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ベジータ - Wikipedia

ベジータ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ベジータは、鳥山明の漫画『ドラゴンボール』に登場するサイヤ人の王子、その父親、故郷の惑星の名前である。

目次

[編集] ベジータ(王子)

声優:堀川亮


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


漫画での初登場は其之二百四「さようなら孫悟空」、アニメでは『ドラゴンボールZ』第5話「悟空死す! ラストチャンスは一度だけ」。単にベジータと表記される場合は、このベジータ王子を指すことが多い。

[編集] 人物像

ナッパラディッツカカロット(孫悟空)とともに、サイヤ人の数少ない生き残りの一人。フリーザによって惑星ベジータが消滅させられた時には、他所の星を攻めていた(ラディッツの表現では「送り込まれていた」)ため、助かった。幼少期から、強化型の栽培マンを一瞬にして仕留めるなど、高い戦闘能力の片鱗を見せており、フリーザにその実力を認められ、ドラゴンボールの存在を知り、謀反を企てるまでは、フリーザ軍所属の上級兵士として、星の地上げなどの活動を行っていた。惑星ベジータの王子であり、初期の戦闘力は18000。幼年期のベジータは前髪があるが、地球に襲来した時には無くなっている。初登場当時、ピッコロから「あのベジータとかいうチビ」と言われているので小柄な人物なのだが、その後作画の変化に伴い、漸進的に身長が伸びていった。これについて当時のジャンプ関連の幾つかのインタビューなどによれば、最初作者は悟空より年下の未成年と設定し、ナッパやラディッツと違い露出と装甲箇所の少ない戦闘服だったのも、作者が少年用とイメージしてデザインしたことに起因するが、作中人物の明言が特になかったため、ストーリー展開の都合で結局変更され、ヤムチャや天津飯より一歳上になった。そのためサイヤ人編では年齢は30歳となっている。最後まで悟空よりも背は低かったが、いずれにせよ、“大男よりチビのほうが見かけによらず強い”という鳥山明が作り出すキャラクターの定番設定の一つといえる(このことはゲーム『トバルNo.1』でも鳥山自身が語っている)。

サイヤ人王子としてのエリート意識が非常に強く、プライドの塊のような性格である。当初は、悟空のことを下級戦士で、大した敵のいない辺境惑星に送り込まれた「落ちこぼれのクズ野郎」と見下していた(ただし、地球襲来時は「超エリート」と自称したのみで、「サイヤ人の王子」という表現が初めてされたのは、ナメック星編でのフリーザの側近・ドドリアとの会話からである)。

セルゲーム時は、悟空がサイヤ人の階級以前に1個人として戦闘の天才であり、自分が悟空より劣っていることを認めていて、最後の魔人ブウとの戦いで悟空をナンバーワンと認めている(だが、完全版のラストシーンでは、勝ちたいと思っている)。自らの実力に絶対的な自信を持っており、最下級戦士の生まれでありながら自分より強くなった悟空を許せず、激しいライバル意識を燃やしている。戦闘力のインフレが進み、ピッコロやクリリンなど他の戦士が次々と戦線離脱する中で、最後まで悟空の実力に付いていけた唯一の存在であり、口ぶりは粗野だが、相当な努力家でもある。なお、悟空との初対決で悟空の「落ちこぼれだって必死に努力すればエリートを超えることがあるかもしれない」という言葉に「努力ではどうにもならない壁を見せてやる」と返しているが、ブウ編での対決で自分と互角に戦うことに驚いた悟空の「オラ以上の修行をしたんだな」という言葉に「お前は俺以上の天才だ。どんなに修行してもその差は埋まらなかった(のでバビディにわざと操られて戦闘力を上げてもらった)」と返しており、完全に立場が逆転していた。

セル編以降は、ブルマと同居したことで地球に帰化し、レギュラーとなる。しかし身勝手な行動が多いことに加え、自身の好戦的な性格によって、彼の行動が原因で避けられたはずの危機が舞い込んできたことも多い(同じ純血のサイヤ人である悟空にもそれらの共通点が見られる)。それでも、前述のように身勝手な行動をとることはあるが、悟空やピッコロが「天才」と認めるほどの強さを持つ。

ブウ編になると、直接示すことこそ少ないものの、家族への愛情を示すようになり、家族を守るために自分を犠牲にするなど、人間らしい一面が見られるようになった。また、悟空たちに対する仲間意識も徐々に芽生えていく(GTではそれが顕著である)。息子のトランクスとは修行をともにし、悟天に負けないように育てた。その一方、娘のブラには頭が上がらない。

孫悟空のことは常に「カカロット」と呼ぶが、原作のセル編では、一度だけ「悟空」と呼んだことがある。

GTの55話では、それまで悟空に抱いていたライバル意識の軌跡が回想された(回想シーンにはZでの映像に声優がアフレコし直したものが使われた)。

[編集] ストーリーへの絡み

[編集] サイヤ人編

弟カカロットを地球へ連れ戻しに行ったラディッツが返り討ちに遭った際に、スカウターの通信でドラゴンボールの存在を知り、「永遠の若さと命」という願いを叶えるためにナッパとともに地球へ赴く(ただし、地球攻略はフリーザの命令には含まれていなかった)。栽培マンが倒され、ナッパが戦いの場に出てZ戦士を圧倒するなか、クリリンが悟空の名を叫び続けたことで、クリリンたちに悟空のことについて質問する。悟空は必ず来ると主張した、クリリンたちの悟空に対する強い信頼を見て取ったベジータは、悟空の見ている前で彼らを殺すため、3時間だけ待つという条件で戦いを一時的に中断させた。ナッパの攻撃によってピッコロが絶命し、直後に悟空が現れる。悟空はナッパを手玉に取る強さを見せ、さらに界王拳の突撃によって再起不能のダメージをナッパに負わせた。ナッパは苦しみながらベジータに「助けてくれ」と頼むが、ベジータは残酷に笑いながらナッパを処刑。その後、悟空から戦いの場所の変更を提案されて承諾し、激闘を繰り広げることになる。

