ヤマメ
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?ヤマメ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Oncorhynchus masou masou (Brevoort, 1856) |
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英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Seema |
ヤマメ(山女魚、山女)は、サケ目サケ科に属する魚であるサクラマスのうち、海に下らずに、一生を河川で過ごす個体群のこと。
目次 |
[編集] 概要
北海道から九州までの川の上流などの冷水域に生息する。サクラマスには、成長とともに海に下る「降海型」のサクラマスと、河川にとどまる「陸封型」の個体があり、陸封型のサクラマスがヤマメである。分類については、サクラマスを参照のこと。
ヤマメは、北海道、東北地方では「ヤマベ」とも呼ばれる。2年魚でも全長は20cm程にしかならないが、ダム湖などに下り再び遡上してくるものは40cmに達するものもいる。秋期に河川上流域で1腹200粒ほどの産卵をするので、保護を目的として、漁協や県などの自治体などが管理する河川では10月以降が禁漁期間となっている。
体の側面に上下に長い「木の葉・小判状」の斑紋模様(パーマーク)があるのが特徴で、成長とともに次第に薄くなり、30~40cmクラスになると一般には、サクラマスのような銀色に近い魚体となるが、九州熊本県の沢においては大形ながら、紅みを残した魚体(通称・紅ヤマメ)が地元の釣り人に確認されている。
繁殖期になると、体全体が黒っぽくなり、また薄い桃色から濃い紅色までの婚姻色が体側からヒレなどに不定形に表れる。
イワナと同様現在一般に各地で見られるヤマメは、その多くが養魚繁殖魚を放流したものであり、これがその地域に本来生息していた個体と混血し、純粋な地域型個体が残っている河川はかなり少ないと考えられている。また、アマゴの生息域にヤマメが放流され、ヤマメに置き換わっている水域や逆にヤマメの生息域にアマゴが放流されアマゴに置き換わっている水域や在来種のイワナなどとは、自然状態で交雑が行われており、雑種が生息している地域があり問題となっている。
[編集] ヤマメの亜種
- ヤマメ
- 学名 Oncorhynchus masou masou
- サクラマスの陸封型。本州の関東以北の太平洋岸と日本海側全域、九州の一部に分布し、アマゴと分布が分かれていたが、近年盛んになった放流により分布が乱れている。体側には青色のパーマークが並び、全長40cm位まで成長する。神奈川県は、太平洋岸のヤマメの南限とされている。
- しかし現実には、宮崎県と熊本県にまたがる沢には、「昔からヤマメが生息していた」との、地元養魚業者の話もある。
- 地元では、他県産放流種との混種を避けるため、地域住民が漁協の放流を許さず、今に至っている。確かにそこの源流域には、明らかに下流とは別種と思われるヤマメが存在する。
- 文献には厳密な境は出てきていませんが、放流が始まる前までは神奈川県の相模川水系はヤマメが生息していました。また、神奈川県平塚市に流れている花水川水系にはアマゴが生息していました。この位置がアマゴとヤマメの生息域を分けていました。
- 静岡県はアマゴの分布域といわれ、一部の地域では、混在しているものと考えられている。このためか神奈川県や山梨県内にはヤマメとアマゴの中間的な特徴を持った魚が釣れることがある。
- アマゴ
- 学名 Oncorhynchus masou ishikawai
- サツキマスの陸封型。神奈川県西部以西本州太平洋岸、四国、九州の一部以前はヤマメと分布が分かれていたが、近年盛んになった放流により分布が乱れ、混在するところがある。神奈川県西部はアマゴの分布の東限といわれている。ヤマメとの違いは、側線の上下から背部にかけて朱点が散在することである。
- サクラマス
- 学名 Oncorhynchus masou masou
- ヤマメの降海型で日本国内では北海道、本州、九州に分布する。本州では神奈川県以北の太平側と日本海側、九州では熊本県以北の東シナ海側と大分県以南の太平洋側に分布。海外では日本海、オホーツク海に分布。産卵期が近づくと体が黒ずみ桜色のまだら模様が現れる。
- 全長 30~80 cm 程度まで。
- サツキマス
- 学名 Oncorhynchus masou ishikawai
- アマゴの降海型。体長は40cm 程度でサクラマスより小さい。
