黒船賞
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黒船賞(くろふねしょう)は高知県競馬組合が高知競馬場のダート1400mで施行する地方競馬の重賞競走である。正式名称は農林水産大臣賞典黒船賞。競走名は土佐藩出身の藩士、坂本龍馬の運命を変えた黒船から由来している。
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[編集] 概要
1998年に5歳(現4歳)以上の別定の中央・地方全国指定交流の重賞(統一GIII)競走、黒船賞として創設、第1回は現在と同じく高知競馬場のダート1400mで施行し、現在も同条件で行われている。しかし高知競馬の業績不振からダートグレード競走から撤退の案も上がったが2006年および2007年も統一GIIIとして施行されたが、2008年は開催が中止となった(代わりに黒潮スプリンターズカップが施行される)。ただし、2009年は開催する予定である。
高知競馬場の唯一のダートグレード競走で、毎年盛大な盛り上がりを見せる事で知られ、春のダート短距離路線を占う競走として重要な役目を担っている。
出走資格はサラ系4歳(旧5歳)以上の競走馬で、高知地区所属馬4頭、高知地区以外の所属馬4頭、JRA所属馬4頭と出走枠が定められ、だるま夕日特別(A級選抜・高知競馬場・ダート1400m)とアメジスト特別(A級選抜・高知競馬場・ダート1400m)の優勝馬は優先出走権で出走できる。
負担重量はグレード別定で、牡馬・騸馬が56キロ、牝馬は2キロ減を基本とし、2006年3月12日までのGI優勝馬は3キロ、GII優勝馬は2キロ、GIII優勝馬は1キロの負担が更に課せられる。ただし2歳限定のグレード優勝は対象外。
総額賞金は5,100万円で、1着賞金3,000万円、2着賞金1,050万円、3着賞金600万円、4着賞金300万円、5着賞金150万円と定められており、高知競馬では破格とも言える賞金額を誇る。経営が逼迫している高知競馬は2007年のこの競走において、一般のファンや企業から1,000万円を目標に支援金を募集して[1]レースを施行した。
平日開催が予定されていた2008年は経営逼迫を理由に休止したが、祝日開催となる2009年は開催を予定している。
[編集] 歴史
- 1998年 - 高知競馬場のダート1400mの5歳(現4歳)以上の別定の中央・地方全国指定交流の重賞(統一GIII)競走、黒船賞として創設。
- 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「5歳以上」から「4歳以上」に変更。
- 2008年 - 開催中止。
[編集] 歴代優勝馬
回数 | 施行日 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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第1回 | 1998年3月24日 | リバーセキトバ | 牡8 | 高知 | 1:29.1 | 北野真弘 | 浜田隆憲 |
第2回 | 1999年3月24日 | テセウスフリーゼ | 牡7 | JRA | 1:26.0 | 的場均 | 新関力 |
第3回 | 2000年3月21日 | ビーマイナカヤマ | 牡6 | JRA | 1:27.9 | 鹿戸雄一 | 高市圭二 |
第4回 | 2001年3月20日 | ノボジャック | 牡4 | JRA | 1:28.1 | 武豊 | 森秀行 |
第5回 | 2002年3月19日 | サウスヴィグラス | 牡6 | JRA | 1:28.1 | 柴田善臣 | 高橋祥泰 |
第6回 | 2003年3月21日 | ノボジャック | 牡6 | JRA | 1:27.5 | 蛯名正義 | 森秀行 |
第7回 | 2004年3月22日 | ディバインシルバー | 牡6 | JRA | 1:26.4 | 安藤勝己 | 和田正道 |
第8回 | 2005年3月21日 | マイネルセレクト | 牡6 | JRA | 1:28.4 | 武豊 | 中村均 |
第9回 | 2006年3月20日 | ブルーコンコルド | 牡6 | JRA | 1:28.4 | 幸英明 | 服部利之 |
第10回 | 2007年3月21日 | リミットレスビッド | 牡8 | JRA | 1:28.9 | 岩田康誠 | 加用正 |
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ 『高知けいば「黒船賞」へ緊急支援を!!かいばおけ支援金”緊急募集』 高知県競馬組合、2007年2月28日。