ウルトラ警備隊
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ウルトラ警備隊(ウルトラけいびたい)は特撮テレビ番組『ウルトラセブン』(「平成ウルトラセブン」と通称される一連のテレビスペシャルおよびオリジナルビデオシリーズを含む)に登場する架空の組織。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
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[編集] 概要
地球防衛軍極東基地に所属しており、初代TVシリーズでは6人の隊員で構成されている。
極東基地は富士山麓の地下に建造されており、その地形、自然を利用して厳重にカムフラージュされた基地内に、最新の設備と兵器を装備している。但し、侵略宇宙人の侵入を許してしまうケースも少なくなく、さらに言ってしまえば、「地球人になりすました宇宙人」であるモロボシ・ダンの入隊を許した事もセキュリティ上は問題がある。また、最新設備といいつつも基地内にはTVや映像モニターの類がほとんどなく、時代を感じさせる。
勤務隊員数は300人ほどおり、ウルトラ警備隊はその中の精鋭部隊で、地球侵略を企む宇宙人との戦闘が主な任務である。なおオリジナルビデオでは東京近郊に基地を移転している。
昭和ウルトラシリーズに登場した防衛組織の中では、等身大の敵を撃破した回数及びその撃破数自体が一番多い(巨大怪獣の撃破数はZATが一番多い)。
なお「ウルトラ」の名称は地球防衛軍の精鋭部隊である事を示す物で、ウルトラ一族との関連は無い(逆に劇中では「ウルトラセブン」の方が「ウルトラ警備隊7人目の隊員」を意味する呼称である)。
[編集] 隊員一覧
[編集] 初代TV版
- キリヤマ・カオル隊長(中山昭二)
- 隊歴16年の38歳。冷徹かつ謹厳実直な人物で、部下や上層部からの信頼も厚い。東京都出身で、宇宙ステーションV3のクラタ隊長とは同期の親友にあたる。占いや第六感的なものを信じる意外な一面も持つ。
- 反面、異質なものを見たら、交渉や調査よりもまず攻撃する(特にノンマルトの海底都市への攻撃は一方的な大虐殺そのものだった)、撤退時は逃げ遅れた部下(主にダン)を躊躇なく見捨てて一顧だにしないなど、戦時下の実戦指揮官としても少々やりすぎな傾向があり、地球防衛軍の武断的性格を象徴する人物。
- 平成版では内部の陰謀と思われる要因により、退職後行方不明に(防衛軍保安部によって拉致、暗殺されていた可能性あり)とされている。なお、この設定は平成版への出演が決まっていた中山が撮影前に亡くなったことによるものとされている。
- なお演じる中山は、戦時中実際に海軍で兵役を体験しており、上記のような「軍人」の演技が完全に板についていた。
- モロボシ・ダン隊員(森次浩司)
- 第1話において警備隊に協力した風来坊で、その功績によって入隊。正体はウルトラセブン。ウルトラセブン (架空のキャラクター)の項を参照。
- フルハシ・シゲル隊員(石井伊吉)
- 隊歴7年の29歳。防衛軍きっての怪力を誇る。北海道出身で、実家は牧場を経営している。故郷には母と妹が住んでいて、母は一度牧場を継がせるべく基地まで押し掛けたことがある。ダン=セブンとの別れにおいてもダンの生存と再会を信じていた。
- 平成版では隊長に昇格していたが、更に参謀に昇格し、ダンとの再会を果たした後に侵略者との闘いでダンに後事を託し死亡するが、後にある事情から蘇生する。
- ソガ隊員(阿知波信介)
