マーダー・インク
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マーダー・インク(Murder, Inc.)
- 1930年代から40年代にかけて暗躍したアメリカのマフィア直属の殺人請負機関。以下で詳述する。
- ヒップホップ系のレコードレーベル・ジ・インク・レコーズの旧名。
マーダー・インク(Murder, Inc.)、または殺人株式会社(Murder Incorporated)とは、1930年代から40年代にかけて暗躍した犯罪組織。主要メンバーの出身地にちなみ、ブラウンズヴィル・ボーイズ(Brownsville Boys)とも呼ばれた。なお、これらの名前は、マスコミが命名したものである。
[編集] 概要
1920年代後半にエイブ・レルズがシャピロ兄弟に復讐する為に結成した組織が原型である。その後はルイス・バカルター、アルバート・アナスタシアの指揮の元で数百人のギャングやマフィア幹部らの殺害を実行した。その手口は、銃撃や絞殺、溺殺、刺殺などであった。彼らは、「仕事はあくまでビジネスと割り切る」、「決して民間人を巻き込まない」などの厳しいルールの下で任務を実行したという。犠牲者の中で特に有名なのは、1935年10月24日に殺害されたダッチ・シュルツと4人の部下たちである。
しかし、1940年になって組織の構成員の一人がレルズの名を挙げたことから、逮捕されていたレルズは尋問を受ける。供述と引き換えに減刑される、という司法取引に応じてついにレルズはメンバーの名を次々と挙げた。その後、アルバート・タンネンバウムなどの構成員も組織について供述したことから、バカルター以下大多数の構成員が逮捕され、裁判に掛けられた。そして、後にバカルターら7名が死刑となり、チャールズ・ワークマンらは終身刑などの長期刑の判決を受けた。
レルズはコニーアイランドのホテルで身辺保護を受けていたが、アナスタシアに捜査が及ぼうとしていた矢先の1941年12月12日に謎の転落死を遂げる。アナスタシアの指示による殺害と見られる。
[編集] 主要メンバー
- ルイス・バカルター (リーダー、1944年処刑)
- アルバート・アナスタシア (副リーダー、1957年殺害)
- エイブ・レルズ (情報提供者、1941年殺害)
- マーティン・ゴールドスタイン (1941年処刑)
- ハリー・ストラウス (1941年処刑)
- ルイス・カポネ (1944年処刑)
- アルバート・タンネンバウム (情報提供者、1976年死亡)
- フランク・アッバンダンド (1942年処刑)
- シーモア・マグーン (消息不明、2003年にラスベガス郊外で遺体発見)
- ハリー・マイオーネ (1942年処刑)
- エマニュエル・ヴァイス (ダッチ・シュルツ殺害犯、1944年処刑)
- チャールズ・ワークマン (同上、終身刑になるも1964年出所)
- ジョン・ディオグァルディ (後にルッケーゼ一家のカポレジームとなる)
- Irving "Knadles" Nitzberg
- Vito "Socko" Gurino (1942年に懲役80年の判決)
- Jacob "Jack" Drucker (1944年に25回の終身刑の判決、1962年に獄中で死去)
- Sholom Bernstein (バカルターの裁判で証言)
- Philip "Little Farvel" Cohen (情報提供者になり、1949年に殺害される)
[編集] 外部リンク
- Murder, Inc. at the Crime Library
- Murder Inc. at Find-A-Grave