ベジータは、すでに2倍界王拳を発動した状態で戦っていた悟空を圧倒し、3倍まで上げることを決意させたほどの強さを見せる。しかし、界王拳を3倍まで上げた悟空の攻撃を食らって吐血し、悟空が自分の戦闘力を超えたことを感じて怒り、「地球をコナゴナにする」と宣言してギャリック砲を放つが、悟空は界王拳を4倍まで膨らませてかめはめ波で押し返し、ベジータに重傷を負わせる。怒りに燃えるベジータは悟空を本格的に殺すため、大猿に変身することを考えるが、月が無いことに気が付き、パワーボールを発動して変身を完了し、悟空を追い詰める。大猿に変身したことで通常時の10倍の戦闘力をもって迫るベジータに対し、悟空は元気玉を作り出すも、ベジータの攻撃で潰されたうえに大怪我をし、意識も失う。しかし、悟空の危機を察して戻ってきたクリリン悟飯、そして、ヤジロベーの活躍によって、瀕死の重体となり、地球から撤退する。

[編集] フリーザ編

惑星フリーザに戻り、メディカルマシンで体力を回復させたベジータは、フリーザがナメック星にドラゴンボールを探しに行ったことをキュイから聞かされると、フリーザから離反して独自でドラゴンボールを奪って永遠の命を手に入れるため、ナメック星に奔る反逆者となった。ナメック星到着後、自分を追いかけ、殺しにやってきたキュイを返り討ちにしてから、ドドリアも葬り去る。フリーザ一味同様に、ドラゴンボールを持つ長老の村を襲撃してドラゴンボールを奪い、ツーノ長老の村の住民を虐殺し、村にあったドラゴンボールを手に入れると、自分にしか分からぬよう、近くの沼の中に沈めた(このときのベジータはフリーザ一味から離反していたので、後に「フリーザ一味に殺されたナメック星人を蘇生させる」という願いの対象から、ベジータによって殺された村の住民は外れることになり、一人として蘇生していない)。

ザーボンも倒そうとしたが、変身したザーボンには逆に倒される。ベジータが死んだかどうかの確認をせずにフリーザの元へ戻ったザーボンは、フリーザから確認をしなかったことを看破されて踵を返すと、ベジータは生きていた。ザーボンはベジータが隠したドラゴンボールの所在を聞き出すためにベジータをフリーザの宇宙船に連れて行き、メディカルマシンで治療させる。しかし、予想外に早く完治したベジータはフリーザが持っていたドラゴンボールを強奪し、自身も姿を眩ます。その後クリリンと再会するが、追いかけてきたザーボンを返り討ちにし、クリリンが持っていたドラゴンボールを強引に譲り受ける。隠しておいたドラゴンボールを、ドラゴンレーダーで見つけた悟飯によって奪われた際には激しい怒りを見せたが、探し回っても見つからないため、クリリンたちの気を探り続ける。やがて見つけたベジータは、最長老のもとへ向かっていたクリリンたちに追い付くが、最長老の家に到着した際に現れたネイルと対峙する。その直後、ベジータは5つの大きな戦闘力を感じた。ギニュー特戦隊の存在であった。ギニューのナメック星襲来を受けて、ベジータはクリリンたちと共闘する形となる。

地球での戦いで悟空たちに苦戦し、引き返すことを余儀なくされて以降は、少しずつではあるが悟空の実力を認めるようになる。ギニュー特戦隊との戦いでは、悟空を味方につければ少しは戦力になると評した。ナメック星に到着した悟空も加わり、最終的にギニュー特戦隊を撃破するが、仮眠を取っている最中にクリリンたちによってポルンガを呼び出された。願いが3つまで叶うことを悟飯から聞いたベジータは、デンデを締め上げて、自分を不老不死にさせるという願いを叶えさせようとしたが、最長老の寿命が尽きたことでポルンガは消滅し、ドラゴンボールは石化した。その直後にフリーザが現れ、クリリンたちとともにフリーザとの決戦に臨む。

ベジータは、自身が何度か重傷を負って回復するたびに戦闘力が上がっていた。クリリンに対し、「俺を半殺しにしろ」と要求して重傷を負わせ、デンデに回復させてから再び戦闘力が上がったことで、自ら「スーパーサイヤ人」を自称し、最終形態となったフリーザに戦いを挑む。しかし、攻撃はまるで通用せず、渾身の力を込めて放ったエネルギー波を足蹴りではね返された。このとき、あまりの恐怖と自分の無力さに初めて涙を流し、戦意を喪失した。その戦意喪失状態のままフリーザによって嬲り続けられたが、メディカルマシンで回復した悟空が現れた。悟空とフリーザが軽く手合わせを行った直後に、ベジータはフリーザに対して、悟空のことを「貴様が恐れていたスーパーサイヤ人だ」と言ったことで、フリーザによって心臓を貫かれた。そして、苦しみながら、打倒フリーザの願いを悟空に涙しながら託し、死亡する(ベジータが悟空に何かを頼み込んだのはこの時が原作ではおそらく唯一)。このことは、それまで「自分は地球人である」と強く拘ってきた悟空が、サイヤ人の誇りに目覚めるきっかけとなった。

その後に地球のドラゴンボールで「フリーザ一味に殺された人々を生き返らせてほしい」と言う願いが叶えられ、フリーザに殺されたベジータは生き返る。そして、ナメック星のドラゴンボールで地球に飛ばされ、地球に住み着く。これ以降、悟空を超えるという目標ができたためか、「永遠の命を手に入れる」という願いを叶えようとはしなくなった(これについてはPSPのゲームで「あいつとは対等な条件で勝たなきゃ意味が無い」と語っている)。

アニメでは、フリーザ編の後のガーリックJr編の間に、宇宙で一人、悟空を見つけることと、サイヤ人化のきっかけを求めるため、フリーザ一味の残党と戦っていた。

地球に住み着いて以降はブルマとの間にトランクスを授かった。自分では未だに王子のつもりだが、事実上ブルマ一家に婿入りしたような形となった。だが、その後も悟空に対して決着を付けるべく外に修行に出ることが多く、妻子と暮らすことはなかった。

