阿下喜駅
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阿下喜駅 | |
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駅舎 |
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あげき - AGEKI | |
◄麻生田 (2.3km)
(km) ►
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所属事業者 | 三岐鉄道 |
所属路線 | ■北勢線 |
キロ程 | 20.4km(西桑名起点) |
所在地 | 三重県いなべ市北勢町阿下喜八石 |
電報略号 | アキ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 頭端式 1面2線 |
開業年月日 | 1931年(昭和6年)7月8日 |
阿下喜駅(あげきえき)は、三重県いなべ市北勢町阿下喜八石にある三岐鉄道北勢線の駅。
目次 |
[編集] 駅構造およびその他の特徴
[編集] 駅舎
一階建ての駅舎がプラットホームの終端部に設置されており、時間帯(7:00~10:30、12:30~19:30)により駅員が配置されるが、これ以外の時間帯は無人である。駅舎南西側部分の改札外にはトイレ(多目的トイレのある男女別の水洗式)が設けられているほか、駅舎北東側部分の改札外には冷暖房付の待合室(7:00~19:30に利用可能)が設置されている。
以前は、現在の駅前広場正面の道路脇まで線路が延び、現在の駅前ロータリー付近に北勢線開通以来使用されていた旧駅舎があった。阿下喜駅の整備にあたって、新駅舎・ホームを北勢線起点側(東側)に設けることによって捻出された旧駅舎・ホームの跡地には駅前広場が拡張整備された。
[編集] 駅務機器
駅舎には、自動券売機(1台)、自動改札機(2通路、うち1通路は車椅子対応のワイド型)、自動精算機(1台)が備えられており、普通券・回数券の購入が可能であるほか、駅員配置時には窓口での定期券を含んだ全券種の購入も可能である。なお、当駅には監視カメラが備えられ東員駅からの遠隔監視駅となっており、駅員無配置時にも自動券売機等の使用は可能である。
[編集] ホームおよび線路設備
ホームは元は単式1面1線であったが、構内2線化時に新しいホームに切り替えられ、島式1面2線のホームを持つ地上駅となった。
ホームは大型のU字ブロックの上にコンクリートの板を乗せただけの簡素なもので、ホーム下部に退避可能な構造となっている。ホーム中央に10人ほど座れる椅子が設置されている一方、ホーム終点方にはスロープが設置され駅舎に連絡させることによりバリアフリーに対応させている。
[編集] 駅前広場設備等
駅前ロータリーおよび車の停車スペースが備えられ、車で駅に送ってもらい電車を利用するキスアンドライドが可能となっている。この駅前ロータリーにはいなべ市のコミュニティーバスのバス停が設置されていてバスとの結節が図られている上に、タクシー常駐スペース(4台)も設けられている。駅前ロータリーの東側奥には21台分の無料駐車場が設置されており、車を駅に止めて電車を利用するパークアンドライドも可能である。駅前ロータリーの東側には96台分の無料駐輪場がある。また、駅前広場に公衆電話ボックスが1基設置されている。
また、駅前広場の通り向かいにバスターミナルがあり、バスとの乗り継ぎは容易にできる。
[編集] バリアフリー設備
駅前広場・駅舎・ホーム等の施設について バリアフリーに対応しており、三重県が定める「三重県だれもが住みよい福祉のまちづくり推進要綱」「三重県バリアフリーのまちづくり推進条例」の整備基準に基づいていることを示す適合証交付施設となっている。
[編集] 駅アクセス道路設備
阿下喜駅の整備と並行して、当駅線路北側(赤川北側)から桑名方面(西六石川橋梁付近)に市道(いなべ市道阿第114号線:車道2車線+歩道)が整備され、県道北勢多度線(員弁街道)に接続することにより、駅への道路アクセスが改善された。(市道計画総延長880m)
[編集] 利用状況
- 主として通学・通勤用に利用される。
- 阿下喜駅の利用状況の変遷を下表に示す。
- 輸送実績(乗車人員)の単位は人であり、年度での総計値を示す。年度間の比較に適したデータである。
