教会堂
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教会堂(きょうかいどう)とは、キリスト教などの教会の建築物である。単に教会とも言うが、教会と言った場合には、教会堂と、そこに関わる共通の信仰を持つ者の総体を表す。
キリスト教の場合、概してカトリックや正教会では教会堂とはいわず聖堂と呼ぶ。聖堂を荘厳し、宗教感覚に訴えたり、イコンやステンドグラス、壁画で信仰をわかりやすく説いたものが多い。プロテスタント系の教会では、説教や集会のためという実用本位な教会が多く、装飾は控えられ、十字架も置かない場合がある。
以下、特徴ある各時代の教会堂の様式を述べる。
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[編集] 初期キリスト教建築の教会堂
古くは古代ローマの集会場であるバシリカを継承した長方形で、これをバシリカ式教会堂と呼ぶ。身廊の両側に、列柱で隔てられた側廊、正面奥に半円形平面のアプシスを持つ平面構成。屋根は木造小屋組。身廊の天井は一段高く、側壁にクリアストーリと呼ばれる高窓を持つ。後に交差廊を加え、ラテン十字形を基本とする形式をとるようになった。
一方、古代には円形・正多角形を基本とする教会堂(集中堂式教会堂)も作られ、教会堂のほか、洗礼堂、墓廟としても用いられた。こちらはローマ帝国分裂後、東ローマに伝わり、ビザンティン建築の起源となったと考えられている。時代が下るにつれ、堂内に小礼拝堂などを併設するようになる。
[編集] ビザンティン建築の教会堂
ビザンティン様式の教会堂は、ドームを中心とする垂直軸を重視した空間構成、ギリシャ十字形(集中式)の平面を取り、ドームにはモザイクでキリスト像が描かれる場合が多い。東ローマ帝国(ビザンチン帝国)を通じ、正教会の美術として東ヨーロッパのスラヴ文化圏に広まった。
[編集] ロマネスク建築の教会堂
ロマネスク様式の教会堂は、11世紀以降に造られた。バシリカ形式の平面で、後にはヴォールト架構を導入した。ヴォールトによる側壁の面外方向への加重を、壁を分厚くすることによって受ける。地域、宗派による多様性があり、様式としての統一性は薄い。
[編集] ゴシック建築の教会堂
ゴシック様式の教会堂は北フランスに生まれ、12世紀後半ごろからヨーロッパ全土へ広がる。リブ・ヴォールト、尖頭アーチ、飛梁(フライング・バットレス)の働きによって、ロマネスク建築の分厚い壁面とは対照的に、壁をできる限り少なくし、ステンドグラスに彩られた光あふれる空間を実現した。ゴシック建築の教会堂は、ステンドグラス・高い天井など最も教会堂らしい形をしていると言える。
[編集] ルネサンス建築の教会堂
ルネサンス様式の教会堂は、15世紀にイタリアで始まる。ローマの建築様式を復興し、古典的で調和の取れた明快な様式である。
[編集] バロック建築の教会堂
バロック様式の教会堂は、ローマ、スペインなどで多く造られ、カトリックの対抗改革を背景に、動的、劇的な空間構成が取られる。
[編集] 古典主義・新古典主義・歴史主義の教会堂
[編集] モダニズム建築以降の教会堂
[編集] 日本の教会堂
長崎の教会群など、木造の素朴なものから、煉瓦積みのものなど、それぞれに信仰の形を映し出している。カトリックの教会は天主堂とも呼ばれる。
日本にあるビザンティン様式の教会堂としては、ニコライ堂がある。
[編集] 関連項目
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