ドリーム神戸号
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ドリーム神戸号(ドリームこうべごう)とは、ドリーム号の一路線で、東京都と兵庫県神戸市を結ぶ夜行高速バスである。
この項目では、廉価版の青春ドリーム神戸号についても記述する。
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[編集] 概要
東京 - 神戸間のドリーム号は、1971年12月22日に東京駅~神戸駅の系統(ドリーム9号・10号)として運行開始したのが始まりである。しかし、乗客の減少により、1977年4月1日到着便をもって廃止されていた。路線免許自体は存置されており、1981年の神戸ポートアイランド博覧会の際には、この免許を活用した臨時便として、ドリームポートピア81号(全国版の時刻表では「ドリーム81号」となっていた)を会期中の1981年4月24日から9月14日まで、週末・大型連休・夏休みを中心に運行していた。
国鉄時代はその後の動きはなかったが、1980年代後半の高速バス路線開設ブームと、民営化後のJRバス会社の経営基盤確立のための高速バス路線展開のタイミングが重なり、1989年3月3日よりドリーム神戸号として運行を開始した。
1989年当時、ドリーム号はまだ旧来の4列シート車ばかりで、他社の同様の路線と比較すると見劣りするものであったが、ドリーム神戸号の運行開始に際して、初めて独立3列シート車を投入することになった。これが好評を博し、翌年には名古屋便を除く他のドリーム号も独立3列シート車へ置きかえられてゆくことになり、ドリーム号の3列シート化のテストベッドとしても扱われていたようである。2007年3月16日よりシートは順次新構造のものに変更されている。
1999年12月17日からは中央自動車道経由でニュードリーム神戸号(2007年3月16日から東京駅延長により、ドリーム神戸号に統合され愛称消滅)が、2003年7月18日には廉価版の青春ドリーム神戸号が運行を開始した。
その後、中国自動車道経由便(宝塚駅・西宮北インターに停車)の新設や東京方での停車地の増減などが行われ、現在に至る。
[編集] 運行会社
他のドリーム号と同様、車両に関わらず三ヶ日以東をJRバス関東・三ヶ日以西を西日本JRバスの乗務員が担当する。また、中央道経由では駒ヶ岳SA以東がJRバス関東、駒ヶ岳以西が西日本JRバスの乗務員が担当する。
[編集] 運行系統および運行経路
- 停留場名( )内数字は駅コード。
ドリーム神戸号(便名コード:090xx)
毎日運行・東名高速道路経由便(1・2号)
- 東京駅八重洲口(30)(出発は八重洲南口、到着は日本橋口) - 霞ヶ関(28)<上り降車のみ> - (首都高速道路) - 東名向ヶ丘(22)<上り降車のみ> - 東名江田(21)<上り降車のみ> - (東名高速道路) - (名神高速道路) - 宝塚駅(37) - 西宮北インター(36) - 三宮バスターミナル(13) - 神戸駅中央南口(12)
多客時運行便(81・82号)
- 東京駅八重洲口(出発は八重洲南口、到着は日本橋口) - 霞ヶ関<上り降車のみ> - (首都高速道路) - (東名高速道路) - (名神高速道路) - 新神戸駅(14) - 三宮バスターミナル - 神戸駅中央南口
毎日運行・中央自動車道経由便(3・4号)
- 東京駅八重洲口(出発は八重洲南口、到着は日本橋口) - 新宿駅新南口(29) - (首都高速道路) - 谷保駅(42) - (中央自動車道) - (名神高速道路) - 新神戸駅 - 三宮バスターミナル - 神戸駅中央南口
青春ドリーム神戸号(便名コード:080xx)
- 新木場駅(40) - 東京駅八重洲口(発車は八重洲南口、到着は日本橋口) - 霞ヶ関<上り降車のみ> - (首都高速道路) - 東名向ヶ丘<上り降車のみ> - 東名江田<上り降車のみ> - (東名高速道路) - (名神高速道路) - 宝塚駅 - 西宮北インター - 三宮バスターミナル - 神戸駅中央南口
[編集] 途中休憩
[編集] 歴史
- 1971年12月22日 - 東京駅 - 神戸駅間(ドリーム9号・10号)運行開始。
- 1977年4月1日 - この日の到着便をもって廃止。
- 1981年4月24日 - 臨時便「ドリームポートピア81号」を同年9月14日までの週末・大型連休・夏休みを中心に運行開始。
- 1989年3月3日 - 「ドリーム神戸号」として運行再開。
- 1992年 - ダブルデッカーを導入。
- 1995年 - 新神戸駅経由となる。