[編集] 人造人間編

人造人間編では、修行の過程で悟空を超えられない自らへの怒りから、悟空同様に超サイヤ人へと覚醒し、自分への自信を取り戻した。人造人間19号との戦いの最中に悟空が心臓病で倒れ、エネルギーを吸い尽くされようとしていたところに割って入り、19号と戦う。ドクター・ゲロも19号もベジータを侮っていたが、逆に19号を圧倒し、ビッグバンアタックで破壊した。それによって自身の強さを確認し、「王子である俺の方がカカロットよりも強い」と自負したまま[1]、17号と18号に戦いを挑むが、完膚なきまでに叩きのめされた。18号に敗北後、セルの存在を知り、トランクスの呼びかけにも応じずに1人で佇んでいたが、病から回復して覚醒した悟空の働きかけにより、精神と時の部屋での修行に入る。その結果、17号を吸収したセルを圧倒するほどまで実力を上げたが、強敵と戦いたがるサイヤ人としての性格によって、セルの完全体への変身に協力する。完全体となったセルに戦いを挑むが、歯が立たず、敗れる。当初は、未来からやって来た息子のトランクスに対しても冷淡な態度が目立っていたが、トランクスがセルに殺された際には、激昂して単身セルに突撃する一幕もあった(アニメでは、セルに突撃した理由に(トランクスが殺されたことには激高している描写はあるものの)、自身のプライドが傷つけられたという発言が追加されていた)。

この戦いでライバル視していた悟空は死亡し、結局、悟飯がセルを倒したため、孫親子との実力差を痛感したために無気力状態となり、「オレはもう戦わん」と戦いの引退を仄めかす発言をしている(しかし、魔人ブウ編で平和になった後も訓練だけは怠っていなかった)。トランクスをセルに殺された際に、セルに攻撃して返り討ちにされ、直後の追撃攻撃を悟飯が庇って負傷したときに、謝罪すると同時に、初めて悟飯のことを名前で呼んでいる(それまでは「ガキ」「カカロットの息子」などだったが、以降の魔人ブウ編でも悟飯を名前で呼ぶようになる)。この行動は結果的に悟飯の足を引っ張ることとなり、クリリンは「トランクスはドラゴンボールで生き返れた」というベジータの感情を無視した発言をしている。しかし、セルと悟飯のかめはめ波の撃ちあいの時には、横からセルにエネルギー波を撃ち込んで注意を逸らしており、直後の(あの世からの)悟空の一喝によって悟飯の力は一気に爆発し、セルを完全に消滅させた(この行動を認めたのか、ピッコロはその後「手を貸してやる」と、ベジータを気遣うような発言をしている)。

[編集] 魔人ブウ編

魔人ブウ編では、家族との生活を得て徐々に穏やかな気持ちになっていく自分と、生まれついての戦士としての自分のプライドとの間に戸惑い、その思いを断ち切るため、魔導師バビディに自分の魂を売り渡す(一方で、バビディの命令を、「誇りだけは思い通りにならん」として、強靭な意志で跳ね飛ばしている)。このことで己の力を大きく上昇させた(この頭の額に「M」のマークの付いているベジータは、設定上は「魔人ベジータ」という名前だが、ファンの間や『DRAGON BALL 大全集 2巻』、PS2ゲーム『ドラゴンボールZシリーズ』(登場はドラゴンボールZ2より)、『ドラゴンボールZ 真武道会シリーズ』では「破壊王子ベジータ」、ゲーム『Ultimate Battle 22』では「凶戦士ベジータ」と呼ばれることもある)。これにより、擬似的に悟空の超サイヤ人2と互角レベルの超サイヤ人2の状態に変身できるようになった(戦闘力は悟空の方が上であったが、超サイヤ人2自体にはもともと変身できる)。

前述したバビディの洗脳術によってパワーアップし、悟空との決着を図ろうとするも、その間に封印されていた魔人ブウが復活する。悟空の発言で戦いを中断し、悟空を気絶させてから、魔人ブウの元へ1人で赴く。このとき、悟飯の気が消えていたことから、自分のせいで悟飯は死んだとして、謝罪の言葉を発している。ベジータは単身でブウと戦うが、不死身同然のブウを倒しあぐね、さらにブウの攻撃を食らってこのままでは勝てないことを悟る。そして、家族をはじめとする「自分以外」の存在を守るため、ブウを巻き込んで自爆する。ブウを殺すことはできずに無駄死に終わったが、これはベジータが初めて自分以外の誰かのために命を捨てて戦った姿でもある。直前に、自分が死んだらあの世で悟空に再び会えるかどうかをピッコロに質問しており、罪の無い人々を殺しすぎたために無理であり、死ねば魂はあの世とは別の場所に運ばれ、人格は消滅するという趣旨の言葉で返した(この設定は原作においては特に問題無いが、アニメの場合、ベジータと同じかそれ以上の人々を殺害しているフリーザらが地獄にいたため、矛盾する。地獄もあの世の一部であることが理由である)。

その後地球の危機に伴い、次々と戦士たちを吸収して手に余る強さを発揮していくブウと戦う戦力として、地獄から呼び戻される。万が一の事態を考えていた閻魔大王によって、魂をそのままにされており、肉体も復元された(この時点で頭の額のMの文字が無くなり、元のベジータに戻っていた)。その後、合体する相手を探していた悟空とポタラによって合体、ベジットとなってブウと戦う。悟空の「合体してくれ」という願いに対して拒否していたが、悟空が、ブウによってブルマたちが食べられたことや、トランクスがブウに吸収されたことを話すと、合体することに同意した。ベジットとなってからはブウを赤子扱いするほどの圧倒的な強さを見せ、ブウに吸収されるかと思いきや、バリヤーを張って自らを守り、吸収されていたトランクスや悟飯たちを助け出すことに成功した。ブウの体内でポタラが解けて2人は元通りになるが、その中でブウが現れる。だが、ベジータによって、ブウは一番初めの、自制心が全く無い純粋悪の魔人に還元される。その後ブウによって地球を破壊される寸前に瞬間移動で現れたキビトによって、悟空、サタン、デンデとともに界王神界に移動するが、ブウは追いかけてきたため、決着を付けるべく最後の戦いに挑む。

