高階秀爾
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高階 秀爾(たかしな しゅうじ、1932年 2月5日- )は、日本の美術史学者・美術評論家。東京大学文学部名誉教授。大原美術館館長。京都造形芸術大学比較藝術学研究センター所長。
東京大学美術史研究室教授として数多くの著作を著し、啓蒙的役割を果したルネッサンス以後の西洋美術を専門としながら、日本近代美術にも造詣が深くその方面の著作もある。同じく東京大学比較文学教授を務め、京都造形芸術大学名誉学長である芳賀徹とは小学校時代からの友人。また京都大学人文科学研究所准教授で美術史学者の高階絵里加は娘。
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[編集] 経歴
- 1950年 東京教育大学附属高等学校(現・筑波大学附属高等学校)卒業。
- 1953年 東京大学教養学部教養学科卒業。
- 東京大学大学院在学中、1954~1959年にフランス政府招聘留学生として渡仏、パリ大学付属美術研究所およびルーブル学院で西洋近代美術史を専攻。
- 1979年 東京大学文学部教授。
- 1992年 定年退官、名誉教授。国立西洋美術館館長(2000年退官)
- 1997年 パリ第一大学名誉教授。
- 2002年 大原美術館館長。
- 2004年 京都造形芸術大学大学院長。
- 2008年 同退職。
[編集] 著書
[編集] 単著
- 世紀末芸術 紀伊国屋新書, 1963
- ピカソ 剽窃の論理 筑摩書房 1964 のちちくま学芸文庫
- 現代絵画 保育社, 1964 (カラーブックス)
- 現代美術 筑摩書房, 1965 「20世紀美術」と改題、文庫
- 芸術・狂気・人間 その実態と本質を探る 番町書房 1966
- 『フィレンツェ―初期ルネサンス美術の運命』中央公論新社<中公新書>、1966.11、ISBN 4121001184
- 芸術空間の系譜 鹿島研究所出版会, 1967
- 美の思索家たち 新潮社, 1967
- 『名画を見る眼』岩波書店<岩波新書>、1969.10、ISBN 4004140641
- 近代美術の巨匠たち 美術出版社, 1969
- 『名画を見る眼 続』岩波書店<岩波新書>、1971.5、ISBN 400414065X
- ルネッサンスの光と闇 芸術と精神風土 三彩社 1971 のち中公文庫
- 日本近代美術史論 講談社, 1972 のち学術文庫、ちくま学芸文庫
- 十二人の芸術家 現代を拓いた人々 講談社現代新書 1974
- 『近代絵画史―ゴヤからモンドリアンまで (上)』中央公論新社<中公新書>、1975.2、ISBN 4121003853
- 『近代絵画史―ゴヤからモンドリアンまで (下)』中央公論新社<中公新書>、1975.2、ISBN 4121003861
- 日本近代の美意識 青土社, 1978
- 歴史のなかの女たち 名画に秘められたその生涯 文芸春秋, 1978 のち文庫
- 西欧芸術の精神 青土社, 1979
- ルネッサンス夜話 近代の黎明に生きた人びと 平凡社, 1979 のち河出文庫
- 美の回廊 ドラクロワからミロまで 美術公論社 1980
- ゴッホの眼 青土社, 1984
- 想像力と幻想 西欧十九世紀の文学・芸術 青土社 1986
- 世紀末の美神たち 集英社, 1989
- 『フランス絵画史―ルネッサンスから世紀末まで』講談社学術文庫、1990.4、ISBN 406158894X
- 日本美術を見る眼 岩波書店, 1991
- 岩波日本美術の流れ 6 19・20世紀の美術 東と西の出会い 岩波書店 1993
- モーツァルトの肖像をめぐる15章 小学館, 1995
- 日本絵画の近代 江戸から昭和まで 青土社 1996
- 西欧絵画の近代 ロマン主義から世紀末まで 青土社 1996
- 『芸術のパトロンたち』岩波書店<岩波新書>1997.3、ISBN 4004304903