- 隊歴3年の25歳。射撃の腕前は防衛軍でもトップクラスで、大会ではいつも上位に食い込む。ダンと特にウマが合うらしく、パトロールの時などコンビを組む事が多い。逆にアマギとは馬が合わない。九州出身で、ナンブサエコという婚約者がいる。
- アマギ隊員(古谷敏)
- 隊歴2年の24歳。名古屋出身の名プランナーで、割と冷静な人物だが、高所恐怖症のうえに幼い頃に近所の花火工場が爆発したことから、火薬に対してもかなり恐怖心を抱いているなど小心な一面も持つ(火薬への恐怖心はスパイナー輸送任務を完遂した事で克服された)。
- 友里アンヌ隊員(菱見百合子)
- 隊歴2年で年齢は不明(劇中ナレーションでははぐらかされている。なお、20歳と記した書籍もある)。警備隊の紅一点で、平時はメディカルセンターに勤務しているが、実戦にも参加。なぜか知り合いがよく怪事件に巻き込まれる。
- ダンとは次第に恋仲になっていき、たびたびデートを重ねていた。最終回において、自分がウルトラセブンである事を打ち明けたダンを受け入れた。
- 平成版では、警備隊を引退して一児の母となっていたが、その子の名前は「ダン」だった。
- 尚『ウルトラマンレオ』第29話に登場する、ウリーを育てた女性はあくまでも「アンヌに似た女」であり、タイトルは「運命の再会!ダンとアンヌ」であるが、劇中ではアンヌと明言されていない。
- 『ULTRASEVEN X』最終話では、平行世界での戦いを終えて帰還したセブン(ダン)が、帰りを待つアンヌの許に戻るシーンがある。
[編集] 平成ウルトラセブン
『ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦』『ウルトラセブン 地球星人の大地』
- シラガネ・サンシロウ隊長(南条弘二)
- カザモリ・マサキ隊員(山崎勝之)
- (ウルトラセブン)
- シマ・ケイスケ隊員(正岡邦夫)
- ミズノ・タクマ隊員(古賀亘)
- ハヤカワ・サトミ隊員(鵜川薫)
- ホンジョウ・ルミ隊員(あだち理絵子)
- キサラギ・ユキ隊員(勝村美香)
- (『ウルトラセブン誕生35周年“EVOLUTION”5部作』のみ)
[編集] 装備
ウルトラ警備隊は数々の特殊な装備を持ち、状況に応じて使っている。
[編集] 銃器類・特殊装備
- ウルトラガン
- 地球防衛軍の制式銃で、ウルトラ警備隊員だけでなく防衛軍一般隊員も装備している。基本はレーザー銃だが威力調節でショックガンにもなり、先端にアタッチメントを取り付けることで実弾や熱線などを発射する。初期には後部の鉤爪状の突起が上下に付けられていたが、下の突起は手に当たって立ち回り上不都合なため、後に撤去された。ワイルド星人、ユートム、グモンガ、バド星人(等身大)、シャプレー星人、ブラコ星人、シャドー星人、プラチク星人、ダンカン人間体、ゴリーを倒した。
- 平成セブンの第1作「太陽エネルギー作戦」に登場する隊員の携帯武器は本銃と同様のシルエットだが、銃口が明確に確認され、ビームではなく単発の弾体を銃身内から発射している。
- エレクトロHガン
- 主にフルハシ隊員やソガ隊員が使う速射ロケット砲で、第11話から登場した。第12話ではソガ隊員の射撃でスペル星人が正体を現し、第38話ではセブンがミクロ化してこの銃器の弾丸となり、クレージーゴンを倒した。
- 『ウルトラマン』第38話で科学特捜隊が使ったニードルS80のプロップの再利用。
- パラライザー
- 麻痺効果のあるレーザーを打ち出す麻酔銃の一種。メディカルセンターの装備品。ワイアール星人の仕業により医務室で変身した植物人間を(正体が人間であることが判っていた為)生け捕りにするために使った。