悟空とブウが戦っている最中に悟空に語りかけ、「No.1」と認める。当初は死んだ状態で地球に戻ったが、界王神界での戦いの途中でポルンガによって復活した。この際、「極悪人は除いて」という条件にもかかわらず生き返ったことには、本人も驚く様子を見せた(つまりこの時点でベジータは極悪人ではないことが分かり、そのためか劇場版ではただの禁固刑に減刑されている)。また、生き返らせる人間の条件として、あえて「魔人ブウに殺された者」ではなく、「天下一武道会が行われた日から死んだ者」とすることで、武道会場で自分が大量に殺してしまった人間も生き返らせようとするなど、心境の変化も見られる。そして、ブウを倒すために元気玉を作るよう悟空に話す。その際に界王がベジータに語りかけ、ベジータが自分の奥義を選んだことを喜ぶと同時に高く評価し、地球人たちへの呼びかけに協力すると言った。初めはベジータ自ら地球人たちに語りかけ、元気玉を作り出すのに必要な「気」を分けてもらうため、手を空に向けて上げるよう働きかけるが、地球人たちは、ブルマや仲間たちを除いて誰1人協力しようとしなかった。元気を集める時間を稼ぐため、ベジータは超サイヤ人2に変身してでブウに戦いを挑む。ブウにはまるでかなわず、圧倒されるが、死んだ状態でさらに死んだ場合は本当に消滅することになるため、悟空がベジータに対し、事前に「死ぬな」と語りかけており、元気玉の時間稼ぎのために、まさしく命懸けで戦っていた。ベジータに代わって悟空が働きかけるが、今度は悟空のことを知っていたウパ、ボラ、人造人間8号、人造人間17号(アニメでは天津飯と餃子も)などの一部の者が手を上げたのみであった。業を煮やした悟空が思わず罵声を浴びせたことで状況が悪化するが、ミスター・サタンがとっさに怒鳴りつけ、自分が魔人ブウを倒すから、お前たちも力を貸せと一喝したことで、地球人たちは一斉に手を上げ、強大な元気玉が完成し、悟空はブウに投げつけた。ブウは元気玉を受け止め、体力が落ちていた悟空は押し返されそうになったが、デンデがポルンガに頼んで悟空の体力を回復させたことで、悟空は力を爆発させ、元気玉の直撃をブウに食らわせることに成功した。

その後、娘のブラが生まれ、以前の冷酷さは薄れ、地球で平和に暮らすことになる。また原作の完全版では、ラストのコマで「そのうちカカロット(悟空)に必ず勝ってやる」とも考えている様子を見せた。

[編集] 劇場版でのベジータ

劇場版では、悟空が危機に陥っていた場合、何処であろうと必ず駆けつけることが多く(似たようなものに「悟飯の危機に必ず駆けつける劇場版のピッコロ」がある)、氷河の中から現れたこともある(まれにトランクスや悟飯を助ける時もある)。また他の戦士が病院に入院する中、ピッコロとともに腕組みをして一緒にいる(ただし、お互いに相手の方は向いてはいない)シーンがラストシーンとして描かれた作品がある(『ドラゴンボールZ 極限バトル!!三大超サイヤ人』、『ドラゴンボールZ 銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴』)。

駆けつけた際は、「勘違いするなカカロット!」と言った後に、「助けるわけでは決してなく、後で自分が倒すため」という旨を逐一説明するのがお決まりとなっている。また、ピッコロ同様に専用のテーマソングがBGMとして流れて登場することが多い。

Z劇場版6作目『激突!!100億パワーの戦士たち』にて初登場。悟空とともにメタルクウラと闘う。

Z劇場版7作目『極限バトル!!三大超サイヤ人』では、氷河地帯より突然現れ、人造人間13号が悟空に放った「SSデッドリーボンバー」をエネルギー弾で弾き飛ばし、人造人間15号と戦う。最初は押されていたが、スーパーサイヤ人に覚醒したのち、破壊する。

Z劇場版8作目『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』では、伝説の超サイヤ人となったブロリーに恐怖し、極度の戦意喪失に陥った(その怯え様を、ピッコロは見下げ果てていた)。だがブロリーに挑む悟空に触発され、戦意を取り戻した。その後他の戦士たちとともにブロリーに倒され、他の戦士達が悟空にエネルギーを分け与える中、サイヤ人の王子としてのプライドから「誰がカカロットなどに!」として、ただ一人エネルギーを与えるのを強く拒否していたが、最終的には無意識の中でエネルギーを与えた。この後、悟空はブロリーを撃破した。

Z劇場版9作目『銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴』では悟空が死んだため、戦いを引退したベジータがトランクスの危機に駆けつける姿が描かれ、戦いを引退したはずのベジータが、7年後も修行を続けていた理由にある程度の解答が与えられている。

Z劇場版12作目『復活のフュージョン!!悟空とベジータ』では地獄に堕ちたベジータがあの世の混乱で肉体が復活し、悟空とのフュージョンを決意し、ゴジータとなってジャネンバを撃破する。最後は魂の姿に戻る。ドラゴンボールのメインキャラクターで魂の姿が描かれたのは彼のみである。

Z劇場版13作目『龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる』では、カプセルコーポレーションを破壊し、街で暴れるヒルデガーンの前に現れ戦いを挑む。敵わず吹き飛ばされるが、人々を守るために戦って力尽きるシーンがあり、それまでのベジータとの心境の変化が描かれていた。

