中川
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中川 | |
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吉川市と越谷市の境 |
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水系 | 一級水系 利根川 |
種別 | 一級河川 |
延長 | 83.7 km |
水源の標高 | -- m |
平均流量 | -- m³/s |
流域面積 | 286.2 km² |
水源 | 埼玉県羽生市 |
河口(合流先) | 東京湾(江戸川区) |
流域 | 埼玉県、茨城県、東京都 |
中川(なかがわ)は、埼玉県および東京都を流れ東京湾に注ぐ河川。利根川水系の支流である。上流を島川、中流を庄内古川ともいう。
目次 |
[編集] 地理
埼玉県羽生市街地の住宅地の中に源を発する。宮田落(農業排水路)が葛西用水を伏越で潜った吐口に起点を示す石標がある。源流付近では農業排水路から繋がる河川そのままの細い流れだが、小さな用水路や小川を集めて幅を広げて、幸手市付近では川幅約70mにもなるが、幸手放水路の分岐により一度川幅が3分の1以下になる。この幸手放水路は洪水対策で設けられたもので、関宿橋北側で中川の水を江戸川に放流している。
江戸川の西側を平行して南へ流れ、春日部市の国道16号地下を流れる首都圏外郭放水路に接続(この放水路へは増水時に通水する)、越谷市付近で新方川と元荒川を合わせると再度川幅が広くなり幅約100m程度になる。葛飾区内で新中川を分ける。海から約8kmのところで綾瀬川を合わせ、以後は荒川と接しながら並流。河口付近で荒川と合流する。綾瀬川が合流する地点には水門が設けられている。最下流部の江戸川区東小松川には現在では全国唯一の河川水面の競艇場である江戸川競艇場がある。
[編集] 歴史
中川は利根川東遷事業以前は利根川と荒川の本流だった。江戸時代初めまで現在の中川下流の川筋に流れ込んでおり、その時「中川」という川はなかった。利根川を東に移し、荒川を西に移す工事が完成した後に残った流れが、中川である。江戸時代の中川は、元荒川、庄内古川、古利根川などの流れが合流した地点から下流を指した。明治時代に庄内古川、島川の流路が本流とされ、さかのぼってこれらも中川と呼ばれるようになった。
[編集] 環境
人口急増による生活排水の増加、下水道整備の遅れなどの影響により20世紀後半に水質がきわめて悪化したが、流域の下水道の普及などにより1990年代から次第に改善した。もっとも、日本国内の他の河川と比べると未だ悪い方に入る。2004年にBOD値平均の全国比較でワースト2位になった。1位は支流の綾瀬川である。
水質が改善されてきたためか、中川では25種の魚類と4種のエビ・カニ・貝類が確認されている。[1]
[編集] 流域の自治体
- 埼玉県
- 羽生市、加須市、北埼玉郡大利根町、北葛飾郡栗橋町、鷲宮町、幸手市
- 茨城県
- 猿島郡五霞町
- 埼玉県
- 幸手市、北葛飾郡杉戸町、春日部市、北葛飾郡松伏町、吉川市、越谷市、草加市、三郷市、八潮市
- 東京都
- 足立区、葛飾区、江戸川区
[編集] 支流
[編集] 橋梁
- 庄内古川橋(国道4号)(埼玉県春日部市)
- 新開橋(埼玉県道80号野田岩槻線)(埼玉県北葛飾郡松伏町)
- 松乃木橋(埼玉県北葛飾郡松伏町)
- 豊橋(埼玉県道19号越谷野田線)(埼玉県北葛飾郡松伏町・吉川市)
- 田島橋(埼玉県北葛飾郡松伏町)
- 旭橋(埼玉県道378号中井松伏線)(埼玉県北葛飾郡松伏町・吉川市)
- 弥生橋(埼玉県道67号葛飾吉川松伏線)(埼玉県北葛飾郡松伏町)
- 新川橋(埼玉県吉川市)
- 吉川橋(埼玉県道52号越谷流山線)(埼玉県越谷市・吉川市)
- 吉越橋(埼玉県道52号越谷流山線)(埼玉県越谷市・吉川市)
- 八条橋(埼玉県道29号草加流山線)(埼玉県八潮市・三郷市)
- 潮郷橋(国道298号、東京外環自動車道)(埼玉県八潮市・三郷市)
- 共和橋(埼玉県道116号八潮三郷線、首都高速道路6号三郷線)(埼玉県八潮市・三郷市)
- 潮止橋(埼玉県道54号松戸草加線)(埼玉県八潮市)
- 飯塚橋(東京都道307号王子金町江戸川線)(東京都足立区、葛飾区)
- 中川橋((東京都道467号千住新宿町線)(旧水戸街道)
- 中川大橋(国道6号)(東京都葛飾区)
- 高砂橋(東京都道468号堀切橋金町浄水場線)
- 青砥橋(東京都道318号環状七号線)
- 本奥戸橋(東京都道60号市川四ツ木線)
- 平和橋(東京都道308号千住小松川葛西沖線)
- 平井大橋(東京都道315号御徒町小岩線)(東京都葛飾区、江戸川区)
- 小松川橋、新小松川橋(国道14号)(東京都江戸川区)
- 荒川大橋(首都高速道路7号小松川線)
- 船堀橋(東京都道50号東京市川線)
- 葛西橋(東京都道10号東京浦安線、東京都道475号永代葛西橋線)
- 清砂大橋(東京都道10号東京浦安線)