- プロップのベースは科特隊のマルス133。余談だが、劇中での使用は一度きりだが書籍等で紹介される機会は比較的多い。
- スパイダー
- 第18話に登場する熱線銃。別名バーチカルショットガン。
- MS爆弾
- 第17話で使ったマグマライザーの装備品。かなりの威力で、これを多数設置してユートムが作り上げた地底都市を爆破した。
- スパイナー
- 地球防衛軍が開発したニトログリセリンの数千倍の威力を誇る高性能爆薬で、第28話に登場した。また、『帰ってきたウルトラマン』第6話にも名前のみ登場した。
- スパイナーガン
- スパイナーを応用した銃で、発射口が2つある(外観は『ウルトラマンティガ』でGUTSが使うDUNKショットに似ている)。劇中未登場。
- 高性能爆弾
- サトミ隊員がスターゲイトを破壊するために仕掛けた。
- ストラグル7000
- サトミ隊員がボラジョの果実を焼き払う時に使った高性能火炎放射器。
- 隊員服
- ウルトラ警備隊の専用戦闘服。保温性と気密性に優れ、ヘルメットや酸素ボンベとの併用で簡易宇宙服にもなる。第4話でゴドラ星人に宇宙空間へ上げられたマックス号から脱出する時にその機能が活用された。
- ヘルメット
- 地球防衛軍制式仕様だが、ウルトラ警備隊用は頭頂部の色が赤、防衛軍一般隊員用は緑である。大型のバイザーの先に酸素ボンベの接続口があり、宇宙空間で使う時はバイザーを完全に閉じて接続口が口の前に来るようにする。首の部分の隙間はエアーカーテンで気密される。後期には接続口の内部に丸いモールドが追加された。また、頭頂部の突起内に非常食が仕込まれていると思われる。
- ビデオシーバー
- 全隊員が装備する耐熱、完全防水の腕時計型通信機。液晶スクリーンには鮮明な動画が表示され、スクリーンの内部にカメラが、本体の小さな穴にマイクとスピーカーが仕組まれている。通信時はシーバー自体に向かって喋るが、相手のシーバーの画面にはなぜかそのシーバーに向かって喋る姿が映されるシーンがある(第1話でソガ隊員がフルハシ隊員と共に負傷したことを基地に連絡したシーンなど)。
- ただし、劇中ではポインターやウルトラホークの搭載無線(マイクのみ)の方が多用されている。
- 放射線透視装置
- アマギ隊員が開発し、シャドー星人のアジトを発見するのに使った特殊レンズ機で、放射線を出して見えない敵を発見することが出来る。
- 大気探知機
- 『誕生30周年記念3部作』の第2話で登場し、不動岳の火山性ガス発生の調査で使われた。
- 高性能生命アナライザー
- ミズノ隊員が開発し、ヴァルキューレ星人の生命反応を探る時に使った生命感知機。
- スキャニングマシン
- 『ウルトラセブン1999最終章6部作』の第5話でラハカムストーンを調べる時に使ったスーツケース型の分析機。
[編集] 航空機
- ウルトラホーク1号
- α号(中央胴体部)、β号(ダブルデルタ翼前部)、γ号(同後部)の3機の戦闘攻撃機に空中で分離・合体し、フォーメーション攻撃を行う大型戦闘攻撃機。ただし、平成版のホーク1号は昭和版の改修機という設定になっており、分離・合体機能はオミットされている。飛行速度マッハ4、合体時(およびα号単体)の全長は42.0m: 合体時はα号コクピットがメインコクピットとなり、最大6名まで搭乗可能。またβ号は並列複座、γ号は三座である。但しそれぞれパイロット1名ずつで運用可能であり、また合体時も1名で操縦できる。分離していなければ追加装備なしで宇宙空間に行く事が可能。分離・合体操作は手動で行い、特に飛行中の合体には高度な操縦技術を要する。