[編集] ベジータ(王子)の必殺技

ギャラクシーブレイカー
気力を溜め、体から一気に解放する技。この技でナッパを処刑した。名前はゲームより。
ギャリック砲
気力を溜め、突き出した両掌から高出力のエネルギー波を放つ技。悟空との初戦時に、地球を粉々に砕くほどの威力があると語っていた。色が紫であること以外はかめはめ波に類似している。作中での登場は悟空戦のみ。
連続エネルギー弾
弾幕を張るように大量のエネルギー弾を高速で打ち出す。追い詰められた時に使用する傾向がある。初期は先制攻撃や追撃として大きく貢献していたが、後期では効果を発揮しないことが多かった。悟空もセル戦で劣勢になった際に使用している。魔人ブウが同様の技を使用した際に悟空は「今のはベジータの技だ」と称した。
ファイナルギャリックキャノン
名前はゲームより。相手の腹に拳を突き刺し、そのまま片手でエネルギー波を放つ。これでザーボンにトドメを刺した。
パワーボール
星の酸素と自身の気を混ぜ合わせることで、大猿化に必要な月を作り出す技。この技を使う際、多少戦闘力が弱まる。
衝撃波/汚い花火だ/汚い花火/ファイナルインパクト
敵を吹き飛ばし、指先から放った衝撃波で爆発させる。名前はゲームより。キュイを葬った時の台詞がそのまま技名になっているゲームもある。また、天津飯に敗れた栽培マンに対してもこの技で処刑している。
気円斬(きえんざん)
気を円盤状のカッターに練り上げ、その物体を寸断する技。悟飯を大猿から元に戻すために使用。アニメでは、クリリンがナッパに対して使用した技を見切って使用したとのこと。原作に限れば最初から使えたと思われる。
ビッグ・バン・アタック
人造人間19号との戦闘時に使った技。片手で放つ球体の気功波。ギャリック砲以上の威力を持つ。メタルクウラ戦でも使っている。ゲームでは「ビッグバンアタック」という表記であることが多い。まれにエネルギー波として放たれることがある。
フォトンボンバー/マキシマムフラッシャー
片腕に気功弾を作り、相手に撃ち下ろす技。人造人間20号をおびき出すために使用するが、吸収されてしまう。また、超サイヤ人に変身したブロリーに放った。技名はゲーム『サイヤ人絶滅計画』ではフォトンボンバー、『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズではマキシマムフラッシャーである。
ファイナルフラッシュ
セル編で名前の登場した技。殺傷能力や貫通力に長ける。両手に気を集中して一直線に放出する。作中で使用した際は、セルの右半身を吹き飛ばすものの、再生された。またアニメではセルジュニアに放っているが、あっさり蹴り返されてしまう。
ナメック星編でリクームに対し、似たようなモーションの技を使用している(手が激しく燃焼するなどの違いがある)。それのゲームでの技名は「強力エネルギー波(超サイヤ伝説)」、「ギガブラスター(『サイヤ人絶滅計画』)」、「ファイナルクラッシュ(『舞空闘劇』)」)。
アトミックブラスト/ビッグバンフラッシュ/ファイナルインパクト/バリオンレイ
魔人ブウに対して使用した技。貫通力が高く、当たっても爆発はせずに相手を貫く。名前はゲームより。
ベジータファイナルブラストボム/衝撃波/最終最期の技/自爆/ファイナルエクスプロージョン/こなごなに吹っ飛ばす!
破壊力は絶大だが、自分の命も失うこととなる自爆技。魔人ブウに対して使用したが、結局再生されてしまう。GTでは悟空が超一星龍に使おうとしたが、ベジータ本人に止められた。名前はゲームより。
アトミッククラッシュ
ゲームオリジナルの必殺技。邪悪なオーラを溜め、連続攻撃を放つ。
スーパーダッシュ
ゲームオリジナルの必殺技であり、パンチとキックを4連続で繰り出す連続技。近年の作品では使われない技名だが、『超武闘伝2』などの作品では多用された。『超武闘伝2』でのこの技は、攻撃速度が速く、相手との間合いが離れていない限り、相手の裏に回ることが可能であったが、超武闘伝3でのこの技は、前進力が低下したほか、技の動作も遅くなった。
プラネットバースト
ゲームオリジナルの必殺技。『超武闘伝2』でメテオ技として登場し、『舞空烈戦』でも通常の必殺技として登場した、パンチとキックの連続技。
ギャリックファイヤー
『舞空烈戦』でのノーマル状態で使える究極技。パンチで相手を打ち上げてからエネルギー弾をひたすら連射し、相手をダウンさせて起き上がったところにギャリック砲を放って吹き飛ばす。
ビッグバンバースト
『舞空烈戦』での「超ベジータ」状態で使える究極技。すなわちこのゲーム中ではファイナルフラッシュを超える技である。射程は短いが範囲の広い光弾を放つ。
かめはめ波
ドラゴンボールZ 真武道会』のゴジータエンディングでのみ使用。悟空と同時に使用し、ジャネンバをかめはめ波で挟み撃ちにして倒した。実際に使用する場面を演出で見ることはできず、あくまでテキストのみで表現されていた。ベジータ曰く「低レベルな技」。

[編集] ベジータ(王子)の戦闘力

作中のベジータの戦闘力。前半はほとんどサイヤ人の特性である“死の淵からの回復による戦闘力の増加”で増加していたが、後半は修行による戦闘力の上昇がメイン。

地球襲来時:18000、180000(大猿時)
原作21巻にてドドリアが「あいつの戦闘力は18000がやっとだった」と語っている。大猿時はその10倍となるが、実際変身した時はパワーボールで戦闘力が低下しているためもう少し低い物と見られる。
ナメック星到着~ザーボン第1戦:24000
地球での傷が回復し、戦闘力が上昇。原作21巻にてドドリアのスカウターが計測。
ザーボン第2戦~リクーム戦:約30000
ザーボン戦後にザーボン自らが治療したことにより戦闘力が上昇。また、原作第275話でのジースとバータのやりとりにて「戦闘力が20000近くまで上昇したぞ」となっているのは、作者の誤記である。
この「20000」については、完全版2版以降、アニメ及び『ドラゴンボール大全集第7巻』掲載のデータで「30000」に修正された。
リクーム戦後~フリーザ第3形態戦:250000
リクーム戦後、悟空の与えた仙豆にて回復して上昇。数値の設定は旧『ブイジャンプ』第1号(平成2年12月12日号)誌上で発表され、『ドラゴンボール大全集第7巻』でも同値が掲載されている。ジースが驚愕し、フリーザの新型スカウターでも計測できなくなるほどにまで上昇した。第1形態のフリーザと差し向かい、離れてから息切れをしており、フリーザには及ばないようである。
フリーザ最終形態戦:20万~200万(推測)[要出典]
わざとクリリンに瀕死の重傷を負わされてもらい、デンデの治癒にて回復、上昇。気を高めて200万[要出典]にまで戦闘力をコントロールできるようになるがフリーザには及ばず。

[編集] 補足

原作者の鳥山は、ベジータを「あまり好きではないが、随分と世話になったキャラクター」と言っている。悟空役の野沢雅子やブルマ役の鶴ひろみ等アニメの声優陣も、ベジータのことは好きじゃなかったと語っていた。だが、鶴はブウ編でベジータが自爆する時に、トランクスにブルマを大切にするよう言った場面で「オンエアを見て泣きました。ようやく彼の気持ちが私に届いた」と語っている。また後年「ベジータはずっと無職なんですか?」と言う質問に対し「ベジータはブルマが金持ちのため、働かないんでしょうね」と回答している(本編中でもブルマに「働かない」と文句を言われている)。

アニメ版での初登場時は、原作での登場時点で配色が不明だったことと「サイヤ人は黒髪」の設定がなかったため、茶色の髪で戦闘服も違う色での登場であった。身長は不詳だが、バンダイがB-CLUBブランドで発売したレジンキャスト製フィギュア「1/8スケール ベジータ(地球襲来時)」(現在は絶版)は、身長をおよそ152センチ(頭頂高。髪を含まず)として換算している。

