Mr.Clice
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Mr.clice(ミスタークリス)は月刊少年ジャンプに不定期連載されていた秋本治の漫画。ジャンルとしてはスパイアクション物である。
目次 |
[編集] 内容
脳(意思)は男性だが体は女性のスパイが、さまざまな任務を遂行するギャグ・スパイアクション。
初期作品は『薬屋や魚屋など、スパイ物にふさわしくない人物の救出』『お約束的に失敗を繰り返す殺し屋ナポレオン』といったギャグ要素が強かった。6年のブランクを空けて発表された『MIAMI FLIGHT 2001』(単行本Part 3)からはテロとの闘いや工作員同士の友情などハードな要素も盛り込まれるようになったが、近年はまたギャグ重視の内容へと回帰してきている。
各話の構成は「ゴルゴ13」に似たものになっている(ひとつの話の中にPart1○○、Part2△△…がある)。
[編集] 主要登場人物
- 繰巣 陣(くりす じん)
- 日本の国家予算20億円もかけて育て上げた国家特別工作機関(JST、現実には存在しない)の超A級スーパーエージェント、36ヶ国の言語に堪能、海外でも不自由なく会話できる。だがKGBの工作員との戦いの最中にトラックと激突して命を落とすが、脳をたまたま亡くなった女子テニスプレイヤーに移植することによって(今のところ)女性として生まれ変わった。男の時は非常に女ったらしだったのだが、女性に生まれ変わったことによって、事情を知らない男から愛を告白され、組織内の女子職員からオカマ扱いされてしまい、更衣室とトイレに至っては、男女両方から使用する事を拒否されている。局長の雨氷氷笑太と男に戻す手術のことで不毛な(?)争いをしている。本人は男に戻りたいが、JSTからは女でいた方が職務効率が上がると言う理由から、色々な理由をつけて男に戻させないようにしている。初期の容姿は麗子に似ていたが、後期になると麻里愛に似た容姿になっていく。勝ち気なので性格は纏に似ている。
- アレキサンダー・ベラマッチャ
- 日本特工本部イタリア諜報部員。繰巣の「男時代」からの頼りになる相棒。妻との間に11人の子どもがいて、サッカーチームを作ろうとがんばっている。両津に容姿が似ている。
- 雨氷氷笑太(うひょひょ わらった)
- 国家特別工作機関工作局長。女の繰巣の働きぶりに感服し、男に戻す手術の約束を悉く反故にしている。そのため繰巣と過激な言い争いになることもしばしば。
- 殺し屋ナポレオン
- 連載初期のライバル(!?)。国際犯罪組織『スラッシュ』アジア支部の殺し屋(自称)で、タケちゃんマンのようなマントをはおり(たとえ蒸し暑い地方に来てもトレードマークだと言って脱がない)、メインアームは2丁装備のキャリコM100でキレると銃を乱射する。しばらくスラッシュ共々音沙汰がなかったが、'07年7月号(月刊少年ジャンプ最終号)でクリスと決着をつけるために復活した(が、最後の戦いと位置づけていたロワールのスラッシュの支部(しかも日本の城)で大チョンボをしでかしたため、腐れ縁は続きそうである)。
- 琳 美稟(リン メイリン)
- Part 3で知り合った繰巣の工作員仲間。中国特殊情報局所属。本名は靡 美姫(ミウ レイヒ、ミウの部分はまだれの上の部分がない)。父、母、兄と家族が皆工作員で、その兄との関係がPart 3での重要な部分になる。
[編集] エピソードと訪れた地域
カッコ内の年と月号は掲載された号を示す。
- Part 1
- クリス 海洋都市ヴェネツィアへ!!(ヴェネツィア、昭和60年12月号)
- ギリシャより愛をこめて(アテネ、アドリア海、昭和62年1月号)
- 香港の銃撃戦(返還前の香港、昭和62年6月号)
- クリス ハワイに飛ぶ!!(マウイ島とオアフ島、昭和63年2月号)
- オリエント急行の休日(パリ~ヴェネツィア、昭和63年11月号)
- Part 2
- クリス F1に参戦!?(モナカ王国、モデルはモナコ公国、平成元年5月号)
- エジプトの大いなる遺産(カイロ~ピラミッド、平成2年9月号)
- クリスと9人の探偵団(フィレンツェ、平成3年5月号)
- ドイツ古城での対決!!(ルフトハンザ・エクスプレス内~デュッセルドルフ~ライン川・ローレライの岩~ハイデルベルク、平成4年7月号)
- Part 3
- Part 4
- MEGA CITY PANIC(カナダ・ロッキー山脈~USA・シリコンバレー、平成7年2月号)
- 古都北京不夜城対決(北京、平成13年9月号)
- 南国の星に願いを…(南太平洋の赤道直下・ピットケルン島~ジオテイル島、平成14年2月号)
- Part 5
- CLICE IN THAILAND(バンコク~トムヤム広場、平成14年6月号)
- 大陸横断弾丸超特急(カナダ・バンクーバー~炭鉱の町レベッカ、平成14年9月号)
- Queen Clice(ロマノ王国、紺碧海岸の表記からモナコがモデルと思われる、平成15年2月号)
- コミックス未収録
[編集] 補足
- Part 3で航空会社を舞台にした内容の話があり、ハイジャックを示唆した内容が描かれているが、その年(2001年)の9月11日にハイジャックから発展した実際のテロが起こり、笑えない事態となった。
- 秋本治の代表作『こちら葛飾区亀有公園前派出所』においては、コミックス124巻の背表紙や本編中のネタ等で何回か繰巣陣が登場。また、少年ジャンプ別冊『コミックアキダス』(2000年発売)の描きおろしスペシャル漫画や増刊『こちら葛飾区亀有公園前派出所 びっくりドッキリ 飛び出す!ジャンボサマーフェスティバル』(2007年発売)のコラボレーション漫画(両作品の既発表エピソードコラージュ+描きおろしで構成)では、本格的に両津勘吉との共演を果たしている。