- 第7話でキュラソ星人にβ号が奪われた際に、人質となったアンヌの救出を行うために空中で合体した。その後β号コクピット内部が炎上し、ダンを残したままβ号のみを分離した。墜落していくβ号からダンはセブンに変身して脱出し、難を逃れた。
- 主兵装はα号、β号、γ号共に対地、対空兼用のレーザーとミサイル(平成版ではブレイカーナックルミサイル)。その他オプションで特殊噴霧装置、投下式磁力吸着爆弾マグネチックセブン、平成版ではホルバスターミサイルに冷凍弾、大型ミサイルなどがあり、ポインターも搭載可能である。
- ビラ円盤、メトロン円盤、スペル円盤、ブラコ円盤、シャドウマン円盤、フック円盤を撃墜した。また、ホーク3号と共同で、ビラ円盤の撃墜で断頭されたビラ星人に止めを刺した。
- 発進時は二子山の山腹がスライドして内部に隠蔽されていたカタパルトが斜めに立ち上がり、無滑走で発進する。只、この時基地内部が露見してしまう事が極東基地の弱点の一つである。
- また、本機の特徴的な甲高いエンジン音は、F-104のもの。
『ウルトラマンメビウス』第24話でジェットビートルとウルトラホーク3号と共に飛行している姿が確認されている。
- ウルトラホーク2号
- マッハ5で飛行するロケットのような形状をした全長64.0mの宇宙戦闘艇。宇宙ステーションとの連絡にも用いられ、大気圏内ではジェットエンジン、宇宙空間ではイオン推進で飛行する。武装は機首のレーザー砲で、イカルス円盤、プロテ円盤を撃墜した。
- 格納サイロおよび発進口はホーク1号用カタパルトの後ろ側にある二子山内部で、垂直に打ち上げられる。
- 第3話でウルトラ警備隊が身柄を拘束していた女性(ピット星人)に奪われて基地からの脱出に使われた。また、第48話で宇宙パトロール中のダンがゴース星人の円盤に撃墜されて墜落し、ダンの救出後に爆発した。
- ウルトラホーク3号
- マッハ3.5で飛行し、偵察やホーク1号の支援にも用いられる全長19.5mの多用途戦闘攻撃機。パイロット1名で運用する大気圏内専用機で、最大搭乗人数は5名と思われる。主兵装は対地、対空兼用のレーザーとミサイル、三連装ロケットランチャーで、オプションで三連装大型ロケット弾ポットを付けることもある。またマグマライザーの輸送にも使われる。緊急時に使う自爆装置も装備されており、全ての機体にこれは装備してあったと思われる。
- ビラ円盤、テペト円盤、フック円盤を撃墜した。また、爆弾でギエロン星獣を倒したが復活を許した。また、ウルトラホーク1号共々ビラ円盤を撃墜し、巨大化していたビラ星人に止めを刺した。
- 発進口は人工の滝でカムフラージュされており、その後ろから滝を割って発進する。
『ウルトラマンメビウス』第24話でジェットビートルとウルトラホーク1号と共に飛行している姿が確認されている。
[編集] 車両・潜航艇
- ポインター
- 数々の特殊装備を内蔵した専用車。市販車を改造したもので、平成版ではモデルチェンジしており、武装もなくなった。なお最高時速は365km/hで、発進口から主要高速道路へはシークレット・ハイウェイで結ばれている(初代TV版)。
- ポインターの能力(初代TV版)
-
- スモークスクリーン装置
- 煙幕を噴射し、敵をかく乱させることができる。
- 小型ジェットエンジン
- 車体を浮かせる力を作り出す装置。
- 光波バリヤーシステム
- 光波バリヤーで車体を包んで敵からの攻撃を防ぐ。
- ウルトラミサイル
- 連射式三連装ミサイルランチャーが車体後部に2つ付いている。
- ホバーシステム
- ジェットを噴射して車体を浮かせる。水上走行や短時間の飛行も可能。
- 三菱・ジープ
- 第14・15話で登場し、神戸港での戦闘で使われた。
- 警備隊4WD
