山岡賢次
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生年月日 | 1943年4月25日(65歳) |
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出生地 | 栃木県 |
出身校 | 慶應義塾大学法学部 |
学位・資格 | 学士 |
前職 | 作家秘書 会社員 |
所属委員会 内閣役職 |
国家基本政策委員会委員 |
世襲 | 無 |
選出選挙区 | 比例北関東ブロック(栃木県第4区) |
当選回数 | 4回(参2回) |
所属党派 | 民主党(小沢グループ) |
党役職 | 国会対策委員長 |
会館部屋番号 | 衆・第一議員会館606号室 |
ウェブサイト | やまおか賢次のHPへようこそ! |
山岡 賢次(やまおか けんじ、旧氏名:藤野 賢二、ふじの けんじ、旧氏名における旧姓:佐藤、1943年4月25日 - )は、日本の政治家。衆議院議員(4期)。民主党国会対策委員長。
参議院議員(2期)を務める。
目次 |
[編集] 概要
1943年4月25日、出生。城北高等学校を経て慶應義塾大学法学部卒業後、安田生命を経て第13回参議院議員通常選挙に自民党公認で当選し政界入りした。所属派閥は福田派→安倍派。
1993年、第40回衆議院議員総選挙で衆議院議員に転身した。1994年、自民党を離党し新生党入党した。新生党の解党とともに新進党入りしたが、1996年、第41回衆議院議員総選挙で落選した。2000年、第42回衆議院議員総選挙では自由党から立候補し、比例北関東ブロックで当選した。2003年に民主党入りし、以後、比例北関東ブロックで当選を重ねた。
[編集] 人物・政策
義父の山岡荘八(本名は藤野庄蔵)の秘書として、作品の管理などに務めた。
自由党時代、小沢一郎側近の中で自自連立に最後まで反対した。「小沢の知恵袋」と言われた平野貞夫が議員引退した後、自由党幹事長を務めた藤井裕久と共に小沢の最側近議員となるが、実はこの両者は犬猿の仲ともいわれる。
2007年8月から国会対策委員長に就任したが「私の国対で、両党協議など存在しない」と語るように強気の運営が持ち味であった。
健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟の顧問をしている。2007年11月までは会長。現在の会長は藤井裕久である。
[編集] 不祥事
[編集] 政治資金規正法違反
2007年9月、事務所としてほとんど使わなくなった東京都世田谷区の自宅を資金管理団体の「主たる事務所」のまま移転手続きをしていなかったことが報道された。
[編集] 「アイヌは蛮族」問題
2007年10月、自民党の大島理森国対委員長と会談した際、「私らはアイヌの血を引く蛮族だ」と発言した[1]。山岡は記者会見で「冗談だ。差別につながるような言葉は取り消したい。私は、栃木県真岡市に住んでいる。真岡という言葉はもともとアイヌ語だ。誇りに思い、代表として言っていると解釈していただきたい」と釈明した。アイヌ民族に関する自らの認識については、「日本の先住民族だ。同じ日本人であるということで、特に(差別的に)意識をしたことはない」と語った。
[編集] 日本銀行人事圧力問題
一橋大学大学院商学研究科教授の渡辺博史が日本銀行副総裁候補として取り沙汰されるなか、山岡が渡辺の留守番電話に「民主党は反対するとお伝えしておく」[2]との伝言を残し、間接的に辞退を促していたことが明らかになった[3]。
2008年4月8日、参議院議員運営委員会にて日本銀行副総裁候補として渡辺の所信聴取と質疑応答が行われた際、参議院議員西田昌司が「民主党幹部が『あなたの人事に反対なので伝えておく』と電話したという話がある」[4]と質問した。渡辺は「答えを差し控える」[4]と回答しており、その真偽は明らかにしなかったが、同日、民主党側は電話の主が山岡だったと認めた[4]。
この電話は、内閣が渡辺を副総裁候補として衆議院や参議院に提示する前にかけられており、自民党から「人事案の決定前に、国会議員が候補者に反対だと直接伝えるのは、辞退するよう政治的圧力をかけたようなものだ」[2]と指摘されている。西田も渡辺への質疑の際に「事実なら人事への政治介入で重大問題だ」[4]と指摘し、自由民主党国会対策委員長大島理森が山岡の参考人招致の検討を表明した[4]。与党からは懲罰動議に該当する行為と指摘され[5]、民主党からも国対委員長辞任は不可避との指摘がなされるなど[6]政治問題化することとなった。
もともと民主党は2008年2月時点で渡辺を総裁候補の筆頭として挙げており、自由民主党幹事長伊吹文明と民主党幹事長鳩山由紀夫が協議したうえで渡辺を副総裁候補とすることで合意を目指していたが、山岡は「与野党の公式ルートはおれだ」[7]と主張し始め反対する意向を示していた。その後、幹事長の鳩山だけでなく、民主党副代表前原誠司、同意人事検討小委員長仙谷由人らが相次いで渡辺の副総裁就任の支持を表明し [8][9][10]、民主党の党内で「容認論が大勢となりつつあった」[9]段階で、山岡は渡辺に対し電話を掛けている。電話を掛けた理由について、山岡は「所信聴取前に傷つかないように思いやって言っただけ」[4]と語っているが、マスコミからの取材に対しては「プライベートなので答えられない」[11]として回答を拒否し、謝罪等も行わなかった。