- 西洋の眼日本の眼 青土社, 2001
- 『バロックの光と闇』小学館、2001.11、ISBN 4093860696
- 水絵の福音使者大下藤次郎 評伝 美術出版社 2005
- 本の遠近法 新書館, 2006
[編集] 共著・編纂
- ルーヴル美術館 中山公男共編著 社会思想研究会出版部 1961 (現代教養文庫)
- シャガール 人と芸術 坂崎乙郎共著 社会思想社 現代教養文庫 1963
- 芸術と思想 シンポジウム 江藤淳、遠山一行共編 講談社 1969
- 絵の言葉 対話:小松左京 エッソ・スタンダード石油広報部 1975 (エナジー対話)
- 19世紀の文学・芸術 徹底討議 平島正郎、菅野昭正 青土社 1975
- 芸術の精神史 蕪村から藤島武二まで 共同討議 芳賀徹共編、淡交社 1976
- ヒエロニムス・ボッス全作品 中央公論社 1978
- 近代日本絵画史 河北倫明共著 中央公論社 1978
- 書物の世界 共同討議 青土社 1980
- 世界都市の条件 芳賀徹共編 筑摩書房 1992
- 世界の中の日本絵画 平山郁夫共著 美術年鑑社 1994
- 川村清雄研究 三輪英夫共編 中央公論美術出版 1994
- (武塙林太郎・養老孟司・芳賀徹ほか)『江戸のなかの近代―秋田蘭画と『解体新書』』筑摩書房、1996、ISBN 448085729X
- 西洋美術史ハンドブック 三浦篤共編 新書館 1997
- 江戸への新視点 田中優子共編 新書館 2006
- (蓑豊)『ミュージアム・パワー』慶應義塾大学出版会、2006、ISBN 4766413067
[編集] 翻訳
- 抽象芸術の冒険 ミッシェル・ラゴン 吉川逸治共訳 紀伊国屋書店, 1957
- 現代建築 ミッシェル・ラゴン 紀伊国屋書店, 1960
- ルオー ベルナール・ドリヴァル 美術出版社, 1961
- バロック芸術 ヴィクトール・リュシアン・タピエ 坂本満共訳 白水社文庫クセジュ 1962
- 見えるものとの対話 第1-3 ルネ・ユイグ 中山公男共訳 美術出版社 1962-63
- 芸術と狂気 エドガー・ウィント 岩波書店, 1965
- 近代画家論 リオネロ・ヴェントゥーリ 坂本満,佐々木英也共訳 角川書店 1967
- 新しい芸術の誕生 現代芸術の技法と傾向 ラゴン 紀伊国屋書店 1967
- イタリア・ルネッサンス 1460-1500 アンドレ・シャステル 新潮社 1968
- アール・ヌーヴォー S.T.マドセン 千足伸行共訳 平凡社 1970
- ザ・ヌード 裸体芸術論 理想的形態の研究 ケネス・クラーク 佐々木英也共訳 美術出版社 1971 のちちくま学芸文庫
- モナ・リザ レオナルド・ダ・ヴィンチ ルーヴル美術館 ルネ・ユイグ 美術出版社 1974
- 絵画の見かた ケネス・クラーク 白水社, 1977 のちUブックス
- ピカソ その生涯と作品 ローランド・ペンローズ 八重樫春樹共訳 新潮社 1978
- ギュスターヴ・モロー その芸術と生涯 ピエール=ルイ・マチュー 隠岐由紀子共訳 三省堂 1980
- ちょっとみてください… 絵画のみかた ロバート・カミング メルヘン社 1980
- フェミニン・ビューティ 芸術における女性美 ケネス・クラーク メルヘン社 1987
- ロマン主義の反逆 ダヴィッドからロダンまで13人の芸術家 ケネス・クラーク 小学館 1988
- モネ睡蓮 チャールズ・スタッキー 松本絵里加共訳 中央公論社 1988
- 手段と目的 フレスコ画の歴史 E.H.ゴンブリッチ 白水社 1988
- ケンブリッジ西洋美術の流れ 5 18世紀の美術 スティーヴン・ジョーンズ 大野芳材共訳 岩波書店 1989
- ケンブリッジ西洋美術の流れ 6 19世紀の美術 ドナルド・レノルズ 松本絵里加共訳 岩波書店 1989
- ケンブリッジ西洋美術の流れ 7 20世紀の美術 ローズマリー・ランバート 岩波書店 1989
[編集] 記念論集
- 美術史の六つの断面 高階秀爾先生還暦記念論文集編集委員会、美術出版社、1992