- 1999年12月17日 - 新宿駅 - 神戸駅間(中央自動車道経由)「ニュードリーム神戸号」運行開始。
- 2003年7月18日 - 廉価版の「青春ドリーム神戸号」運行開始。
- 2005年6月1日 - 「ニュードリーム神戸号」上り便が中央道日野に停車。
- 2005年 - 「ドリーム神戸号」上り便が東名御殿場・東名厚木・東名大和・東名江田・東名向ヶ丘で、「青春ドリーム神戸号」上り便が東名江田・東名向ヶ丘での降車扱いをそれぞれ開始。東京駅の降車場所を八重洲南口から日本橋口に変更。「ニュードリーム神戸号」が中央道三鷹・中央道深大寺・中央道府中での乗降扱いを開始。
- 2006年8月 - 「ドリーム神戸号」季節運行便を増便。この便と「青春ドリーム神戸号」は中国自動車道経由となり、宝塚駅・西宮北インターに停車。
- 2007年3月16日 - 「ニュードリーム神戸号」が東京駅まで延長され、「ドリーム神戸号(3・4号)」に統合(「ニュードリーム神戸号」の愛称廃止)。宝塚駅・西宮北インター停車を「ドリーム神戸号」定期便(1・2号)に変更。「ドリーム神戸号(2号)」の東名御殿場 - 東名大和間での降車扱いを廃止。
- 2008年1月16日 - 「ドリーム神戸号(3・4号)」が南武線谷保駅に停車、中央道本線上バス停での乗降扱いを廃止。「青春ドリーム神戸号」が新木場駅発着となる。
- 2008年4月1日 - 各車両に女性専用席を導入。
- 2008年7月1日 - 時刻改正。東名高速道路経由便を新名神高速道路経由とし、所要時間を短縮。「ドリーム号」に閑散期運賃を設定(予定)。
- 「ドリーム神戸号」:季節運行便を休止、1往復を東京ディズニーランド(TDL)発着、大阪駅経由とする。新宿駅経由の上り便が池尻大橋に停車。
- 「青春ドリーム神戸号」:1日2往復に増便。うち1往復は新木場駅発着、京都駅経由。
[編集] 使用車両
1989年の運行開始(再開)当初は、独立3列シート29人乗りのスーパーハイデッカーが使用されていた。現在は三菱ふそう・エアロキングを始めとする38~41人乗りのダブルデッカーがメインで、2号車以降が設定される場合にはスーパーハイデッカーも運用されることがある。
青春ドリーム神戸号は4列シートWC付40人乗りのハイデッカー車が使用される。
[編集] 使用車両画像一覧
[編集] 最近の動向
首都圏⇔京阪神地区を結ぶ高速バスの動向については、ドリーム大阪号#最近の動向を参照されたい。
[編集] 競合他社
東京23区と神戸市を結ぶ他社夜行路線バスには次のようなものがある。
- プリンセスロード号(新宿・渋谷-三宮-姫路 京王バス東・神姫バス)
- サラダエクスプレス(千葉中央駅【中略】東京ディズニーリゾート(TDR)-西船橋駅-東京駅八重洲口-【中略】 - 梅田-三宮 京成バス・阪神バス・京成運行便は名称を名乗っていない)
その他、立川市・さいたま市と神戸市を結ぶ他社夜行路線バスあり。
[編集] 関連項目
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首都圏~中京圏・京阪神:通常版 | ドリームなごや号・ドリームとよた号・ニュードリーム名古屋号・ドリーム京都号・ドリーム奈良号・中央ドリーム京都号・ドリーム大阪号・中央ドリーム大阪号・ドリームなんば・堺号・ドリーム神戸号・京阪神ドリームさいたま号 |
首都圏~中京圏・京阪神:女性専用車 | レディースドリームなごや号・レディースドリーム京都号・レディースドリーム大阪号 |
首都圏~中京圏・京阪神:廉価版・超廉価版 | 青春ドリームなごや号・青春ドリーム京都・奈良号・青春中央ドリーム京都号・青春ドリーム大阪号・青春中央ドリーム大阪号・青春ドリーム神戸号・青春メガドリーム号・超得割青春号 |
首都圏~中京圏・京阪神:デラックス版 | プレミアムドリーム号 |
その他の地域のドリーム号 | ドリーム金沢号・ドリーム福井号・ドリーム高松・松山号・ドリーム徳島号・ドリーム高知号・ドリーム鳥海号・ドリーム盛岡号・ドリームササニシキ号・ドリーム横浜・仙台号・ドリーム政宗号・レディースドリーム政宗号・ドリームさくらんぼ号・ドリーム秋田・横浜号・北陸ドリーム名古屋号・京浜吉備ドリーム号・広島ドリーム京都号・山陽ドリーム広島号・呉ドリーム大阪号・北陸ドリーム大阪号・出雲・松江ドリーム名古屋号・ドリームふくしま・横浜号・京阪神ドリーム静岡号・ドリーム静岡・浜松号・びわこドリーム号・ドリーム和歌山号 |
過去に運行されていたドリーム号 | ドリーム志賀号・ドリームふくふく号・浜田ドリーム福岡号・ドリーム徳島・高松号・ニュードリーム徳島・高松号・ニュードリーム神戸号・スーパードリーム号・スーパーニュードリーム号 |