- 乗降人員調査結果は任意の1日における値(単位:人)である。調査日の天候・行事等の要因によって変動が大きいので年度間の比較には注意を要する。
- 表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
- 以前は一貫して同駅利用者は減少していたが、昨年度は並行するバスが大幅に削減されたことや列車増発の効果もあって増加に転じた。
- 最盛期に比べ5分の1に利用者が減少してしまった阿下喜駅ではあるが、それでも、当駅に隣接する三岐線伊勢治田駅に比べ約1.8倍の利用(2006年度{平成18年度})があり、いなべ市北勢町(旧北勢町)を代表する駅である。
年 度 | 当駅分輸送実績(乗車人員):人/年度 | 乗降人員調査結果 人/日 |
特 記 事 項 | ||||
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通勤定期 | 通学定期 | 定期外 | 合 計 | 調査日 | 調査結果 | ||
1958年(昭和33年) | 129,022 | ←←←← | 200,899 | 329,921 | |||
1959年(昭和34年) | ←←←← | ||||||
1960年(昭和35年) | ←←←← | ||||||
1961年(昭和36年) | ←←←← | ||||||
1962年(昭和37年) | ←←←← | ||||||
1963年(昭和38年) | ←←←← | ||||||
1964年(昭和39年) | ←←←← | ||||||
1965年(昭和40年) | 377,190 | ←←←← | 219,922 | 597,112 | |||
1966年(昭和41年) | 359,880 | ←←←← | 194,734 | 554,614 | |||
1967年(昭和42年) | 366,450 | ←←←← | 157,934 | 524,384 | |||
1968年(昭和43年) | 330,840 | ←←←← | 134,272 | 465,112 | |||
1969年(昭和44年) | 327,840 | ←←←← | 154,873 | 482,713 | |||
1970年(昭和45年) | 299,610 | ←←←← | 131,774 | 431,384 | |||
1971年(昭和46年) | 314,610 | ←←←← | 114,523 | 429,133 | |||
1972年(昭和47年) | 317,610 | ←←←← | 114,498 | 432,108 | |||
1973年(昭和48年) | 321,210 | ←←←← | 120,581 | 441,791 | ?月?日 | 1,993 | |
1974年(昭和49年) | 345,540 | ←←←← | 111,043 | 456,583 | ?月?日 | 2,161 | |
1975年(昭和50年) | 349,350 | ←←←← | 126,507 | 475,857 | ?月?日 | 2,221 | |
1976年(昭和51年) | 351,870 | ←←←← | 111,212 | 463,082 | ?月?日 | 2,338 | |
1977年(昭和52年) | 322,980 | ←←←← | 111,864 | 434,844 | ?月?日 | 1,873 | |
1978年(昭和53年) | 322,110 | ←←←← | 106,576 | 428,686 | ?月?日 | 1,842 | |
1979年(昭和54年) | 317,610 | ←←←← | 93,909 | 411,519 | ?月?日 | 1,577 | |
1980年(昭和55年) | 320,820 | ←←←← | 91,911 | 412,731 | ?月?日 | 1,745 | |
1981年(昭和56年) | 302,820 | ←←←← | 81,228 | 384,048 | ?月?日 | 1,643 | |
1982年(昭和57年) | 273,870 | ←←←← | 73,974 | 347,844 | 11月16日 | 1,482 | |
1983年(昭和58年) | 270,420 | ←←←← | 71,327 | 341,747 | 11月8日 | 1,079 | |