4月9日、衆参両院の議院運営委員長である笹川尭と西岡武夫が会談し、両院合同代表者会議で山岡の事情聴取を行うと決定した。西岡は山岡に出席するよう要請したが、山岡は「プライベートなことなので、話すことはない。文書でもないと、呼ばれるいわれはない」[12]と拒否する意思を示した。しかし、党内外から批判が続出したことから山岡は出席する意向を示したが[13]、今度は方式などで自民・民主両党間での調整がつかず、笹川と西岡は事情聴取を無期延期とした[14]。これに対し、自民党の衆議院議員59名が「事実とすれば行政権に対する国会の過剰介入」[15]として山岡への証人喚問を要求する要望書を提出するなど反発が強まり、自由民主党と公明党は、山岡が今後も説明を拒む場合は政治倫理審査会に召喚することを合意した。
[編集] 語録
[編集] 「監督は選手が強いときに弱いと言う」
2007年11月、大連立騒動の際、小沢代表の辞意表明における「今の民主党には政権担当能力はない、次期総選挙で勝利は覚束ない」という発言を、自身の柔道選手、指導者としての経験を引き合いに出して弁解して、番組キャスターらを煙に巻いた(CX「めざましテレビ」出演時)。
[編集] 「ガソリン税再可決で国が滅びる」
2008年3月、揮発油税暫定期限切れ後与党による衆議院の3分の2による再議決の可能性を問われて、国民の生活が逼迫するなかでガソリン税を再値上げすれば国を滅ぼすことになると述べた(CX「報道2001」出演時)。
[編集] 「小沢は私の指揮下」・「小沢は時々三振する」
2008年5月2日、沖縄県浦添市での講演にて「国対委員長は野球で言うと監督。小沢一郎さんはうちの4番バッターで監督の指揮下にあるが、あの人は時々三振をするもんですから、その穴埋めをする監督も大変です」[16]と発言した。
[編集] 略歴
- 1943年(昭和18年)
- 出生。
- 1966年(昭和41年)
- 1983年(昭和58年)
- 6月26日 - 第13回参議院議員通常選挙(比例区・自由民主党公認)当選。
- 1989年(平成元年)
- 7月23日 - 第15回参議院議員通常選挙(比例区・自民党公認)2期目当選。この間、法務、大蔵政務次官を務めた。
- 1993年(平成5年)
- 7月13日 - 第40回衆議院議員総選挙(旧栃木2区・自民党公認)当選。
- 自民党離党。
- 1994年(平成6年)
結党に参加し筆頭副幹事長などを務める。新進党の分裂後は自由党に参加し、国会対策委員長、党副幹事長などを歴任。
- 1996年(平成8年)
- 10月20日 - 第41回衆議院議員総選挙(栃木4区・新進党公認)落選。
- 2000年(平成12年)
- 6月25日 - 第42回衆議院議員総選挙比例北関東ブロックで2期目当選(自由党公認、栃木4区では落選)。
- 2003年(平成15年)
- 11月9日 - 第43回衆議院議員総選挙比例北関東ブロックで3期目当選(民主党公認、栃木4区では落選)。
- 2005年(平成17年)
- 9月11日 - 第44回衆議院議員総選挙比例北関東ブロックで4期目当選(民主党公認、栃木4区では落選)。財務委員長を歴任。党栃木県総支部連合会副代表。
- 2007年
- 8月 - 党国会対策委員長に就任。
[編集] 家族・親族
[編集] 脚注
- ^ 民主・山岡氏:「アイヌの血を引く蛮族」と発言 - 毎日jp(毎日新聞)
- ^ a b 「民主党は反対」提示前、山岡氏が渡辺副総裁候補に留守電 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
- ^ NIKKEI NET(日経ネット):政治ニュース-政策、国会など政治関連から行政ニュースまで
- ^ a b c d e f 日銀人事:民主・山岡氏、人事案提示前に副総裁候補に電話 - 毎日jp(毎日新聞)
- ^ 民主・山岡国対委員長が「渡辺氏に圧力」 与党が問題視 - MSN産経ニュース
- ^ 日本経済新聞、2008年4月9日付。
- ^ 「『政争の愚』消耗戦1ヶ月――検証・日銀人事政府案3度否決」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2008年4月10日、4面。
- ^ 「政府、白川総裁・渡辺副総裁案を提示 日銀人事、民主は白川総裁に同意方針」政治も‐政局ニュース:イザ!
- ^ a b クローズアップ2008:日銀人事案三たび提示 財務起用に首相固執 - 毎日jp(毎日新聞)
- ^ asahi.com:日銀人事 「渡辺副総裁」に民主不同意強まる - 政治
- ^ asahi.com:渡辺氏に「反対する」 民主・山岡氏、正式提示前に電話 - 政治
- ^ FNNニュース:日銀副総裁候補・渡辺...
- ^ FNNニュース:日銀副総裁候補・渡辺...
- ^ 「山岡氏の聴取、無期延期 与党から反発の声続々」MSN産経ニュース 2008年4月10日
- ^ 日銀総裁:後任人事 電話問題 「政倫審に山岡氏召喚」--自公合意 - 毎日jp(毎日新聞)
- ^ asahi.com:「小沢さんは時々三振する」側近・山岡氏、講演で - 政治
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- やまおか賢次のホームページへようこそ!(公式サイト)
- 民主党栃木県総支部連合会