- 『誕生30周年記念3部作』でポインターの補助に使われた非武装車。ベースはホンダ・CR-V。
- マグマライザー
- 最高速力が地上150km/h・地下25km/hの地底戦車で、12日間連続の地下走行が可能。ジェットドリルで岩盤を粉砕して進み、ドリルで砕けない岩は岩石破壊光線とロケット砲で爆破する。
- ウルトラシリーズの他作品では地底戦車は出番が単発か設定のみで登場しないことが多いが、この機体は出番が多く、ガッツ星人の戦陣を潜り抜けてセブンを復活させたり、ウルトニウムの捜索等、大活躍している。また、複数台存在する描写が見られる(第30話)。自動操縦も可能で、最終回では爆弾を積んでゴース星人の基地に突入して爆破した。プラチク星人に奪われたことがある。
- ハイドランジャー
- 全長43mの主力潜航艇で、極東基地には常時2隻が配備されているらしい。一般隊員も搭乗するので、ウルトラ警備隊の専用装備ではないようだ。ミミー円盤を撃墜した他、大型ミサイルでノンマルトの海底都市を破壊した。一方、サロメ星人に撃沈された事がある。余談だが、ウルトラシリーズの潜航艇の中では活躍の機会が多い。
[編集] ウルトラ警備隊以外の地球防衛軍
[編集] 極東基地
[編集] 参謀本部
- ヤマオカ長官(藤田進)
- 55歳。極東基地の最高責任者。侵略者に対し毅然とした態度で臨む一方、現場の隊員に対しては常に理解を示す。
- タケナカ参謀(佐原健二)
- 初代TV版では40歳。ウルトラ警備隊担当。キリヤマ隊長が不在の際は、代わって同隊の指揮を執ることもある。
- なお後年の『平成ウルトラセブン』では極東基地の長官に就任しており、また『平成ウルトラセブン』とは別世界の『ウルトラマンメビウス』では、防衛組織「GUYS」の最高総議長として登場する。
- マナベ参謀(宮川洋一)
- 42歳。ウルトラ警備隊担当。タケナカ同様同隊の指揮を執ることもある。かつてはキリヤマ、クラタ両隊長の上官だったと思われる。ワシントン基地に出向していた事がある。
- ヤナガワ参謀(平田昭彦)
- 第1話にのみ登場。
- ボガード参謀(フランツ・グルーベル)
- ワシントンから出向。第1話にのみ登場。
- ヒロタ隊員(大橋一元)
- ソガ隊員とは同期の友人で、射撃の腕前においてはライバルでもある。そのライバル関係をペガ星人に付け込まれ、利用されてしまう。
[編集] 科学班
- カネダ博士
- 宮部博士(野村明司)
- プロジェクト・ブルー計画の中心人物。バド星人に拉致されるが、計画の秘密を守り抜いた。
[編集] 通信班
- 野川隊員(広瀬明)
- ソガ隊員の後輩で、ボーグ星人に拉致されてサイボーグ手術で操られ、極東基地内部に爆弾をしかけた。後に手術を受けて回復する。
- ヨシダ隊員
- ウエノ隊員
[編集] メディカル・センター
- 北村博士(岡部正)
- 宇宙医学にかなり精通していると思われる。
- 荒木隊員
[編集] 動力班
- 向井班長(山本廉)
[編集] 諜報部
- スズキ隊員
- ミナミ隊員
[編集] 研究所
- 佐々木所員
- 本多所員
[編集] その他
- 青木隊員(山口暁)
- 参謀本部が推薦するウルトラ警備隊候補生。自信過剰なところがあり、結果として演習の際に防衛軍をプラチク星人の策略に嵌めてしまう。自らもまた自業自得で絶命するが、死の直前にダンの背後に密かに迫ったプラチク星人をダンに対する謝罪をこめて射殺した。
[編集] 宇宙ステーションV3
- クラタ隊長(南廣)
- ステーションホーク部隊の隊長。幾多の修羅場を経てきた歴戦の勇士であり、任務には常に厳しい態度でのぞむが、豪放で気のいい人物である。ウルトラ警備隊のキリヤマ隊長とは同期の親友にあたる。ゴース星人との最終決戦にも参加した。
