JUNKTION
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JUNKTION | ||
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オフコース の オリジナルアルバム | ||
リリース | 1977年9月5日 | |
録音 | 1977年6月6日-6月27日 | |
ジャンル | J-POP | |
レーベル | エキスプレス/東芝EMI | |
プロデュース | 武藤敏史/小田和正/鈴木康博 | |
オフコース 年表 | ||
SONG IS LOVE (1976年) |
JUNKTION (1977年) |
SELECTION 1973-78 (1978年) |
JUNKTION(ジャンクション)は、1977年9月5日に発売されたオフコース通算5作目のオリジナルアルバム。
目次 |
[編集] 解説
前作『SONG IS LOVE』(1976年11月5日発売 ETP-72212)のリリースと前後して(ジャネット同様、かつて武藤敏史がディレクターを担当していた)元バッドボーイズの清水仁がコンサートでサポートメンバーとして参加していたが、このアルバムからレコーディングにも参加するようになり、後に5人組のバンドとなるメンバーが全員揃う。プレーヤーとしてはまだ未熟であった清水の起用について「テクニックだけならうまい人は他にもたくさんいるけれど、性格的な部分で長く一緒にやって行けると思った」と、小田は後に語っていた。
大間ジロー・清水仁・松尾一彦の3人を加えた5人のオフコースのツアーが4月からスタートし、レコーディングはそのツアーの合間を縫って行われた。このツアーでは鈴木がメインギターをアコースティック・ギターからエレキ・ギターに変え、キーボードとギターを交互に弾いていた小田はキーボードに専念することになる。鈴木は「僕ははじめメンバーが増えると音量が大きくなるかな、ぐらいにしか思っていなかったけれど、それはとんでもない間違い。2人でステージをやっていたときなんか、1人がヘマをするとそれに気を取られていっぺんに沈んでしまったけれど、5人だと少々ミスをしても、目立たないし気も取り戻せる。聴衆とのコミュニケートを考えられる」「音楽も変わった。2人でやっていたときは、僕はアコースティック・ギターしか持たなかったんだが、エレキギターを持つようになった。それでただ聴かせるだけから一緒に楽しもうと思うようになった」と語っている。
このアルバムについて武藤敏史は「当時はシャレたサウンドのいわゆる“シティ・ミュージック”と呼ばれる音楽が続々と台頭した時代で、そうした時代の風潮に影響されたわけではないが、オフコースもこのアルバムでは少しだけ時代の要請を取り入れている。要するに僕としては、オフコースは何でもできる、それだけの幅の広さを持ったグループなんだということを証明するアルバムにしたかったわけである。それは、これだけの素晴らしいグループなのだから、もっと売れて欲しいと願う、僕の一種の焦りだったかもしれないが、そんな僕の気持ちを汲んでくれてか、彼らも少しだけ当時の流行のサウンドを取り入れてくれて、その音楽的実力と幅の広さを証明してくれた、と思っている」と、後に語っていた。
アルバムタイトルは“ジャンクション”であるが英語表記は“JUNCTION”(合流点、連絡駅)と“JUNK”(がらくた)をあわせた造語になっている。また、このアルバムからグループ名表記が“オフ・コース”から“オフコース”に変更されている。
A-1「INVITATION」は鈴木の作品だが、イントロに収録されている1分ほどのボーカル・パートは『SONG IS LOVE』収録のB-6「歌を捧げて」のアウトロに収録されていたものの再録で小田と鈴木が交互に歌っている。A-4「潮の香り」は後に鈴木が『BeSide』(1996年10月23日発売 BVCR-772)と『FORWARD』(2004年12月8日発売 TOCT-25563)でセルフカヴァーした。B-4「HERO」はグループ史上初の小田・鈴木の共作曲で、ボーカルも揃って担当している。
[編集] 収録曲
[編集] SIDE A
- INVITATION (4’08”)
- 鈴木康博 • 作詩 • 作曲
- 思い出を盗んで (3’52”)
- 小田和正 • 作詩 • 作曲
- 愛のきざし (3’30”)
- 小田和正 • 作詩 • 作曲
- 潮の香り (3’42”)
- 鈴木康博 • 作詩 • 作曲
- 秋の気配 (3’52”)
- 小田和正 • 作詩 • 作曲 • ストリングス編曲
[編集] SIDE B
- 変わってゆく女 (3’42”)
- 鈴木康博 • 作詩 • 作曲
- あなたがいれば (4’21”)
- 小田和正 • 作詩 鈴木康博 • 作曲 • ストリングス & ウッドウインド編曲
- 恋人よ そのままで (3’21”)
- 鈴木康博 • 作詩 • 作曲
- HERO (7’23”)
- 小田和正 • 鈴木康博 作詩 • 作曲 小田和正 • ストリングス編曲
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- 歌 • 編曲 : オフコース
[編集] 参加ミュージシャン
- Keyboards & Flute KAZUMASA ODA
- Guitars & Percussions YASUHIRO SUZUKI
- Electric Bass HITOSHI SHIMIZU
- Drums & Percussions HITOSE “Jiro” OMA
- Harmonica & Guitars KAZUHIKO MATSUO
[編集] スタッフ/スタジオ
- Produced by TOSHIFUMI MUTOH, KAZUMASA ODA, YASUHIRO SUZUKI
- Arranged by OFF COURSE
- Recording & Mixing Engineered by RYOJI HACHIYA
- Assistant Engineer KENICHI YAMAGUCHI, SHOICHI KAWAMURA, SUSUMU MERA (FREEDOM STUDIO)
- Graphic Concept, Design & Photography ISSEY KOGURE
- Recorded at TOSHIBA EMI STUDIO 1 & FREEDOM STUDIO from June 6 to July 27,1977.
- Remixed at TOSHIBA EMI STUDIO 1.
- Originally Released in 1977/9/5 as EXPRESS ETP-72269
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