欠番
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欠番(けつばん)とは、連続した番号のうち、特定の番号が欠けていること。
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[編集] 概要
以下の場合、「欠番」と定義される。
- 何らかの理由により、その番号を使いたくないとき
- 連続した番号が割り振られていたものの一部が、改変や廃止等により消滅したとき
日本国内においては、4, 9, 42, 49 が欠番となることが多い。4 は死を、9 は苦を連想させるためである。四の字および忌み数を参照すること。特にホテル、旅館や病院において、4 号室や 9 号室を避け、欠番とすることが多い。
一方、西洋では 13 を欠番とすることが多い。13 (忌み数) を参照すること。またまとまって欠番となっている場合、飛番ともいう。
[編集] テレビ放送における欠番
テレビ放送においては、放送内容に大きな問題があった場合、その回自体が欠番となることがある。アニメーションや特撮に多い。
[編集] 主な欠番の事例
[編集] 特撮
- ウルトラセブン - 第12話「遊星より愛をこめて」が欠番となっている(詳細)。
- 怪奇大作戦 - 第24話「狂鬼人間」が欠番となっている(詳細)。
- キカイダー01 - 第34話「呪いの大時計ビジンダー危機」が、登場する敵ロボットに放送禁止用語が使用されているため再放送時に欠番となっている。なお、DVDソフトには収録されている。
[編集] アニメーション
- 学校の怪談 - 2000年11月5日に放送予定だった、第3話「あたしきれい? 口裂け女」が口唇口蓋裂の障害者団体からの抗議により放送中止。この日の放送は総集編に差し替えられ、ソフト化もされていない。
- 高橋留美子劇場 人魚の森 - 倫理上の理由から、第12・13話「人魚の傷」(前・後編)は放送が見送られた。当該話はビデオソフトには収録されているがR-15となっているため中学生以下は視聴できない。
- ポケットモンスター - 1997年12月16日に放送された、第38話「でんのうせんしポリゴン」を見た視聴者が次々と体の不調を訴えたことにより、この回は欠番扱いとなっている(詳細はポケモンショックを参照のこと)。
- ポケットモンスター アドバンスジェネレーション - 2004年11月4日に放送予定だった、第101話「ゆれる島の戦い! ドジョッチVSナマズン!!」は、新潟県中越地震の影響を考慮して放送中止となり、この日の放送は1話次の話が繰り上がって放送された。この回はソフト化されていない。
- 魔法使いサリー(1966年版) - 倫理上の理由から、第20話「日曜日のおくりもの」・第66話「老犬と少女」・第71話「先生の花嫁さん」の3話が欠番とされた(ただし、DVD-BOXには収録されている)。
- もえたん - 諸般の事情により、第6話「初めてのデート」は放送が見送られ、当日の放送では総集編に差し替えられた。なお、DVDには収録されている。
[編集] ドラマ
- 相棒 - Season3第7話「夢を喰う女」が欠番となっている(詳細)。
- 大岡越前 - 障害者への差別描写など今日では不適切な表現が問題とされ、第13部第12話「金の亡者は悪検校」など多数話が再放送時に欠番となっている。なお、それらの作品の一部はDVDに収録されている。
- キイハンター - 現在の放送倫理では再放送できないエピソードが多数ある(詳細)。
- 金田一少年の事件簿(堂本剛主演 1995年版) - 第一話(ファイル1)「異人館村殺人事件」が欠番となっている(詳細)。1997年以前のビデオには収録されているが現在のビデオおよびDVDには収録されていない。
- ケータイ刑事 銭形舞 - 第9話「最強の心理学者VS銭形舞」が毎日放送、ファミリー劇場、東映チャンネルでの再放送で欠番扱いとなりカットされた。理由不明(なお2006年のTBSでの再放送では放送された)。
- セクシーボイスアンドロボ - 第7話「ハンバーグさん」が、物語の設定に放映直前に起こった愛知長久手町立てこもり発砲事件を想起させる場面を含むとして放送中止になり、当日の放送では第2話の再放送に差し替えられ、遅れネット局の放送でも欠番扱いとなりカットされた。なお、DVDには収録されている。
- トップキャスター - 第3話「恋愛運ゼロの逆襲」が欠番となっている(詳細)。
- はぐれ刑事純情派 - 話の内容や再放送時の放送スケジュールの関係で、欠番扱いされるエピソードが多数ある(詳細)。
- 水戸黄門 - 西村晃がゲスト出演した回は再放送の時に欠番となっている(西村を後に黄門役に起用したため)。なお、DVDには収録されている。
また、第4部第16・17話「北海の反乱」(前・後編)が再放送の時に欠番となっている(詳細)。
[編集] バラエティー番組
- 水曜どうでしょうClassic - 一部の企画が社会情勢の悪化や不法行為の発覚などにより欠番となっている。
[編集] スポーツにおける欠番
スポーツにおいては、多大な功績を残した、もしくは多大な功績が期待されながら若くして逝去した人物・選手を称える意味で、その人物・選手がつけていた背番号を永久的に欠番とすることがある。
詳細は、永久欠番を参照のこと。
[編集] 自動車における欠番
日本国内で登録される自動車では、ナンバープレートの「**-42」と「**-49」は、それぞれ「死に」・「轢く」を連想させるとして、欠番となっている。ただし希望ナンバー制度で登録した場合はその限りではない(4649-「ヨロシク」と読める)。駐留軍の自動車の場合、これらは欠番ではないが「**-13」が欠番になっている。日本国外では「666」などが欠番になっていることが多い。
また会社によっては、社内車両番号にも欠番が設けられている場合がある。
[編集] 鉄道駅における欠番
鉄道の駅ではプラットホーム(ホーム)の番号に欠番が存在することがある。以下に代表例を示す。プラットホーム#乗り場の呼称も参照のこと。
- 線路としては存在するがホームがなく、線路の番号に合わせるために欠番とする場合
- かつては存在したが、そのホーム自体が廃止された場合
- かつては存在したが、そのホームの番号が変更された場合
- 例:JR東日本東京駅の12~13番乗り場(22~23番に変更)
- 新幹線と在来線の乗換駅で、新幹線ホームの番号を11番からつけるために番号を飛ばす場合
- ほかの駅にあわせるため、番号自体を欠番とした場合
[編集] 航空便名・列車番号における欠番
航空便の便名や鉄道の列車番号においては、過去に大事故を起こした便名や列車番号を避けるために欠番とすることがある。
[編集] 航空機
- 日本航空
- 123便 - 日本航空123便墜落事故
- 全日空
- 60便 - 全日空羽田沖墜落事故
[編集] 鉄道
- JR西日本福知山線
- 5418M - JR福知山線脱線事故
[編集] 紙幣における欠番
日本銀行券には、記番号(いわゆる通し番号)がアルファベットとアラビア数字の組み合わせで記されているが、アルファベットの「I」と「O」が欠番となっている。理由は「0」や「1」との混同を避けるためである。