- シラハマ隊員(鶴賀二郎)
- クラタの部下だがザンパ星人に暗殺されてすり代わられてしまう。
- 石黒隊員(松本朝夫)
- ワイアール星人に姿をコピーされて監禁されるが生還する。
- 水野隊員
- 宇宙語翻訳の専門家。キュラソ星からの通信を翻訳した。
この他、宇宙ステーションV1・V2も存在するがV1は本編に登場しなかった。また、V2はマゼラン星人が地球に向けて放った恒星間弾道弾で破壊された。なお、V3は極東基地の指揮下にある。
[編集] その他の基地など
[編集] ワシントン基地
- ドロシー・アンダーソン博士(リンダ・ハーディスティー)
- ライトンR30爆弾を開発するにあたっての必要な情報を握っていたため、それを脅威と見たペダン星人に誘拐された事がある。
- マービン・ウェッブ
- 極秘任務のエージェント兼ボディーガード。ウルトラ警備隊員を厳しく叱責した事もあり、実力は相当のものがあると思われる。
[編集] 六甲山防衛センター
- 土田博士(土屋嘉男)
- ライトンR30爆弾を開発した。相手方の科学力を冷静に見る目がある。
[編集] 南極科学センター
- ユシマ博士(山本耕一)
- 29歳。博士号を5つ持つ秀才で、超遠距離レーダーの探知能力を4倍に引き上げるユシマ・ダイオードを開発したが、ビラ星人に工作員として利用されてしまう。
[編集] 地球防衛国際委員会
- 瀬川博士(向井淳一郎)
- 前野博士(田村奈美)
- 共にR1号の開発を主導したが、ギエロン星獣の件の反省から、改良型R2号の開発中止を訴えることを決意する(容れられたかどうかは不明)。
[編集] 装備
[編集] 宇宙ステーション所属機
- ステーションホーク
- 地球防衛軍の宇宙ステーションV1、V2、V3の各基地に配備されている迎撃用宇宙戦闘機。1号と2号があり、いずれも大気圏に突入出来る。
- ステーションホーク1号
- 第13話に登場した複座戦闘機で、固定武装としてレーザー砲とロケット砲を装備している。地球を目指して飛行するアイロス星人の円盤を迎撃するために宇宙ステーションV3から3機が出撃したが、クラタ隊長の搭乗機以外は宇宙空間で撃墜され、円盤を追って地球に降下したクラタ隊長機も不意打ちに合って被弾した。
- ステーションホーク2号
- 第35・48話に登場する複座戦闘機。前者は2名搭乗、後者は1名搭乗で運用されていたため、搭乗員1名でのミッションも可能とみられる。固定武装としてはレーザー砲とロケット砲を装備しており、月面走行車スペースタンクの搭載も可能である。第35話では何者かに破壊された月面基地の調査のためにV3から月へ向かうのに使われ、第48話ではゴース星人の円盤を迎撃するために使われた。第35話と第48話ではミニチュアがそれぞれ別物で、バーニアなど細部の形状が異なる。
- スペースタンク
- 第35話で登場した2人乗りの月面探検車で、6個の車輪で走る。機体にST-01と書かれてあり、2号機以降もあると思われる。
[編集] その他宇宙用装備
- 宇宙爆撃艇
- 北極基地に配備されているが、外観や諸元等は不明。ペガッサシティを瞬時に壊滅させた事から考えて、ウルトラホークすら上回る攻撃力と兵器搭載力を持つと思われる。
- 宇宙観測艇
- 外観、諸元等の詳細は不明。恐らく複数存在し、太陽系外にて侵略宇宙人の行動等を偵察、監視していると思われる。8号がギエロン星獣の攻撃で喪失した事が確認されている。
- スコーピオン号
