メルヘンメイズ
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ジャンル | アクションゲーム |
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対応機種 | アーケード [AC] PCエンジン [PCE] X68000 [X68] |
開発元 | [AC][PCE] N.H.SYSTEM [X68] SPS |
発売元 | [AC][PCE] ナムコ [X68] SPS |
人数 | 1人(2人交互プレイ可能) |
メディア | [AC] ROM [PCE] HuCARD [X68] 5インチFD |
発売日 | [AC] 1988年 [PCE] 1990年12月11日 [X68] 1991年3月 |
価格 | [PCE] 5,500円 |
使用基板 | SYSTEM I |
『メルヘンメイズ』(Marchen Maze) は、N.H.SYSTEMが開発し1988年にナムコ(現・バンダイナムコゲームス)からリリースされたアーケード用アクションゲーム。ナムコのSYSTEM I基板を使用。1990年にPCエンジン、1991年にX68000へ移植されている。
目次 |
[編集] 概要
ルイス・キャロル作「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」を題材にしたクォータービュー型アクションシューティングゲーム。PCエンジン版は画面構成がクォータービューからトップビューに変更されているが、これはハードの機能制約ではなくパッドが斜めのキー入力に適していないことが理由とされている。
[編集] ゲーム内容
時計うさぎを追いかけて鏡に飛び込み、鏡の世界を闇の女王から解放することがこのゲームの目的。
各面は、ボスキャラまで床が続いており、主人公は床から落ちるとミス、雑魚キャラを(後述の)シャボン玉で床から押し出すと倒した扱いとなり加点となる。床はほとんどが平面(高低差が設けられていない)であるが、段差があってそのまま移ることができない箇所、飛び越える必要がある障害物(床の下から出現する積み木やキャンディ)、床が切れているためにジャンプする必要がある箇所、敵の攻撃弾を飛び越え可能である点など、立体的な要素が盛り込まれている。
また、ボスキャラのいる場所は、床のサイズが四角形状の固定サイズとなっており、面の途中よりは足場が良くなっている。ボスに対してシャボン玉による押し出しの効果はないが、ダメージを与えることができ、一定以上のダメージを与えることでボスを倒すことができる。ボスを倒すと鏡が現れ、次の面に進むことができる。
各面には180秒という制限時間が設けられており、制限時間内にボスのいる場所に到達してボスを倒さないと、時間切れモンスターが出現、接触するとミスになってしまう。
床のないところから見える背景は、床から比べてかなりの高低差があるように演出されている。
[編集] 操作方法
8方向レバー、攻撃ボタン、ジャンプボタンを使用して主人公を操作する。
主人公は、8方向レバーにより床の上を移動することができる。ジャンプ中やダメージ中でない限り、8方向レバーの移動では床の上から落ちることはない。床の縁で、落ちる方向にレバーを入れても、床の縁で止まることになる。
主人公は、攻撃ボタンにより、進行方向に向けてシャボン玉を飛ばすことができる。ほとんどの雑魚キャラはシャボン玉にあたると、シャボン玉の進行方向に押し出される。その結果、雑魚キャラを床から落とすことに成功すると、倒した扱いとなる。一部のキャラ(移動できない雑魚キャラ、ボスキャラが吐き出す一部の雑魚キャラ、ボスキャラ)は、シャボン玉によって押し出されることはないが、ダメージを与えることができ、一定以上のダメージを与えることで倒すことができる。
攻撃ボタンは、いわゆる押し溜めが可能となっている。ボタンを押し溜めずに離すと、小さいシャボン玉による攻撃となる。ボタンを押し溜めるとシャボン玉をふくらませている扱いとなって、シャボン玉は徐々に大きくなり、ボタンを離した段階で進行方向に向かってシャボン玉が飛び出すことになる。シャボン玉の大きさに応じて、攻撃範囲、雑魚キャラを押し出す力(割れずに押しつづける力)、ボスキャラに与えるダメージ量が大きくなる。なお、シャボン玉が最大サイズになってもボタンを押しつづけていると、しばらく後にシャボン玉は割れてしまう。
