T-70 (戦車)
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T-70 1942年型 | |
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性能諸元 | |
全長 | 4.29 m |
車体長 | |
全幅 | 2.32 m |
全高 | 2.04 m |
重量 | 9.2 t |
懸架方式 | トーションバー方式 |
速度 | 45 km/h |
行動距離 | 360 km |
主砲 | 46口径 45 mm 戦車砲 |
副武装 | 7.62 mm DT機関銃(主砲同軸) |
装甲 | 60 mm |
エンジン | GAZ-202×2基 70+70 hp (52+52 kW) |
乗員 | 2 名 |
T-70は第二次大戦中のソ連の軽戦車である。
[編集] 概要
これまでも様々な軽戦車の開発を担当してきたN.A.アストロフの設計チームは、T-60の武装と装甲の強化を試みるべく1942年1月、まず37mm戦車砲ZIS-19を搭載することから開発を始めた。これは海軍の小型艇に装備するための新型速射砲で装甲貫通力も高かったが、全くの新型であるため生産や弾薬の補給の問題があり、結局従来の45mm戦車砲弾を用い、ZIS-19の優秀な機構を取り入れた45mm戦車砲ZIS-19BMを生産することに決定、3月にはT-60-2またはオブィエークト062として完成した。防盾も厚さ60mmという厚いものとなり、これにより攻撃力と砲塔の防御力は改善された。しかし相変わらず小型の一人用砲塔であり、車長が偵察、装填、照準を強いられたため発射速度は速いものではなかった。
続いてアストロフのチームは車体の強化を試みる。当初T-45の名で計画されたこの戦車は、車体を大型化して前面装甲をT-34のような傾斜装甲と操縦士ハッチに変更、厚さも35~45mmと格段に強化された。また、変化した荷重配分に対応するために転輪を片側5組に増やし、ガソリンエンジンをより強力なGAZ-202(70hp)二基に変更することで機動性は維持された。結局この戦車はT-70として開発後半年で完成、量産に入った。
[編集] 改良型と実戦投入
しかしT-70は生産開始二ヶ月ほどで、改良型T-70Mにとって代わられる。これは二基のエンジンでそれぞれ左右の操行装置を通して履帯を回しトラブルが多発したものを、各85hpに強化しタンデム配置にして同調させ、一つの操行装置で動かすように構造が変更されたものである。また車体の操縦士用ハッチには直視型の防弾ガラス入り覗き窓が付いていたものが、上部に旋回式ペリスコープが付くものに、さらに砲塔ハッチのペリスコープも車体の物と同型(英国製のコピー)に、履帯も260mmから300mmに幅を増し、途中から砲塔防盾は一体鋳造から溶接組み立てに変更などの違いがある。
T-70、T-70Mは1943年までに合計8,226輛が生産され、軽戦車ながらソ連軍の主要戦車戦力の一翼を担った。 ただし、改良を重ねた軽戦車ではあっても、結局このクラスの車輌を戦車戦や歩兵支援に用いる事にはそもそも無理があり、最後まで良い評判は聞かれなかった。砲塔を二人用に変更したT-80の生産も間もなく中断され、ソ連軍は戦後「1943年後半までこれら軽戦車の量産を続けたのは失敗だった」と認めている。
しかし、T-70のシャーシを流用しZIS-3野砲を搭載した自走砲SU-76が開発され、後に改良型SU-76Mに発展・大量生産され、大戦終盤に活躍することとなる。ドイツ軍はT-70MをPz.kpfw.T-70 Sd.Kfz 743(r)の名で捕獲使用した。
T-70は遠方から見ると外観がT-34に酷似しているため、ドイツ軍にT-34と誤認される事も多く、戦場に大量に投入されたこともあって、ドイツ側の記録にある「T-34*両を撃破」のうちの少なからぬ数は実はこのT-70を撃破したものであったのではないか、という考察もある。
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軽戦車 | T-26 · T-50 · T-60 · T-70 · T-80 |
快速戦車 | BT-2 · BT-5 · BT-7 |
中戦車 | T-28 · T-32 · T-34 · T-44 |
重戦車 | T-100 · T-35 · SMK · KV-1 · KV-2 · KV-85 · IS-1 · IS-2 · IS-3 |
豆戦車/装甲牽引車 | T-27 · T-26T · T-20コムソモーレツ |
水陸両用戦車 | T-37 · T-38 · T-40 |
自走砲 | ZiS-30 · SU-5 · SU-76 · SU-76i · SU-122 · SU-85 · SU-100 · SU-152 · ISU-122 · ISU-152 |
装甲車 | BA-11 · BA-20 · BA-21 · BA-27 · BA-64 · BA-30 |
自走式対空砲 | ZSU-37 |