1984年(昭和59年) | 272,880 | ←←←← | 68,040 | 340,920 | 11月6日 | 1,120 | |
1985年(昭和60年) | 272,490 | ←←←← | 64,820 | 337,310 | 11月12日 | 1,573 | |
1986年(昭和61年) | 249,720 | ←←←← | 65,956 | 315,676 | 11月11日 | 1,445 | |
1987年(昭和62年) | 229,890 | ←←←← | 59,866 | 289,756 | 11月10日 | 1,291 | |
1988年(昭和63年) | 241,290 | ←←←← | 55,042 | 296,332 | 11月8日 | 1,295 | |
1989年(平成元年) | 243,780 | ←←←← | 55,354 | 299,134 | 11月14日 | 1,385 | |
1990年(平成2年) | 246,480 | ←←←← | 56,981 | 303,461 | 11月6日 | 1,375 | |
1991年(平成3年) | 243,420 | ←←←← | 57,422 | 300,842 | |||
1992年(平成4年) | 226,080 | ←←←← | 58,334 | 284,414 | 11月10日 | 1,317 | |
1993年(平成5年) | 219,630 | ←←←← | 58,868 | 278,498 | |||
1994年(平成6年) | 204,930 | ←←←← | 54,281 | 259,211 | |||
1995年(平成7年) | 191,190 | ←←←← | 53,267 | 244,457 | 12月5日 | 1,051 | |
1996年(平成8年) | 185,250 | ←←←← | 50,662 | 235,912 | |||
1997年(平成9年) | 176,730 | ←←←← | 46,604 | 223,334 | |||
1998年(平成10年) | 157,680 | ←←←← | 44,687 | 202,367 | 11月10日 | 851 | |
1999年(平成11年) | 155,100 | ←←←← | 33,896 | 188,996 | 無人駅化 | ||
2000年(平成12年) | 151,650 | ←←←← | 25,594 | 177,244 | ?月?日 | 734 | |
2001年(平成13年) | 127,500 | ←←←← | 25,369 | 152,869 | 5月15日 | 744 | |
2002年(平成14年) | 119,040 | ←←←← | 24,916 | 143,956 | |||
2003年(平成15年) | 81,469 | ←←←← | 26,282 | 107,751 | 無料駐車場設置 | ||
2004年(平成16年) | 73,028 | ←←←← | 26,796 | 99,824 | |||
2005年(平成17年) | 72,690 | ←←←← | 20,402 | 93,092 | 構内2線化・自動券売機設置 | ||
2006年(平成18年) | 79,432 | ←←←← | 37,280 | 116,712 | 駅舎新設・有人駅化 | ||
2007年(平成19年) | 74,608 | ←←←← | 41,913 | 116,521 | 駅前広場拡張整備 | ||
2008年(平成20年) | ←←←← |
[編集] 駅周辺
- バスターミナル 阿下喜駅前(道路の反対側)
- 大和会日下病院
- 中京銀行阿下喜支店
- 百五銀行員弁支店阿下喜出張所
- 阿下喜温泉「あじさいの里」{2006年(平成18年)3月21日オープン}
- ホクセイスーパー駅前店(北勢ショッピング)・北勢スターボウリングセンター{いなべ市内唯一のボウリング場}
※上記の阿下喜温泉「あじさいの里」へは、温泉入浴券と北勢線往復切符が一緒になった往復割引乗車券が発売されている(西桑名駅・星川駅・東員駅・大泉駅・楚原駅で購入可能)。
[編集] 路線バス
- 阿下喜駅前
- ホクセイスーパー
- 大安⇔阿下喜シャトルバス
- 福祉センター(大安駅前経由)
- いなべ総合病院
- 大安⇔阿下喜シャトルバス
[編集] 歴史
