水と緑の健康都市
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水と緑の健康都市（みずとみどりのけんこうとし）は、大阪府箕面市止々呂美付近に造成される大規模郊外型ニュータウンである。全体の計画面積は314ヘクタールとなっている。
2007年5月30日の箕面有料道路（箕面グリーンロード）の開通と同じ日に、地区内を通過する止々呂美東西線が通行可能となり、その一部を見ることが可能となった。さらに同年10月1日に第1期整備事業の100ヘクタールが完成し、それに先立つ9月29日に街開き式典を行った。これにより、第1期整備事業地区のほとんどの街区に立ち入ることが可能になった。現在は地区の中心に「箕面森町地区センター」が開業し、バスターミナルやバス待合室、コンビニエンスストア、駐輪場及び駐車場などが併設されている。駐車場は2時間まで無料、1日最大400円とかなり安価に設定されている。また、地区内の公園も整備されている。現在箕面市により、大阪府と協同で小中一貫校がPFI形式で建設（三菱UFJリース主体）され、2008年4月に開校した。
町の愛称は公募により、「箕面森町（みのおしんまち）」に決定している。
なお、計画当初はその都市の性質からエイジレスタウン（エイジレス＝「年を取らない」が原意、「年齢による障壁のない用具や社会システム」などの意味もある）とも呼ばれていた。
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[編集] 位置・周辺概要
千里中央(大阪府副都心)から箕面有料道路を経由して車で約15分の位置にある。街の南部には国道423号が通っており池田市や亀岡市にも近い。付近には豊能町の北大阪ネオポリスや光風台、東ときわ台、大和団地・多田グリーンハイツ（川西市）、日生ニュータウン・猪名川パークタウン（猪名川町）などの郊外型ニュータウンがある。また能勢電鉄のときわ台駅へも車で数分の距離にある。2018年に箕面有料道路の出入り口に新名神高速道路の「箕面インターチェンジ（仮称）」が併設される。
[編集] 公共交通機関
箕面森町へのアクセスバスは、現在周辺地域を走っている阪急バスが運行することになった。
2006年9月に大阪府からバス輸送事業者の公募が行われ、同年11月29日に運行事業者は阪急バスに決定したと発表した。
2007年10月より暫定運行を開始したが、2008年3月20日(木)より増便され、本格的に運行を開始した。また、とどろみの森学園前停留所が新設した。運行内容は次のとおり。
- 運行系統 箕面森町地区センター～千里中央 25分/14.3km
- 暫定運行開始日 2007年10月1日
- ダイヤ改正日 2008年3月20日(木)
- 停留所名 箕面森町地区センター、とどろみの森学園前、中止々呂美、止々呂美南、白島、千里中央
- 運行時間帯 6時から23時台
- 運行本数 平日2～3便/時、土曜日祝日1～3便/時
- 運賃 片道（大人）400円（ただし、箕面森町地区センター～止々呂美南の間は片道大人150円）
運行系統番号は1。白島バス停から千里中央バス停間のみの乗車はできない。
止々呂美吉川線などが開通し、これにより千里中央から森町を経由して能勢電鉄妙見口駅へ容易に行けることになるため、梅田に行く方法は「直通バス・地下鉄経由で梅田へ」と「能勢電鉄・阪急電鉄経由で梅田へ」の2つが生まれる。この件については府から「箕面森町のバスをときわ台まで延伸すれば利用するか」といったアンケートがあった。ただし、街開き当初は箕面森町からときわ台へのバスは運行されない。
街区内の道路にはバス停を将来開設できるスペースが用意されており、人口の増加によってはバス路線を街区内に延長することが可能な道路構造であるが、実際にバスが街区内を運行されるかはまだ決まっていない。
さらに北大阪ネオポリス線の箕面グリーンロードへの経由替えが地元で要望され続けているが、まだ実現されていない。
[編集] ケーブルテレビ
箕面森町エリアはテレビ難視聴地域になるため、箕面森町内における難視聴対策ケーブルテレビ事業者の公募が行われた。事業者選定の結果、2月7日にeo光テレビの進出が決定したと発表された（公募ではJ:COM北摂も応募したが、価格面・工事面などでeo光テレビに敗北した）。ただ、J:COM北摂の同エリアへの進出については未定である。
[編集] 梅田までの、近隣の住宅地との公共交通機関の比較
昭和高度成長期から現在にかけて、北摂地域郊外にまでニュータウンの建設ラッシュが続いている。ここでは、箕面森町周辺の郊外住宅地～大阪梅田までの公共機関の利便さを比較する。
※左から順に所要時間（乗換時間含めず）、運賃、最寄駅までの阪急バスの本数
- 箕面森町から
- 北大阪ネオポリスから