極端に剃り込みが入ったような特徴的な髪型だが、それを気にしているのがゲームソフト『Sparking Meteor』で判明した。

ブウの体内で回虫と遭遇した際、普段からは考えられないほどの慌てようを見せ「こう見えても、俺はにょろにょろしたものが大嫌いなんだ」と発言し、口に手をやり吐き気を必死にこらえていたほか、慌てて悟空の後ろに隠れるシーンもあった。

作中「トランクスを抱いたことがなかった」と語っているが、劇場版『超戦士撃破!!勝つのはオレだ』のエンディングではトランクスをおんぶする(させられている)シーンが存在する。

ナメック星編までは、追い詰められると星ごと相手を抹殺しようとすることが何度かあった(対悟空戦及び対フリーザ戦)。悟空は避ければ地球が粉々になることから「考えやがったな」と発言しているが、自分がいる星を破壊すれば、当然自分も生きてはいけない(フリーザやセルも同じ行動を取っているが、彼らは宇宙空間でも生存できる)。しかし、アニメオリジナルストーリーでは、アーリア星を宇宙空間から破壊するシーンや、ガーリックJr編ではフリーザの残党と空気のない(空が宇宙空間)小惑星で戦うシーンが存在し、宇宙空間でも活動が可能なようである。

連載当時に発売されたドラゴンボールZのRPGゲームシリーズでは、開発スタッフがベジータを「勝手なヤツ」と意図し仲間になっても操作できない、言うことを聞かないという特性があり、ファンからも「勝手に動かすのは止めてください」と言われたが、単独行動時以外はずっとオート操作であった(『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』攻略本より)。SFCの『超サイヤ伝説』に至っては、本来のラスボスである最終形態のフリーザ戦を撃破する際に、ある条件を満たしてべジータが生き残っていると、超サイヤ人となってパーティーを裏切り、隠された真のボスになるという展開がある。

テレビ朝日が行ったアンケートで「主人公以外で漫画の好きなキャラクターは誰?」という質問でベジータが第2位であった(第1位は『ドラえもん』の野比のび太)。中川翔子は、最も好きな漫画キャラクターは「空条承太郎とベジータ」と公言している。『新選組!』で土方歳三を演じた山本耕史は、「厳しいけれど、男らしい優しさを持っている」と、ベジータをモデルに役作りをしていたと語っている。また、山本は作中のキャラクターのイラストを描くのが得意だが、「一番描き慣れているのはベジータ」だという。

GTにおいてはスゴロク空間に閉じ込められた悟空が「タクシーに乗っても、運賃を払わない悪い人は誰だ?」というなぞなぞに対して「ベジータだ!」と即答している(正解は「タクシーの運転手」)。

R藤本というお笑い芸人がおり、ベジータの物真似を披露する。

名前の由来はベジタブル(野菜)から。

[編集] テーマソング

アニメ版において、幾つかテーマソング・イメージソングが作られている。

ベジータ様のお料理地獄!!
内容はベジータがお好み焼きを作るというもの。ベジータの声を務める堀川が歌っており、いつもとは違う一面のベジータの声が聴ける。
愛はバラードのように~ベジータのテーマ
劇場版『復活のフュージョン!!悟空とベジータ』より(劇中も未使用)。
内容は地球のために戦う悟空の姿を「馬鹿な奴だと思ってた」はずが、自分もそうなりつつあるという心境を歌ったもの。歌は大矢晋。
メモリーズ~奴のいない夜
こちらは悟空が不在(行方不明、死んでるなど)の時のベジータの心境を歌っている。歌は影山ヒロノブ

[編集] 超サイヤ人

超サイヤ人になった時期は、悟空についで2番目(ストーリーでは未来トランクスの方が先に超サイヤ人の姿を披露しているが、時系列上はベジータが先)。アニメでは超サイヤ人に覚醒した場所は宇宙の無人惑星であった。アニメでは、別次元の未来でもベジータが何らかの怒りにより超サイヤ人に覚醒しているシーンがある。元の次元では「悟空を超えられない怒りからの覚醒」だが、未来では悟空が心臓病により死亡しているため、詳細は不明。

[編集] 声優の演技

ベジータを演じた堀川は、悟空が正義の味方として成立するには、それに匹敵する重厚な悪が必要と判断し、ベジータが使用する二人称を「貴様」にするなど、原作のように「てめぇ」と言うよう(アニメで発言したのはブウを挑発する時のみ。原作でも「貴様」の表記は数多い)な安っぽい悪にならないように演じたという。そのためアニメでは原作に比べて、上記のような口調の変更がなされている。

また、敵として登場したことから原作者の鳥山は「3・4回程度で死ぬだろうと思っていた」と言い、まさかレギュラーになるとは思いもよらなかったという。堀川も同様に初登場時は「2・3話登場して華々しく散るだろう」、フリーザ戦で死亡した時には「もう出番はない。これで大団円だ!」と思っていたという。

[編集] 悪役からの変化

地球に襲来した頃のベジータは、自分の指示を無視して戦いの相手となる天津飯を侮り、敗れた栽培マンを「これ以上戦わせても時間の無駄」として殺し、戦闘不能になった仲間のナッパですら「うごけないサイヤ人など必要ない」と、躊躇無く冷笑を浮かべながら処刑するなど、残忍さを前面に出した悪役として読者に強い印象を残した(ただし、結果的にではあるが、Z戦士を誰も殺害してはいない)。完全悪と思われたベジータが変わるきっかけとなったのは、地球での最初の戦いで結果的に悟空らがとどめを刺さなかったこと、フリーザの強大な力に対抗するために、悟空たちと一時的に共闘せざるを得なくなったこと、フリーザに敗れ、サイヤ人としてフリーザ打倒を悟空に託したこと、人造人間など次々と現れる己を超える敵との戦いの中で、Z戦士らと協力する場面も出てきたことに伏線がある。何よりも大きいのは、その後ブルマとの間に子ができたことで、戦いや殺戮一筋であった硬派のベジータにとって、「家族」を持ったことが大きな変化のきっかけとなった。アニメではトランクスが誕生する前に、地球に来襲したフリーザを見に来たブルマを「下品だと思っていたが、肝が据わっており、気が強い女」と感じていた。だが、ドクター・ゲロによってブルマと赤ん坊のトランクスが乗った飛行機が撃墜されたときに2人を助けようとせず、気にもかけなかったため、未来から来たトランクスに軽蔑された。他にも、自分の強さへの慢心から一度は追い詰めたセルを完全体に変身させるべくわざと見逃し、それを阻もうとするトランクスを力ずくで排除するなどの身勝手な振る舞いを幾度も見せていた。しかし、セルにトランクスを殺されたときには、感情をあらわにしてセルに立ち向かった。トランクスが未来に帰る際には見送りにも参加し、無言ながら指を傾けてサインを送るなど、絆の一片を感じさせた。

