黒島天主堂
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黒島天主堂(くろしまてんしゅどう)は、長崎県佐世保市の黒島にあるキリスト教(カトリック)の教会堂。黒島教会(くろしまきょうかい)、至誠なるイエズスの聖心、イエスのみ心の別名もある。国の重要文化財に指定されている。
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[編集] 沿革
佐世保市本土から西へ約10km離れた九十九島最大の島である黒島には、江戸時代の迫害を逃れて移住してきた隠れキリシタンが多く住んでいた。大浦天主堂における「信徒発見」から2か月ほど後の1865年5月には早くも在島信者の代表約20名が同天主堂に赴いている。
現在地には1878年(明治11年)には木造の教会堂が建てられていたが、1897年(明治32年)に主任司祭として赴任したフランス人神父マルマンの指導と信徒等の献金及び奉仕により、1902年(明治35年)に現在の天主堂が完成した。
1998年(平成10年)5月1日、国の重要文化財に指定された。長崎県内の教会堂としては大浦天主堂(国宝)に次いで2例目となる。2006年現在、「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を世界遺産に登録しようという運動が長崎県を中心として行われており、2007年1月23日には暫定リストへの追加が決まったが、黒島教会は登録候補に目されている教会堂の一つになっている。
[編集] 建築概要
[編集] 所在地
〒857-3271 長崎県佐世保市黒島町3333番地
[編集] アクセス
- 相浦桟橋より黒島旅客船で黒島港まで約50分、港より教会までは徒歩約30分。(黒島島内に公共交通機関はないので注意されたい)
- 佐世保駅より相浦桟橋までは
[編集] その他
- 天主堂に使われているレンガの一部は黒島で作られ、あとの残りは島外から持ち込まれたものである。レンガ造の教会は全国で17棟しかなく、その全てが九州(うち16棟は長崎県)にあり、黒島天主堂はそのうち4番目に古い建物である。
- 建物の構造についても、レンガ造の一般的な教会の多くが単層構造(層が多いほど屋根が高くなり、建設に高い技術が必要となる)であるのに対し、黒島天主堂は長崎の大浦天主堂(国宝)と同じく3層構造になっている。建築当時はまだ単層構造が主流であった時代に、多層構造をいち早く取り入れた教会建築物として重要な存在である。
- 天主堂建造に使われたレンガの総数は40万個ともいわれている。
- 天井はリヴ・ヴォールト(こうもり天井)になっている。
- マルマン神父は手先が器用だったという話が残されている。天主堂の説教台やシャンデリア、洗礼台の彫刻は神父自らの手になるものである。
- 天主堂に飾られている像の多くはマルマン神父が天主堂建造の資金を調達するため、フランスに戻った際に調達してきたものと言われ、上海製の像がおいてある。聖鐘はフランス製である。
- 現在は絨毯敷きに礼拝椅子のフロアとなっているが、昔の資料によると畳敷きのフロアであったことがわかる。また、タイルは有田焼を使用し、当時としては豪華な造りだったことは言うまでもない。
- クリスマスイブには島中のカトリック信徒が天主堂に集まり、入りきれずに外で覗いている人までも祈りをささげている。ミサが終わると婦人会による炊き出しが行われ、ぜんざいとケーキが振舞われる。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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