東方仗助
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東方仗助(ひがしかた じょうすけ)は、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する架空の人物。Part4『ダイヤモンドは砕けない』の主人公。
[編集] 人物
1983年生まれの双子座。血液型はB型。身長180cm(185cmとされた時期もある)。趣味はTVゲームと「プリンス」のCDを聞くこと。母・朋子、朋子の父で警察官の祖父・良平と3人でM県S市杜王町に暮らしている、ぶどうが丘高校に通う高校1年生。常にリーゼントヘアで学ランを身に着けている。初登場時に「仗助」の音読み(じょうじょ)から転じて「ジョジョ」というニックネームをつけられたが、それ以降ジョジョと呼ばれることは一度もなかった(恒例でもあるが)。口癖は「グレート」。
父親はジョセフ・ジョースター。朋子は大学生時代にジョセフと不倫関係にあり、その時に仗助を身ごもって21歳の時に出産した。出産の事実は長い間ジョセフにも知られていなかったが、年老いて死期を目前にしたジョセフの遺産を整理・調査していたところ、ジョースター家にその存在が発覚した。血縁上は、ジョセフの孫である空条承太郎の叔父に当たる。Part4では「ジョセフが65歳の時浮気してできた息子」と書かれているが、ジョセフは1983年で62~63歳、前年の1982年でも61~62歳のため、スタッフの計算ミスと思われる。
ジョセフの血を濃く受け継いでおり、背が高く筋肉質な体格をしている。普段は明るい二枚目半的な性格で周囲からの人気も高いが、金にせこい面があり、イカサマ博打で岸辺露伴から金を巻き上げようとしたり、落し物の当選宝くじを巡って矢安宮重清と戦闘になったこともあった。虹村億泰とは初対面時こそ戦闘になったものの、以降は打ち解けて親友同士となり、常に行動を共にしている。
Part3で承太郎達がDIOを倒すべくエジプトを目指していた時期に、スタンド能力発現に伴う高熱で50日間生死の境をさまよった経験がある。Part4ではスタッフの計算ミスによりPart3が1987年と設定されたため、彼が4歳の時のことになっているが、正確にはPart3は1989年のため6歳の時のことになる。
自分の髪型をけなされると無条件に逆上し、たとえ相手が目上の人間であろうと見境い無く攻撃する。その理由は、子供の頃上記の高熱で生死の境をさまよい病院に運ばれる途中、積雪に車のタイヤを取られて立ち往生していたところをリーゼントヘアの見知らぬ少年に救われたという過去があり、その少年に強く憧れているためである。
父ジョセフと対面した当初は気まずい関係で「ジョースターさん」とぎこちない呼び方をしていたが、様々な事件を経てやがて打ち解け、「じじい」と親しく呼んで父親として認めるようになった。
キレやすい性格ではあるが、人あたりのいい人物で正義感が強く、誰にでも優しい。また、アクア・ネックレスによる祖父・東方良平の死によって、彼の中の正義はより確固たるものへと成長した。仲間思いな面も非常に強く(敵のスタンド能力で捕らえられた康一を罠と解っていても助けに行く、危機的状況であっても致命傷を負い意識の戻らない億秦を抱え続ける等)、無条件で仲間の為に己を犠牲に出来る強さを持つ。
クレイジー・ダイヤモンドの『物体を修復する、怪我を治す』能力はジョジョ全編を通しても非常に珍しいスタンド能力であり、シリーズを通してみても仗助は特異なヒーロー像である。4部は味方ほとんどが主役級の活躍をするが、最後の吉良吉影との決戦では主役らしく皆を引っ張って死闘を繰り広げた。作者である荒木飛呂彦が「お気に入りのキャラ」でナンバーワンに挙げた人物でもある。
[編集] スタンド
スタンドは「クレイジー・ダイヤモンド」。仗助のキレやすい一面から、承太郎が命名した。人型のスタンドで、デザイン上の特徴としては体のいたる所にハートマークがあしらわれており、頚部に数本のパイプの様なものが見られる。
近距離パワー型で射程距離は非常に短いが、パワーとスピードにおいてはスタープラチナに優るとも劣らない。特にパワーに関しては、スタープラチナのガードをはじき飛ばしたこともある。精密動作性においてはスタープラチナにやや劣っているようであるが、至近距離で発射された弾丸を指でつまんで止めることは出来る。
固有の特殊能力として、壊れた物体、負傷した生物を瞬時に元通りに直す・治す能力を持っている。但し、あくまで「元の形に戻す」能力であるため、内科的な病気の治療や、破損した部位がこの世界から消滅してしまった物体の復元は出来ない。また自分自身の外傷の治療はできず、絶命した生物を蘇生させることも不可能である(致命傷であっても、生きている内に治療すれば息を吹き返す)。仗助が激昂している時は、歪んだ形に復元される事が多い。
物体を復元する際には、その物体の元々持っていた破片を元の物体に自動的に引き寄せる。その引き寄せる力は強力で、大人の体を簡単に引っ張ることも出来る。その修復能力を応用し、アンジェロを岩の中に埋め込んだり、エニグマの少年を本と一体化させたりするなど、複数の物体同士を一つの物体に融合させることもできる。また、料理をそれぞれの原材料の形に修復させることもできるなど、応用範囲は幅広い。 承太郎曰く「この世のどんなことよりもやさしい」スタンド。
スタンド名の由来は、ピンク・フロイドの楽曲“Shine On You Crazy Diamond”。
[編集] 備考
- よく間違われているが、名前は「丈助」や「杖助」ではなく「仗助」であり、ラッシュ時の掛け声も「ドラドラ」ではなく「ドラララ」である。
- 幼少時代の仗助を助けたリーゼントヘアの少年については、後々の伏線に設定されているような印象を与える話であったため、連載当時ファンの間で様々な憶測が交わされたが、結局その後一度も登場することはなかった。作者・荒木飛呂彦は本作Part3の一度目のOVA化の際、ビデオの特典映像においてアニメのスタッフとの対談中した時にこの事について尋ねられていたが、「ああ、そんなのもあったね」と、その存在を完全に忘れていたとも取れる返答をしていた。なお、この少年の正体に関する憶測の中で一番多かったものは「敵スタンドの能力で過去にタイムスリップした仗助自身である」というものだった。これは、回想シーンに出てきた少年のシルエットや服装が、高校生の仗助のものと酷似していたためである。しかし作者は後にこれについて、当時本作を連載中だった週刊少年ジャンプの目次の作者コメント欄にて「あの少年は仗助ではありません」と明確に否定している。
- 本作Part3以降には「ジョースター家の血を引く歴代主人公には首筋に星型のアザがある」という設定があるが、仗助だけは劇中でこのアザが確認されていない。
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漫画 | 1:ファントムブラッド | 2:戦闘潮流 | 3:スターダストクルセイダース | 4:ダイヤモンドは砕けない | 5:黄金の風 | 6:ストーンオーシャン | 7:スティール・ボール・ラン |
小説 | “The Book”jojo's bizarre adventure 4th another day |
ゲーム | コンピュータRPG| 対戦型格闘ゲーム(未来への遺産) | 黄金の旋風 | ファントムブラッド | 百人一首 |
設定 | スタンド |
登場人物 | ジョナサン | ジョセフ | 承太郎 | 仗助 | ディオ | 吉良 | エリナ | スピードワゴン | シーザー | ポルナレフ | 露伴 |
その他 | 荒木飛呂彦| 死刑執行中脱獄進行中| 岸辺露伴は動かない -六壁坂- |