その後は家族と過ごす時間も多くなり、家族愛も感じるようになっていった。トランクスに対して「(褒美に)遊園地に連れて行ってやる」など父親らしい発言が見られ(その直後のトランクスのパンチに思わず本気で殴り返してしまい、我に返る場面がある)、またトランクスもベジータを父親として尊敬し慕っている様子が描かれている。悟空へのライバル心からか、自分の息子を悟空の子供に負けさせたくないという思いがあり、幼いトランクスを「悟飯より強くする」ように鍛えていた。天下一武道会ではトランクスと悟天の試合の時に、悟天が約束を破って超サイヤ人に変身すると悟空を「汚いぞ!」と非難し、トランクスが悟天に勝った時は、悟空に向かって、自分の息子のほうが血統が良かったらしいと、わが子の成長を喜ぶコメントをしている(もっともトランクスは悟天より1つ年長ではある)。アニメでは声に出さないものの、悟空・悟飯よりも必死な形相で試合を見ており、トランクスがミスター・サタンに勝ったと聞いた時は、食事中ながら喜んでいるかのような表情をした。

魔人ブウ編では、「悟空(カカロット)たちの影響を受けて、地球や地球での生活が好きになっている自分が嫌だった」とその変化を自分でも感じており、そのためにバビディに魂を売り、悟空との決着を付けようとし、武道会場の観客たちを殺すなど、残酷さを再び押し出した。だが、魔人ブウを目覚めさせた責任感と、家族を守るために自らの命を顧みない自爆を遂げる。その直前にはトランクスを抱き締め、ブルマを大切にするよう遺言を残している。その後もポタラによる悟空との融合の際は、初めは拒否するもブルマの死およびトランクスが吸収されたことを知らされたことにより、こだわりを捨てた。また、ブルマへの情愛を示す描写としては、ブウと対峙したときの自爆直前に、トランクスに対して、ブルマを大切にするように伝えて抱きしめた場面や、ドラゴンボールの使用を猛烈に反対する老界王神を説得するため、悟空が「ブルマのエッチな写真を」と、取引に使った際に「自分の妻のをやれ」と悟空に対して激しい怒りを見せる場面がある。

ブルマによればベジータも悟空同様、修行に明け暮れてばかりで全く働かない。そのため、全ての生活費を稼ぐのはブルマである。だが、トランクスに「小遣い下げるぞ」という脅し文句をしばしば使う。金銭的にはブルマに依存していることとなり、時々嫌味も言われるが、ベジータ本人は全く気にしてないようである。

[編集] TVCMなどでの登場

ドラゴンボール関係のCMやプロモーションで驚き役にされている。

  • 悟空と「グミくれよ!(後にグミをよこせ!)」と叫び死闘を繰り広げる(『ドラゴンボールグミ』のCMより)。
  • 悟空の解説にいちいち驚く(ドラゴンボールZ3プロモーションより)。
  • DS登場を待っていたかの発言をし、「オレにも遊ばせやがれー!」と叫ぶ(『舞空烈戦』のCMより)。
  • 子供にデータカードダス勝負を挑み、負ける(データカードダス『ドラゴンボールZ』のCMより)。

このほか過去にも「鳥山先生と勝負だ!」と銘打って読者コーナーでボウリングをしているが、結果はガター。

また、ジャンプマルチワールドのパンフレットの4コマにて悟空とゲーム(スーパーファミコン)をして勝利し、「ついにカカロットに勝ったぞー!!!!」と大喜びし、「はっはっはーっ!!」と原作ばりの高笑いを見せつけ、勝った方が先に進める格闘系のゲームなのか、一人でゲームを続けている。悟空は「くくーっ!!」と悔しがっていた。その対戦時は、2人とも超サイヤ人である(『ドラゴンボール大全集』1巻に収録)。

[編集] ドラゴンボールGTのベジータ

髪を切り口髭を蓄えた容姿で登場。己の限界を追い求めるだけに日夜トレーニングを続けている。悟天とトランクスが修行をサボってだらけている中の提案で突然宇宙に行かそうとした(パンが密航して宇宙船を勝手に発射させたために悟天は地球に残留)。

その9ヶ月後に娘のブラの買い物に付き合う中、ツフル人が作ったミュータントのベビーに寄生された悟飯と遭遇。身体に寄生され、悟空と対峙させられる(その後、悟空によってベビーはべジータから追い出されて倒される)。悟空が超サイヤ人4に変身したことでそれまで縮まらなかった差がさらに開きつつあったが、邪悪龍編においてブルマが開発した人工ブルーツ波発生装置によって、悟空と同じく超サイヤ人4まで変身できるようになった。

ブラに髭を「似合ってない」と言われたことにショックを受けて髭を剃ったり、ブルマに「髭がないほうが素敵」と言われまんざらでもない表情を浮かべたところをチチに見られ、さらに赤面する等、以前と比べ人間的な感情を見せるシーンが多くなる。この他にもブラをナンパした男性(声:永田一郎、稲田徹)を海に落とすなど親バカな一面を見せている(お互い運転中であったため、車で体当たりを仕掛けた後、ハンドルを引き抜いた)。

作中、天下一武道会で悟空に戦いを挑もうと途中乱入してきた。そして悟空が出場していたのが少年の部とは知らなかったため、決勝の相手を見て愕然した。結局、武道会の帰りに対峙したが、悟空が腹減ったという理由で戦いはお預けになった(この時悔しがるどころか、悟空共々笑い飛ばしている)。

超17号戦では、自身を「サイヤの誇りを持った地球人」と称し、超一星龍戦で「オレの故郷惑星ベジータはフリーザに破壊されてしまった。そして今度は地球か…!」と発言するなど、地球を第二の故郷とみなしていると取れる様子が描かれた。