- 1931年(昭和6年)7月8日 北勢鉄道の駅として開業。
- 1934年(昭和9年)6月27日 社名変更により北勢電気鉄道の駅となる。
- 1944年(昭和19年)2月11日 会社合併により、三重交通の駅となる。
- 1964年(昭和39年)2月1日 事業譲渡により三重電気鉄道の駅となる。
- 1965年(昭和40年)4月1日 近畿日本鉄道が三重電気鉄道を合併し、近鉄の駅となる。
- 1977年(昭和52年)5月25日 ホームを桑名方に7.5m、阿下喜方に2.5m延伸する(有効長:51.0m→61.0m)。
- 1978年(昭和53年)3月13日 側線のうち3号線(46.1m:ホーム桑名方)および12号ポイントを撤去する。
- 1978年(昭和53年)3月15日 既設ホーム部分(53.5m)を嵩上げする。
- 1978年(昭和53年)3月31日 ホームを桑名方に10.0m延伸する(有効長:61.0m→71.0m)。
- 1978年(昭和53年)6月9日 側線のうち4・5・6号線(本線北側)および13・14・15・16号ポイントを使用停止(後日撤去)する。
- 1978年(昭和53年)8月26日 連動装置(第三種電気丙)および場内信号機撤去。
- 1999年(平成11年)10月1日 無人駅化。同時に自動券売機も撤去される。
- 2003年(平成15年)4月1日 事業譲渡により、三岐鉄道の駅となる。
- 2004年(平成16年)3月15日 無料駐車場(21台)・無料駐輪場(96台)が整備される。無料駐車場は従来のものを建て替えたもの。
- 2006年(平成18年)2月14日 新ホーム(島式ホーム)を使用開始する(2号線のみの使用)。
- 2006年(平成18年)3月1日 駅舎内に自動券売機が復活する。
- 2006年(平成18年)3月10日 当駅を経由する阿下喜温泉往復割引乗車券が発売開始される。
- 2006年(平成18年)3月23日 構内2線化設備が完成し、1号線・2号線を使用開始する。(構内連動駅化)
- 2006年(平成18年)11月29日 旧駅舎を使用停止する。取り壊しは12月2日に実施。
- 2006年(平成18年)12月1日 従来の駅舎に代わり、新駅舎が新設され、供用開始される。駅舎内に自動券売機(旧駅舎より移設)・自動精算機(新設)・自動改札機(新設)が設置され、東員駅からの遠隔制御による営業が開始される。時間帯(6:30~10:30、12:30~20:30)により有人駅化される。同時に三重県が定める「三重県だれもが住みよい福祉のまちづくり推進要綱」、「三重県バリアフリーのまちづくり推進条例」の整備基準に基づいていることを示す適合証交付施設となる。
- 2007年(平成19年)4月1日 有人時間帯が変更となる。(7:00~10:30、12:30~19:30)
- 2007年(平成19年)6月1日 いなべ市新コミュニティバス(アイバス)が運行開始され、当駅にバス停が設けられる。
- 2007年(平成19年)7月21日 当駅線路北側(赤川北側)から桑名方面(西六石川橋梁付近)に市道(いなべ市道阿第114号線)が整備され供用開始、駅への道路アクセスが改善される。その後2008年3月に、本市道は県道北勢多度線(員弁街道)に接続された。
- 2007年(平成19年)8月4日~8月26日 麻生田~阿下喜(当駅)間の西六石川橋梁架け替えのため同区間運休し、バス代行輸送を行なう。8月27日工事完成・平常ダイヤに戻る。
- 2008年(平成20年)3月25日 駅前広場が拡張整備され、新たに駅前ロータリーが設置される。
[編集] その他
- 当駅ホームの南側にある転車台は、過去に当駅で実際に使われていたものを移設したものである(元は、駅舎北西側の赤川横にあった)。
- 当駅ホームの北側を流れる赤川は、阿下喜駅を2線化するにあたって北側に移設されたものであるが、ホーム横部分は石積みの護岸を有し、景観に対する配慮がなされている。
[編集] 隣の駅
- 三岐鉄道
- 北勢線
- 麻生田駅 - 阿下喜駅
2004年(平成16年)3月31日まで、麻生田駅との間に六石駅があった。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
三岐鉄道北勢線 |
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西桑名 - 馬道 - 西別所 - ※ |