マドレーヌ (児童文学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
---|
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
マドレーヌ(Madeline)はオーストリア生まれの絵本作家・ルドウィッヒ=ベーメルマンス(Ludwig Bemelmans 1898年4月27日 - 1962年10月1日)が出版した絵本シリーズ。また、その絵本に登場する主人公の名前。
目次 |
[編集] 原作者略歴
- ルドウィッヒ=ベーメルマンスはチロル地方のメーランに生まれた。父はベルギー人の画家。問題を起こすことが多く様々な寄宿学校等で育った。14歳で学校を中退しホテルで働きはじめるが、気性の激しさから故郷で騒動を起こし、16歳で渡米。第一次大戦後本格的に絵の勉強をしようとミュンヘンへ行く計画を立てるが、結局夢は果たせず、ホテルの仕事を続ける。
- 1925年にはニューヨーク・イーストサイドのレストランのオーナーとなり、そのレストランの壁やアパートの日よけなどに様々な絵を描いていたところ、友人の編集者の目にとまり絵本を描くことを勧められる。
- 第一作は「Hansi」(1934年)。1939年には「Madeline(げんきなマドレーヌ」」をニューヨークのViking Pressから発表。続いて「Madeline's Rescue(マドレーヌといぬ)」、「Madeline and the Bad Hat(マドレーヌといたずらっこ)」、「Madeline and the Gypsies(マドレーヌとジプシー)」、「Madeline in London(ロンドンのマドレーヌ)」等の作品を発表していった。
- 「Madeline's Rescue(マドレーヌといぬ)」ではCaldecott賞を受賞している。
- マドレーヌの名前は1935年に結婚した妻Madeline Freundからとっている。
- 日本での出版は福音館書店。
[編集] ストーリー
マドレーヌはアメリカ生まれでフランス・パリの寄宿舎に住む女の子。
寄宿舎に住む先生と女の子たちがヨーロッパ中を冒険する物語。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] 作品紹介
- げんきなマドレーヌ
- パリのツタの絡まる古い寄宿舎に暮らす元気いっぱいな女の子マドレーヌ。
- ある夜、先生のミス・クラベルが胸騒ぎを覚えてかけつけると、マドレーヌは腹痛を訴え、真っ赤に目を泣き腫らしていました!
- 盲腸炎と診断されたマドレーヌは、みんなと別れて入院することに………。
- マドレーヌといぬ
- ある日の朝のお散歩、マドレーヌが元気が良すぎてセーヌ川に落ちてしまったからさあ大変!
- そんなとき、川に飛び込んでマドレーヌを助けてくれた一匹のノラ犬に、みんなはジェネビーブと名付けて
- 寄宿舎で飼う事にしたのですが、評議委員による学校検査の日が近付いてきて……。
- マドレーヌといたずらっ子
- 学校のお隣に、スペイン大使夫妻が引越しして来ました。大使夫妻の1人息子のペピートはとんでもないいたずら小僧!
- 度を越したいたずらに、みんなは次第に我慢の限界を超えてしまうのですが………。
- マドレーヌとジプシー
- ロンドンのマドレーヌ
- スペイン大使夫妻が、仕事の都合によりパリを離れてロンドンに引っ越さなければならなくなりました。
- 女の子たちとペピートは、泣いて別れを惜しみます。ペピートは寂しさと悲しさのあまり、
- 棒のようにやせ細ってしまい、困った夫妻は、ミス・クラベルと女の子たちをロンドンに招くことにしました。
- その日はちょうどペピートの誕生日。女の子たちはペピートが欲しがっている「馬」を探して
- ロンドンの町を歩き回るのですが………。
- アメリカのマドレーヌ
- ある日マドレーヌ宛に、テキサス州のひいおじいさんが亡くなったことを知らせる海外電報が届きました。
- ひいては遺言書の公開のため、マドレーヌにテキサスに来て欲しいというのです。
- ミス・クラベルとマドレーヌたちは、テキサスに来てビックリ! マドレーヌのひいおじいさんは
- 驚くほどの大金持ちだったのです。「すばらしいわ!」と有頂天になるマドレーヌや女の子たちを見て
- ミスクラベルは「甘やかしすぎだ」と困惑気味。そんな中、マドレーヌが行方不明になると言う事件が起きてしまいます。
- マドレーヌは無事なのでしょうか。
- そして遺言書に書いてあったこととは、果たして………?
- マドレーヌのクリスマス
- もうすぐクリスマス。しかしみんな風邪をひいて寝込んでいます。……元気でおチビなマドレーヌ以外。
- テキパキと働くマドレーヌの所へ、1人の怪しげなじゅうたん商人がやってきます。
- 「足が冷えなくていいわ」と、マドレーヌは12人分のじゅうたんを商人から買うのですが………。
[編集] 備考
- マドレーヌのぬいぐるみには、絵本のエピソードにちなみ、腹部に盲腸の手術の痕が付けられている
[編集] 映画
- 1998年にはベーメルマンス生誕60周年を記念してハリウッドで実写映画化されている。監督はDaisy von Scherler Mayer(デイジー・マイヤー)、Miss Clavel役にFrances McDormand(フランシス・マクドーマンド)、Madeline役にはHatty Jones(ハティ・ジョーンズ)。日本では劇場未公開。1999年にSony Picturesがビデオを発売。またテレビでは映画専門チャンネル他で放送された。
[編集] アニメ
- 1990年にはヤマハからCINAR PRODUCTION版アニメーションがビデオ化され発売されていたが、現在では権利が切れているため同社からの発売はない。
- 1993年にはカナダのDIC PROPUCTIONがアニメ化し、日本でも1998年1月からNHK衛星第2の衛星アニメ劇場で(マドレーヌ:声 大谷育江)放送された。又、吹き替え違いで2001年9月から『マドレーヌといっしょに』の題で(マドレーヌ:声 下屋則子)毎日放送他で放送された 。今、見ることができるアニメーションはDIC版であり、カートゥーン ネットワークで再放送が行われている。
毎日放送(ローカル枠) 土曜7時台前半 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
マドレーヌといっしょに
(2001年12月1日 - 2002年6月1日) |