超一星龍戦では超サイヤ人4に変身した後、自分からフュージョンをもちかけたことで、悟空を驚かせている。また、悟空が瀕死の状態に追いやられた際にトランクス・悟飯・悟天に「生き延びて必ず奴を倒せ、お前たちがカカロットの敵を討つんだ」として、ともに仲間を逃がし、超サイヤ人4の変身すら解けていながらも単身超一星龍に挑んでいった。

終盤では年齢のためか、口元に皺ができていた。登場時の口髭は『GT』スタッフによるオリジナルデザインのように勘違いされやすいが、元々は作者のキャラ原案が由来となっている(当時、スタッフ間でも笑いを誘ったという)。

最終話でパンに悟空の残していった道着を取っておくように言い残した後、廃墟を去った。また、悟空がもう二度と帰ってこないことを見抜いていた節があった。

[編集] 新たな必殺技

  • ファイナルシャインアタック
    GTにてベジータが開発した新技。片手(両手)でエネルギーを溜め、放出する。ゲームでは緑色で表記。
    威力はファイナルフラッシュを凌ぐと思われるが、無効化されたり発射自体を阻止されたりすることが多い。ゲームでは超サイヤ人4状態の専用技になっている。
  • 瞬間移動
    超一星龍戦にて使用。参戦時に使用し悟空にファイナルエクスプロージョンの使用を思いとどまらせた。
  • 残像拳
    素早い動きで残像を残し、相手に自分の位置を誤認させる技。超一星龍戦にて使用。

[編集] パラレルワールドのベジータ

鳥山明により設定されたパラレルワールド(『Dr.スランプ』や『ネコマジン』の世界)でのベジータ。

[編集] 超こち亀』内の合作でのベジータ

フリーザの隙を突いて、ドラゴンボールを奪おうと偵察していた所。フリーザと両津勘吉が遭遇するところを目撃。フリーザから違反切符を切ろうとして攻撃される両津を見て驚いていた。その後、ギャグマンガの人物なのでいくら攻撃をされても死なない両津に恐れをなし、汗をたらしながらこそこそと逃げたり、両津にフリーザの仲間と勘違いされ(「ツンツン頭」と呼ばれた)職務質問にて「い、いや!オレは…」と挙動不審になり、最後に「踏み込んではいけない世界があった」とコメントしていた。

[編集] ネコマジン』でのベジータ

ネコマジンがギャグマンガの特性を持つとわかると、『携帯が鳴った』と嘘をついて地球を脱出、「二度とギャグマンガには出ない」と言い残した。

[編集] CROSS EPOCH』でのベジータ

息子トランクス、そしてONE PIECEのロビン、ウソップを部下に従えて登場した。この作品のベジータは空賊の頭という前二作のパラレル物語のベジータに比べるとかなり優良な地位を与えられた上に最終的にピラフとバギーの飛行機を撃ち落すのにも一役買っているという見せ場もあった。なぜか左目に眼帯をしており、角が生えているためにサイヤ人ではないと思われる(但し、マントなどのデザインは父親のべジータ王をどこか彷彿とさせ、べジータのもう一つの未来に対するオマージュとも見えるし、マントの留め具にはサイヤ人を連想させる「菜」の字が描かれている)。また、マントの下に見える鎧は人造人間編のものと同一のデザイン。

[編集] ベジータ王

声優:銀河万丈岸野幸正(「Z」124話)、佐藤正治(映画『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』)

惑星ベジータの王。上記のベジータの父親であり、ベジータ同様、短気で冷酷。従来のサイヤ人に見られない戦略家であり、統率のとれぬ蛮族に過ぎなかったサイヤ人をまとめ上げてツフル人を攻め滅ぼし、統一国家としての惑星ベジータを築き上げた指導者とされる。その後フリーザに逆らうが、結局手も足も出ずに殺される。戦闘力は、ベジータ王子曰く「ガキの頃のオレ」以下。原作では其之二百九十六「フリーザ超変身!!」で名前のみ登場、フリーザに逆らったのではなく、フリーザのほうが「攻め込んできて」あっさり倒されたことになっている。アニメではフリーザの回想シーンにて登場した。ベジータ王子の側近ナッパの発言から、「ベジータ」を本名にしているのは王子のみで、ベジータ王には別の本名があるものと思われる。

映画『燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』にも登場している。また、PS2とWiiで同時発売のゲームソフト『ドラゴンボールZ Sparking!METEOR』へも登場している。

このMETEORでは、サイヤ人が団結し、フリーザに総力戦を挑むというif編がある。総司令官はベジータ王で、コルド大王も倒したらしいがフリーザには及ばず、戦死(つまりコルド大王の戦闘力が第一形態のフリーザより低いということになる)。その死は息子ベジータがひそかにフリーザの体力を削る当て馬としていたものであった。

[編集] ベジータ&ベジータ王の家系図

ベジータ王
 ┃
 ┣━━━━━ ベジータ
 ┃        ┃       
 王妃            ┃           
               ┣━━━┳ ブラ
ブリーフ博士   ┃   ┃       
 ┃        ┃   ┗ トランクス
 ┣━━━━━ ブルマ
 ┃
ブルマの母

『ドラゴンボールGTスペシャル/勇気の印は四星珠』には、アニメオリジナルとしてベジータの100年後の子孫ベジータJr.が登場する。鳥山はこのベジータJr.について問われた際、「裏設定とかあるのか知りませんが、僕が設定するとしたら、その他の子孫がどうなったかも描けるように、天津飯とランチの子供とトランクスとが結ばれていて…ブラの子供とマーロンの子供が結ばれてできた子供とトランクスの孫との子供とかにしたいですね」と語っている[要出典]。また、このコメントの後の「そのベジータJr.は強そうですね。どういった技を使用するんでしょうね。」という質問には「血に含まれる全ての技を使ってほしいですね。その際、天津飯の血から三つ目になるとかいいですね。」と答えている。

[編集] 惑星ベジータ

サイヤ人の故郷である惑星。フリーザに破壊された。別名、惑星プラント。惑星ベジータの重力は地球の10倍もあり、この星で体を鍛えていたことも、サイヤ人が強力な戦闘力を持つ要因の一つとなった。

アニメのエピソード向けに鳥山明が用意した設定では、サイヤ人が高度な科学力をもった先住民族のツフル人を滅ぼした後、惑星プラントを惑星ベジータに改名。自らの母星としたことになっており、アニメでもそれに準じている。鳥山明が東映動画に提供した一色イラスト及び設定メモには、スカウターはツフル人が発明したものである旨記されている。


以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 関連項目


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