- 全自動で航行し、搭乗員のために冷凍睡眠装置を備えた有人星間光速ロケットで、第43話での試験航行の際はダン、ソガ両隊員が搭乗した。極東基地から打ち上げられて無事帰還し、本機の成果を基に極東基地のシステム中枢部分を自動化する事が決定された。
- フレンドシップ3号
- フレンドシップ計画のために各惑星の知的生命体の存在及びその可能性を探る探査機を担当宙域の惑星に運ぶ探査宇宙船で、ワープ航法能力を持つ。『1999最終章』の第1話で衛星ヴァルキューレに着床型探査機12号を運んだ。3号とあることから他にも複数機あると思われる。ちなみに、本機に搭乗して各惑星に探査機を運ぶのに立ち会う事が、フルハシ参謀(1999最終章当時)の退役前の最終任務だった。
- ムーンベース脱出艇
- ムーンベースの隊員が基地からの脱出時に使う黄色い宇宙艇で、複数機配備されている。
[編集] 艦船
- マックス号
- 原子力エンジンで動く大型科学調査船。観測用の有人宇宙往還ロケット機を搭載している。ゴドラ星人に拿捕されて宇宙へ運ばてしまう。潜水も可能で、宇宙に運ばれた際には潜水時と同様の気密状態となっていたため、内部の乗員の生命は維持された。最期はセブンによって船内にいた多数のゴドラ星人もろとも爆破された。
- アーサー号
- 小型汎用原子力潜水艦。太平洋の海底でキングジョーに襲われ、撃沈された。
- S級潜航艇
- 要人連絡等に用いる原子力潜水艦。後述の汎用ヘリコプターを艇内に搭載し、ヘリポート甲板を備える。
[編集] 車両
- ガトリング砲搭載M3ハーフトラック
- 第39・40話で登場。ガッツ星人のバリアに引っかかり、数台が炎上した。
- 戦車
- 外見が61式戦車に似たものと第二次世界大戦でドイツ軍が使ったIV号戦車に似たものがあり、同車を大規模に改良した可能性もある。遠隔操作による無人操縦も可能。プラチク星人の策略に利用された事がある。
- 偽装ラリー車
- ホバークラフト機能が内蔵されており、ラリーに紛れてスパイナーを輸送するために使われた。ベースはいすゞ・ベレットGT。
- 防衛軍多目的車
- 『誕生30周年記念3部作』の第2話で一般隊員の輸送に使われたトラック。使われた実車は73式中型トラック。
[編集] 航空機
- ウルトラガード
- 演習等に使われる三座式の小型戦闘攻撃機で、第30・38話に登場した。外観はブラックバーン バッカニアに類似しており、機首に虎やペガサスが描かれている。この機を扱う部隊は存在するらしいが劇中では言及されていない。
- 北極圏パトロール機 JA1304H
- 小型ジェット機。こちらも外観はバッカニアに類似している。
- 連絡用SST
- ボーイング727等の旅客機に似た外観だが、可変翼を持ち超音速で飛行する。
- フライングダイバー(カーチスC-46)
- 双発レシプロ輸送機で、ウルトラ警備隊のパラシュート訓練にも用いられる。
- 大型輸送機
- 外観はロッキードC-141スターリフターに類似している。スパイナー輸送中にキル星人に攻撃されて墜落した。
- 汎用ヘリコプター(ベル47)
- パトロールや連絡任務等に使われる。武器はレーザー光線。
[編集] その他兵器
- キリー
- 小惑星程度の物を破壊する程の威力がある地対空ミサイルで、極東基地では山麓の岩肌の後ろに発射用ランチャーがある。手動での発射も可能。
- R1号
- 水爆8千個分の威力があり、超兵器とも称される恒星間弾道弾。初回実験では極東基地からギエロン星に向け発射され、一発で完全に破壊した。しかしこれでギエロン星獣を誕生させてしまったこともあり、改良型のR2号の開発は中止された。
- ワープ航法ミサイル
- フレンドシップ計画で使われる主力兵器で、ワープして目標の惑星に接近し、到達する直前に実体化する。