ジャンプボタンにより、主人公はジャンプすることができる。ジャンプボタンを押す時間に関わらずジャンプ量は一定である。空中での移動方向の変更も可能である。前述の通り、ダメージを受けていない状態であれば、ジャンプしなければレバーで床から落ちることはない。ジャンプ中は床の境界線を越えて移動できるため、着地時に床がないと落下してしまい、ミス扱いとなる。攻撃ボタンを押しつづけている最中にジャンプボタンを押すと、攻撃ボタンの溜めはキャンセルされ、シャボン玉が進行方向に押し出されることになる。また、ジャンプ中は攻撃できない(攻撃の溜めを行うこともできない)。
ダメージを受けていない状態で着地している限り、攻撃ボタンを押している間は常に攻撃の溜め状態となる。例えば、攻撃ボタンを押しながら着地すると、着地以降、攻撃の溜めが開始される。攻撃ボタンを押し続けていると、膨らませすぎてシャボン玉は割れてしまうが、割れた直後から次の攻撃の溜めが開始される。溜め中のシャボン玉に敵が接触すると、シャボン玉は割れてしまい、接触した敵を押し出す効果が生まれるが、シャボン玉が割れた直後から次の攻撃の溜めが開始される。
雑魚キャラ(一部を除く)、ボスキャラ、敵の出す攻撃弾(キャンディ)などに接触した場合、「きゃん」の声を発するとともに一定時間ダメージを負った扱い(ダメージ中)となる。ダメージ中は、レバー操作がほとんど効かなくなり、攻撃を受けた方向に向かって弾き飛ばされることとなる。その結果、床から落ちるとミス扱いとなる。ダメージ中に別の攻撃弾に接触すると、ダメージ状態が伸びることになる。レバー操作により、弾き飛ばされる時間と方向は若干変わることとなる。また、ダメージ中でもジャンプを行うことは可能である。ジャンプしなければ床から弾き飛ばされるが、ジャンプすることによって助かるという場合もある。
極一部の雑魚キャラ(びっくりの面で登場)に接触すると、主人公は担ぎ上げられてしまう。そのままにしていると担ぎ上げられたまま床の縁まで運ばれ、敵と一緒に落下してしまう。一定回数以上ジャンプボタンを押すことで、脱出できる。
[編集] 登場キャラクター
- アリス
- 主人公。時計うさぎを追いかけて鏡へ飛び込み、鏡の世界を闇の女王から解放するためシャボン玉を武器に戦うことになる。時間切れモンスターに接触すると、座り込んで泣いてしまう。
- 時計うさぎ(とけい - )
- 鏡の世界の守護者。鏡の世界に足を踏み入れたアリスに世界の命運を託す。ゲーム中は随時、残り時間を知らせるために登場する。ゲーム開始時(残り180秒)から30秒経過するたびに登場、残り時間45秒を切ると、登場しっ放しとなる。
- 闇の女王(やみのじょおう)
- 鏡の世界の支配者。
- 時間切れモンスター(じかんぎれ - )
- 残り時間が0になった際に登場する、いわゆる「ご先祖キャラ」。
[編集] 障害物類
- 移動する床
- 各面のボス手前などで登場。床同士が繋がっていない場合は、ジャンプして飛び移る必要がある。ボス手前に登場する「移動する床」は、面途中の「移動する床」と異なり、白と黒の格子模様になっている。
- 積み木
- おもちゃの国で登場。床の下に切れ目があり、そこから積み木が上に伸びたり引っ込んだりする。大抵は通路全面が積み木に阻まれているため、積み木が引っ込んでいるタイミングを見計らって、ジャンプで飛び越える必要がある。積み木が上に伸びている時に飛び越えようとすると、積み木にはじき返されてしまう(ダメージ中扱いとなる)。
- キャンディ
- 複数個のキャンディが棒状に連なって、一端を中心に回転する。接触すると弾き飛ばされる。これが配置される面は足場が悪いため、接触すると高確率で落下してしまう。出現するキャンディの個数はランダムであり、通路全面を覆う長さで回転している場合もあれば、通路の極一部を妨げる程度の長さである場合もある。
[編集] ゲームオーバーの条件
ミスするたびに、残り人数が1人減る。残り人数3人分でゲームオーバーとなる。ミス扱いとなる条件は以下の通り。
- ダメージを受けた状態で、床から押し出されてしまう
- ジャンプを行い、床のないところに着地してしまう
- タイムオーバー後に出てくる永久パターン防止キャラに触れる
[編集] アイテム
- 赤水晶
- ボーナス得点が得られる。
- 青水晶
- 一定時間、攻撃ボタンの溜めを行う必要なく、シャボン玉を最大サイズで出すことができる。
- 黄水晶
- 一定時間、敵の動きが止まる。制限時間の進行を止めることはできない。また、黄を取った場所から、ある程度以上離れた敵には効果がない。
