをプレーオフに導くが、ニューヨーク・ヤンキースとのアメリカンリーグチャンピオンシップで敗れた。
1997年オリオールズ球団新記録となるシーズン218三振を記録した[6]。6月30日のフィリーズ戦でわずか43敗で通算100勝を達成した。これはメジャー史上8番目に少ない負け数である[6]。7月5日には自己最多タイ、オリオールズ球団タイ記録となる14奪三振を記録した[6]。オリオールズを地区優勝でプレーオフに導いたが、クリーブランド・インディアンスとのアメリカンリーグチャンピオンシップで敗れる。このシリーズの第3戦でムッシーナはリーグチャンピオンシップ記録の15奪三振を記録した[6]。2000シーズン終了後にオリオールズを離れることを決断、11月30日に6年契約総額8,850万ドルでヤンキースへ移籍した[7]。
[編集] ヤンキース時代
2001年ヤンキースに移籍した初年度17勝11敗、2年ぶりにゴールドグラブ賞を受賞するなど活躍し、5月6日に古巣オリオールズとの対戦でメジャー通算150勝を達成した[8]。アリゾナ・ダイヤモンドバックスとのワールドシリーズでは第1戦と第5戦に先発した。このポストシーズンは防御率2.63を記録した。
2002年18勝10敗、防御率4.05。2003年は17勝8敗、防御率3.40を記録した。アメリカンリーグでは1994年のベン・マクドナルド以来となる開幕から7戦7勝と好調なスタートを切り[9]、5月18日のレンジャーズ戦のハンク・ブレイロックからメジャー史上60人目となる通算2000三振を達成した[9]。
2004年はロジャー・クレメンス、アンディ・ペティット、デビッド・ウェルズらが他球団へ移籍し、ローテーションのエースとして君臨したのはムッシーナであった。メジャー史上100人目となる通算200勝をかけて3月30日に東京ドームでデビルレイズ戦の開幕投手として登板したが負け投手となったが、4月12日のホワイトソックス戦で200勝を達成した[10]。7月16日から故障者リスト入りとなり、8月11日に11年ぶりにマイナーリーグで登板した。
2005年エースではなくなっていたが、13勝8敗、防御率4.41でシーズンを終える。2006年7月15日のインディアンズ戦の勝利で15年連続10勝以上をあげたアメリカンリーグ最初の投手となった[11]。シーズン終了後、1700万ドルのオプションを球団は行使せず150万ドルの違約金を払い6年契約を満了した[7]。その後球団と2年総額2300万ドルで契約延長した[7]。2007年シーズン終了時250勝。これはデニス・マルティネスの245勝を抜いて、一シーズンに20勝できなかった投手としては過去最高勝利である[12]。
[編集] あわや完全試合
- 1992年7月17日、テキサス・レンジャース戦で、ケビン・ライマーに2塁打を打たれるまで12人を抑え、最後のバッター14人も抑えて1安打完封。
- 1997年5月30日、クリーブランド・インディアンズ戦で9回1アウトで、サンディー・アロマー・ジュニアにヒットを打たれるまで25人を抑え、その後2人を三振に取って1安打完封。
- 1998年8月4日、デトロイト・タイガース戦で8回2アウトまで23人を抑えた後、フランク・カタラノットに2塁打を打たれる。その後もう1本ヒットを打たれて2安打完封。
- 2001年9月2日、ボストン・レッドソックス戦、最初の26人を抑えたが、代打のカール・エバレットを2ストライク1ボールと追い込みながら、レフト前ヒットを打たれる。その後一番バッターをゴロでアウトとして、1安打13奪三振完封。
- 2002年4月14日、レッドソックス戦で6回1アウトまで16人を抑えたが、ダグ・ミラベリにヒットを打たれる。ムッシーナは交代して6-2でヤンキースが勝利した。
- 2004年10月12日、アメリカンリーグチャンピオンシップの第1戦で7回1アウトで、マーク・ベルホーンに2塁打を打たれるまで登板、その後リリーフ投手が投げて10-7でヤンキースが勝利した。
[編集] 獲得タイトル・記録・表彰
- メジャーリーグオールスターゲーム選出:5回(1992年 - 1994年、1997年、1999年)
- ゴールデングラブ賞受賞:6回(1996年 - 1999年、2001年、2003年)
- 最多勝利:1回(1995年)
[編集] 年度別成績
年 | 球団 | 勝利 | 敗戦 | 防御率 | 試合 | 先発 | セーブ | 投球回 | 被安打 | 失点 | 自責点 | 被本塁打 | 四球 | 奪三振 |
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1991 | BAL | 4 | 5 | 2.87 | 12 | 12 | 0 | 87.2 | 77 | 31 | 28 | 7 | 21 | 52 |
1992 | BAL | 18 | 5 | 2.54 | 32 | 32 | 0 | 241.0 | 212 | 70 | 68 | 16 | 48 | 130 |
1993 | BAL | 14 | 6 | 4.46 | 25 | 25 | 0 | 167.2 | 163 | 84 | 83 | 20 | 44 | 117 |
1994 | BAL | 16 | 5 | 3.06 | 24 | 24 | 0 | 176.1 | 163 | 63 | 60 | 19 | 42 | 99 |
1995 | BAL | 19 | 9 | 3.29 | 32 | 32 | 0 | 221.2 | 187 | 86 | 81 | 24 | 50 | 158 |
1996 | BAL | 19 | 11 | 4.81 | 36 | 36 | 0 | 243.1 | 264 | 137 | 130 | 31 | 69 | 204 |
1997 | BAL | 15 | 8 | 3.20 | 33 | 33 | 0 | 224.2 | 197 | 87 | 80 | 27 | 54 | 218 |
1998 | BAL | 13 | 10 | 3.49 | 29 | 29 | 0 | 206.1 | 189 | 85 | 80 | 22 | 41 | 175 |
1999 | BAL | 18 | 7 | 3.50 | 31 | 31 | 0 | 203.1 | 207 | 88 | 79 | 16 | 52 | 172 |