- 地下鉄利用（千里中央経由） 約90分 1030円（地区内～千里中央680円、千里中央～地下鉄梅田350円） 16～26便/日
- 阪急利用（池田経由） 約60分 870円（地区内～池田610円、池田～梅田260円） 1便/日
- 豊能町西部（東ときわ台）から
- 猪名川パークタウンから
- 阪急利用 約55分 580円（パークタウン中央～川西330円、川西能勢口～梅田260円） 62～82便/日
- 清和台（清和台中央）から
- 阪急利用 約40分 510円（清和台～川西250円、川西能勢口～梅田260円） 約200～250便/日（阪急川西行160～190+JR川西行44～60便/日）
- 彩都から
- 大阪モノレール利用 約37分 740円（地区内～千里中央390円、千里中央～地下鉄梅田350円） 大阪モノレールの本数平日93本、土・休日86本
[編集] PFI 水と緑の健康都市株式会社
PFI 水と緑の健康都市株式会社とは、水と緑の健康都市における施設の整備、運営・維持管理を目的とする民間ノウハウによるPFI事業者である。
株式会社大林組、積水ハウス株式会社、株式会社東急コミュニティーの3者により出資・設立され、2005年7月に設立された。
詳しくはこちらのページを参照されたい。
[編集] 問題点
建設されるまでに絶滅危惧種に指定されていたオオタカの営巣発見やバブル経済の崩壊などで全体の計画規模が縮小され、本計画の核となるはずだった余野川ダム建設が行政の歳出削減により凍結され、箕面森町の規模は16,500人から9,600人と再度見積もられ、箕面森町と新都心とを結ぶ箕面グリーンロード（こちらも参照の事）を建設し、箕面滝ほか地上河川の流量に影響するとして（参考リンク1）、建設時に湧き出た湧き水を多額の費用がかかるポンプを急きょ設置し、自然環境に配慮している。
さらに大阪府住宅供給公社保有土地の資産評価がバブル崩壊により、一気に下がったため、見積もり通りに土地が売れたとしても、事業全体で赤字が750億円となる可能性がある（参考リンク2）。
これらにより、本開発を環境破壊や税金の無駄遣いなどとして問題視・疑問視する点は非地元住民を中心に多い。
一方で、箕面森町計画を建設することは、箕面有料道路を建設し、特に豊能町や茨木市北部などの地域住民にとっては、車両走行の安全性や快適性を高めるだけでなく、災害迂回用道路となることも期待されている。 また箕面森町完成による人口増は地域活性化に貢献すると考えられている。また、主として交通面で最も恩恵を受けることになる有料道路の北側の豊能町の住民の意見を充分に反映していない報道が続いたため、報道各社に不信感を募らせている人も多い。道路の恩恵を受ける側にとっては数十年越しの悲願だからである。
さらに箕面森町計画には、豊能町が長年計画していた豊能町の東地区と西地区を結ぶ「東西連絡道路」の意味合いを持った止々呂美東西線の計画も盛り込まれている。同道路は、箕面有料道路と同日の2007年5月30日に開通したが、従来は妙見山を隔てた東西両地区を行き来するには、険しい野間峠を通り兵庫県域を通る方法しかなかったが、箕面グリーンロードが完成したことによって大幅な時間短縮が可能になり、豊能町だけでなく川西市や能勢町にも恩恵を与える結果となった。また、ときわ台や光風台等、豊能町西地区にとっても大阪都心部への距離や所要時間が飛躍的に短縮される結果となった。また、彩都よりも極めて良好な住宅地周辺の自然環境であり、地価が安く、鉄道が域内を通過していないが、今春にバスが増便され、大阪市内までの所要時間は道路の渋滞がなければ彩都と差はほとんどなく、マスコミの強い批判があったが、土地の分譲は非常に好調である。
- ※大阪府北部で同時に開発が進められている国際文化公園都市（彩都）は、環境破壊という点では同じ問題を抱えているにもかかわらず、彩都内には観光地がなく、大阪府などの行政も関わっているが民間が主導しているとして、批判報道は行われていない。
- ※今回の箕面森町・箕面グリーンロードに対する批判はMBSのvoiceによって報道された。この報道は市内のある政党団体が情報提供したものである。2004年（平成16年）秋に、豊能町民に影響を与えた大阪府道110号余野茨木線の茨木市上音羽付近でのがけ崩れ・長期通行止に対して、最初に助け舟を出したのが茨木市の同団体である。
- ※もともと箕面滝の上流には「箕面川ダム」があり、箕面グリーンロードによる流量減少の復元の時点で「人工化」したのではなく、それ以前に箕面川ダムが出来たときに、既に「人工化」していたのである。また報道関係者は渇水年と重なって取材し、いかにもトンネル工事がこの問題の原因だとして報道しており、トンネル工事によって「人工化」したという報道は全くの虚偽である。（六甲山地の布引の滝も上流にダムを持つ人口の滝であると言える）。