- 緑水晶
- 一定時間、三方向(進行方向と、左右45度前後の方向)に向かってシャボン玉を出すことができる。
- 紫水晶
- 一定時間、主人公の移動速度が上がる。ジャンプの継続時間は同じであるため、目的地を飛び越して床から落ちないように注意する必要がある。
- 時計
- 残り時間を約30秒間、回復してくれる。
- 風船
- その面での落下ミスを一度だけなかったことにしてくれる。固定された床から落下した場合、落下直前の床位置(ジャンプでの落下ミスならジャンプ開始位置)から再開となる。移動する床から落下した場合、(移動する床に移る前に乗っていた)固定した床の最終位置から再開となる。
- ブーツ
- 一定時間、高くジャンプできるようになり、ジャンプの継続時間も長くなる。もちろん遠くまでジャンプできるようになるわけだが、着地場所が判りづらくなるので、着地ミスに注意する必要がある。
- うさぎ
- うさぎが8体現れ、一定時間、主人公のまわりを回って敵の接触や敵の攻撃弾から保護してくれる。うさぎに接触した敵は弾き飛ばされ、敵の攻撃弾も打ち消される。効果は一定時間持続する。一定時間経過すると、うさぎは徐々に赤くなり、最後にはいなくなってしまう。敵の接触や攻撃に対しては無敵であるが、本作のミス条件の一つ「ジャンプ時の落下」を防ぐわけではないので、全くの無敵というわけではない。
アイテムは、?マークのついた箱を攻撃することで出現する。
アイテムの効果は重複する。例えば、青水晶(シャボン玉最大化)と緑水晶(三方向)を取った場合、両者の有効時間が重なっている時間帯は、三方向に最大サイズのシャボン玉を出すことができる。また、紫水晶(移動速度向上)とブーツ(ジャンプが高くなる)を取った場合、超ロングジャンプが可能(着地点が分かりづらくなるので注意する必要がある)となる。
なお、後半面では、?マークのついた箱の中に、アイテムではなく敵が入っていることがある。
[編集] ステージ
- おかしの国(1面目)
- ボスは、ほうきに乗った魔法使いミヤーシャ。小さなほうきに乗った魔法使い(それぞれ一定方向に進んでいく)を放つ。
- おもちゃの国(2面目)
- ボスは、鳥のおもちゃデッドルースター。キャンディ(それぞれ一定方向に転がっていく)を放つ。
- つみきの国(3面目)
- ボスは、だるま落としタンブラー。だるま落としの頭がジャンプし、胴体が回転しながらキャンディを放ってくる。しばらくすると、胴体の回転が狭まり、一点に集中ののち、頭が胴体の上に着地する。この動作を繰り返す。ダメージを与えると、1段ずつ胴体が消えていく。
- きかいの国(4面目)
- ボスは、機械のおもちゃアールメイコン。ひたすらキャンディを放ってくる。
- そらの国(5面目)
- ボスは、サメをかたちどったおもちゃレイドック。画面奥から手前方向への突進とキャンディで主人公を床から突き落としにかかる。
- びっくりの国(6面目)
- ボスは、亀のビッグトータス。ゆっくりとジャンプを繰り返し、キャンディを放ってくる。ジャンプ中のボスを攻撃できないため、着地点を狙って攻撃する必要がある。
- むしの国(7面目)
- ボスは、太陽のような形のアラティーズ。2体で編成を組んで接触攻撃を仕掛けてくる。
- へいたいの国(8面目)
- ボスは、闇の女王の頭部分を大きくしたような形のトリプルヘッズ。3体でひたすらキャンディを放ってくるが、そのうち実体は1体のみである。一定時間ごとに消失と出現を繰り返し、そのたびに3体のうち実体の現れる場所がランダムに切り替わる。
- 女王の国(9面目)
- ボスは、闇の女王。小さなトランプ兵(それぞれ、主人公めがけて近づいてくる)とキャンディを放つ。
[編集] 音楽
N.H.SYSTEMの小林智が作曲。ナムコ(当時)の細江慎治によるとしているものは誤り。
2002年アリカ発売のテクニクビート用にアレンジされ、ロケテストの段階では収録されていたが、原作がナムコ制作でないため権利問題をクリアできず、製品版ではお蔵入りになった。同作品のサントラCDにも収録されていない。
音盤への収録
[編集] その他
同社作のXbox 360版アイドルマスターのダウンロードコンテンツとして「メルヘンメイド」なる衣装があり、メルヘンメイズを意識したものといわれている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 「アリス&ウサギ」フィギュア(ナムコリアルフィギュアコレクション ギャルズ編)