- 現在サツキマスの自然繁殖が認められるのは木曽川・揖斐川・長良川の木曽三川だけであるが、渓流釣りのブームを受けヤマメの生息域にアマゴを放流する行為が目立ち、その結果アマゴが生息しないはずの河川でまれにサツキマスが釣れることがある。
- ビワマス
- 学名 Oncorhynchus masou rhodurus
- 琵琶湖固有種。栃木県中禅寺湖、神奈川県芦ノ湖、長野県木崎湖にも移植。河川残留型も報告されているが、ほとんどが琵琶湖に降りる。
- 幼魚はアマゴ、成魚はサツキマス、サクラマスによく似ており、むかしはアマゴの降湖型だと考えられていた。いまは別亜種だと考えられているが、亜種名は決定されていない。アマゴ、ヤマメに比べて眼が大きく、顔が優しく見える。体側の朱点は全長20cmになると消失する。9月~11月に産卵のため琵琶湖より流入河川に遡上する。
- タイワンマス(サラマオマス)
- 学名O.masou formosanum
- 台湾の大甲渓にすむヤマメの固有亜種。サケ科の南限と考えられている。
- ホンマス
- 学名
- ビワマス・サツキマス(アマゴ)とサクラマス(ヤマメ)の交配種。中善寺湖などに定着している。
- カワサバ
- 学名
- イワナとヤマメの交雑種でヤマメの特徴であるパーマークがあるが、背中の斑点がイワナの特徴である流れる傾向がみられ斑紋が海の魚のサバのように見える事からカワサバと呼ばれるようになった。地方や魚によって体の模様はバラバラ。温度耐性試験の結果両親のイワナ・ヤマメよりも高温に強いという事が分かった。養殖場ではどうしてもヤマメとイワナの交雑種が生まれてしまい、カワサバをF1扱いしている管理釣り場も多い。多くの管理釣り場などではヤマメに混じって普通に生息している可能性が高いという。[1] [2]
[編集] 料理
食べ方は、小さなものは内臓を除いてそのまま唐揚げに、酢に浸して酢漬けで、大きな物は塩で身を締めてから塩焼き、その他、癖がない味なので大抵の料理にできるが、寄生虫がいることがあるので生では食べないほうが安全。但し、海から遡上する魚がいない水域で捕獲したならば、刺身も可能。
[編集] 釣り
[編集] 渓流釣り
- 管理釣り場での釣りは、ニジマスの釣り方を参照のこと。ただし、やや難易度は高い。
- 河川でのヤマメ(アマゴ)釣りは、難易度が高い渓流釣りである。対象魚であるイワナ、ニジマスなどに比べ大変警戒心が強い。釣る際にはヤマメに人の気配を感じさせないことが大切である。
なお、竿は、振り疲れないように軽めのものが良い。 - エサを使った釣法は、目印をつけたミャク釣りである。糸は、非常に細いものにし、鉤もできれば小型にしたい。エサは、春先の水棲昆虫の少ない時期はイクラが良い。河川の増水時は、ミミズが有効。普段はできる限りカワゲラ、カゲロウ、トビケラなどの河川に生息する水棲昆虫を使用すると良い。アタリは変化に富み、微妙な上、俊敏なので目印の動きをよく見て、素早くアワセる(鉤を魚の口に掛ける)必要がある。この難しさから川釣りの中でも評価の高い釣りである。尺上(30センチ以上)のヤマメ(アマゴ)は渓流釣師の憧れである。
- 渓流釣りでは、地域によって猪や熊に遭遇することもあるため、足跡や糞がないか注意する必要がある。また、上流部では沢登りに近いところもあるので、必要に応じ道具を準備する必要がある。なお、渓流の周辺では、山菜採りもできる。
[編集] 本流、サクラマス釣り
- ヤマメ(アマゴ)は本流(河川上流域でも下流部に位置し、川幅が50m以上あるところ)でも釣ることができる。渓流域よりもエサが豊富なため、魚は大型に育ち、40cmを超えることもある。また降海型のサクラマスが溯上する河川では、シーズンなればこちらも狙うことができる。サクラマスは60cmにもなり、あまりにパワーが強大なため専用の本流竿がシマノやがまかつやダイワなどの一流メーカーで開発されている。本流竿では大型のヤマメやニジマスなども併せて狙うことが出来る。サクラマスは河川を遡上中はほとんどエサを口にしないため、「100日通って1回掛かるかどうか」と言われているほど難易度の高い釣りである。
[編集] ヤマメを題材にした作品
- 『ピンク、ぺっこん』 ISBN 978-4198612320
- 『ピンクのいる山』 ISBN 978-4198612177
- 『ピンクとスノーじいさん』 ISBN 978-4198612450
- 『ピンク!パール!』 ISBN 978-4198612603
[編集] 地方公共団体の魚
下記自治体ではヤマメを自治体の魚として指定している。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ この魚は何でしょう?宮城県内水面水産試験場
- ^ 札幌市内で見つかった「カワサバ」札幌市豊平川さけ科学館