皇甫官

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

皇甫官
名前
カタカナ	ファンボ・カン
ラテン文字	Kwan Hwangbo
基本情報
国籍	大韓民国
生年月日	1965年 3月1日（43歳）
出身地	大邱
監督歴
2005	大分トリニータ
■Template（■ノート ■解説）■サッカー選手pj

皇甫官（ファンボ・カン、1965年 3月1日 - ）は、韓国・大邱出身の元同国代表サッカー選手、サッカー指導者。

1988年にソウル大学を卒業後、Kリーグの油公エレファントに入団。1995年までプレーした。1989年から4年間韓国代表も務め、1990年のイタリアW杯ではゴールも挙げている。

油公退団後、JFLの大分トリニティ（現・大分トリニータ）に入団。1997年の引退までの2年間で54試合出場・27得点を挙げた。引退後は1年間イングランドにコーチ留学。

再渡日後はJ2入りした大分に復帰。2000年から2003年まではU-18監督、2004年は監督のハン・ベルガーの下でヘッドコーチを務めた。ベルガーの退団と同時に監督に昇格。JFL時代からチームに貢献してきた存在であり、J1昇格後2年間で14位、13位のチームの浮上に期待が集まった。

開幕後の5試合は1勝4敗で最下位スタートだったが、その後6試合は4勝1敗1分けと上々の成績で、11節終了時点では8位まで浮上していた。しかし、その後全く勝てなくなり、リーグ戦・ナビスコカップ合わせて12試合連続で勝てず、J2降格の危機に陥ったことから8月28日に辞任した。

トップチームの監督としては結果が出せなかったが、関係者からはユースレベルで見せた育成手腕は高く評価されており、2006年からは育成部長に就任した。2008年からは大分県の日本文理大学サッカー部のテクニカルディレクターを兼任する。

2008年3月25日発売のビジネスジャンプ増刊「ＢＪ魂（ビージャンこん）」（同年5月1日号）掲載の「大分トリニータ物語・ゼロからのスタート」（原作・木村元彦／作画・宮城シンジ）が、大分トリニティの設立に奔走した元自治省官僚溝畑宏と、皇甫の交流を描いている。これによると、皇甫は、油公退団後、アメリカＭＬＳへの移籍を考えていたようだが、イタリアワールドカップでの活躍を覚えていた溝畑に熱心に口説かれ、その熱意に押されて周囲の反対にもかかわらず、創設まもない大分トリニティに参加したとされている。皇甫が育てた選手としてGKの西川周作が取り上げられた。皇甫らのインタビューも掲載された。