2000 | BAL | 11 | 15 | 3.79 | 34 | 34 | 0 | 237.2 | 236 | 105 | 100 | 28 | 46 | 210 |
2001 | NYY | 17 | 11 | 3.15 | 34 | 34 | 0 | 228.2 | 202 | 87 | 80 | 20 | 42 | 214 |
2002 | NYY | 18 | 10 | 4.05 | 33 | 33 | 0 | 215.2 | 208 | 103 | 97 | 27 | 48 | 182 |
2003 | NYY | 17 | 8 | 3.40 | 31 | 31 | 0 | 214.2 | 192 | 86 | 81 | 21 | 40 | 195 |
2004 | NYY | 12 | 9 | 4.59 | 27 | 27 | 0 | 164.2 | 178 | 91 | 84 | 22 | 40 | 132 |
2005 | NYY | 13 | 8 | 4.41 | 30 | 30 | 0 | 179.2 | 199 | 93 | 88 | 23 | 47 | 142 |
2006 | NYY | 15 | 7 | 3.51 | 32 | 32 | 0 | 197.1 | 184 | 88 | 77 | 22 | 35 | 172 |
2007 | NYY | 11 | 10 | 5.15 | 28 | 27 | 0 | 152.0 | 188 | 90 | 87 | 14 | 35 | 91 |
通算 | 17年 | 250 | 144 | 3.70 | 503 | 502 | 0 | 3362.1 | 3246 | 1474 | 1383 | 359 | 754 | 2663 |
[編集] 参考資料
- ^ a b "Mike Mussina 1992 Career Highlights (英語)" 2008年3月29日閲覧.
- ^ "Mike Mussina 1993 Career Highlights (英語)" 2008年3月29日閲覧.
- ^ Baltimore Orioles Opening Day Starters and Results - Baseball-Reference.com 2008年3月29日閲覧.
- ^ "Mike Mussina 1994 Career Highlights (英語)" 2008年3月29日閲覧.
- ^ a b "Mike Mussina 1995 Career Highlights (英語)" 2008年3月29日閲覧.
- ^ a b c d "Mike Mussina 1997 Career Highlights (英語)" 2008年3月29日閲覧.
- ^ a b c Yankees bring back Mussina Right-hander agrees to two-year, $23 million deal 2008年3月29日閲覧
- ^ "Mike Mussina 2001 Career Highlights (英語)" MLB.com. 2008年3月31日閲覧.
- ^ a b "Mike Mussina 2003 Career Highlights (英語)" MLB.com. 2008年3月31日閲覧.
- ^ "Mike Mussina 2004 Career Highlights (英語)" MLB.com. 2008年3月31日閲覧.
- ^ "Mike Mussina 2006 Career Highlights (英語)" MLB.com. 2008年3月31日閲覧.
- ^ "Mike Mussina 2007 Career Highlights (英語)" MLB.com. 2008年3月31日閲覧.
[編集] 外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube
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投手 | 63 ジョナサン・アルバラデホ / 64 アンドリュー・ブラックマン / 47 クリス・ブリットン / 33 ブライアン・ブルーニー / 62 ジョバ・チェンバレン / 48 カイル・ファーンズワース / 38 ダン・ギース / 22 ラトロイ・ホーキンス / 34 フィル・ヒューズ / 29 井川慶 / 58 ジェフ・カーステンス / 31 イアン・ケネディ / 71 ジェフリー・マルケス / 35 マイク・ムッシーナ / 39 ロス・オーレンドフ / 30 スコット・パターソン / 45 カール・パバーノ / -- オネリ・ペレス / 46 アンディ・ペティット / 36 エドワー・ラミレス / 43 ダレル・ラズナー / 42 マリアノ・リベラ / 77 ハンベルト・サンチェス / 61 ビリー・トレーバー / 41 ホセ・ベラス / 40 王建民 / 82 スティーブン・ホワイト / 65 チェイス・ライト |
捕手 | 85 フランシスコ・サーベリ / 19 チャド・モーラー / 26 ホセ・モリーナ / 20 ホルヘ・ポサダ / -- クリス・スチュワート |
内野手 | 14 ウィルソン・ベテミット / 24 ロビンソン・カノ / 25 ジェイソン・ジアンビ / 12 アルベルト・ゴンザレス / 2 デレク・ジーター / 72 フアン・ミランダ / 13 アレックス・ロドリゲス |
外野手 | 53 ボビー・アブレイユ / 28 メルキー・カブレラ / 18 ジョニー・デイモン / 17 シェリー・ダンカン |
指名打者 | 55 松井秀喜 |
監督・コーチ | 27 ジョー・ジラルディ(監督) / 59 ロブ・トムソン(ベンチコーチ) / 52 デイブ・アイランド(投手コーチ) / 54 ケビン・ロング(打撃コーチ) / 56 トニー・ペーニャ(一塁コーチ) / 50 ボビー・ミーチャム(三塁コーチ) / 60 リッチ・モンテレオーネ(特別投手インストラクター) / 57 マイク・ハーキー(ブルペンコーチ) |
公式サイト(英語)より 40人ロースター 監督・コーチ一覧 2008年6月18日更新 |