グレミー・トト
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グレミー・トト (Glemy Toto) は、アニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する架空の人物。ネオ・ジオンの将校で、ザビ家の真の継承者を名乗りネオ・ジオンに内乱を起こす。17歳。(声優:柏倉つとむ)
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] 劇中での活躍
ジオン公国の名家トト家出身で、登場初期はマシュマー・セロの一部下に過ぎず、偶然出会った敵であるはずのルー・ルカに恋をし、ネオ・ジオンに拉致され身を寄せているリィナ・アーシタにレディとしての教育を施すなど、まだまだ幼さや甘さの残る青年であった。
ハマーン・カーンは早くからその内に秘める野心と高い能力を見抜いており、彼を側近として仕えさせ巡洋艦サンドラを与えるなど重用していた。だが、グレミーが不穏な動きをするようになったため、ハマーンはオウギュスト・ギダンを監視として送り込む。そのオウギュストも、後にグレミー側に寝返っている。
物語後半、グレミーはザビ家の真の継承者として、ミネバ・ラオ・ザビの摂政という身分を使いネオ・ジオンを我が物にしているハマーンを打倒せんと、ネオ・ジオン本隊に反乱を起こした。真偽は不明だが、彼はトト家に預けられたギレン・ザビの子を自称しており、その試験管ベビーという説もある。小説版ではデギン・ソド・ザビの隠し子という設定である。自軍の主力としてプルツーや彼女のクローン(プル・シリーズ)と思われる兵士で構成されたニュータイプ部隊を据えるが、グレミー自身がギレンのクローンという説、あるいはプル・シリーズと異母兄妹という説がある。
反乱成功後に地球を任せるという条件でラカン・ダカランも味方につける。ラカンはグレミーのことを若造と見くびっていたようだが、演説で反乱軍に加わった兵士達を鼓舞する様を、感心して見ていた。
しかし、結果としてこのネオ・ジオンの内乱がエゥーゴにつけいる隙を与え、グレミー軍はラカンのスペース・ウルフ隊が強化人間となったマシュマーのザクIII改によって壊滅させられ、ラカン自身が駆るドーベン・ウルフもジュドー・アーシタのΖΖガンダムによって撃墜される。グレミーは最後の砦となったクィン・マンサにプルツーと乗り込み、圧倒的な強さでガンダム・チームを追い詰めていったが、ジュドーに自らの大義をちっぽけなエゴであると論破される。また、パイロットのプルツーの精神がジュドーと感応し、プルツーは戦闘を放棄してグレミーを振り払いジュドーの許に向かう。グレミーはプルツーを呼び止めようとコクピットハッチの外で説得しているところを、ルーのΖガンダムに狙撃される。愛する女性の放ったビームの中で消滅していったその最期は、どこか何かから解放されたかのようでもあった。
番組当初は三悪(三馬鹿?)トリオの趣すらあった、マシュマー、キャラ、グレミーの三者三様の変貌と最後は、本作の路線変更の現れであると同時に、時に陽気ですらあった戦争が、次第に凄惨な本性を現していく本作のストーリーの象徴でもあった。
[編集] 主な搭乗機
[編集] 備考
- 一部のゲームではクィン・マンサを操縦したことからニュータイプとして扱われているが、操縦というよりプルツーを膝に乗せただけであり、劇中では彼がニュータイプであるとは明言されていない。しかし、小説版ではニュータイプとして描かれており、TV本編でのそれらしき描写として、ハマーン軍との決戦に挑む前にプレッシャーとしてハマーンの存在を感じ、それを打ち破るように前進するという場面がある。
- 小説『機動戦士ガンダムUC』では、ネオ・ジオン残党軍のマリーダ・クルスがバナージ・リンクスとの精神交感によって過去を追想する場面にて、グレミーと思しき金髪の青年士官が登場している。
- 漫画『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』では、一年戦争末期に公国歌劇場でオペラを鑑賞している客として登場している。没落貴族で跡継ぎのいないトト家は、グレミーを養子にして以降金回りが良くなったため、この頃から彼がギレンの落胤と噂されていたらしい。
[編集] 関連項目
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ガンダムシリーズの映像作品 | ||||||
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ガンダムシリーズの劇中項目 | ||||||
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